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もっつぁれらさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 542
性別 男性

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81.  チャップリンのスケート 《ネタバレ》 
チャップリンに関しては「モダン・タイムス」を見ていたので知っていたのですが、他のどの役者もみんなスケートが上手い!エドナも颯爽とすべってるし、エキストラの人たちも含めて全員がすべれるようにならないとこの映画は完成しなかったでしょう。 ストーリーも、ちゃんとレストランと繋がっていたりと、他の初期の短編よりもストーリー性が高くてイイ。 それと、スタウト夫人を演じているのがヘンリー・バーグマンだということに映画の最後に出てくるキャストの紹介を見るまで全然気づきませんでした。彼もまた、チャップリン映画には欠かせない名脇役で、女性の役を演じきった彼も見事ですが、彼の才能を見込んだチャップリンもまた見事といえるでしょう。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-14 22:03:48)
82.  チャップリンの番頭 《ネタバレ》 
この映画一番の注目シーンは客が持ってきた時計を査定するシーンです。 机の上にバラした部品がウヨウヨと動いたりハンマーが実はゴムで出来ていたりといったビミョ~なギャグはハッキリ言ってどうでもよく、執拗なほど延々と分解していたのが面白かった。このヒゲのオッサン(アルバート・オースティン)は後に「キッド」や「犬の生活」などで悪役として出てきたりと、チャップリン映画では欠かせない常連男優です。 あと、そのちょっと前に指輪を持ってきたオッサンが実はたんまり金を持っていて、金をせびって元気よく帰っていくところも笑えます。 この年代のチャップリンは、よく食べ物を投げたりすることが多くて、あまりそういうのが好きではないのですが、今回はそれを差し引いても面白かったと思います。finishもバッチリ!コメディらしく、いい終わり方で好きです。
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-06 18:43:55)
83.  顔のない眼 《ネタバレ》 
まず、クリスティアンヌの仮面を外した顔を出さないのがいい。それによって、見る側の想像力を駆り立て、より恐怖心が増すように描いたのが功を奏したのだと思う。 そして、この映画一番の注目ポイントは、何といっても女優エディット・スコブの天才的な演技力であると断言したい。眼の動きと立ち振る舞いだけで心に傷を負った少女の心情を完璧に表現し切っている!ここまで演じられる役者はそうはいない。途中、素顔で演じる場面もあるのだが、この時の顔がまたそれまでにイメージしていた顔とピッタリ重なって、本当に適役というに相応しい演技だった。 全体的に面白い映画なのだが、オープニングでのやや明るい調子の音楽がマッチしていなかったのと、終盤での警察の立ち入りの場面で、実験台の女が眼を覚ましそうになっている映像をカットバックで入れればより一層の切迫感が生まれた筈だけに、惜しいと思う。 最後、手術台の女を逃がし、ルイーズを刺し、自分のために実験台になった動物たちを解放して出来る限りの罪滅ぼしをしたクリスティアンヌ。そして、彼女は森の中へ歩き出す。恐らく、自殺を図るのだろう。わずかの救いも感じられない映画だけど、こんな悲しい映画もたまにはいい。
[映画館(字幕)] 8点(2006-07-04 00:52:58)
84.  悪魔のような女(1955) 《ネタバレ》 
