Menu
 > レビュワー
 > tottoko さんの口コミ一覧。45ページ目
tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2058
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103
>> カレンダー表示
>> 通常表示
881.  追跡者(1998)
「逃亡者」のトミー・リー捜査官人気を当て込んで作ったスピンオフであります。二匹目のどじょう狙いという水準を超えた”ちゃんとした”作りです。ジョーンズ捜査官とそのお仲間のキャラクターが生きている分、会話が小気味良いので物語は凡庸だけどそこそこ楽しめます。出オチの着ぐるみにも笑ってしまったし。違う見方をすると、手垢つきまくりなストーリーにこれだけの脚本を書けるというのは米国エンターテイメント界の底力をも感じさせます。 引っかかるとすれば、イレーヌがきれいで品がありすぎなので、とてもスタバでパートやってる部類に見えないということ。サンドラ・ブロックあたりならぴったりだとは思う。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-07-22 23:28:50)
882.  シンデレラ(2015)
誰もが知ってるおとぎ話を、”清き者がハッピーエンドを迎える”の大原則に沿って、キャラを上手にふくらませました。CGはうるさ過ぎず、でも「ここだけは外せない」馬車・ドレス・ガラスの靴といったシンデレラ定番のアイテムにはしっかりと精力を注入した美麗さであります。 シンデレラ役のリリー・ジェームズは世界中の先入観に晒されての大役をしっかり果たしています。自然で素朴な笑顔は魅力的で、意地悪をされた時の表情は「怒る」「むかつく」でなく「戸惑い」であるところが上手いです。 そして演技力といえばケイト・ブランシェット。もともとクールな顔立ちですから継母メイクをしたその迫力たるや。大げさな身振り、表情、もうノリノリでヒール役を務めるケイト、楽しそう。 継母の人物造形も既出の作品より作り込まれており、ケイト母は娘らのように単なる愚鈍な意地悪ではない。シンデレラの美質をきちんと見抜くキレ者として描かれ、だからこそ手強くおっかない。 対するシンデレラも運命に翻弄されてめそめそするお嬢さんではないのでした。悪意とは立派に闘える意志の持ち主であり、故に「ヒロインvs継母」の構図が成り立って見ごたえのあるお話になりました。終盤エラが継母に切る啖呵は毅然として爽快です。 もはやシンデレラでなくゴッドマザーエイジのワタクシ、しみじみエラの幸せを祈る気分で観終わりました。 [うらわっこ]さん きっとあなたはスーツを着たシンデレラなのですよ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-17 00:12:35)(良:2票)
883.  パレードへようこそ 《ネタバレ》 
サッチャー政権による炭鉱閉山ドラマって多いなあ。いかに荒療治で、人々の傷も大きかったか分かろうというもの。今作は炭鉱ストの フィールドに何故かゲイの皆さんが加わる。「同じく圧政に苦しむ境遇だから」というのが理由らしいが、このあたり描写あっさりし過ぎじゃないですかね。たまたまTVでリーダーが炭鉱街の苦境を見て、思いつきで行動をおこしたように見える。そんな唐突なことで集団は動くのだろうか。 描写の浅さはそこかしこに感じる。一因としては、誰が「主人公」なのか軸がはっきり定まっていないこと。炭鉱にもゲイ側にもぱらぱらとさわりだけ触れられる人物が多数存在している。群像劇というには各キャラに入り込めるほど掘り下げていない。炭鉱サイドのアンチゲイのおばさんも、ビル・ナイもそれなりに存在感を発しているけど、話の収め方はもやっと不発に終わる。A・スコットのウェールズ人のアイデンティティーのくだりとか、菓子職人志望の青年ん家の揉め事とかはいっそカットでよかったのでは。描ききれてないもん。 実話の強みで、終盤のパレードのシーンはそこそこの盛り上がりを見せるけれども。実話だからなあ。なんかずるいよな。 炭鉱ものは名作が多いので、ちょっと辛口になってしまった。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-07-16 00:07:32)
