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たきたてさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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881.  幻影師アイゼンハイム 《ネタバレ》 
 相思相愛の二人は、アイゼンハイムの一世一代のトリックにより、死を偽装し、自由を得、幸せに暮らしました。めでたしめでたし。  いやー、気分爽快なハッピーエンドですね。  でも念のため、もう一度振り返ってみましょう。  身分の違う二人。若いときに切り裂かれた二人の仲。そんな二人が15年後に再会。一人は立派な幻影師に。もう一人は皇太子の妃候補に。  そんな二人が立てた計画。『そうだ。ソフィは皇太子に殺されたことにしちゃおうぜ。そしたら自由じゃん。ついでにその罪を皇太子に着せちゃったら一石二鳥じゃない。』で、潔白の皇太子に眠り薬を仕込んだ挙句、本当に人殺しの罪をなすりつけ、自殺に追い込んじゃうっていう、トンデモ恋愛ドラマ。超怖いテロリストカップル。立派な国家反逆罪。ウール警部はラストで真相に気付いたみたいだけど、すんげー喜んじゃってます。いいのか、それで?テロリストの片棒かついで、無実の皇太子を自殺に追い込んじゃってますけど?結局のところは『嫌なヤローは皇太子であっても死ねばいい。』ってことなんでしょうか。  もしこの作品を、皇太子主人公で、全く同じストーリーで、音楽変えてやったら、かなり後味悪いサスペンスになりますね。視点を変えるだけで大分変わるようです。映画としては、まあ面白かったからいいですけど。  ただ不満点はあります。もっといろんな奇術を期待していたので、パターンが少なかったことがちょっと物足りない。特に後半はずっとワンパターン。死んだ人間を呼び出すっていうイリュージョンが延々と続くだけ。  それから、成年になってからのアイゼンハイムとソフィーが、若いときの二人の魅力に負けています。若き日の二人が超絶美形すぎるのか。でもそれだけではなくて、若き日の二人のほうがミステリアスな雰囲気が描けていてよかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2018-04-12 13:42:19)
882.  デッドマンズ・プリズン DEAD MAN'S PRISON 《ネタバレ》 
 評価が低かったので期待していなかったのですが、だいぶ良い感じのゾンビパニックですね。パンデミックの要素もあってグッジョブです。ゾンビ映画に求める、超個人的二大要素。『グロ』『サバイバル』、この二つを見事にクリア。よって合格点でございます。  ストーリーもシンプルで良いですね。わかりやすい。単純だけど、ちゃんと真面目に作られていて面白い。出演者は知らない人ばかりですが、みなさん熱演で、危機感、恐怖感、焦燥感、しっかり伝わってきますよ。『刑務所』という小さな箱ながらも、この世の終わりみたいな終末感、絶望感がきっちり描けている気がします。  その一方で、希望が最後まで残っている。外に出るという希望。希望があるから恐怖や焦りがより際立つ。絶望的なシチュエーションが映えるわけですね。  外にでたとき、夜ではなく昼間というだけで、この映画はポイントが高い。お日様の光が人間様に与える安心感ってすごい。そして夜より昼のほうが解放感があります。  腕ぶっちぎりもあるし、内蔵ひきずりだしもある。ゾンビオタクが見たいものはすべて網羅。子供まで犠牲になっちゃうとこなんか、大分攻めてる感じがします。  8点にしようか迷います。減点項目として挙げるとすれば、プリズン内の状況が非常にわかりづらい。それに、要所要所で挟まれる人間ドラマが全体のテンポを悪くしている。じゃあマイナス2点で8点かな。  あ、もう一つあった。主演女優が友近に似すぎで、若干気が散る。とゆーことでやっぱ7点にします。
[DVD(字幕)] 7点(2018-04-10 23:57:41)
883.  もしも昨日が選べたら 《ネタバレ》 