ヒッチコックに影響されたのか、はたまたこの映画がヒッチコックに影響を与えたのか、どちらかわからないくらい雰囲気が似ていますよね。 殺人を終えて自首しようか迷っているクリスティーナに対してそれを思い留まらせようと説得するニコールですが(これは「ロープ('48)」に似ている)、実際に毒を盛ったのも水に沈めたのも像を重石として実際に使ったのもみんなニコールなんだから、「自首してしまえば刑は軽くなるぞ~」と、いつの間にかクリスティーナに感情移入してしまい、最後のどんでん返しではクリスティーナ同様に完全にノックアウトされました。このように、騙される側の人物に感情移入させることによって観客にウラを読ませない筋書きと監督の手腕に脱帽です。 名シーンの宝庫ともいうべき本作ですが、ドアが閉まった瞬間にミッシェルのグレーの背広が老刑事の目の前に出てきて「こんな感じ?」と言うシーンが特に好きなんですけど、何かゾッとしますよね。 それと、プールの水を干した時、下からのアングルでクリスティーナが卒倒するところを映したシーンなんて芸術的じゃないでしょうか。 ニコールはあれだけ巧妙にクリスティーナをだまし、徐々に心理的に迫り、最後には心臓発作を起こすくらいまで追い込んだのですから、まさに“悪魔のような女”でしょう。 ラストで、少年が言ったセリフにいまいちピンとこないのですが、トータルで見ると映画全体でモノクロ画面のとても良い雰囲気が味わえたのと、数々の映像のテクニックに大いに魅了され、ラストのインパクトもしっかり衝撃を受けたので、久々に満足のいく映画に出会えたと思いました。
[映画館(字幕)] 8点(2006-07-02 01:23:30)
85.  サウンド・オブ・ミュージック 《ネタバレ》 
何か、ストーリーの構成が「大脱走」に似ていると感じたのは私だけでしょうか。上映時間もほぼ同じだし、作られた年代も近い。シネマスコープだし、ナチが絡んでいるところや、前半までが面白く感じられたところまでも似ているような気がします。 私より前に書かれたレビューを拝見すると“健全な映画”との評価が多々ありますが、それはクラシック映画に存在する独特な秘めたる魅力なのだと思います。それがクラシック映画ならではの魔力(?)であり、健全さを感じるのはそのためだと断言しちゃいます(私の「ローマの休日」のレビュー参照)。 さて本題。この映画で一番大事なのは、マリア(←名前もすごくイイ!)の子供たちへの愛ではないでしょうか。父親の絶対的な規律により抑圧された生活を送っていたことの反動もあるかもしれませんが、子供たちのために服を作ってあげたり、歌を教えてあげたりと、人間らしさを呼び起こさせるような、マリアの愛情に満ち溢れた接し方に感動してしまいました。この映画は子供向けの映画などではなく、むしろ人を指導する側の立場の人間にこそ是非観て欲しい映画です。この映画を観てると、何か自分も教師になれちゃうような、そんな気さえしてくるようです。 それと、この映画の終盤で、ロルフという青年が自分の職務に忠実で、最後までトラップ一家を逃がすまいとしていたのが凄く悲しくて、何とも言えない寂しさに襲われた。前半であれだけリースルと愛し合っていただけに、軍の規律に恐ろしいほど忠実になってしまい、序盤の父親の教育方針もそうだったが、軍隊の規律というものは一人一人が持っている人間性というものを極限まで奪い取ってしまう恐ろしいものだと感じた。つまり、この悲しさや寂しさが“反戦映画”としてのメッセージなのでは・・・と思いました。 ところで、私が観に行った映画館には子供連れで来た人もいたようで、ドレミの歌を一緒に口ずさむ子供がいたのにはちょっと嬉しくなってしまいました(チョットうるさかったけど^^)。
[映画館(字幕)] 8点(2006-01-29 22:48:19)
86.  鴛鴦歌合戦 《ネタバレ》 