884.  スペル 《ネタバレ》 
”まともな仕事”をやりすぎて、ここらで毒抜きを図って精神バランスを取ったサム・ライミでありますね。もうやりたい放題。女の子に粘着物を浴びせ、虫を這わせて鼻血大噴射。作り手の高揚感がまるごと作品に反映し、この映画そのものが活き活きしている。あり得ないほどの馬鹿ホラーに脱力しつつも退屈しないで観られたのは、この変な活力のせい。 バッド・エンドが好きな監督の意地の悪さも炸裂だ。緊張して出席した彼氏の実家にて、気難しい母親を前に”飾らず素で勝負”に出るクリスティン。計らずも身内の恥を晒す正直さが受けて好感触を得たのもつかの間、絶妙なタイミングで奴がやって来る。来るとは思っていたが。取り乱すクリスティン、奇行中の奇行に及び、全て台無し。監督性格悪し。 汚いのも虫も好きじゃないので、好みのタイプのホラーではなかったのだが、笑ったのはヤギのとこ。連れてこられたヤギさん、円卓で女の子の隣に置かれて、天然に彼女をひょい、と見上げるあの一こま。そりゃヤギは演技できないからね。これから展開するであろうおどろおどろしい雰囲気と真逆の動物の振る舞い、可愛かった。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2017-07-12 23:55:57)(良:1票)
885.  バード(1988)
伝記映画は娯楽になりづらいものだけど、これはまた渋いことこの上ない重厚さ。 チャーリー・パーカーの名前は知っています、程度のワタシのような初心者の入門編ではないことは確か。 語られるエピソードは断片的で、説明も特に無い。著名なミュージシャンであるから、分かる人は「ああこの話ね」となるのかもだが。 ちょっと場違いな所へ来てしまったな、というのが正直な感想。F・ウィテカーの仕事が大変な努力の賜物であろうことは想像に難くありません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-07-10 23:35:46)
886.  ラブリーボーン 《ネタバレ》 
いろいろと釈然としない映画。不運によって命を奪われた死者に語らせること(しかも生者の想像で)は、死に対して不敬な感じがする。ましてやこの話は女の子に「私は14才で殺された」と言わせる。こんな胸糞悪い思いをさせる以上、この娘の魂が安寧に休まる軌跡を描くべく、制作は全力を注入すべきなのだ。 しかしね、これが「全力で」女の子の死を扱った出来栄えだろうか。そもそも何故成仏(という言葉を使わせてください)しないのか。どんな想いを置き残してきたのか。パパが心配なのか、初デートが果たせなかったことが心残りなのか、少女の想いはどれもうっすらぼんやりと描かれるのはどうして。ここ肝でしょ。 しかもこの子の死後の想いだけでなく、崩壊した家族とその再生ドラマ、さらに殺人犯をいかに挙げるかというサスペンス要素まで盛り込んであるので当然尺が足りない。結果描写は浅くなる。お陰でS・サランドンは奮闘虚しく話から浮いているし、R・ワイズは自分の悲しみを優先して家族を放擲する自己中母さんになっている。ついでながら「天国」の画もありがちなテカテカにキレイなCGで好きではない。 こうも不満が溜まった折りも折、犯人は天罰が当たったようで。これもまあ、あんなぬるいことを、とやんなっちゃった。 あいつはね、レクター博士にでもとっつかまって、ゆっくり食われてゆくぐらいの「天罰」じゃないととてもやり切れないよ私は。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2017-07-10 00:03:57)
887.  男の敵
愚かな大男の、哀しい人生だ。この男の考えの浅さ、お調子者な浮かれっぷり、いるよなあこういう奴。飲み代をたかりに周囲をとりまく忌々しい連中。こいつらのせいで、ジッポの愚かしさが際立っちまう。 悪い奴じゃないんですよ、ちょっと足りないだけなんだ。この男を追い詰める貧困とアイルランドの寒さがやり切れない。 おそらくセットで撮ったであろう霧深い街角の陰気な湿っぽさなど、カメラを通して伝わる臨場感が古さを感じさせないのは凄いなあ。警察が押し寄せた際の階段の乱闘シーンのカメラアングルはちっとも古びていない。初手からラストまで、流れるようなカメラワークは観やすくて、何気に卓越したセンスと思う。さすが巨匠。この作品で初オスカーだったとは、意外でびっくり。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-07-04 23:53:33)