 時間は大事。家族も大事。『時間を早送りするなんてもってのほかだ』なんて当たり前のことを、すんげー説得力でうったえかけてくる映画。  プロットは『世にも奇妙な物語』なんかで取り上げられそうな題材。最初は『すげーいいもんもらったー』って感じで有頂天。使いまくり。結果、気付いたときには取り返しのつかない恐ろしいことになっているという、ある意味ホラー。  『世にも奇妙な物語』ならバッドエンドで終わらせるんだろうけど、これはハリウッド映画。ほっとする系ハッピーエンドで幕を閉じるので後味は良いです。  まあ結局は主人公のマイケルが、『家族が一番大事』ってことに気付いてめでたしめでたし。でも個人的には『仕事』か『家族』かの二者択一論にそもそも反対な私。だってこのふたつは切り離せないでしょう。家族の生活を支えるのが仕事なわけだから。どっちも大切にしつつ、バランスをとっていくのが大人だと思いますよ。  もちろん、そんなことを言い出せばこの映画の世界そのものが成り立たなくなってしまいますが、それならそれでもう少し説得力がほしかったですね。  リモコン機能は最初のほうは楽しめたのですが、昇進まで早送りして、1年くらい経っちゃった後から急速につまらなくなりました。このつまらなさは『A.I.』を見たときに感じたつまらなさに似ています。もしくは『バタフライ・エフェクト』。時代が、シーンが、矢継ぎ早にどんどん飛んでいく。感情移入する暇なんてあるわけない。もはやファンタジーを通り過ぎちゃっている感じ。アイデアは好きなんですが、やはり私は同じファンタジーでも、もう少し地に足の着いた作品が好みらしいです。  ラストはリモコンそのものを捨てちゃいましたが、『ボリュームを変換させる機能』と『停止ボタン』だけでも使っちゃえばいいのにね。あれなら自分に実害はないでしょ。
[DVD(字幕)] 5点(2018-04-10 10:50:43)(良:1票)
884.  キューティ・バニー 《ネタバレ》 
 雑誌『プレイボーイ』のモデルたちが住むマンション。シェリーはそこのトップモデル。でも27歳という年齢を理由にマンションから追い出されてしまう。あてもなく街をさまよっていたら、つぶれかけの学生寮『ゼータ』に出会う。つぶれかけの理由は入居者がみんなダサくて人気がないから。これは元トップモデルの自分の出番だと、女の子たちを変身させていく物語。  王道の学園系サクセスコメディ。よくある話。でも安定した面白さが約束されています。だから気軽に見れるし、気楽に楽しめます。  女の子たちの変身は面白いのですが、それに伴う人気の上がり方は異常。逆に面白みや盛り上がりに欠けます。少しずつ人気が出て行く様子を、もう少し見せてくれたほうが自然で良かったかも。  ライバル寮の『ミュー』も力不足。ただの意地悪姉ちゃんどまり。ライバル寮の人気に少しずつ追いついていって、最後は逆転、って構成のほうが盛り上がりそう。結局『ミュー』に見せ場は全然なくて、最終的には『ゼータ』への入会希望者に出す招待状をゴミ箱に捨てるという禁断の技を使ってしまう。これは反則技の中でも胸糞が悪くなるタイプの反則。  最終的には軽めのどんでん返しを含む逆転で、きっちり30人集まって、まあまあの爽快感を感じ面白かったと素直に思えます。  ですが、ゼータに入会を希望していた人たちは結局招待状はもらえなかったわけで、本当のハッピーエンドとは言い難い気がします。
[DVD(字幕)] 7点(2018-04-09 14:18:55)(良:2票)
885.  キング・コング(2005) 《ネタバレ》 
 『キング・コング』という映画を今まで見たことがない私にとって、これが『キング・コング』初鑑賞。正直、巨大ゴリラに興味は無かったのですが、『髑髏島』と『恐竜』に心引かれて見ちゃいました。結果、すんげー面白かったです。  私は、映画のジャンルによって求めるものが違います。ドラマにはストーリー。アクションには爽快感。法廷劇には勧善懲悪的カタルシス。そしてSFやアドベンチャーに求めるものは、何といっても映像です。そーゆー意味では、この作品は最高にファンタスティックでエキサイティングでスリリング。コングも良いけど、恐竜が良い。そして何と言っても昆虫軍団がアツイ。暗くじめじめした場所での昆虫軍団の猛攻はマジでキテます。T-Rexから逃げたこんだ木の中にいる巨大ムカデ。大型草食恐竜の大群にまじって襲い掛かってくる小型の肉食恐竜。逃げ隠れたかと思いきや、上の茂みから顔を出す新手の小型肉食獣。こーゆー芸の細かさがたまらない。