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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1615
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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961.  デデという娼婦 《ネタバレ》 
メチャクチャに単純な話なのですよね(いくらなんでも単純すぎねーか、というレベルで)。演技・演出・キャラクター、と諸々含めてありがちと言える範囲を逸脱するものは何ひとつ無いのです。これは少なくともラストにもうひと波乱仕込むか、あるいはデデという主人公のキャラをもう少しユニークにつくり込むか、それくらいはしないと一映画としてはキビシイでしょう。意外なホドに正統派的に美しかったシモーヌ嬢に免じて+1点で。
[DVD(字幕)] 5点(2020-12-31 01:22:34)
962.  犬神の悪霊 《ネタバレ》 
いや完成度という意味では、決して褒められたモンじゃない作品なのは確かですよ。ただ、この行き当りばったり感というかチグハグ感というか支離滅裂かげんというものについて、これが何故にこーなったのかを考えるのはホラー愛好者としては中々に面白いことであったりもするのですよね。あと単純に、こんなホラー世界中探しても今作くらいしかないでしょうし、今後こんなのがつくられる可能性も限りなく低いでしょう。その意味では、あくまで珍品としての鑑賞価値というものは今後も衰えることもないものか、とも思ったり。  まず本作、質感としては(現代劇ながら)50~60年代の「怪談」系の邦画ホラー映画の影響を色濃く残すというか、ショック描写その他にしても諸々矢鱈とおどろおどろしいです(正直あまり怖くありません)。同時に妙にややっこしい(その一方でイマイチ繋がりの悪い)展開運びも、我が国古来の怪談ばなしをどこか想起させるというか。落語や講談の世界に残る「怪談」というのを幾つか聴いてみても思いますが、この国のソレの根底にあるのはただ「怨念」なのであって、その怨みつらみに重みを与えるべく、とでもいうか、その手の怪談というのは思いのほか筋が複雑なのですよね(有名な部分というのはごくダイジェスト的に切り抜かれたものだったり、という)。  ド初っ端からウランがどーたらゆってたりちょっと風変わりな作品にも見えますが、根本的な部分は色々と実に古典的で日本的な作品だと思うのですよ。その今作がある種「失敗」している最大の要因は、コッチが恐らく70年代の洋画オカルトホラー(『エクソシスト』とか『オーメン』とか)の影響なのでしょうが、より迫力・凄みのある描写をしこたま入れてやろうという強い目的意識と、それをこの日本的怪談ばなしとどう整合させるかというノウハウの欠如、ということなのでしょうね(その部分について、割かし気合の入った製作だということも完全に裏目に出ていますね)。本作のショック描写というものは所謂ホラーのソレではなく(少なくとも後にJホラーという形で価値あるものとして結実したソレではなく)、なにか別のジャンル(アクションとかカンフーとか任侠ヴァイオレンスとか)のものになってしまっているのですよ(何故か爆発シーンも多かったりとか、ラストのアレとかもそーですし)。結果、スゴくチグハグで統一感の無い作品になってしまっている、ということですね(もちろん、現代のホラーに観られる「人を怖がらせるために必要なノウハウとしての統一感」が無い、という意味です)。  以上、駄文はご容赦願いたいですが、結論です。重ねて本作、珍品枠あるいはホラーのお勉強として観る分には大変参考になる作品かと思います。エロシーンも(中盤までは)結構多いので、普通に観るにも全く無価値、というワケではないですし。
[DVD(邦画)] 5点(2020-12-30 23:03:18)
963.  メリー・ポピンズ リターンズ 《ネタバレ》 
