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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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881.  次郎長三国志 第六部 旅がらす次郎長一家 《ネタバレ》 
前作ラストで兇状持ちとなった次郎長一家の逃避行を描いたシリーズ第6作。今回は冒頭からシリーズ今までの雰囲気とは違う暗い感じで、笑えるシーンも少なく、全体的に湿っぽくシリアスな展開なのがかなりの異色作に感じるのだが、今まで第一部からずっと見ていて次郎長一家に親近感がわいていたせいか、泣けて泣けて仕方がない。なんといっても今回はお蝶さん。病に倒れても匿ってくれた場所に兇状持ちになっているが故に長居は出来ない次郎長親分たちに対して「大丈夫、元気になったわ。」と言うのが何とも健気で見ていて辛く、これだけでもう泣けてくる。親分に盃を返そうとする三五郎と石松、それに弱っていくお蝶さんを元気づけようと無理に笑う大政たちにもついつい感情移入して思わず泣きそうになった。お園さんがお蝶さんの回復を願って権現様に願をかけるシーンも思わず感情移入して見てしまう。そして最後、お蝶さんがいよいよ亡くなるというシーン、ここで一人一人に声をかけるお蝶さんの姿を見て、前回の親分との馴れ初めの話をするお蝶さんの姿や、そのほかいろんな事を思い出して、また自分がその場にいるような気分にもなってしまい、せつなすぎて泣かずにはおれない。お蝶さんを演じる若山セツ子の演技ももちろん素晴らしく、このシーンは本当に名シーンだと思う。最初に書いたようにほかの回とは雰囲気がかなり違うものの、こういう映画でもマキノ雅弘監督のうまさを感じることが出来るし、これはこのシリーズの中でもかなりの傑作だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2009-01-18 23:59:00)
882.  同胞
山田洋次監督の「家族」、「故郷」に続く三部作の最終作ともいわれている作品。前の二本では一つの家族が新天地を目指して旅立っていく物語だったが、本作では趣を変え、田舎の青年団が統一劇場の公演を成功させるまでを描いたドキュメンタリータッチの作品となっている。最初は淡々とした展開にやや退屈に感じていたが、いつの間にか引き込まれ、公演開催のために奮闘する若者たちの情熱が徐々にこちらに伝わってきて、彼らに感情移入せずにはいられなくなり、見終わってとても感動した。山田監督らしい暖かい視線がどの人物にも注がれていて、見ていて優しい気持ちになれる。それにやはり、こういう映画こそ山田監督の映画の醍醐味だと改めて思うことの出来る映画で、下にも書かれている方がいらっしゃるが本当にこの時期の山田監督の映画は外れの方が少なく、いちばん監督として脂の乗った時期で、これも傑作だと思う。出演している役者たちもみんなよく、特に会長を演じる寺尾聡が素晴らしい。そしてこの映画の主題歌としてもクレジットされている劇中劇ミュージカルのテーマ曲「ふるさと」もかなりの名曲だと思う。 
[DVD(邦画)] 8点(2009-01-13 23:56:10)(良:1票)
883.  次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路