この監督さん、クリーチャー好きが何を見たいのかがちゃんとわかっていらっしゃる。こんなにオタクの心の隅々まで満たしてくれるような映像の数々をありがとう。もはやビッグネームな監督さんなのに、こんなにオタクまっしぐらな映像つめこんじゃうなんて、尊敬に値します。  この映画は、一部、万人向けではないのかもしれません。でも『気持ち悪い生き物』や『恐竜』に心躍らせちゃうような一部のマニアには絶対ウケる作品ですね。  映画として、ストーリーや細部の設定につっこみ所は多々あり。『最初の一時間が長すぎる。』『デナムが自分勝手すぎて感情移入できない。』『ドリスコル⇒ダロウ。ダロウ⇒キングコングのような恋愛感情や親愛の情が生まれるプロセスが説得力不足。』などなど。『ダロウ⇒キングコング』にいたっては、もはやストックホルム症候群の一種と言えるかもしれません。  でもそーゆーところを踏まえても、この映画は面白い。こーゆーSFパニックアドベンチャーが大好きです。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-04-08 23:25:24)(良:3票)
886.  手紙(2006) 《ネタバレ》 
 暗そーだし、シビアな雰囲気もしていたし、見るのをためらっていたのですが、評価の高さとキャストに惹かれて見ちゃいました。  ドラマ版『タイヨウのうた』が好きだったので、山田孝之と沢尻えりかの共演が見れて嬉しい。  で、映画を見た感想ですが、これが思っていたよりも大分良かった。原作が東野圭吾。なるほど。兄が被害者を刺しちゃうまでの映像を丁寧に描いてくれた、その意義は大きい。これがあるのとないのでは、この映画を見た感想は全く違ったものになってくるでしょう。  原作が小説なだけあって、若干エピソードを詰め込みすぎた感じはします。差別されることを恐れて身分を隠しながら働いていたかと思うと急に始まる漫才の練習。突如現れる片思いの美少女。倉田の言葉で会社を辞めてお笑いデビュー。瞬く間に売れっ子に。朝見と出会って婚約?ここまでで1時間弱。はっきり言って序盤はかなり目まぐるしい展開です。駆け足過ぎて感情移入する間もありません。  やはりこの映画の見所は中盤~後半だと思います。  頭が良く、成績優秀なのに大学をあきらめる。せっかく成功していたのにお笑いの仕事を諦める。好きな人との結婚をあきらめる。犯罪の抑止力になりそーなくらい、加害者家族の厳しい現実を描いているのに、ラストは希望のある終わり方。  沢尻えりか演じる由美子はもちろん、チョイ役ながら倉田、友人の寺尾、こーゆー人たちの助けと支えがあって、このラストが活きてきます。現実にはありえなさそーなことばかり。由美子の存在なんてほとんどファンタジー。でもこーゆーファンタジーが、この作品の中で救いになっています。  最後に、直貴役の山田孝之さん、剛志役の玉山鉄二さん、倉田役の田中要次さん、殺された女性の息子を演じた吹越満さん、みなさん素晴らしい迫真の演技でした。特に終盤の、被害者宅の訪問シーンで、『これで終わりにしましょう。』という言葉からの、『お互い長かったな。』というセリフで泣き出すシーンは涙腺崩壊しました。
[DVD(邦画)] 8点(2018-04-04 13:44:52)(良:2票)
887.  アサルト13 要塞警察 《ネタバレ》 
 冒頭10分でいきなりひきこまれます。この緊張感。このスリル。これは何気に掘り出し物をみつけたのかも、と期待感が膨らみます。  でもピークだったのはここまで。中盤からラストにかけて、つまり本筋のストーリーは割と単純な立て篭もり系アクション。奇をてらう演出もなければ、心が高揚するようなアクションもありません。手堅くまとまった王道のサスペンスアクションとお約束の展開をただ楽しむだけ。  取り囲んでいるのが汚職警官達。そして警官である主人公が手を組むのが犯罪者たち。本来は敵同士であるはずなのに、一緒に手を組んでピンチを乗り切ろうとするのは好きなシチュエーション。こーゆー『呉越同舟』的なノリって好きです。  もうこのまま多少おバカ路線でも良いから、爽快な逆転劇を見せてくれれば良いんだけど、そーはならない。にぎやかし担当だと思っていた容疑者二人が、急にオバカキャラを捨てシリアス路線に、あげく早々に裏切って逃げ出したうえ殺されちゃうのが、ちょっと期待していたのと違います。犯罪者と警官が手を組むからこそ生まれるユーモアやカタルシス的なものがほとんど感じられなくて残念。  さらには、気の良さそーな引退じーちゃんが、がっつり裏切ったり、ヒロイン的立ち位置だった人が無残に撃ち殺されたりと、後味の悪い演出も多々あり。とは言え、それに見合うだけの本格的クライムアクション、ってほどでもないんですよね。だから、ストーリーは薄いのに、演出は重いっていうバランスの悪さを感じる作品でした。退屈はしないですけどね。