若干微妙な評価なんですねコレ。確かに内容はややチャランポラン気味かもしれませんが、もともと明らかにキッズ対象作品なのですし、言っちゃあ前作も内容は結構適当じゃなかったですかね?そこをミュージカル要素と映像の面白さ・楽しさで何とかしようという作品なのも引き続きだと思いますが、その意味でいうと、超レベルの名曲が幾つもあった前作に比べるとミュージカル面の出来は率直に少し劣るのは否めませんかね。でも、映像の面白さ・綺麗さは流石に向上してると言えると思いますし、アニメと実写を融合するシーンなんかは個人的にはかなり興味深く観れました(コンセプト自体は前作でもやってたコトですけどね)。ラストの桜満開なシーンもアメリカ映画としてはちょっと珍しいですが、中々爽やかでこれも好かったですね。  ただ一点だけ、エミリー・ブラントのメリー・ポピンズというのが個人的にどうしてもピンと来ませんでした。雰囲気が変わっている、というか、あんまり優しくなさそう、というか(冷酷そう、とまでは言いませんが)。ジュリー・アンドリュースには『サウンド・オブ・ミュージック』のイメージとかも重なってくるのに対して、ブラント姐さんは『プラダを着た悪魔』はまだともかく最近は『ボーダーライン』だの『クワイエット・プレイス』だの…というコトかも知れません。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-30 19:18:38)
964.  ジョゼと虎と魚たち(2003) 《ネタバレ》 
確かに、ともすればアレなオチだと思います。ただ、一生彼女を背負い続けることが出来るのか、という現実に直面したときに、誰しもが十分に強くなれるという訳ではないのも事実でしょう(少なくとも私自身は、同じ状況でその決断は出来ないと思います)。その意味では私はこのラスト、自分の無力さに涙する主人公にはその面からは大いに共感できましたし、それを許容したジョゼの優しさ・強さにも深く感じ入りました。人間というものの描き方として、私はここはかなり好きですね。そしてこの恋愛は、決してふたりにとって無意味なものであった訳ではないのです。その直後にジョゼの変化・成長を感じさせるシーンを持ってきてそれでジ・エンド、という流れも巧みであり、また適切だったと思います。そこは、アレなオチを演出・演技のテクニックで巧く乗り切った、という感じだといつ観ても思いますね。  色々と変わりダネな映画だと思いますが、この映画で一番変わっているのはやはりヒロインでしょうか。見た目や喋り方、性格も含めて、パッと見はどーにも魅力的には見えないのですが、じーっと観ていると次第に魅力が滲み出てくるというか、そこら辺の表現も奥ゆかしく、また巧みだったと思います。その大部分を担っていた池脇千鶴は、やはり凄い女優だと思いますね。
[DVD(邦画)] 8点(2020-12-29 17:44:46)(良:1票)
965.  ジョゼと虎と魚たち(2020/日本) 《ネタバレ》 
実写版というのは色々とかなり「変わりダネ」な恋愛映画だったと思うが、このアニメ版は話としては全く異なる内容で、逆に色々と王道を征く映画である(つまりは少しばかり在り来り)。特に中盤、祖母との別れ~想定外の事故が発生する辺りの流れはかなり「見たことある」感が強いし(ババアが突然死んじゃうのは実写版でもそーだけど)、言ってしまえばオーラスなんかももはや見飽きた感すらある様な、というか。私実写版大好きなので、そこはもう少し空気感とかをそっちに寄せて欲しかったかな~とも思う。  ただ、今作では王道青春恋愛ものと並ぶもうひとつの王道、「夢を諦めない」という第二のテーマの方もシンプルながらとても好い出来だったのですよね。手作りの絵本のシーンが実に好かったですね~今年の映画では一番ボロ泣きしてしまいましたよ(この場面は「画」自体の質・芸術性というのもかなり手が込んでいてこれも好かった様に思います)。前述どおり、全体としてだいぶん「子供も観ることを意識した」という質感になってはいるものの、だからこその爽やかさは十二分につくり込めていると思いますし、誰にでも気軽にオススメできる作品になっているとも思います。ジョゼちゃんもシンプルにカワイイですし(実写版ではこれもクセのある魅力、という感じだったですケド)。