シリーズ第5作。今回は冒頭から祭りのシーンでマキノ雅弘監督らしい盛り上がるスタート。既にぐるぐるさんや青観さんが書かれているけど、この前半ではお蝶さんに酒を勧められた次郎長親分が久しぶりに酒を飲むシーンの親分のものすごくうれしそうな表情がたまらなくよく、そこでお蝶さんが親分との馴れ初めを語るんだけど、ここのお蝶さんの表情も最高で、ああ、この二人は本当にいい夫婦だなあと感じさせてくれるまさに名シーンだと思う。後半は後半で前半の和やかな雰囲気とは一転して人質にされたお仲さんを救出すべく殴り込みをかけるという展開。クライマックスのこの殴り込みのシーンもマキノ監督らしいどこかお祭り騒ぎ的な演出なのだけど、そこにいたるまでの大人数相手の喧嘩を前に不利とわかっていながら行かねばならぬ次郎長一家が見ていて実にかっこいい。それに人質にされるシーンのお仲さんの啖呵もかっこ良かった。マキノ監督のテンポのいい演出も見ていて心地よく、充分に楽しめる映画だったと思う。ただ、前回登場したばかりの豚松が、演じる加東大介のスケジュールの都合(黒澤明監督の「七人の侍」に出ることになった。)で早くもここで退場なのはなんか惜しい気がする。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-10 16:21:55)
884.  次郎長三国志 第四部 勢揃い清水港
第4作。今までのシリーズと比べると間延びしていて、やや中だるみと言った感じ。とはいえ、石松、三五郎、お仲さんらが清水に集まってくるのは見ていてワクワクするし、ここでも前回と同じく森繁久弥演じる石松が最高。そして、次郎長一家の仲間に加えてほしいとやってくる加東大介演じる漁師・豚松もなかなかいいキャラクターで、このシリーズらしい(というか、マキノ雅弘監督らしい)お祭り的雰囲気もあって面白かった。でも全体的に見て明らかにつなぎに徹している印象はぬぐえず、楽しめる作品にはなっているのだが、前回までと比べるとやっぱり何か物足りないなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-01-07 02:36:56)
885.  わるいやつら
原作者の松本清張が自ら製作に参加したサスペンスで、監督は「張り込み」や「砂の器」など数々の松本清張サスペンスの名作で知られる野村芳太郎。松坂慶子や梶芽衣子など出てくる女優は綺麗だとは思うし、終盤のやたら豪華な面々がチョイ役で出演しているのも面白かった(とくに佐分利信の裁判長は思わず同じ監督の「事件」を思い出してしまう。)のだが、全体的に見るとなんか二時間ドラマでもいいようなありがちなストーリー展開で、院長役の片岡孝夫にそんなに魅力があるとも思えないし、演技もはっきり言って微妙で、野村監督の演出も精彩を欠いている感じで映画としては正直あまり面白くなかった。最近(2007年)米倉涼子主演で連ドラ化したけど、米倉涼子が個人的にあまり好きでないのもあってあまり見る気にはなれない。
[DVD(邦画)] 4点(2009-01-05 23:59:31)
886.  次郎長三国志 第三部 次郎長と石松
シリーズ第3作。「次郎長と石松」というタイトルのわりには次郎長一家の出番は少なめで、どちらかと言えば「石松と三五郎」という感じで石松と今回初登場の追分三五郎との絡みが中心。前回、最後にチョロッと出てきただけでも抜群の存在感を放っていた森の石松が、今回いよいよ本格始動して大活躍。演じる森繁久弥の持ち味がじゅうぶんに発揮されていて面白い。そして今回もう一人初登場となるお仲さんが色気があって美しくて気風の良い姉御肌で博打で壷を振る姿もかっこよく、見てるこっちまで石松や三五郎と一緒に思わず惚れてしまいそうじゃないか。お仲さんが酔った勢いで石松と一緒に旅に出る約束をするシーン。このシーンの二人はなんかいい感じで、そういえばお仲さんを演じる久慈あさみって「社長シリーズ」では森繁久弥演じる社長の奥さん役だったよなと思って見たり。そのほか、博打で捕らえられた次郎長一家に会うためにわざと見張りをぶん殴る張子の虎造も面白い。しかし、今回はなんと言っても森繁久弥演じる森の石松のキャラクターと久慈あさみ演じるお仲さんにすっかり魅せられた一本だった。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-04 22:34:34)
887.  次郎長三国志 第二部 次郎長初旅