[DVD(字幕)] 6点(2018-03-25 12:52:55)(良:1票)
888.  暗いところで待ち合わせ 《ネタバレ》 
 ほとんど自己紹介だけで終わっちゃうような前半。退屈な部分が無かったと言えば嘘になりますが、とにかく淡々とした中にも心に訴えかけてくる静かな迫力があって見応え十分。  父との生活。父との死別。父の葬儀。母を呼ぶミチル。目が見えなくなるまでの過程。こういったものを一つ一つ丁寧に見せてくれたおかげで、ミチルへの感情移入はばっちり。アキヒロも同様です。この丁寧さは邦画特有の良さと言えそうです。  とは言え、こーゆースローテンポは、娯楽性に欠ける要因の一つになりかねません。  そこで、時系列を操作し、ミチルと大石アキヒロが同居を始めるシーンを、アキヒロのエピソードの前に挿入することで、緊張感を持続し、中だるみを防いでいます。これはもう構成が上手いのでしょう。  父とミチル。カズエとミチル。ハルミとミチル。アキヒロとミチル。ミチルという類稀なる魅力的なキャラクターが人と関わり合うことで次々と生まれるヒューマンドラマ。心温まるシーンやエピソードの数々。  その一方で、不法侵入直後の、『気付かれるかどうか』という変なスリルを味わえる不思議なサスペンス。真犯人は誰かという火曜サスペンス劇場のようなミステリー。『なにか家にいるみたい。』『彼はどんな人でしたか。』に代表されるドキッとするセリフの数々。  緊張感と感動を巧みに織り交ぜて、ラストは余韻を残すハッピーエンドで締めくくる。これはもう大変味わい深い映画でした。  最後に田中麗奈。かわいい。盲目の演技が神業。
[DVD(邦画)] 8点(2018-03-23 04:16:16)(良:2票)
889.  コントロール(2004) 《ネタバレ》 
 これは性善説に則ったストーリー。人格というのは良くも悪くも環境が作り出すという猛烈なアピール。もっと言うなら、人格を形成する幼少期に『どのような人物と関わったか』、これが重要なファクターになるのだと思います。執拗に幼少期の思い出をフラッシュバックさせるのはそのためでしょう。作り手の強い主張を感じます。  わたしはこの考え自体を全否定はしませんが、個人の人格が境遇のみで決められるとも思いません。同じような環境で生きていても人の性格は千差万別。  それにしても最初はレイ・リオッタ演じるリー・レイに嫌悪感しかなかったのに、最後はいつの間にか彼の人生を応援してしまっているのは何故でしょう。彼がしてきたことを考えれば、彼だけが幸せになっていいはずなんてないのに。でもいつの間にか彼の幸せを願ってしまっています。これはもう映画の見せ方が上手いという他ありません。  レイ・リオッタはサスペンスやらせると抜群の演技をしますね。もともと狂気を感じさせるオーラをまとった役者さん。それに加えてこの演技。良い人のフリをしているのかどうかわからない中盤。ここが一番ドキドキしますね。  脇を固める役者さんたちも大変良かったです。掘り出し物の1本。  ラストで死んでしまうのは仕方がありませんが、濡れ衣だけは晴れてほしかったです。
[DVD(字幕)] 8点(2018-03-21 03:08:43)
890.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》 