[映画館(邦画)] 7点(2020-12-29 17:27:39)
966.  マペットのメリー・クリスマス<TVM> 《ネタバレ》 
クリスマス・イブの夜、窮地に陥ったマペット・シアター支配人のカーミットは絶望の淵にひとり佇んでいた。彼を救うべく、ウーピー・ゴールドバーグは天使ダニエルをその下に遣わした…と、単純な邦題からどんな話かな~♪と思って観ていたら、ド直球な『素晴らしき哉、人生!』のパロディだった。  パロディながら、カーミットがその人?生で本当に大切なモノに気づく、という辺りは中々イイ感じに感動的で、今作はかの名作を子供にも観易い様にリメイクする、というのがコンセプトなのだろうと感じるし、ある程度以上にそれは成功していると言えるだろう。ただその意味でも少しだけ残念なのが、ラストをかなりアッサリ終わらせてしまっていることだろうか。TV映画としてはキャストも豪華でかなり頑張っているが、ラストだけちょっと息切れした感がある。  しかし重ねて、全体的に決して出来は悪くない。パロディ・ギャグもふんだんに盛り込まれて楽しく観れるし、前述の豪華キャストの登場シーンも楽しい。一番目立っているのは圧倒的に悪役のジョーン・キューザック(=元ネタでいうトコロのポッターに相当する)。多彩でコミカルな表情のつくり方など、流石のスーパーコメディエンヌの仕事と言ってよいだろう。
[DVD(吹替)] 6点(2020-12-29 02:08:40)
967.  燃ゆる女の肖像 《ネタバレ》 
流行りのLGBT系とも言えるでしょーが(めくるめく百合的ロマンチック)、個人的にそっちもまあまあ面白かったのですが、どっちかというと肖像画制作の純粋な芸術面の話が面白かったのですよ。というのも、主人公の画家マリアンヌ役のノエミ・メルランという女優さんが、何つーか凄いイケメンというか、否、見た目よりは内面、職人としての矜持に満ち溢れているというか、なんかもう迸ってたんですよね(彼女は、芸術家というよりは職人に近い方の絵描きかと思いました)。そこへ来て素人に表面的な仕事を喝破されて(図星)悔しさのあまり作品をブチ壊す、というシークエンスにはある面で非常に納得・共感できますし、演技にもキレがあって迫力抜群でしたし。  今作、全体的に非常に静かな作品で(台詞なんか全部囁く様なとでも言いましょうか)、その静謐で文学的な趣もとても心地好いのですケド、却ってそういう熱が籠るシーンの切れ味というものは逆に際立っている様でした。音楽も多分2か所くらいしか入らないのですが、その2か所、祭のシーンのソウルビートな歌&終盤のヴィヴァルディ『夏』のシーンは、全編を通してもかなり強い印象を残す優れた箇所だったと思います。緩急の付け方、ここぞというシーンのハイライトの仕方に巧みさが感じられましたね。  一方で、前述どおりその静かな雰囲気も正に絶品でした。あくまで歴史ものといった系統のごく実直な演出がされていましたが、これでもし演出をもう少し抽象的な方面に寄せていたら、その空気感は恐らくタルコフスキーにすら匹敵し得たのではないか、とさえ。結論、随所の演出に監督の力量というものが大いに感じられた傑作だったかと思います。監督の過去作をチェックしたくなりますね。
[映画館(字幕)] 8点(2020-12-29 00:06:53)
968.  天外者 《ネタバレ》 
色々と事情がありそうなのも分かるのだけど、いくら何でもダイジェスト的に過ぎるのではないか、というのが率直なトコロ。それは本作の主人公が五代友厚という、観る人にとってどーいう人だかが頭に入っているとは決して言えない人物だ、という点を踏まえてである。正直言って、五代さんがどーいう人で実際にどーいう功績があったのかなどサッパリ伝わらなかったし、ひとつの伝記ものを観てその人の人生を追体験した、という様な感覚も全くもって得られなかった(多少「観切った」感があったのは遊女のはるとの一連のエピソードくらいなもんで)。少なくとももう少し要点を絞るか、割り切ってもっとナレーションに語らせちゃうとか工夫が必要だったのではないか。それか五代友厚の功績を顕彰するのが目的なら、それこそテレビドラマでも全然好かった様にも思う(45分×4,5回くらいで)。  ただ、肝心の三浦春馬は実に素晴らしい出来だった。何というか、眩かった。実に惜しい。