シリーズ第2作目。冒頭の婚礼シーンのあと、次郎長一家が旅に出るのだが、それを見送るお蝶さんを演じる若山セツ子の演技がとても良かった。ただ、今回はちょっと最初からしんみりするような展開だったため、この先、どうなることかと思っていたが、あとは全体的に喜劇タッチで、料理屋でのドンチャン騒ぎ(一緒になって騒いでいる料理屋の主人佐太郎役の堺左千夫が女房に呼ばれて「ああ、そうか。」と下へ行くシーンが笑える。)とか笑えるシーンが前回よりも増えている感じで前回同様楽しめた。佐太郎の奥さんのお徳さん(この名前を聞くとなんか「洲崎パラダイス 赤信号」の千草のおかみさんを思い出す。)の優しさはたまらないし、おきねの父が娘の恋人である仙右衛門と和解するシーンは思わず感動した。そして終盤に登場する森の石松を演じる森繁久弥の存在感がすごい。これは、石松が本格的に物語に絡み出す次回が楽しみだ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-04 15:02:18)
888.  次郎長三国志 第一部 次郎長売出す
マキノ雅弘監督の「次郎長三国志」東宝九部作の第一作。今まで「サラリーマン清水港」とかパロディーものしか見ていなく、本家を見るのはこれが初めてだったのだが、とにかく出てくるやつらがみんな個性的で魅力があって楽しく、明るい作品でとても面白かった。今回出てくる子分たちの中ではとくに最初に次郎長の子分になる鬼吉。このキャラクターは演じる田崎潤に渋い役者というイメージが強くこういう役のイメージが皆無だっただけにそのハイテンションな演技がとても新鮮に感じられて面白い。彼が棺桶を背中にかついで走るシーンは同じ監督だからだろうかどことなく「決闘高田馬場」を彷彿とさせている。ほかにも浪曲をうたう張子の虎三(演じる広沢虎三は実際に次郎長伝の浪曲で知られている人。)なんかも実にいいキャラクターで楽しかったし、「青い山脈」で笹井和子を演じていた若山セツ子演じるお蝶さんは可愛い。大政と女房が別れるシーンは全体的に見て、少ししんみりするが、このシーンの大政役の河津清三郎の演技が素晴らしく、ここはこの映画の中でも名シーンの一つだろう。それにしても、新年一発目に見た映画がこれなのだが、とても満足いく作品だったと思う。第二部も楽しみ。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-01-02 11:17:23)
889.  トイ・ストーリー2
約10年前の作品だが見るのは今回が初めて。前作を見たのも10年以上前の話なのでちょっといまさら感があったし、ウッディーの窮地をバズが助けるという前作の逆をいくストーリーと知ってやや心配だったが、単純明快なストーリーで「スター・ウォーズ」や「ジュラシック・パーク」を意識したようなパロディーシーンとか笑える部分も多くとても面白かった。それでいて、忘れ去られて捨てられるおもちゃの悲哀が描かれているなどドラマ的な部分(ジェシーの回想シーンは見ていて悲しくなるし、ウッディーにプロスペクターがかける「大学や新婚旅行に一緒に連れて行ってもらえるか。」という言葉は妙なリアリティーがある。)がしっかりとしていて見ごたえ充分な続編。前作の細かなところをあまりよく覚えていないのだが、これはひょっとしたら前作を凌ぐ完成度の高さかもしれない。エンドロールで流れるNGシーンも楽しかった。そこに登場する「バグズ・ライフ」のキャラクターを見て、まだ「バグズ・ライフ」を見ていないことを思い出した。(見なきゃ。)この「トイ・ストーリー」も3が製作中らしいが、この続編を見たら思わず3が見たくなってしまうじゃないか。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2008-12-31 23:59:50)(良:1票)
890.  野性の証明