 最初が強盗2人組。次がエド・ハリス率いるマフィア3人組。ラストがマフィアのボスで実の兄であるリッキー達4人。こーゆー構成は結構漫画チックで、かつ王道。エンターテイメント作品としての定石を踏んでいます。でもその内容は全然別物。こんなに暴力的で、かつ美しいバイオレンスアクションは、未だかつて見たことがないかもっていうレベルです。  最初のかませ犬的扱いをされる強盗2人組だって、プロローグでの圧倒的な存在感は、雑魚キャラのそれではないわけです。この2人がメインになっていたっておかしくはない。その2人が瞬殺されたとき、この映画は普通ではないと気付きます。  でもこの作品で特筆すべき点は、バイオレンスよりアクションより、むしろそのドラマ性にあるのかもしれません。夫婦愛。親子の絆。『父は昔マフィアだったらしい。かなりひどい人間だったのかもしれない。』そのことを知った妻が、なんとなく察した息子が、父親とどう接するのか。この映画での解答は、『ただひたすらうろたえる。』これが相当にリアルです。そりゃあまりにも今までの父とその正体とのギャップがありすぎて、答えなんかすぐに出せるわけがないんです。  ラストで、無邪気な娘は父にお皿とフォークを。息子はとまどいながらも料理を父のほうへ差し出す。これが血のつながり。子供達にとっては『それでも父親だ』というメッセージ。では妻はどうか。最後の妻の表情だけでは、正直私にはよくわかりません。このまま夫婦を続けるのか。それとも・・。そうか。ここだけは、見ている私達の価値観で、『君が同じ立場だったらどうするか、自分で決めろ』っていうメッセージなのかもしれないです。ほんとかなぁ。  でも私はここまでいろいろ述べたのに、見ているときは全然違うことを考えていました。『こーゆー過去があるって憧れる。かっこいい。しびれる。』と、ずれたことを思いながら、一人興奮していたのでした。  息子のエピソードもかなり良かったですね。いじめられっこに見せかけて、抑えられないサラブレッドの血。やばいっす。
[DVD(字幕)] 8点(2018-03-20 02:43:22)(良:3票)
891.  2001人の狂宴 《ネタバレ》 
 牧歌的で歓迎ムードの小さな田舎町。そこで次々と繰り返される猟奇的な殺戮。こーゆーホラー、嫌いじゃないです。町中の人たちが、まるでお祭りを楽しむかのように若者たちを殺していく様子に狂気を感じます。  グロ描写はまあまあ。心臓が止まるくらい驚かされることもありません。だから安心してプレザントバレーという町の狂気を楽しむことができます。  設定は『クライモリ』や『悪魔のいけにえ』に似ているかもしれません。この2作品と違うのは、町の人たちがぱっと見普通なので、その危険になかなか気付かないことでしょう。気付いたときには仲間が半分に減っているという恐怖。これはやばいと町を脱出しようと思ったら最早手遅れという、ホラー映画でよくあるシチュエーション。この作品ならではのオリジナリティにホラー映画の定石を組み合わせて、はちゃめちゃになりすぎない安定感のある仕上がりに。  終盤までは8点くらいだったんですが、『町長との一騎打ち』『ラストのオチ』の2点にやや興醒めしちゃって、少し減点。ラストのオチについては、『クライモリ』のどれかのシリーズと酷似しちゃってます。
[DVD(字幕)] 7点(2018-03-18 17:54:16)
892.  トム・ヤム・クン! 《ネタバレ》 
 以前見たタイ映画と構成はあまり変わらないです。キャストも一緒?アクションは相変わらず凄いです。  ただ、シーンとシーンがぶつ切り。映画としてのつくりがめっちゃ粗い。ぶつ切りすぎてストーリーは頭に入ってこないし、ストーリーが頭に入らないと感情移入もしづらい。感情移入できないまま繰り広げられるアクションは、視覚的な面白さこそあれ、驚きや興奮は感じづらくなります。  中盤くらいから、いろんな敵が現れては消え、現れては消えを繰り返します。学生の頃ゲーセンではまっていた『ダブルドラゴン』や『ストリートファイター』を思い出します。テイストが凄く似ています。そう、この作品って、かなりゲームっぽいです。昔ゲーセンで、アクションゲームの上手い人のを皆で見ていたりしたけれど、そのときの感覚を思い出します。子供の象を助けに「トム・ヤム・クン」の店に乗り込んだときのシークエンスなんか、最高にゲームゲームしています。映画的な面白さとは違いますが、それはそれで面白い。  ですので、カンフー映画が好きな人には楽しめる作品。ゲーセン、ファミコン世代にもウケが良いと思います。が、映画好きな人には辛いんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 6点(2018-03-17 11:30:40)
893.  幸福な食卓 《ネタバレ》 