[映画館(邦画)] 4点(2020-12-28 21:40:56)
969.  静かな雨 《ネタバレ》 
『四月の永い夢』と少し似た様なテーマかも知れない。より正確に言うなれば『静かな「永い」雨(と月)』とでも言うか。  ただ主人公の生活は、孤独な研究生活にせよ一転してこよみと共に生きる「進まない時の中」にせよ、思いがけず平穏でありつつも(それは主人公あるいはこよみの障碍がある中でも、という意味で)しかしその裏に確実に絶望を宿すという点では、あくまで静かな(しかし決して止まぬ)雨、なのだろうと思う。大事なのは、そこに差し込む月の光、つまりほんのささやかであっても、それでもそこに確かな「希望」というものがあるということなのだろう。でもそれはあまりに頼りなく、か細い幸福。それを噛締める様な2人を描き出すラストは、グッドエンドと言えるのか、それともそうではないのか。観ている私も哀しいのか、それとも違うのか、不思議な感覚とでも言うか。  比較的「言葉」の力を活用して肝心なトコロを描く監督だと思っていたが(流石「詩人」と)、今作では「音楽で語る」方向に少しシフトしていた様にも思われる(それだけ音楽の出来が好かったということだとも)。これまた非常に繊細で、かつ万人受けする(みんながしっくり来る)様な作品でもないかと思われるが、あくまで個人的にはとても好き。
[インターネット(邦画)] 8点(2020-12-25 23:48:56)
970.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド 《ネタバレ》 
なんかね、最初40~50分くらいボケっと観てたんですケド、サッパリ訳分からんのですよ。しょーがねえのでwikiのあらすじを片目で読みつつ、鑑賞続行したのですよ。でもね、なんちゅーかね、あらすじはシンプルに見えるんですケド、映画の方はモノ凄いゴテゴテしてるというか、無駄が凄く多い(というか大半が無駄)みたいな感じなんすよ。いや~シラフで観るにはちとキツイ代物ですね~1・2作目は映画館で観たら面白かったカモ!なんと思いましたが、コレに関してはそーしなくて確実に正解でした(そーしてたら100%寝たと思います)。  本サイトの情報では、4作目はこれより更に評価低いのですね…まあでも今作より30分は短いし…
[インターネット(字幕)] 3点(2020-12-24 22:46:16)
971.  スパイ in デンジャー 《ネタバレ》 
邦題は無難に『in Danger』ですが、原題は『in Disguise(変装)』、実際のトコロは『in ハト』というのが正しいかと(ウィル・スミスがハトになっている時間が大半を占めます)。もう少し色々「化ける」パターンがあるのかと思いましたが、ソコは期待を外されました。お話の内容も、メインストーリーにしても、主人公2人の絆が次第に深まっていくというもう一つのメイン部分にしても、どちらも非常に無難という感じです(=ややもすると平凡、というコトかと)。  アクション面のCGは個人的にはかなり面白く&痛快に観れました(これもキョウビのディズニークラスではまま普通の出来、なのかも知れませんが)。キャラも総じて無難で演技も同様、あまりハッチャケられてはいない感じです(主演がウィル・スミスだと気づいて吹替ではなく字幕で観ることにしたのですが、どっちでも好かったかも知れません)。  結果的になんだか、何から何まで無難&フツー、としか書いていない気がしますが、実際にそんな感じかと。暇潰しには十分ですが。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-20 22:45:45)(良:1票)
972.  パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 《ネタバレ》 