888.  フィフス・ウェイブ 《ネタバレ》 
こんな既視感満載の”人類滅亡モノ”を今また作ってどうしようというのだろう。切迫感とか、手に汗握るヤバイ感とかが何も無い撮り方ってどうなんだ。もそっと宇宙人の攻撃が始まって、なんかウイルスとか洪水とかがありました、と箇条書きのようなヘボ描写。クロエ一家は弟以外全滅、がしかしうまいこと協力者が現われ、脚は撃たれたけど、治ります。 基地サイドはこれまたユルユルな流れで新兵班をざっと説明したのちは、反抗的な新入りが来たりと、これは学園ドラマかと思う。ホンも演出も稚拙としか。もっとちゃんとやって下さい。 クロエと弟はもちろん再会を果たす。そしていつ公開になるのかは知らないけど、続編に乞うご期待的なお約束の終わり方。巷で不評しか耳にしないのに、なんて屈託の無いことか。ああもう、ちゃんとやってよお。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2017-07-02 23:41:11)
889.  オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 《ネタバレ》 
トム・ハーディのあっぱれな一人芝居。登場人物一名、場所は車中、交わされる電話の会話のみでストーリーを構築してゆく脚本は舞台劇のよう。目に映るのはひたすらトムの正面顔と横顔か、車内電話の着信画面。この単調さにも関わらず、ただならぬ展開を見せるのでもらい緊張でどきどきした。もう口が乾いて。 アイヴァン・ロックは困ったことになったもんだ。反父親という思いが骨の髄まで沁み込んでしまってて、「奴のようにはならない」「俺はきちんと責任を取る」を信条に生きてきた。その生き様は仕事においては非常に有能で、家庭も円満だったのだ。彼がいかに仕事のデキる男かは、この数十分でつまびらかに伝わる。ああその律儀さが、まじめさが、父への反発心が、築き上げてきた人生を葬り去ろうとは。 ロックに言いたい。間違ってるよ。「誰に対しても等しく責任を取る」なんてことはできないのだよ。仕事のように段取りを正確にこなして、突発的なトラブルにも的確に対処してゆけば事が運ぶのとはフィールドが違うんだ、こればかりは。 突然大仕事を丸投げされた同僚のパニックも、打ちのめされた妻の気持ちも手に取るように分かる。「悪気のない」ロックは大好きなトム・ハーディだしで、もう困っちゃったなああ、とワタシまで頭を抱えるシマツだ。この後をいろいろ想像するが、私の技量では誰も良いことにならないんだどうしましょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-02 00:15:09)(良:1票)
890.  サード・パーソン 《ネタバレ》 
「三つの都市での三者三様の恋愛模様」だかっていうピンボケの内容紹介のせいで、全く先入観無しで観たのだけど、ラスト5分で唸ってしまった。そこに至るまでオチが読めず、だからこそとてもすっきりした。 変だったもんなあ。NYのミラ・クニスがちょくちょくパリに現われるし、ローマでは初対面のロマの女に全財産注ぎ込む男が不可解。女の8歳の娘も姿を見せないし、出来事全容の歯切れが悪いのだ。 NYとローマの側が「何か変」なのは、架空の話だから。実在するのはニーソンとオリヴィアとキムのフィールドだけ。NYの愚かな母ミラはニーソンの映し鏡。”重過失”でわが子を失った小説家が自らを投影したキャラクター。翻ってローマ編、他人の娘を救いたいと必死になるビジネスマンもまた、小説家の願望の現われなのだろう。こちらはぼんやりとハッピーエンドぽくフェイドアウトした。 観直すと、ちゃんと伏線がたくさん張られている。キムの台詞「あなたは小説の人物にしか感情理解できない」「この会話もどうせ書くんでしょ」とか、編集者の「(エレインが)よく立ち直ったね。強い人だ」とか。分かって観るとおお、と思うが初見で気付くのはかなり難しいと思う。タイトルの「三人称」の意味するところも、気付いた人って凄いな。 ラストの愛人の驚愕顔と小説家が「自らについた嘘」、これらはまだ私にとっては宿題中。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-06-26 00:27:32)