 なぜ父親は自殺未遂をしたのか。なぜ母は家を出たのか。兄の言う『ズレ』とは何なのか。答え合わせはされているようでされていません。兄の言葉は抽象的な表現にとどまっています。それともたったそれだけの情報量で理解できない自分が悪いのか。  いずれにせよ、映画としてあまりに中途半端で、かつ娯楽性にも欠けます。  とは言え、大浦君と佐和子のやりとりはとても穏やかで微笑ましい。ユーモアもあります。こーゆー青春疑似体験は結構つぼ。  なのに、そんな大浦君の死とひきかえに始まる、中原家の再生。まさかこのテイストの作品で死人が出るとは夢にも思いません。大浦君の死って、はたして必要だったのでしょうか。家族が再生するきっかけとなるためだけに、こーゆー展開にしたのだとしたら、あまりにも安直。だからとても感動はできません。  本編とはあまり関係がありませんが、『西校』の設定も気になります。随分高い偏差値の難関校らしいですが、それにしては生徒が幼稚。本当に偏差値が高い学校であれば、『歌を歌わない。』『一生懸命頑張っているクラスメートを非難する。』なんて子供じみた真似は絶対にしません。そーゆーリアリズムに欠ける部分ばかりが目についちゃって、いまいち物語に入り込めないまま終わっちゃいました。
[DVD(邦画)] 5点(2018-03-16 02:48:49)
894.  ただ、君を愛してる 《ネタバレ》 
 もっとハッピーなラブストーリーを期待していたので、見終わった今、とても哀しい気持ちです。  『別れ』はいつでも悲しい。特に『突然の別れ』と『死別』は格別。  二人が初めてのキスをして、家に帰ったらしずるが突然いなくなっている。これだけで十分だと思うんですよね。  失意の中届く一通のエアメール。差出人は里中しずる。再びともる希望の光。しずるに会いにはるばるニューヨークへと旅立つが、出迎えてくれたのはみゆき。焦らすなーと思っていたら、実はしずるは他界していた。  しずるが劇中で言っていたセリフを借りるなら、『天国から地獄』へを何度も見せられるクライマックス。結構残酷。見る人を泣かせることばかりに気がいって、この作品はなんか優しさを忘れている気がします。しずるが突然いなくなるという悲恋と思わせといて、そこからのハッピーエンドならともかく、更なる悲劇を用意するってどうなの?しずるにもまことにもばりばり感情移入しまくっていたので、終盤は本当に気が滅入りました。  久しぶりに映画の世界に浸れたので、低い点数はつけられません。玉木宏、宮崎あおい、黒木メイサ、みんな魅力的で文句ありません。宮崎あおいが一番可愛く撮れている映画かもしれません。なので7点。でも決して良い意味での7点ではないです。ちなみにしずるがいなくなる前までだったら10点。やっぱもっとわかりやすく幸せな気持ちで終わりたかったです。  原作者が『今、会いにゆきます。』と同じ人なので、終盤のプロットと雰囲気が特に似ていますね。ケーキがエアメールに代わっただけです。
[DVD(邦画)] 7点(2018-03-11 11:26:48)
895.  パニック・フライト 《ネタバレ》 
 レイチェル・マクアダムスかわいい。おお、なんか微妙なイケメンと知り合った。なんだか2人はイイ感じに。このまま仲良くなっていったところに、ハイジャックとかのトラブル発生ってパターンかな?って思いきや、お前がテロリストかーい。とゆうノリでスタート。序盤がちょっとダラダラしていますが、テロリストと相席スタートになってからの緊張感が凄く良いです。ハラハラドキドキします。  『仕事は何?』『暗殺やら、なんたらかんたら』のくだりで、冗談だと思って聞き流していたリサの表情が、次第に緊迫したものへと変わっていくシーンが凄く好き。サスペンスでは良く見るシチュエーションかもしれませんが、この緊張感こそサスペンスの醍醐味。  リサが本に何かを書き込もうとしたり、ルージュの伝言残したり。あるいは、通話が断絶されている状態の機内電話で、電話をかけつづけるフリをしたり。なかなかどれも反撃の糸口になりそうな頭脳プレーですが、ことごとくテロリストにチャンスをつぶされる。最終的にはペンで声帯をつぶすという荒業。意外とありそーでない、このシンプルな逆襲撃がなんか新鮮。  ホテル側のターンも良いです。ホテルの女性従業員、ジェイマ・メイズ演じるシンシアが結構かわいくて、でも凄く頑張るので好印象。彼女が孤軍奮闘で、キーフー一家を非難させるシークエンスがちょっと盛り上がります。  声帯つぶされてからのテロリストが、リサにやられ放題で、ちょっと弱すぎじゃない?とは思いますね。いや、リサが突然強くなりすぎなのか。テロリスト仲間を車ではねとばしたり。家の中での攻防はホームアローンみたいです。  サスペンスとしてお手頃で良作。とても面白かったです。