なんですかねえ、映像は随所でモノ凄く素晴らしい出来なんですよ。まずフライング・ダッチマン号の諸々はエラい凝ったビジュアルで実に気持ち悪かったですし、アクションでは水車のヤツなんかかなり良く出来てましたし、何よりクラーケン襲撃シーンの迫力たるや。他にもどのシーンでもエゲツないくらいにカネが掛かってるのが一発で察せるというか、行き届いた出来でした。一応ソレを眺めてゆくだけでも(長いですが)退屈まではしないという感じなのですよね(前作同様、映画館で観れば更に楽しめたでしょう)。  しかし、何なんですかこのシナリオは。とっ散らかっているという言葉が最もシックリきますが、何故にこんなに支離滅裂なのでしょーか?展開運び自体も謎だらけですが、一番酷いのがキャラの設定・目的意識の積み上げのテキトーさでしょうか。ジャック・ウィル・ノリントンの三竦みあたりは誰が何を目的に戦ってるのかサッパリ分かりませんでしたし、一番酷いのがラストのエリザベスでしょう。え、仲間だったんちゃうん?というか、唯々ポカーンとして2秒後に呆れました。言いたくないですけど、繰り出したい映像ありきの行き当りばったりにしか思えません(それにしても酷すぎると思いますケド)。  どーでもいいことですが、ビル・ターナーは生きてたじゃあないですか(前作公開後に指摘を喰らって慌てて今作で取り繕った感はありますが)。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-12-20 19:33:31)
973.  わたしは光をにぎっている 《ネタバレ》 
松本穂香があまりにもトロ臭くて、会話の間合いのタルさには若干(いやかなり)イラっとしながら観ていたのですけど、一方で映画自体の緩やかな「間」の取り方はとても心地好いのですよね(穂香ちゃんの間はそれに合わせているとも言えるかと)。そこに、失われつつある日本の生活空間や、あるいは自然の美しさだとかを乗せてゆく画づくりもまた、非常に味わい深かったです(特に好きなのは終盤の、湖を舞台にした幾つかのシーンとかですね)。  お話の方は本当にささやかなもんで、個人的には正直、空気感&映像の面白さに比べれば観るべき点はさほど無いかも、と思います。ラスト、穂香ちゃんは結局また銭湯で働いてるよーですが、あくまでワタシ的には「イヤイヤ、そーいうことじゃないジャン!」と思ったりもしますですね。  ただもう一つ、重ねてやはり、失われつつある日本の情景を映し出した作品、という部分にも観る価値・残す価値が大いにあるでしょう。単純に情景としても美しく、懐かしく、また興味深くもありますが、そういうモノに対する愛というものが画面から滲み出てくる様なというか、とても優しい映画だと思いますね。個人的にはかなり好きな部類の作品です。
[インターネット(邦画)] 7点(2020-12-20 01:42:55)(良:1票)
974.  ベイビー・ドライバー 《ネタバレ》 
オープニング最強というか、ド初っ端のカーチェイスはマジで凄かったすね。アクションは掴み・中押し・オーラスとどれも高水準でしたが、個人的には最初が一番爽快感があって一気に映画に引き込まれました。ラスト付近の派手なカーバトルも全く悪くはないのですが、ソコも最初ぐらいのカーチェイスカーチェイスしたの(つーか更に向上したの)が来てくれるかな、と少し期待していたので、それだけがほんの微かに残念、というトコロでしょうか。  主人公はベイビーを自称したエラいカワイイ兄ちゃんで、作中でも結局「根は善人」扱いですが、中々どうしてキレるとマジでヤバいというか、十分すぎるホドにダーク・ヒーローの素質抜群です(躊躇いが無いのですよね)。出てくる人間も極悪人ばかりで共感するのはチョイ難しいというお話ですが、細かいことは気にせずに物語と音楽の爽快感を楽しもう、という作品だと思いますし、個人的には十分にノッていけました。重ねて、主演のアンセル・エルゴートはカワイイ兄ちゃんなのですが、キレた時の目付きなんかは迫力も素晴らしかったです。今後も注目していきたいすね。
[DVD(字幕)] 7点(2020-12-19 20:47:25)
975.  私をくいとめて 《ネタバレ》 