「んもぅ~」、「お父さんのばかッ!」、「アナタなんて嫌いよ」・・・などのような、お春さんの愛嬌たっぷりに喋るところも可愛らしいですが、片思いの彼が他に婿養子として行ってしまうと言われた時、涙を流し袖のふちで涙を拭う仕草がとても可愛くて、普段洋画しか観ない自分としてはあの仕草にコロッとイってしまいました(^_^) 外国じゃ絶対あんなふうに泣かないですもんね。 歌を唄っているシーンも、コミカルで楽しいシーンばかり。序盤の、傘が画面いっぱいに広げられているシーンでの歌(傘を作る者あれば使う者あり…って歌)と、大名が自分の家来のことを“ガラクタばかり”と言っているシーンの歌が特に好きです。 そして、ラストの大乱闘。コメディということもあってか、やや“作った感じ”のする戦いぶりでしたが、なかなか迫力があり見ごたえ十分のシーンでしたので、こちらもしっかり楽しめました。 一点だけケチを付けさせて頂くとすると、オフレコであるところがハッキリとわかってしまう部分がちょっと多かったため、少し減点させていただきます。俯瞰で撮ったところに歌を入れるとちょっとキビシイか・・・。
[映画館(字幕)] 8点(2006-01-28 17:47:58)(良:3票)
87.  キートンのハイ・サイン(ザ・ハイ・サイン) 《ネタバレ》 
これは面白かった!全体的にみても、満遍なく面白いギャグがあって楽しめるのですが、やはり最後のからくり部屋を使ってのアクションが一番笑わせてくれました。キートンはやっぱこうでなくっちゃ!って感じで、このシーンは特に好きです。初めはひと部屋ごとに見せて次に2部屋同時、最後に4部屋全部を同時に見せるというように、ストーリーを盛り上げる工夫を凝らしていて、それが上手く機能しているところがナイスです。 銃で撃たれた人が歯医者に駆けて行ってしまったのと、「ゴルフならやります」のセリフの意味がよく解りませんでしたが、とにかく面白かったです。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-07 23:48:53)
88.  道(1954) 《ネタバレ》 
まず、フェリーニは人間がどういうものであるか、男というものが、女というものがどういうものであるかが非常によくわかってると思った。 例えば、ザンパノとキ印のトランペットの教え方。ザンパノは、ジェルソミーナが失敗すると鞭で叩き罰を与える。罰を受けまいと努力させる方法で、犬などの動物に教えるときによくある方法。それに対し、キ印はまず褒める。どんなに下手でもとにかく褒めてジェルソミーナのやる気を呼び起こす。褒められて自信をつけたジェルソミーナはさらにやる気を出して練習に励む。どちらが正しいと言うわけではないが人間性の違いがハッキリと表れているひとコマ。 そして、修道院の納屋で一晩を過ごしたときのジェルソミーナの言った「私のこと少しは好き?」というセリフ。当然の如く、ザンパノには軽くあしらわれるのだが、どうしようもなくなってザンパノの気を引こうとしてトランペットを吹いてしまうジェルソミーナ。愛されることによって自我を確立するという、女性にありがちな性質をとても上手く描いていると思う。 そして、これまでに多くの方が指摘なさっているので今更語るほどでもないが、ラストシーンのザンパノの慟哭もこれまた男性にありがちなパターン。 終始、ジェルソミーナの仕草がとてもチャーミングで、微笑んだ顔もしょげた顔も何から何までいちいち可愛い。多少頭は弱いのかもしれないが、一緒にいたらこっちまで笑顔になってしまいそう。こういう女性も魅力的であり、当然高得点である(笑)。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-12 10:16:10)
89.  最後の人 《ネタバレ》 