たった一人や二人を殺すために戦車隊まで出すのはいくら映画といえども大袈裟すぎると思うし、全体的に見ても大味で散漫な印象が強く良くも悪くもいかにも角川映画らしい大作映画という感じ。しかし、確かに悪役のキャスティングは絶妙で三国連太郎は見事なハマリぶりで、やっぱりこういういかにもワルという役をやれば非常にうまい役者だと思う。それから、成田三樹夫の声の良さにもしびれた。松方弘樹のやくざみたいな自衛隊員もはまっていたが、この映画では自衛隊を徹底的に悪として描いているのでこれが原因で翌年の「戦国自衛隊」で自衛隊からの協力が得られなかったのかなと思ってしまった。主人公を演じる高倉健ももちろんカッコイイのだが、中野良子には対してあまり魅力を感じなかった。これがデビュー作となる薬師丸ひろ子は可愛く、この頃から既にアイドルとしての素質はじゅうぶんにあったと感じる。
[DVD(邦画)] 5点(2008-12-31 13:14:09)(良:2票)
891.  デジモンアドベンチャー/ぼくらのウォーゲーム! 《ネタバレ》 
テレビシリーズ一度も見たことない状態だったので、一見さんお断りな映画だったらどうしようかと思っていたが、これが本当に東映アニメフェアの子供向け映画として公開された映画なのかと思うほど緻密に作られていて、ネットの中に現れたモンスターがデータを食い荒らすという展開もリアルにコンピューターウイルスを連想させていてひょっとしたら実際にこんなことが起こるかもしれないと思わせる設定で見事だし、細田守監督の演出もしっかりとしていて大人の鑑賞にじゅうぶん堪えうる作品に仕上がっていたのでかなり驚いた。NTTやペンタゴンなど実在のものがそのままの名前で出てくるのがちょっと子供相手の東映アニメでは異色な感じだが、そうすることでなおも映画にリアリティーを生むことに成功している。それに下の方も書かれているけど主人公たちが戦っているのを知らないで日常生活を送っている一般の人々の描写も細かで丁寧でこれが入ることによってストーリーに厚みが出ているのもうまい。確かにテレビシリーズ見ていないから登場人物たちのバックボーンとかがよく分からない点は少し残念だが、この映画は今まで見た東映アニメ映画の中でもいちばん面白いと思うし、純粋に映画という枠で考えても快作といえる作品だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2008-12-23 01:03:49)(良:1票)
892.  日本一の若大将
若大将シリーズ第3作。シリーズを順番どおりに見ているわけではないのだが、前の2作ではなかった加山雄三の歌う歌が冒頭から流れ、劇中にも澄子役の星由里子と歌うシーンやソロで歌うシーンがあるなど、加山雄三がこのあたりからスターになりつつあったのだなあと感じる。それはさておき、今回も田中邦衛演じる青大将のどじぶり(若大将と彼の絡みはやっぱり楽しい。)や、有島一郎や飯田蝶子といった脇のレギュラー陣や左ト全演じる和尚が笑わせてくれて何にも考えることなく楽しめた。加山雄三の父である上原謙が今回は青大将の父親役というのも面白い。若大将が父親(有島一郎)から勘当されるのはシリーズお決まりのパターンだが、今回はラストの父親が若大将の気持ちに気づくシーンで思わずちょっとウルッと来てしまった。当初このシリーズはこの回で終わる予定だったみたいで、このシーンを含めて終盤はそれを思わせる展開になっているのだが、それがあってか、今まで見たこのシリーズ(そんなに数多く見たわけではないんだけど。)の中でも今回はなかなかの出来だと思う。
[DVD(邦画)] 8点(2008-12-21 22:20:44)
893.  痴人の愛(1967) 《ネタバレ》 