ヒョ~のんちゃんスッゲー可愛かったぜイヤッッホォォォオオォオウ!!!今作でも不思議系女子(31歳だけど)にドハマリしていますが、なんつーかメディアで見るときより3割増で可愛く見えるのですよね(これが何らかの「腕前」というものなのでしょーか)。「おひとり様」で楽しそーに飲んだり食ったり遊んだりしてるのを観てるだけで満足、とは言え、今作では演技のバリエーションもかなり多彩で、のんちゃんファンなら死んでも観るべき作品になっていると言えるでしょう。  頭ン中に『寄生獣』のミギーみたいな奴が居る、という時点でコメディ方面に更に寄った作風なのかと思っていましたが、前半はその傾向もありつつも中盤以降は「おひとり様」の不安や焦り、孤独に馴れ切ったがための人間関係への更なる億劫さ、なども多く物語に取り込まれ、笑いの要素自体は少し減ってゆく様にも思います。それでも、メインの恋愛ばなしはごく微笑ましいゴールに辿り着きますし、コミカル・ロマンチック・ちょっぴりビター・ハートフル、と思ったよりも色々な味を楽しめる作品として捉えるべきでしょう。ただ、その「おひとり様」の生態という部分については(当然「A」という飛び道具を使っていることもあり)深く共感できる様なリアリティを醸しているというよりは、本質の部分はよりライトでシンプルな描き方になっている様にも思います(その部分の出来としては、私は『勝手にふるえてろ』の方が好みです)。  のんちゃん以外の役者さんの仕事も中々好かったですね。林遣都は若さ・瑞々しさよりは誠実さや思慮深さをより強く感じさせる魅力的な若者でしたし、臼田あさ美さんはコミカル芝居に関してはのんちゃんをも凌ぐというか、なんか絶品といってよい出来でした(NHKで鍛えて貰った甲斐がありましたね)。片桐はいりの(意外にも)キレのある存在感も好みです。
[映画館(邦画)] 7点(2020-12-19 13:28:06)(良:1票)
976.  ワンダーウーマン 1984 《ネタバレ》 
この手のヒーローアクションというのは昨今、正につくられ過ぎというレベルでつくられまくっているので、敵方の設定・能力・やりたいコトという部分にはかなり「やり尽くされた感」が充満しているのは確かだろう。今作はそこの打破を重視してか、ラスボスの設定にせよ展開運びにせよ相当に複雑&風変わりというか、単純なヒーローアクションとは一線を画してむしろSFかファンタジーにかなり寄せて来たな、というか。  設定がややこしい分、序盤は非常に丁寧(というかスロー)にモタモタ展開してゆくし、中盤になっても敵のやりたいコトがイマイチ見えて来ないので話の行く先も中々見えて来ないし、ようやく敵味方ハッキリして着地点が明確になるのはラス前30分くらいという有様で、爽快・痛快・単純明快とゆーのを期待して観に行ったとするとやや強烈な肩透かしを喰らうのかも知れない。そして何より、肝心の(つーか実はあんまり肝心でもないのかも知れないが)アクションはなんか分量も物足りないし、その分ハイ・クオリティで斬新に仕上がってるかつーとそんなこともないし、この点は率直に期待外れだった(特に中盤はアクションを無理やり捻じ込んでる感もハンパ無かったりして)。  ただ個人的な意見としては、ヒーローものなんてこんな感じでつくっとりゃえーんやろ!といつも通りのコトをやらかしてくるのは、それはそれで開き直りだとも思う。今作も展開運び自体が細部まで行き届いていた、などと言うつもりも毛頭ないのだが、それでも敵の能力のアイデア&その背景設定とかは前述どおり結構斬新だと思うし、スティーブの使い方やラストの大オチの部分にも巧さや面白さ、何より意外性が多分に在ったということは積極的に評価したいのである。DCエクステンデッド・ユニバースとしては、同じ女主人公の『ハーレイ・クイン』を話の内容なんて無くて上等!でつくったのに対して今作はこんなにややこしくした、というのは、まずは監督の趣味、そしてハーレイ・クインとワンダーウーマンの(つまりはマーゴット・ロビーとガル・ガドットの)「引きの強さ」を勘案してのコトだろうか、なんと思ったりもする。個人的にラストはそこそこ共感して観終われたこと、ガル・ガドットの出来自体は随所でかなり冴えていたこと、を含め、少し甘くつけてこの評価とさせて頂きたい。