この映画のエピローグを見て、ふと思った。もしかしてこの映画、コメディなのでは・・・と。 付け加えられたエピローグがコメディタッチで描かれているからということもありますが、それよりも、エピローグに出てきたトイレのボーイを見てそう思いました。 やはり、ポーターにはホテルの顔としての対応が出来、荷物運びをするに相応しい人がやるべきであり、トイレのボーイもまた、同様の事が言えます。適材適所とはよく言ったものですが、この映画ではそれと全く反対の状況を作り出していると感じたとき、ふとこのような考えが浮かんできてしまったのです。 不幸のどん底にある老ドアマンが富豪に成り上がった経過も、到底起こり得ないようなシナリオですし、そもそも、ドアマンをやっていたくらいの迫力のある大柄な人間がトイレに異動させられる事自体ありえない話ですよね。あれだけの大男がタオルを渡している姿というのは哀れみというよりはむしろ、滑稽さの方がより強く感じられてしまうのです。 付け加えられたエピローグがそれまでの雰囲気とガラッと変わってコメディっぽくなったのは、ムルナウ自身原作にコメディの要素を感じていたからかもしれません。 ここまで推測を巡らしてみると、凄い迫力のドアマンの表情(特に目がスゴイ!)も後になって考えてみると、どことなく滑稽に思えてきてしまいます。 それと、既にたくさんの方が仰られている通り、会話などの字幕を一切排除して演技だけで映画を作り上げたというのは、やはり並大抵のことではありませんし、制服の入ったクローゼットの鍵を瞬時に抜き取るシーンのスリル感や噂が広まっていくシーン、また、辞令のyour old ageの文字の超ドアップなどの迫力に溢れたシーンもあり、細かい部分でも唸らされるところが多く存在しますので、シリアスものにしろコメディだとしても、いずれにしても良く出来た映画には違いありません。 ★通算100レビュー★
[映画館(字幕)] 8点(2005-09-24 22:27:22)
90.  サニーサイド 《ネタバレ》 
中盤あたりで、運ばれてきた紳士を医者に見てもらい部屋まで案内したところくらいまでは現実の話。それ以降にチャップリンの夢が始まっていたのでしょう。ストーリーの前半にエドナに指輪をプレゼントしていて、二人が惹かれ合っていたのは確かなので、夢から覚めた時、エドナを奪われたのは夢だったことに気づき「この指輪を見ろ!俺がプレゼントしたんだぞ!」というような事を紳士に言っていたような感じですね。 それと、「キッド」(1921)でも似たようなシーンが出てきましたが、天使と踊るシーンがファンタジックでいいですね。やっぱり、心の中にそういう部分がないとあのようなシーンは作れないでしょう。やっぱり、チャップリンってロマンティックな人なんだなぁと思います。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-16 00:04:15)
91.  街の灯(1931) 《ネタバレ》 
サイレント映画の、特に映像作家チャップリンの人物描写の上手さに見事に感服させられました。 まず、冒頭のシーン。「目が見えない」というセリフを一言も喋らずに盲目であることを見る側に伝えきったその描写力に座布団10枚!しかも、完璧に盲目であることをを伝えきってからチャップリンに水をかけるという丁寧さ。盲目であることがハッキリと解ってからのシーンなのでちゃんと笑いが成立するのですが、あやふやなままであのシーンが出てきたら、もちろんコメディとして成り立たないわけなのです(当たり前)。 そして、この映画を見た全ての人の心の中に刻まれるであろうラストシーン。このシーンを見たとき、女の表情が、助けてくれた人の顔を見れて本当にうれしいと思っているようには見えなくて、そんなに感動するかなぁ?とやや疑問だったのですが、家に帰ってきてみんなのレビューを見てみると、自分が見て感じ取った女の表情がやっぱり間違ってなかったとわかってホッとしました。