「卍」、「刺青」に続く増村保造監督による谷崎潤一郎の原作作品。とにかく凄すぎで本当に怖かった。安田道代が「巨人と玩具」の野添ひとみを思わせる下品さを放つナオミを演じていてとても強烈。物語はこのナオミと彼女と結婚した譲治という男の凄まじい恋愛を描いた作品。「ナオミの日記」のシーンや譲治が風呂でナオミの体を洗うシーン、そしてナオミが譲治の体に馬乗りになるシーンはものすごく変態的ではあるものの、それだけではない深さがこの映画にはある。既に青観さんが書かれているが、ナオミを追い出した後の譲治のあのさびしそうな表情(大量のナオミの写真に顔をうずめてキスをする譲治の姿がなんとも切ない。)や耐え切れなくなって暴れるシーンには思わず感情移入せずにはおれず、切なくてつらい。このシーンの小沢昭一の演技も凄いが、増村監督のストレートな演出のうまさが際立った良いシーンだと思う。互いに本当に愛し合っていても互いに不器用で口に出せない男と女の関係、それをここまで徹底して描く増村監督の力量には脱帽である。また、それがしっかり描けているからこそラストの馬乗りのシーンはものすごく感動してしまった。間違いなくこの映画は純愛映画の傑作と言えるだろう。
[DVD(邦画)] 8点(2008-12-19 00:53:33)(良:1票)
894.  源氏九郎颯爽記 秘剣揚羽の蝶
前作から4年後に作られ、監督も加藤泰から伊藤大輔に交代したシリーズ第3作。前作から数年経っていることもあってか、主演の錦之助に前2作よりも貫禄がつき、映画の全体的な雰囲気も前の2本とは違い、少し大人の雰囲気になっている。前2作では違和感のあった錦之助の全身白づくめのヒーロー剣士役も3作目ともなるとさすがに見ているこちらが慣れてしまい、違和感もほとんどない。しかし、今回は源氏九郎と、もう一人、彼の変装である義賊を演じている錦之助なのだが、明らかに源氏九郎よりもこの義賊の役の方がイキイキしている感じがするのはちょっとどうなんという気がしないでもない。それでもシリーズとしては最後の作品である今回が3作中いちばん楽しめた。けど、やっぱりこのシリーズは個人的にあんまり好みではないかもしれない。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-12-14 12:01:50)
895.  源氏九郎颯爽記 白狐二刀流
シリーズ第2作。前作は白黒だったが、今回はカラーになり、共演者も前作に比べてやや豪華になった印象で、ところどころ笑えるシーンもあり、話としても前作より面白かったし、加藤泰監督らしい絵づくりもあるのだが、何かなあ、前作のレビューでも書いたけど全身白ずくめのヒーロー剣士を演じる錦之助を見て何か違うと思ってしまう。前作を見ているので多少は慣れているつもりだが、初めて見た錦之助の主演映画が内田吐夢監督の「宮本武蔵」五部作ということもあってか、ぐるぐるさんも書かれているが、こういう役よりは宮本武蔵や「反逆児」の三郎信康のような重厚な役柄や、股旅モノでのヤクザな旅がらす役のほうが合ってる気がする。果たしてこれから数年置いて作られた3作目はどうなのだろうか。ちょっと気になるので次の3作目も見てみようかな。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2008-12-14 00:33:47)
896.  源氏九郎颯爽記 濡れ髪二刀流
錦之助の主演映画を見るのもかなり久しぶりなのだが、まだ子供たちにアイドル的人気を誇っていたと言われる初期の作品ゆえか、同じ加藤泰監督とののちのコンビ作である「瞼の母」や「沓掛時次郎 遊侠一匹」のようなアウトロー役ではなく、全身白ずくめのヒーロー剣士を演じている。こういう役もさすがの存在感を発揮していてうまいと思うものの自分の中で思い浮かべる錦之助のイメージとはかなり違うので見ていてなんだか違和感を感じる。シリーズ作品みたいなので続編を見ていくと慣れてくるかもしれないが、内容的にもなんか退屈であまり面白くなかったのがどうもなあ。それに加藤監督の作品としても何やらイマイチな気がするが、一応続編も見てみよう。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2008-12-11 14:25:59)
897.  座頭市逆手斬り