[映画館(字幕)] 7点(2020-12-19 01:30:04)
977.  鬼談百景 《ネタバレ》 
10品も入ってるお得なホラー・オムニバス。ただ、思ったよりお化けをハッキリ「見せてゆく」系統の作品が多く、その見せ方も良かったり悪かったりで、粒揃いと言えるレベル、というワケでもなかったかと。どちらかと言うと前半の方が面白いし、怖さも上回る気がする(ただ、一番気に入ったのはラス前の『どろぼう』ですケドね)。   ①追い越し:暢気でコミカルな大部分に比べ、肝心の「追い越し」の場面は中々気味の悪い緊迫感がスウッと盛り上がる。チープなラストの描写もそれなりには不気味だし、掴みとしてはOKだろう。  ②影男:話の内容は在って無いよーなもんだが、音が単純に結構怖いし、10分近くずーっと緊迫感ある状態が続くので、小品ながら「ホラー観た」感がある。こーいう意味不明なのも短編だとそこそこ悪くないすね。  ③尾けてくる:中々奥ゆかしいお化けだし、完全に暗くならないうち、所謂「逢魔が時」に出てくるのも、何故だろうどこか好感が持てるというか。諸々やり過ぎないというのが却って怖い、という良品。  ④一緒に見ていた:こっちは割かしアグレッシブなお化け。瞑目させた、と思ったらギロッと目を見開く、というのが中々秀逸でしたね。他はホラー描写としては比較的月並だけど、別に悪くはない。  ⑤赤い女:今作、悪霊は見た目の面は抜群だが、惜しむらく(多分)予算が無い所為で襲い方は非常に力技かつチープ、で、結局ちょっとコメディ風に仕上げるしかなかった、という感じかと。結果、見た目のワリにあんまし怖くないという。  ⑥空きチャンネル:例えば、スマホだのPCだのからお化けが出てくる、というのはちょっと風情が無いと思ったりするが、ラジオくらいレトロだと今や、まあまあこのお化けセンスが好いな、とも思える。とは言えこの話、クオリティ自体は諸々平凡。  ⑦どこの子:件の赤い少女が柱の影から覗いてる最初のシーンのその笑顔には中々悍ましい怖さがあったが、その他の描写はつくりもの感満載で色々とイマイチ。特にラストの特殊メイクとか、意味分からん。  ⑧続きをしよう:妖怪ばなしの類だろうが、確かに狐につままれてるかの様な不思議な雰囲気がある。ただ、子供が結構派手に流血してるサマは単純に痛々しい。音も「グシャァッ!」とか心地悪いし。  ⑨どろぼう:イイですね~こーいうのが結局一番気味悪いっすよね。陰口を叩く田舎な感じも嫌らしいし、あの奥さんの表情も実に不気味でした。本オムニバスでは一番好きですね。  ⑩密閉:ラストはエライ突拍子も無いモンスター系。正直驚かし系なだけで全く怖くないし、意味も分からん。ただ、ラストで「地獄に堕ちろ…」と呟く女の子がほのかにイイ風味を醸してたかと。
[インターネット(字幕)] 5点(2020-12-18 00:18:48)
978.  ゲットバック 奪還 《ネタバレ》 
名匠ペーターゼンがドイツに帰還して撮った、自身としても10年ぶりの新作。キャリア後半はアクション系の大作が主だったが、今作はかなりコメディに寄せた中規模クライム・サスペンス。笑いにせよサスペンス部分の展開にせよ、そこまで独創的で斬新というワケでは決してないけれど、そこそこ「中質」なシナリオとテンポの良さとで十分に楽しく最後まで観れる。正直こないだのデパルマの新作(そして恐らくは最後の作品)みたいに「晩節を汚す」様な作品になってないかと危惧したのだが、心配ご無用、流石の懐の深さを魅せつけてくれました。  役者は揃って如何にもなドイツ人的見た目の方々で、その意味でも少しハリウッド系の映画とは雰囲気が違う。男優だと、中であんまりゴツくないシュヴァイクホファーは一見有能そうに見えるのだが実はトンデモなく無能で、中盤までは相当イライラさせられた(終盤にやや取り返すケド)。アレクサンドラ・マリア・ララは若干萎びてて、かつてのキラキラ具合を知るものとしては少しだけ時の経過が偲ばれる。代わりと言ってはナンだがアンチュ・トラウェは全盛期とも言えるキレのある美貌で、ムサいオッサンが主体の映画に素晴らしい華を添えている。暇潰しには十二分。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-12-17 18:55:04)