みなさんの仰る通り、これは完全なハッピーエンドではない筈です。チャップリンが、目が治ってよかったね~、と純粋無邪気に喜んでいるのに対し、女の方は「お金持ちの紳士な方かと思っていたのに、ズタボロのルンペンじゃない。けど、治療費をカンパしてくれたし、私の目が治って喜んでくれてるから私もヘンな顔できないわ。それにしても、この人本当にイイヒトそうねぇ・・・」という表情です。これは、相当な人間観察力と描写力とがなければ成し得ぬ業で、私はここにチャップリンの偉大さを見ました。 〔'05.8.27追記〕上記レビューは映画館で1回観ただけで書いたものなのでかなり曖昧なレビューだったようです。 ラストの再会のシーンについてですが、目が治った女の子の方の表情は読み間違いはなかったと思うのですが、チャップリンの表情を読み違えてしまっていました。あのシーンでのチャップリンは女の子の目の手術の成功を心から喜んでいる顔ではありません。あの時のチャップリンは「マズイ!こんなズタボロの出で立ちで見つかってしまった。どうしよう・・・しゃーない、とりあえず笑ってごまかしとけ(笑)」という表情です(けど、うまく笑えてない)。 といった感じで、私の読み間違えがありましたが、いずれにしろチャップリンが鋭い眼光と描写力を持っている偉大な映像作家であることには変わりはないということで、まぁ良しとしましょう(笑)
[映画館(字幕)] 8点(2005-05-02 20:56:52)(良:1票)
92.  暗くなるまでこの恋を
やっぱり、この頃のフランス映画はいいです。あのヨーロッパ映画独特の画面のくすみ具合、古ぼけた感じがたまらんのですよ。そして、そのくすみがかった画面の中で愛を囁く男女二人。これだけでもう十分です。さらに、男の独り語りのシーンがあればより評価は上がります。 この映画のストーリーは本当に単調で、二人が仲良く暮らしている間も逃避行を続ける間も、愛を語り合ったり、喧嘩をしたり・・・というだけなのですが、何故かどことなく面白いのです。よく考えてみると、こんなストーリーって映画の中の世界に限った話をすれば、結構ありふれたストーリーのようにも思えてきますが、それでもやっぱりイイんです。 自分も人生で一度くらいはこんな恋愛してみたいなぁ~なんて思う反面、人生万事順調だった人が、たった一人の女に人生を狂わされると言うのはやっぱり見ていて忍びない。 けど、やや非現実的なストーリーなのかもしれませんが、一つの愛の形がキッチリと描かれていて映画の中に一徹したポリシーがあるのがわかるので、やっぱり評価が上がります。 映画の終盤での、ログハウスの中で「ハイ、これ飲んで♪」と余りにも自然な態度で優しく接していたので、白雪姫のカートゥーンを見ても、まさかそれはないだろうと、最後までその事実を信じることができませんでした。この映画のような“女の本性”って本当にオソロシイ・・・。 それと、この邦題は見事です!かなり気に入ってます。 〔追記〕スクリーンで観たときの印象↑と自分の部屋の小さなテレビで観たときの印象がこんなにも違うのかということをこの映画で痛感しました。まず、スクリーンで初めて観たときはシネマスコープサイズでもちろんノーカットバージョン(124分)。かたや、自分の部屋でレンタルしてきたやつを観た時は4:3サイズの100分チョイ版ときた。これだと、肝腎の暖炉で愛を語るシーンがカットされているわけなのです。この映画の中で一番好きなシーンだったのに・・・。もし、自分より前に投稿なされている方全員がノーカットのシネマスコープサイズの方で観ていたとしたらもうちょっと平均点上がっていたことでしょう。(序盤の出会いのシーンの格好良さは、絶対シネマスコープでないとわからないと思います。お金に余裕のある方は是非DVDで!)
[映画館(字幕)] 8点(2005-03-19 01:19:03)(良:2票)
93.  反撥 《ネタバレ》 
スクリーンで見たので、オープニングのカトリーヌ・ドヌーヴの目のアップが超ド迫力で、あのワンショットに完全に圧倒されました。 60年代の他のカトリーヌ・ドヌーヴの作品を観てから本作を観ると、他の作品での彼女が演じる役柄との間にとんでもなく大きなギャップがあるのに驚かされます。 本作のドヌーヴは目つきからして違う。内に秘めた狂気が伝わってくるようで怖い。演技ではなく本当に精神が蝕まれているかのようです。釘を打ちつけるときの手の震え、ペンを持ってガラスに文字を書いているときのあの目つきは鳥肌が立ちます。 それと、この映画はカメラの動かし方がとても魅力的。カメラがゆっくりと動いて部屋の中で起こっている状況を長回しで映し出す場面が幾度となく出てきましたが、これがまた何ともいえない独特の狂気の世界を表現していると思うのです。また、ウサギの料理やジャガイモが腐敗していく様が時間が経過するごとに映し出されたりするのもいい味出してますね。終盤近くでの、管理人が部屋に入ってきてドヌーヴの体を求めるシーンがありましたが、普通こんなシーンでは他の映画だと、管理人と剃刀のアップを交互に映したりするものですが、この映画では画面の隅の方に剃刀をちらつかせるという方法でスリルを高めていたのが非常に個性的で斬新な印象を受けます。この監督のフィルモグラフィーを見てみると、やっぱりサスペンスが多い。どうりで撮り方が上手いわけです。
[映画館(字幕)] 8点(2005-03-05 22:42:20)(良:1票)
94.  担え銃 《ネタバレ》 
オープニングの整列シーンから早くも吹き出してしまいました。立っているだけで笑いを取れる凄まじいインパクトに脱帽。やっぱり主役を全うするにはこのくらいの強烈な個性&存在感がなくちゃだめですね。本作での注目は、決死隊として木に扮して敵陣に突入するシーン。森の中でのかくれんぼは、観ている側にもチャップリンを探させる楽しみがあったりして興味深いですね。また、「楽にしたまえ」と言われて、自陣が攻撃にさらされてるのにもかかわらず、本当にいつまでも楽にしているチャップリンもほのぼのとしていて妙に面白いです。それと、チャップリンの笑いは、彼が他のキャラを叩いたり蹴飛ばしたりすることよりもチャップリン自身が他の人からいじめられたり弾き飛ばされたりというように彼が痛い目に会っている方が面白いような気がします。前のレビュワーさん達が書かれている“いつもよりも破天荒な感じ”というのはもしかしてこのことなのでしょうかねぇ???だからあのオチにしたのかな?余談ですが「Over the top !」の意味をこの映画で初めて知りました(汗)。
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-01-09 23:40:18)
95.  犬の生活 《ネタバレ》 
初めて観たサイレント作品がこの「犬の生活」。すぐ後に「担え銃」、「偽牧師」と続くのですが、本作が一番良かった!犬の可愛らしさは言うまでもないですが、私にとっては酒場でのパントマイムよりも職安での受け付けに飛び込むタイミングが周到に計算された窓口争奪戦とホットドッグ屋さんでの早食いシーンが好きです。特にホットドッグ屋さんのカウンターに置かれたパンを食べるスピードがスゴイ!全く咀嚼せずに飲み込んでいます(笑)。 また、ラストで犬の赤ちゃんを可愛がるシーンで、チャップリンのコメディ役者の風貌がすっかり影を潜め、非常にやさしさに溢れた人間らしい顔になっているのがとても印象に残りました。音楽もGOOD!
[ビデオ(字幕)] 8点(2005-01-09 22:40:45)(良:1票)
96.  花咲ける騎士道(1952) 《ネタバレ》 
BS2で鑑賞。オープニングのナレーションからしてコメディの香りがプンプンしてきます(「その昔、フランスという国があった」←この時点でもう既にコメディ)。1回しか見てないので細かい部分は憶えてないのですが、フランスが製作したとは思えないくらいのフランスを茶化したナレーションや(確か、レースの鎧がナンタラカンタラで、フランスならではの華麗なナントカさばきがどうのこうの・・・ってやつ)、いかにもコメディチックとも言うべきアクションシーンなど、序盤からかなり飛ばしてきます。 前半の注目ポイントはやはり死刑台に上がるシーンでしょう。足元の台が外されるギリギリの瞬間まで本物のジェラール・フィリップが首かせをつけられていて、しかもあの台がものすご~~く不安定な台だったので、もうハラハラドキドキしてしまいました(^_^;)A   後半の注目ポイントは、助太刀に来た3人目の男(名前忘れたけど、ちょっと太った髭のオヤジ)でしょう(笑)。修道院でのバトルも見どころではありますが、それよりもアドリーヌの後を追いかけるために馬に飛び乗るシーンで、3人目の太っちょオヤジが馬に飛び乗るシーンは爆笑モノの超必見シーンです!馬が一瞬フラついたのであのシーンには笑わしてもらいました。 その後のジェラール・フィリップの追走シーンも“白馬の王子様”って感じで格好良かったし、再びアドリーヌがさらわれた後に都合よく地下道に出くわしその地下道が敵の参謀本部に通じていて、しかもファンファンたちが穴から出ても気づかずに会議を続けているという二重三重のありえないシチュエーションも非常に古典的かつ大胆なギャグだったので、十分に楽しませてもらいました。最後のシーンでアドリーヌが何故か勝手にルイ15世の養女になっていたのがよくわからなかったところですが、まぁいいや。※ 〔'04.12.22追記〕再びビデオで鑑賞したのですが、BS2で観た時とだいぶセリフが違ってました。BS2で観た時は“正直男”とか“ホラ吹き男”など、それぞれのキャラにも役名がついていたのですが、ビデオで観てみるとそれがなくちょっと物足りなさを感じました。しかし、ただのアクションコメディ映画と思いきや現代でも言われている“夢を叶えたいという強い意思を持つ者のみが夢を叶えることができる”という教訓のようなものが込められているところもこの映画のテーマとして良かったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2004-12-07 21:05:32)(良:1票)
97.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 
初めて観たときのあのラストの衝撃は今でも忘れられません。このまま完全犯罪がまかり通る結末なんて道徳的に絶対ありえない、とまで思っていたにもかかわらず、息が出来なくなるほどの見事なエンディングを見せてくれました。あの映像からほんのわずかな場面を見せるだけでfinishにもっていくその展開の速さ(その間たった2,3分)はもう、芸術品です。 それと、今回の鑑賞で気づいたのですが、この監督は女性に対しての視点の鋭さがあるような気がします。それは、船の中でも仕事をするというちょっと真面目な部分だったり、トムが一人で帰ってきたときにほとんどマルジュが一人で喋ってしまってトムが全然喋らないまま事態が片付けられてしまう所、バレエのおばさん達がレストランに入った時も一人で喋って事を済ませてしまう所や、終盤でトムがマルジュの部屋に入ってきた所でもそういうシーンが見られます。 また、ストーリー全体を見ると、初めて観たときはフィリップ殺害シーンの波のうねりやナポリの市場の散策シーン、ホテルの一室でサインの練習をしているシーンなど、見どころがいろいろあって中弛みのない展開のように思えたのですが、肝腎のラストにかけての盛り上がりがないため、全体としてややストーリーに起伏がないような気がします。  けど、テレビでやっていると必ず見てしまうし、リバイバル上映で3回も見てしまうくらいです。映画館のロビーで流れていたBGMに誘われてついつい観てしまったということもありました(2本立て上映の1本目だけを観て帰ろうとした)。何だかんだ言って、やっぱり好きな映画なんです。
[映画館(字幕)] 8点(2004-11-02 22:30:44)
98.  望郷(1937) 《ネタバレ》 
1937年の映画だけあって、いかにも古典的な雰囲気が滲み出ています。序盤のカスバの街の解説シーンからして、早くも古典的な感じがして妙に嬉しくなってしまいました。 DVDで再度鑑賞してみて感じたのは、音楽の使い方が上手いということ。この映画で終始バックに流れているアラブ系の民族っぽい音楽や、おばさんが昔歌手だった頃の歌を唄うシーン、ラストのあの映画史上に残るといわれる名シーンのBGMなど、全てにおいて文句のつけようがないくらいのシーンにマッチした音楽ですが、中でもレジスを始末する時の音の使い方が特に印象的でした。 ジュークボックスで銃声をかき消す演出(確かに古臭い?)も私は好きなのですがその後に、ペペが、力尽きたピエロに寄り添うシーンまであの音楽が流れていて、すごく悲しいシーンの筈なのにBGMにあのような派手な音楽が鳴り響いていて、この時代でこんな斬新な音楽の使い方をしていることに衝撃を受けました。 また、終盤でペペがカスバを降りていくシーンも、中盤で一度怒り狂って降りていった時との対比があって実に趣のあるフランス映画らしい穏やかなクライマックスで、このシーンも妙に好きです。波止場まで追いかけてきたイネスが「行かせてやって!」でグッときてしまいますが、その後の「ペペ、許して・・」が本当に切ない。泣けます。アナタは全く悪くない!!!
[映画館(字幕)] 8点(2004-10-10 15:53:33)(良:1票)
99.  リスボン特急 《ネタバレ》 
女をビンタする姿が世界一サマになる男(笑)アラン・ドロン。メチャメチャかっこいい~!同じ“特急”でも、やっぱりアノ映画とはぜんぜん違いますよね(当たり前)。揺れてるし(笑)。 冗談はさておき、この映画ではとても印象的な場面がいくつかありました。 まず一つ目は、アラン・ドロンがくわえ煙草でピアノを弾くシーン。こんなシーンが日本の連ドラとかで出てくると、たいていは手の部分を避けるようにして撮るのですが、この映画では本当に本人がピアノを弾いている!カッコイイィ!そのときのカトリーヌ・ドヌーヴの登場の仕方もまた良かった。余談ですが、マルクを注射で絶命させるシーンも、日本のドラマとかで良く見る映像だと、針先を皮膚に当てるまでを写してそこから先は写さないことがほとんどですが、あのシーンでは本当に体内に薬液(もちろん生理食塩水であることは間違いないと思うが・・・手の部分だけは本当の看護婦さんがやってるのかな?)を注入している! 二つ目は、バーカウンターでアラン・ドロン、カトリーヌ・ドヌーヴ、リチャード・クレンナの3人が並んでウイスキーを飲むシーン。目で語っています。カッコイイィ~~! 三つ目はやはり、最後にアラン・ドロンが表情を変えずハンドルを握るシーン(これが一番)。このシーンは、ウ~ン、なんと言ったらいいのか・・・とにかく名場面です!このシーンを見ずにアラン・ドロンは語れないと言っても過言ではないと思います。凱旋門がだんだん遠ざかっていくあの背景もとてもいいですよね。あのシーンを作った監督やスタッフも素晴らしいですが、あの真っ直ぐな道を作ったフランスという国、パリという街は本当に素晴らしい。 彼の出演作を見るのは「愛人関係」に続きこれで2作目なんですがやっぱり彼は哀愁漂う男という役が似合ってるみたいですね。最後のこのシーンも勿論なんですが、毅然と悪に立ち向かう役ながら多様な表情をだせるのはやっぱり凄いですよ。 エンドロールで流れる歌もとても良かったです。 あと、最後のほうに出てきた凱旋門が見えるホテル、泊まってみたい・・・。※
[ビデオ(字幕)] 8点(2004-10-03 16:15:56)
100.  愛人関係
ストーリー・演出ともに良かった。この監督(ジョルジュ・ロートネル)が無名のままでいた(いる?)のが本当に惜しい。ミレイユ・ダルクが実に味のあるいい雰囲気を出していたと思う。まさに掘り出し物を探し当てた気分。前にBSでやってたのを偶然見たのがきっかけでそれ以来気になっていた映画だったけど、やっぱりNHKでやる映画はハズレが少ない。最後はやや尻切れトンボだったところは自分の好みの終わり方ではないが、あのラストシーンでは、生まれてきた子供が難病を患っていて殺してしまう人がいたり、いろいろな事情で自殺をしたり心中したりする人、安楽死の問題が議論されている現代社会にも何か通じるところがあるような気がして色々と考えさせられてしまった。最後のペギイのあの笑顔がとても印象的で、やっと本当に心から笑ってくれたんだなあって思う。マルクに感情移入すると、彼女を憂う気持ちや慕う気持ち、自分の無力さに対する歯痒さが相まってとても切なくなってくる。フィリップ・サルドの音楽もすごく綺麗だった。
8点(2004-08-23 15:28:43)
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