[DVD(字幕)] 8点(2018-03-07 12:02:40)
896.  ウエスト・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
 ザ・B級。いや、C級、・・・Z級かも。  ホラーだけれど怖くはない。ゾンビものだけどゾンビの良さはあまり堪能できない。  でも全然面白くないわけではない。少なくとも見ている間、飽きはしないです。暇つぶしにはなります。  この作品が惜しいのは、ストーリーを変に凝ってしまったところ。1800年代から1950年代に行って、最後は現代と、時代を3つも見せてしまったのが良くない。こーゆー作品はもっとシンプルでわかりやすいほうが良いです。既視感なんてあって当たり前。『パクリじゃん。』って言われるくらいのほうが面白いんです。変にオリジナリティなんて出さなくて良い。例えるなら、速球もまともに投げられないくせに、かっこつけて変化球投げている感じです。B級、C級、Z級と割り切って、オーソドックスなゾンビパニックものにしちゃえばもっと面白かったろーに。もったいない。
[DVD(字幕)] 5点(2018-03-03 02:00:32)
897.  スモーキング・ハイ 《ネタバレ》 
 本来苦手なジャンルのドタバタコメディ。今まで不愉快になったことはあっても笑えたことなんて一度もない。  でも、『犯罪巻き込まれがた』『バディもの』はちょっと好きなシチュエーション。ひょっとするとひょっとするかもと思って鑑賞。結果、やっぱこのジャンルは苦手だということを再確認しただけでした。  ストーリーが適当。行き当たりばったり。登場人物がアホすぎて魅力がない。そーゆーところがやっぱり好きになれない。  やたらバンバン撃たれたり、耳がもげたり、下手なアクションより余程痛そう。そーゆーちょっとブラックでグロいところとコメディのアンバランス加減が気持ち悪くて生理的に受け付けない。  可愛くて理解のある彼女とその両親はほったらかしだし、そーゆーところ、ちゃんと決着つけて欲しかったです。  見ている間は展開が読めなくて飽きはしないんですが、かと言ってそれは『映画が面白い』ということと同義ではありません。見終わった後の満足感が低いので、アリかナシかで言えば、完全にナシ。ごめんなさい。今回はかなり個人的な好みが反映されているので、このレビューはあてになりません。
[DVD(字幕)] 4点(2018-03-01 13:14:09)
898.  unknown アンノウン(2006) 《ネタバレ》 
 誘拐犯と人質、更には潜入捜査官までみんな記憶を失っちゃって、誰が誰だかわからないというぶっとんだストーリー。これはもうアイデア勝ち。  スタートの雰囲気や状況こそ『ソウ』に似ていますが、これは似て非なるもの。全く別ジャンルの、どちらかと言えば王道ミステリーサスペンスになるんじゃないかな。いや、これもソリッドシチュエーションなんですけどね。  途中までは、自分達が誰だかわからない。なぜここにいるのかもわからない。個々人に断片的に蘇る記憶。更にはトイレで見つかった新聞に書かれている『誘拐』の記事。とゆーことは、自分達は『人質』か『誘拐犯』のどちらかになるのか?っていう、かつてないほどスリリングなシチュエーション。『もし自分が誘拐犯のほうだったら』と、『あいつは絶対誘拐犯のほうだろう』と、それぞれが相手の印象を頼りに想像をめぐらすのが面白い。  また、最初に『誘拐犯』と『人質』の二択しかないと思わせる演出も上手です。これがラストのどんでん返しにつながっていくわけです。  『鏡の前で覆面をはずす自分』⇒『俺は誘拐犯か?』と思い愕然とする。ところが、実は潜入捜査官だったことが何気なく明かされて、見ているほうはサプライズに驚くとともに、ジム・カヴィーゼルがシロだったことにほっとするのです。  こーゆーどんでん返しは、痛快で好き。それに、この作品のプロット、アイデアを利用した展開が面白いです。『自分は真っ当な人間なんだ』とわかったときの安心感はなにものにも代えがたいのでしょう。  だから個人的にはその後のどんでん返しは不要でした。ストーリー的には面白いかもしれないし、そりゃ『ええ?』ってなるけど。『良いやつに見せかけて、実はお前がすべての黒幕なんだぜ。』って言われて、すっきり爽快だった気分が台無しです。
[DVD(字幕)] 8点(2018-02-28 15:20:04)(良:1票)
899.  サハラ 死の砂漠を脱出せよ 《ネタバレ》 
 言ってみれば、『スターウォーズ』とか、『パイレーツ・オブ・カリビアン』とか、そっち系の作品。映画として見応えがそんなにあるわけではないけれど、見ている間は普通に楽しい。そんな感じです。  『内戦』『産業廃棄物』『暗殺』といった物騒なテーマを、とにかく軽いノリとパワー全開の映像で楽しく見せちゃう映画。  序盤はまさに登場人物の紹介って感じで、ややかったるい。そんな中でも、ペネロペ・クルス演じるエヴァのターンは『謎の病気』がらみで、名作『アウトブレイク』のような緊張感とホラーテイストで結構ドキドキ。でもそれも期間限定で、トレジャーハンター組のダーク&アルと合流してからは否応なしに陽気なアドベンチャーへと様変わり。どっちが良いかは人それぞれでしょうが、序盤のミステリアスな緊張感を中盤以降も少し欲しかったかな。雰囲気が軽すぎて、途中からどーでもよくなってくるんですよね。  凶悪な軍事国家や、悪い企業が相手なので、多勢に無勢で危機的状況がひっきりなし。にも関わらずお気楽な空気が変わらないのは、ひとえにダークとアルのキャラクターによるもの。また、2人の能力も高いため、どんな状況であってもすべて何とかなってしまいます。そのため大変気楽に見れるエンターテイメントではありますが、本格的なアクションやスリルを求めると肩透かしをくらうのは間違いないでしょう。  自分自身、そんなに期待していたわけでもないのに、中だるみしちゃってたときがあったのは確か。とは言え、一つの映画としてきれいにまとまっていて面白いし、最後まで見ればラストは爽快な気分になれちゃうので、期待していなかった分得した気分です。
[DVD(字幕)] 7点(2018-02-28 02:19:37)(良:2票)
900.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
 良い映画というのはわかるのですが、ゆっくり淡々とした流れの前半が正直退屈。アクションやサスペンスを期待しているわけではありませんが、ドラマならではの面白みがもう少しほしい。  また、序盤は可愛げのない孫達や、そんな子供に育てた息子夫婦に若干いらいら。それに、後半への布石とは言え、若い神父に対するウォルトの態度がなかなかひどい。なんか不愉快な気持ちにばかりさせられます。  タオ一家との交流が始まってからは、しだいに温かい空気になっていきます。タオやスーとのふれあいによって、ウォルトの冷え切った心が少しずつほぐれていく様子は、ありふれているけど微笑ましい。  その一方で、偏屈で偏見のかたまりだったウォルトが、隣人と打ち解けていく『これ』といったエピソードが足りない気はします。おばあさんの荷物を拾ってあげるタオや、親しげに話しかけてくるスーだからこそ打ち解けられたのかもしれないが、やはり説得力に欠ける気がしました。  ラストの終わり方は意外でしたね。ドラマとしての深みが出ます。余韻も生まれます。それまでのストーリーとのバランスだってとれている気がします。ただですね、時代劇をいっぱい見て育った世代としては、「てめえら、いい加減にしやがれ。皆殺しじゃー。おらー。」ってな感じで、とにかくケタ違いの強さを見せ付けて悪党どもを粉々にして欲しかったのが正直な気持ち。周りからどんな批判を受けよーと、『目には目を』ってわかりやすいケリのつけ方が好きなんです。  つまりは、この作品は『娯楽』ではない、だから性に合わない、ということですね。    
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-02-24 04:25:53)
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