891.  何かが道をやってくる 《ネタバレ》 
ブラッドベリの、正直ちょっと”もたついて長い”原作(個人の感想)のエッセンス部分を上手く抽出して、幻想的なダークファンタジーとして映像化しています。 子どもが持つ「夜」や「嵐」への怖れが画となって視覚化されている上、カーニバルという異世界空間を利用しての幻惑に、分別あるはずの大人までもが絡め取られていくさまはひんやりと怖い。 児童文学のジャンルに入るかと思いますが、この怖さはなかなか本物。学校の女教師が若返りと引き換えに光を失う場面はかなりビビリます。小学生の年で観てたらかなりのショックを受けただろうな。 悪魔は絶対的に強く禍々しく、子ども二人で闘える相手ではない。もう隠れるのみ。そう、雷鳴が轟くまで。 たまに思うのですが、悪魔って人間の作品に登場するぶんにはですが、相手の心の弱みを握ることには長けてるけれど、「隠れている」者を見つけ出すという透視能力は無いようなんですよね。これってどういうことなのかな。西洋の聖典等で悪魔の能力定義とかあんのかな。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-23 23:41:53)(良:1票)
892.  ショック集団 《ネタバレ》 
うーん、さすがに今の時代に観ると、この垢抜けなさがホラーというよりシュールを醸しちゃっているような。夢の中の恋人を小っちゃくして寝顔の横に置いたり、夢話になるとカラーになったりとか、妙な演出だなあと珍奇なモノを観ている気分になってしまった。鎌倉大仏の出現には不覚にも笑いそうになったし。なぜ大仏様なの。 ストーリーは充分に恐ろしい筋立てなのだけど、入院してからの話に起伏が乏しくてつまんない。ああアレだ、黒人を差別すべし、と声高に叫ぶ黒人の彼、あそこは思い切った脚本だなあと驚いた。度肝を抜かれた、ということであり、”怖い”というのとはちょっと違うのだけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-23 00:05:50)
893.  セッション 《ネタバレ》 
フレッチャーは果たして「師」なのか。終盤の、運命のあの一瞬まで私の心は揺れ動きつつも肯定的だった。何につけ、”芸事”や”技”を磨くフィールドではスパルタはつきものだ。「ガラスの仮面」もそうだったし。 時間を嘘ついたり、気さくに聞き出した家族事情を恫喝のネタに使ったり、性格は極めて悪いとは思ったが。しかし、ラストの騙し討ちは次元の違う話だ。人として屈辱を与え、演奏家として再起不能なダメージを与えた。「師」とは”育てる”者のことをいうのだ。フレッチャーは悪魔だった。音楽に魅入られた人非人。かつての教え子は命を絶ったではないか。事故じゃないオメーのせいだよ。しかしニーマンは死んでしまうタマではなかった。そもそも唯我独尊、親戚に喧嘩を売り、自己中全開で彼女を捨てる。見た目が田舎出の野暮ったい青年なので、さしものデビルフレッチャーも見誤ったろう。 ストーリーのテンションは冒頭からラストまで常に高く張り詰めており、ワタシのような小心者は心臓がばくばくしっぱなしだ。 悪魔と狂気がぶつかり合うラスト9分、発せられる熱量はただごとではなく息苦しい。個人的には相討ちと思う。「フルメタル・ジャケット」の、教官が落ちこぼれに弾丸を放たれた手洗い場のシーンがだぶった。
[DVD(字幕)] 8点(2017-06-20 23:55:40)
894.  ボビー・フィッシャーを探して 《ネタバレ》 