約1年半ぶりに見た「座頭市」シリーズだったが、いたって普通の印象。勝新の殺陣シーンは相変わらず凄いが、時間がいつもより10分程度短いのもあってか何かちょっと物足りない気がする。百太郎のニセ座頭市は笑えるし、市とのやりとりも楽しく、演じる藤山寛美の魅力が伝わってくる。しかし、少しキャラクターが立ちすぎな感じで勝新が食われ気味なのが残念。敵側に凄腕の用心棒がいないのもこのシリーズ見るの久しぶりだったからか少しさびしいなあ。
[DVD(邦画)] 5点(2008-12-08 14:07:26)
898.  刺青(1966)
増村保造監督の演出は冒頭からいかにも増村節全開で、背中の刺青がものすごいインパクトを放っている若尾文子がここでも悪女役を熱演しているのだが、何か物足りない。宮川一夫の撮る映像の美しさや大映らしい西岡善信の美術も素晴らしく、完成度としては申し分ない出来の映画なのだけど、どうもこの若尾文子演じる主人公お艶にイマイチ魅力が感じられなかった。さっき書いたように若尾文子は見事な熱演ぶりであらためてこの女優にはこういう役がよく似合うと思いながらも同時にどこか違うと思ってしまった。まだ若尾文子が悪女を演じる作品はそんなに見ていないような気がするが、同じ増村監督とのコンビ作での悪女役なら「妻は告白する」の滝川彩子のほうがずっと魅力を感じる。増村監督の時代劇としては「好色一代男」に比べるとずっと彼らしい作品になっていただけに、この点だけは本当に残念だった。
[DVD(邦画)] 6点(2008-12-06 14:33:15)
899.  小説吉田学校
GHQによる占領時代の講和条約からバカヤロー解散にいたるまでの吉田茂内閣時代を描いた実録政治もの。見る前はなんか淡々としていそうで退屈するのではないかと思っていたが、確かに淡々としているものの、スケールが大きくてものすごく見ごたえのある骨太の作品で、原作者の監修が入っているからか大作映画で知られる森谷司郎監督作(本作が遺作。)の中では大味な部分も特になく政界ドラマとして非常に面白い作品になっていると思う。公開当時にまだ現役だった実在の政治家(公開当時の首相は中曽根康弘。)たちが多数実名で登場している(当然本人には相当配慮していると思われる。)などドキュメンタリー映画的な側面もあってこの時代の政治家には威厳があったのだなあと感じる。吉田茂を演じる森繁久弥が本当にそこに吉田茂本人がいるような雰囲気が漂うほどの名演技で間違いなくこれは彼の晩年の代表作だろう。またこの映画を見ていると主人公の吉田を含め近年総理大臣に選出された安倍、福田、麻生の父親や祖父が登場しており、今の政界はつくづく世襲の多い世界だと思うと少々唖然とする。
[DVD(邦画)] 8点(2008-11-25 20:17:51)
900.  青葉繁れる
テレビドラマにもなった井上ひさしの原作を岡本喜八監督が映画化した青春映画。丹波義隆をはじめとする三人が実に田舎臭い演技で本当に田舎の学生のように見え、それに東京からやってきた草刈正雄を加えた四人組が主人公なのだが、これが四人とも実にいいキャラをしていて、やりとりを見ているだけで楽しい。喜八監督の映画としては特に傑作といえる出来ではないが、それでも喜八監督らしい明るい映画になっていてそれでいて少し切ない展開もあり、全体的に見てもとても面白かった。「ロミオとジュリエット」の稽古のシーンで太った中年の女性の先生が「おー、ロミオ!あなたはなぜロミオなの」と有名なジュリエットのセリフをいうシーンには思わず爆笑してしまった。「二女校のマドンナ」ことひろ子を演じる秋吉久美子もかわいくて魅力的だ。そしてなんといっても校長を演じるハナ肇が素晴らしい。最近自分の中でクレージーキャッツの映画でのイメージが強くなりつつあったが、やっぱり一人の役者として見てもとてもいい俳優だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2008-11-24 18:08:29)
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