979.  真・鮫島事件 《ネタバレ》 
元ネタが2ちゃんのヨタ話だとかいうのはどーでもいい。というか、お話の内容・運び方に関してもハッキリ言ってどーでもいい(というレベルの出来かと)。論評すべきは一重に、コロナ惨禍が生み出した時代の徒花、リモート・ホラーという形式についてだろう。今般のリモート状況をウリにしたホラーというのは短編・ドラマではチラホラ出て来てるようだが私は初見だった。ちょっと前に『アンフレンデッド』というソレっぽいのもあったが、アレはコンセプトが少しマニアック寄りで、観た感じの雰囲気もいくぶん本作とは異なっていた様に思う。  この設定、シンプルながら幾つかのホラーとして優秀な要素を内包している。まず、人と人の繋がりが「仮想」である部分。皆で集まっている様に見えていても、その繋がりはネット回線という頼りない代物の上に乗っかっており、そしてパソコンに向かう自分の背後には無防備な空間が広がっている。ホラーとしては展開のバリエーションを確保しつつも、いつでも襲える「やり易い」状況だろう。また、画面のセルフビューというのも、所謂ホラーにおける鏡の効用を常に使用できるという意味で中々効果が高いツールだと感じる。もう一つ、今作でも後半はそっちに移行してったのだが、これもホラーでの高い効果が期待できるPOVシーンに無理なく自然に移っていけるとゆーのが、ホラー的に仕込み易い部分ではないか。  これらの利点を活かしたこともあってか、今作は(よく見ると相当にチープで製作費の無さをひしひしと感じさせるというホドに)ショック描写自体は極めて安っぽいにも関わらず、非常に効果的というか、正直言ってかなり怖かった(一ヶ所私も声が出た)。その意味ではホラーとしては(諸々安っぽいのは確かながら)十分に合格点を付けられる作品だとは思っている。  逆にこのウィークポイントをどう克服するか、という側面としては、まずはみんな家にバラバラに居るというのをどーするか、ということだろう。これ故に今作の悪霊は日本全国津々浦々に出没して個々の家々の全体を封鎖するという大仕事をやってのける必要があった。ここまで来ると悪霊つーよりは「神」の領域である(そしてそーなっちゃったらそれはもうホラーじゃないでしょ、という)。もう一つ、今作はリモート場面に入ってからの工夫を欠き、なんと全編でワンシチュエーションという物珍しい状況に陥っていたが、流石にこれはホラーとしてメリハリとゆーものが無くて色々と苦しい(まあ、これは別に全編リモートにしなければよいだけの話で、今作はむしろ製作費が無いからそーしてる様にも見える、つーか)。  全体としては相当にポンコツ(話の方の出来がどーにも酷すぎて)だが、せっかくのコトだしもう少し発展させた(文句無しの)成功例を観てみたい、というのが正直な感想。そしてコロナ禍のひとつの明るい話題として皆さん一発観てみてはどーでしょうか?とも思う。
[映画館(邦画)] 5点(2020-12-17 18:53:32)(良:1票)
980.  ばるぼら 《ネタバレ》 
正直、もうちょっと内容があるのかと思ったが、いわゆる芸術家のミューズたるひとりのファム・ファタールを描く話としては、それ以上の内容というものはつくり込まれていない(原作未読だが、あらすじを読む限りでも原作はもう少し内容がありそうだけど)。  率直に言ってどちらかというと雰囲気映画の類いかも知れない。その意味では、少し「レトロ」で(むしろちょっと古臭いと言えるのかも)この上なく頽廃的、と言う他無い全体の空気は、それでもそれなりに心地好くは在ったし、主演2人自体も雰囲気はまずまずだった(ゴローちゃんはやっぱ見映えはしますね)。暇潰しには十分使える程度の出来かと。
[映画館(邦画)] 6点(2020-12-17 18:49:31)
040.25%
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