”リトルマン・テイト”もそうだったけど、天才に生まれついたら本人も周囲もけっこう難儀するのだった。天才の芽を大人は伸ばそうとするし、その意見も百出で諍いが起きる。自分の頭越しに大人同士が揉める、その子ども当人は同世代との関わりが難しくなる。本作は、天才をめぐるこの不変の現象を、素直な描写で温かみを忘れずに描いた良作と思う。 ジョシュに関わる大人たちは見事に千差万別。子どもに対する考え方もそれぞれ違う。でも基本、良き人が多くて観やすかった。ライバルの子の親でさえ。私はフィッシュバーンのヴィニーが好きなので彼が大会に同行した終盤は、おおえらいぞ父ちゃん、と喜んでしまった。毅然と優しいお母さんも素晴らしい。息子の先生に出て行けとはなかなか言えるものではない。誰よりもジョシュの優しい心根を分かっていた賢母。 子役も皆巧い。ライバルの天才少年は完璧にヒールな目つき顔つき。あんなに小さい役者をよく見つけてきたものだ。そして、何よりジョシュ役のM・ポメランクに心を鷲掴みにされたワタシである。ぽん、と椅子に座った時の脚が床に届かないほどの小ささ、なめらかな頬、透明度の高い丸い大きなグレーの瞳。この綺麗な子を見ているだけで、私はとても幸せな気持ちになりました。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2017-06-18 00:14:04)
895.  ヴェルサイユの宮廷庭師 《ネタバレ》 
2016年はたくさん偉大なアーティストを失った辛い年でした。アラン・リックマンも逝ってしまった一人。長い演劇活動の最後に彼自らがメガホンを取った作品は、上品で格調高いラブストーリーでした。 17世紀のフランスにおいての女性造園家の奮闘が描かれているのかと思いましたが、公式サイトによるとサビーヌ・ド・バラは架空の人物だそうで、恋愛ドラマの主人公をわざわざベルサイユに持ってきた意味はといえば、やはり絢爛豪華な舞台装置が欲しかったんでしょうな。狙い通り、映像がとても美しい。豪奢な宮殿も、フランスの緑濃い森や田舎の一本道も。なんと英国での撮影も混じっているとのことですが、輝く陽光の下での庭園などは美術品のようです。 マダム・サビーヌについては資料も残っていないそうですし、あの時代に未亡人が誰の弟子でもなく、援護も受けず庭園技師として独り立ちしていたとはちょっと考えづらいなあと思ったのだけど、K・ウィンスレットが、芯の強い聡明な当時のキャリア・ウーマン像を見事に作り上げています。庭仕事イコール力仕事。ケイトの立派な二の腕やかっちりした肩幅なんかも、女性造園家の設定に説得力を持たせているような。 フランス貴族社会のお約束などろどろ恋愛模様もちゃんと織り込みつつ、マダム・サビーヌとル・ノートルの互いの想いはあくまで奥ゆかしく、英国人監督の感性を感じさせます。 名優アラン・リックマン、美しい作品を残してくれました。改めて合掌の思いです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-09 17:23:22)
896.  跪く女 《ネタバレ》 
近年社会問題となっている恋人間のDVのひとつですね。変形バージョンといいますか。イダとクリステル、世の中にはいろんなカップルがいるものだ。 男がやってることは完全なDV。この人のは「支配したがり型」。自分だけのものでないと安心できないので、とことん相手を洗脳、束縛し、卑怯なことに泣き落としまで使う。自己愛炸裂の中年男である。唾棄するほど嫌いだ。そんな私の心境を代弁してくれるのがイダの友達リンダ。痛いところを次々突かれるので顔色を変えてキレるクリステル。一歩も引かないリンダがしゃっきりと正しく健康で素敵だ。 しかしこの話、実は最も隠れ複雑な人格がイダだったりする。クリステルに無理やり従わされるうち、どんどん顔色が悪くなる彼女。観てるこちらはああやばいやばい、彼女壊れる、と心配がピークに達する頃合でなんとも予想のはるか斜め上のはじけ方をするイダ。あまり伏線らしい伏線は無いので、正直こちらはぽかんとするばかり。 虚言癖や特殊性癖嗜好、と突如開陳されてびっくりだ。”生の”自分を出し尽くしたので我に返った、ということなのか?あのラストは。なんとも感想の持ちようの無い、初めて観るタイプの映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-08 17:00:12)
897.  カイト/KITE
雰囲気作りばかりに頑張ってるけれど、演出、ストーリー展開の見せ方、人物紹介、カメラワーク等、もっと勉強すること多すぎな一本。復讐に燃えるロリータ暗殺者という設定だけではもはや新味はありませんし、一本調子な演技をずっと続けられて、ヒロインに対する興味も失せてきます。単調な殺しの場面はあまりにうまく行きすぎ、というか強すぎ。この娘はサイボーグか。黒幕は案の定そうくるよね、だし、サミュエルはなぜ出演を承諾したのか。 ちなみに元ネタのジャパニーズアニメも観ました。B級なアダルトアニメではありましたが、電車内での銃撃戦のシーンはカット割りも演出もおお、と見入るものがありまして、是非こういうとこを生かしてほしかったものです。
[映画館(字幕)] 3点(2017-06-05 00:14:33)
898.  用心棒
いやあ素敵です。面白いし、もう。キャラ造形の深いこと、巧みなこと。主人公三船の存在の圧巻なことはもとより、世話焼き(+説教)役の東郷のじいちゃんは安定の脇支えだし、悪役の面々も惚れ惚れするほどの面構えだ。そう、間抜けな役どころ(あの眉毛!反則だ)を一人置いて肩の力を抜かしてくれるのも良い。 宿場町のあっちとこっちでいがみ合う二件の賭場を、余裕と風格で行ったり来たりの三船は大きい鯨のよう。三船によってくるくる展開する運びは程よくビビるし、仲代の登場のタイミングも絶妙。 流れるようなカメラワーク、じいさんの飯屋の中から外をうかがういくつもの場面や、殺陣での継ぎ目の無いなめらかさは観てて心地よい。 なんといっても鳥肌もののクライマックス。強すぎるほどのつむじ風を背負って登場の三船侍、なんというかっちょ良さでありましょうか。外国人がお侍に憧れるがごとく、ワタシの頬は紅潮し心臓は高鳴り、三船にもこの映画にも恋したものでありました。
[DVD(邦画)] 9点(2017-06-04 23:59:20)(良:1票)
899.  ファム・ファタール(2002) 《ネタバレ》 
This is the デ・パルマ ムービー。ファンなら大喜び、そうでないならえー何これ?となってしまうかも。 この監督のクセを熟知している映画観ならば、例によっての”カメラを切らない”長い1ショットや、ヘンテコな場面分割や、ストーリーにいるのかいらないのか、観終わっても不明な場面の長々描写など、いやーデ・パルマのおっさん相変わらずだなあ、と笑みがもれるのだった。 女優の趣味は今作もお目が高く、美人を揃えてらっしゃる。エロ要素を捨ててはデ・パルマの名がすたる、とばかりにけっこう際どい使われ方をされている主演女優さん。でも舐めるように美麗に撮られているので女優冥利に尽きるのかも。 全身プラスバッグまで迷彩柄だなんて変なかっこだなーと思った私はちょっと不覚をとった。これはもちろん、デ・パルマおじさん十八番の、あからさまな伏線だったのですね。いやあ、デ・パルマ監督、好きです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-03 00:09:40)(良:1票)
900.  ヘイトフル・エイト
何作作ってもテンションの衰えないタランティーノ、ほんとに偉大な映画バカですね。ヘイトに血しぶきに腹の探りあい。またかよー、ではあるものの、タランティーノリピーターをもってして170分釘付けにする話力の凄いことよ。タラ監督作はすべて観ている当方、血しぶきが上がるのは分かっているが、そのタイミングはいつも分からない。いつ誰が引き金を引くのか毎回度肝を抜かれる。 今作は密室ものであるので、狭い空間に充満する”ヤバイ空気感”は相当のもんである。いわば「イングロリアス・バスターズ」の地下居酒屋だけで120分、君は耐えられるか。 殺伐とした中に挟まるピアノや、しみじみ聞かせるジェニファーのギターソングなど、こちらの心を懐柔するやり口も巧い。 難を言うと、演技達者揃いの中ティム・ロスが「ジャンゴ」のクリストフ・ヴァルツの真似をしてるんじゃないのかと見えてしまうのが惜しかった。だって似てるよお?
[DVD(字幕)] 7点(2017-05-29 16:57:17)
030.15%
1120.58%
2261.26%
3693.35%
41447.00%
529014.09%
655126.77%
754526.48%
827513.36%
9954.62%
10482.33%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS