Menu
 > レビュワー
 > アンドレ・タカシ さんの口コミ一覧。5ページ目
アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789
投稿日付順123456789
変更日付順123456789
>> カレンダー表示
>> 通常表示
81.  激動の昭和史 軍閥 《ネタバレ》 
前半はとても良かったです。日米開戦に至る経過が分かりやすい。陸軍軍人とは言え、開戦前の東条英機が必ずしも好戦的な人物では無かった事がわかります。平和を望む昭和天皇の意思を汲み取ろうをしていました。米国から満州の権益を放棄せよと言われたことで、態度が激変したように見えました。後半は、自決や特攻の虚しさを感情的に描写するシーンが増えてつまらなくなりました。これはドキュメンタリーじゃなく映画なので、情に訴える描写があるのは当たり前ですが、私はそれを反戦的に見せる手法がどうも苦手です。 最も印象に残ったのは会義体の情けなさです。明確な意見を言う人が少ない。東条は海軍に対して何度も「勝てるのか?」を繰り返しましたが、あやふやな返答しか返ってこない。明らかに責任逃れです。御前会議で昭和天皇が明確な反戦意志を示しているのに、うやむやのうちに開戦方針が是認されたことが象徴的でした。積極的な意見が無いまま事態を悪くして行ったように映ります。反対に、会議ではない雑談レベルの会話では、みんな声がデカい。特に会議に出席しない軍人は大声で好き勝手に持論を主張します。責任のある立場の者がものを言わず、責任の無い者は自分勝手。これって、日本人の国民性なんでしょうかね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-08-23 22:18:58)
82.  パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻
無難にまとまっていますが、1作目ほどでは無いという感想です。ほぼ同時期の高畑・宮崎による「ルパン」やその後の作品のエッセンスが散見されます。ルパンとイーストウッド以外の声を担当する山田康雄さんが新鮮でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-08-14 19:57:17)
83.  男はつらいよ 寅次郎夢枕 《ネタバレ》 
本作のテーマは寅次郎の婚活。レギュラーメンバーたちがお相手を捜すが、ご近所には芳しくない評判が蔓延していて上手く運ぶ道理もない。そこへ現れたのがバツイチの幼馴染み・八千草薫さん。なんと、彼女は寅次郎と結婚して良いと思っていたのだが、結果からいうと寅次郎の腰が引けた。この場面には疑問符が付きます。自身の結婚がいきなり現実味を帯びたことに驚いたというニュアンスだったけど、私にはシリーズを存続させる都合の方が強く意識されました。八千草薫に対する寅次郎の態度は、過去にフラれ続けた女性に対するそれと同様で、その気になっているようにも見えたから。もう少し上手く決着を付けて欲しかったです。 本作でイチバン面白かったのは、八千草薫の登場シーン。彼女とさくらのおでこを「デカらっきょ」「チビらっきょ」に例える寅次郎の弁舌がいつにも増して滑らか。その台詞に出演者全員が自然に笑っているのが良く分かる。シナリオの通りだと思うけど、きっと絶妙の例えだったのね。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-27 01:46:01)(良:1票)
84.  男はつらいよ 奮闘篇 《ネタバレ》 
デビュー間もない榊原るみが初々しくて良かったです。声優を除くと、本作が映画初出演のようですね。その対極にいらっしゃるのが久しぶりの寅ママ・ミヤコ蝶々さんで、彼女にしか出せない味を見せてくれます。普通に喋っているようにしか見えないんだけど、それがちゃんと芝居になっている。その普通さが周囲の役者さんと較べて異彩を放っていました。さすがです。 今回、榊原るみが演じる花子の帰郷を良しとする結末は結果論だと思います。少なくとも花子は寅次郎に好感しか抱いていなかったし、寅次郎にはやみくもな片想いではなく保護者的な庇護意識がありました。とらやに留まっていれば、いつもの失恋パターンとは違った展開があったと思うのです。なので、あっさり帰郷させてしまったのはシリーズを続けるための都合ですね(笑)。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-05-07 01:48:55)(良:1票)
85.  都会のアリス 《ネタバレ》 
同じテーマでネタも似通っているのに、アメリカとドイツではずいぶんと違った表現になるところが面白いです。お国柄なのか、監督の個性なのか。たぶん両方です。コメディテイストのハリウッド版に対し、こちらは静かな余韻を大事にしている印象で、言葉を変えると薄味でした。表情が読みにくい二人にはあまり感情移入できなかったのですが、警察が母親の帰国を告げて、これでお別れと思った時に募った寂しさには我ながら驚きました。お気に入りのRPGが終わってしまう感慨に似ていました。二人の間には疑似的な親子の絆が出来ましたが、彼女には母親がいます。物語はまだ途上という印象が残りました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-02-16 13:18:47)(良:1票)
86.  イレイザーヘッド
多くの人がそうであるようにデヴィッド・リンチは「エレファントマン」から入りましたが、その前にこんな映画を撮っていたんですね。おそらく本作が彼の原点なのでしょう。 これは全てが心象風景なのだと思います。夢が見せる世界と考えても良い。夢の中を描いた映画は他にもあるけど、ここまで徹底してネガティブ一辺倒な作品は記憶にない。実際に生まれた赤ん坊があの姿かどうかは別にして、家族に願ってもいないモノが加わった状況に対する悲観だけを純化して映画にしたのでしょう。自分の子供を愛せない苦しみ、将来への不安、周囲からの孤立、境遇に対する怒り、そんなことをストーリーや台詞では無く、登場人物の感情描写も入れずに映像化している。映るもの全てが悲観的な感情の反映なのだと思う。 そう割り切って観ると、少しだけ分かり易くなります。上手く言えませんが、陰とか裏とか反対側だけを描いた映画という印象です。とても特異で突き抜けた部分は評価できるけど、これが面白いかどうかは話が別で、観るなら元気な時の方が良さそうです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-31 20:25:30)
87.  テス 《ネタバレ》 
学生時代から気にしつつ観ていなかった映画のひとつ。何も悪いことはやっていないけど、悪い方向へ人生が傾いてゆく美人のお話でした。彼女の人生が転び始めたきっかけは、成金富豪のドラ息子に目を付けられたこと。美貌が災いした、と取れば良いのだろうか…。彼女自身は、自分の美しさを意識せずに、普通に生きようとしていたようです。でも、運が悪いというか、タイミングが悪いというか、ことが上手く運ばない。最期は人殺しで絞首刑。殺した相手は自分の人生を狂わせたドラ息子。そこに彼女の矜持を見せられる思いですが、人殺しは勝利ではない。後味がよろしくない映画です。正確な年代は失念しましたが、女性が自分の力だけでは人生を切り開けない時代だったのです。文学調の淡々とした3時間ですが、ナスターシャ・キンスキーの美貌に飽きない私は退屈しませんでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2013-01-26 01:03:58)
88.  男はつらいよ 純情篇 《ネタバレ》 
博に独立話の仲裁を頼まれ、タコ社長へ談判しに行くが泣き付かれて板挟み状態に。どうするのかと思ったら放置しました。話の内容云々では無く、その人の想いの強さに共感するのが寅次郎の個性。それが美点であり、欠点でもあることが良く分かります。森繁と宮本信子のエピソードは、故郷に1本の電話を入れることの意義が丁寧に演出されていました。松村達雄が演じる内科医がタバコを咥えながら診察していてドキッとしました。40年でタバコ環境は随分と変わりました。そんな市井の変化を楽しむのも一興。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-18 01:42:44)(良:1票)
89.  ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣 《ネタバレ》 
60~70年代の怪獣映画は楽しい気分にさせてくれます。東宝の怪獣映画の中でもゴジラ路線から外れたポジションの本作はテレビで放送された記憶もなく、私にとっては幻の作品だったのですが、某CSが放送してくれてやっと観れました。タイトルから勝手に「南海の大決闘」のような作品を想像していましたが、随分と違いました。異星人の地球侵略もの。びっくりでした。すでに他のレビュアー様が指摘されている通り、なんでその異星人はイカ・カニ・カメなんて弱っちい生物に憑依して地球征服を企むのかが分かりません。私ならジョーズ・グリズリー・アナコンダあたりを選びます。でも、ゲソラ(イカ)は直立二足歩行の軟体怪獣で、真っ赤な眼球を含めて後のヘドラの原型を見ているようで興味深かったです。こいつが焼かれてゲソになって昇天するのはケッサクでした。保存できれば10年は食い繋げる。舞台となる島の原住民の祈祷の音楽が、キングコングのそれをまんま転用してました。伊福部昭のサントラを聞きこんでいると一発で分かります(笑)。いちばん楽しめたというか笑ったシーンは「宇宙生物」に憑依された佐原健二をヒロインが説得するシーン。「どんなに卑怯で、どんなに手前勝手な人でも、あなたは人間よ! 人間のはずよ!」 。エグイことを仰います。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-09-15 03:36:12)(良:1票)
90.  男はつらいよ フーテンの寅 《ネタバレ》 
本作の監督は山田洋二ではなく森崎東。寅二郎に少し愛嬌が足りない感じはありましたが、このシリーズへの造詣が浅い私には、それが監督の違いによるものかどうかは分からなかったです。マドンナの新珠三千代は温泉旅館の女将。「細腕繁盛記」を思い出しました。ただ、彼女は寅二郎を失恋させるためだけのキャラクター。描写が浅くて残念でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2012-05-14 21:04:53)
91.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 《ネタバレ》 
初見は地上波のTV放送。中学生でした。「アメリカ人って自信満々だなぁ」とジーン・ハックマンを見て思いました。 大ヒットした作品で、当時の興行収入の上位にランクされたと記憶しています。観直すとその理由が分かりますね。牧師に付いて脱出を図るグループに4名の女性を入れ、なんだかんだと理由を付けて3名のナマ足を露出させます。その脚線がとても美しい。ヒットする訳です。 てな冗談はさておいて、35年ほどの月日を空けて再見すると、どうも後味が悪い。やっぱりあの「自信満々」はあまり褒められた行動と思えないからです。決断は早いに越したことは無いけど、あの決断には根拠がありません。自らの偏った宗教観を行動に移して、他人を巻き込んでいるだけです。牧師が最後に「神」を持ち出して「放っておいてくれ」と台詞にするところは物議を醸したんじゃなかろうか。いずれにしろ、パーサーに付いて居残った人や船首へ向かった人の悲劇は結果論であって、もし私があの場にいたら彼には追従しなかったと思いますね。 本作に味をしめたアーウィン・アレンは「タワーリング・インフェルノ」を製作しましたが、構造が本作にとても似ています。災害を背景に、死ぬ者と生残る者に線引きする物語です。 余談。私はつい先日、沖縄へ引っ越してきたばかりなのですが、本作のアーネスト・ボーグナインの愛嬌と人間離れした目つきは沖縄家屋の屋根にお座りしている守り神にソックリです。
[地上波(吹替)] 5点(2012-04-09 22:50:29)(良:1票)
92.  ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版 《ネタバレ》 
「ディレクターズカット完全版」と、この「ダリオ・アルジェント監修版」の違いの意義が良く分からない。カットできるところをカットして音楽を変えています。観易くしたかったのでしょうか? あまり必然を感じません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-02-14 01:44:03)
93.  ブラボー!若大将 《ネタバレ》 
これはかなり新鮮でした。挫折を味わう若大将。シリーズ15作目にして初めてだと思います。まず、付き合っていたお嬢様(銀行頭取の娘)にフラれる。本人は結婚を前提にしていたつもりだったのに、相手にその気は無かった。次に上司とぶつかって会社を辞める。経営方針と噛み合わないことが原因で、主人公の態度はサラリーマンとしては威勢が良過ぎました。そして次の仕事はすぐには見つからない。彼が持っている矜持や鷹揚さが、必ずしも良い方向に転がって行かないシナリオは、これまでの幸運のツケを払っているような風情でした。新たに出会った女性(酒井和歌子)に「(実家の)すき焼屋の出前でも付き合ってくれる?」なんて聞く台詞が情けなくってかわいい。自分の方から女性に向かって素直に気持ちを告げるシーン自体が過去にほとんど無かったので、かなり弱っていることが察せられました。大学時代からの親友で妹の夫となっている江口(江原達怡)と大学の運動部(本作ではテニス)に顔を出して、昔を思い出して元気を取り戻すシーンは、シリーズをずっと見ている者として共感できました。なんとか仕事も女性関係も家族関係も落ちついて日を重ねると、次第に運が向いて来る。悪い時期があっても腐らずに。このシリーズとしては珍しく教訓らしきものを感じる作品でした。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-04 16:07:33)
94.  青春の門(1975) 《ネタバレ》 
有名すぎる原作なのでストーリーの大筋は知っていたけど、読んでいません。時は太平洋戦争中から昭和30年あたり。炭鉱の町で育った主人公が高校を卒業して東京へ向かうまでを描いた、タイトル通りの青春映画です。背景としての筑豊炭鉱、そこで働き暮らす人々、炭鉱の顔役だった亡父、美人の継母、朝鮮人、進歩的な高校の音楽教師、父の好敵手だったヤクザ、キャバレーで働く幼なじみ、などなど。多くの人との関係が主人公の青春をかたち作る。前半は貧困に苦しみながら、女手ひとつで主人公を育てる父の後妻(吉永小百合)の根性物語の色彩が強い。夫に先立たれた小百合さんが夜中に女盛りを持て余しているような描写があって、珍しいものを見せてもらった気分でした。主人公の幼なじみを大竹しのぶが演じているんだけど、まさに田舎の野暮ったい少女です。現在の彼女の迫力を思うと、これほど変わる人も珍しい。主人公の信介(田中健)は高校を卒業すると東京へ行こうと決意します。決意という言葉を使うのは、彼が二度と故郷へは戻らないと決めていたから。どうも彼にとっての故郷は、貧困と差別という記号で埋め尽くされた振り返りたくない場所のようでした。全編を通して清々しい若さがはじけるようなシーンが無く、主人公は陰鬱に悩み続ける。その生真面目さがまさに昭和の青春映画って感じですが嫌いじゃないです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-02-17 21:58:55)
95.  日本万国博
本作は私にとって記録映画というよりアルバムでした。40年前の自分をドキドキしながら捜すような興奮と感慨がありました。間違いなく日本が過去に経験した最大の「お祭り」がこれだと思います。歳をばらしますが、当時8歳。小学校の2年生でした。そしてこの万博の会場となった大阪府吹田市に住んでいました。その幸運で何度も会場へ行けたことは、今となっては記憶の財産です。交通機関がストをやった日は小学校が休校で、そんな日は親も会社が休みで、チャンスとばかりに会場へ行くと、通常なら3~4時間並ぶのが当たり前だったアメリカ館も三菱未来館も並ばずに入れました。ちなみにその日、お祭り広場の大屋根で外国人と一緒にいたおじさんを指して、母親がサインを貰って来いと言いました。太陽の塔を見ながら喋っているそのおじさんにサイン帖を差し出すと「仕方がないねえ」と言われたことを覚えています。サイン帳には「岡本太郎」と書かれていました。本作を観ていると、本編中に映る小学生は全員が自分に見えました。何気ない会場の風景を映されるだけで子供の自分が様々に去来する。幼年期の記憶とダイレクトに繋がっている映像って強いです。いや、これは全くレビューになっていない。すみません。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2011-01-16 19:59:33)(良:2票)
96.  ドクター・モローの島 《ネタバレ》 
確かに私も子供の頃にテレビで観ました。当時は怪獣映画を観ることど同義だったような…。エンドロールを見ているとライオンマンとかタイガーマンとかハイエナマンといった具合に動物の名前が並びます。丁寧に全部作り分けてたんですね。製作年度の1977年って「スター・ウォーズ」の年ですが、特殊メイクなどは技術が驚異的に進歩する一歩手前って感じで、手作り感に味があります。先日観直したところ、これはけっこう深い話だと思いました。やっていることはマッド・サイエンティストそのものだけど、モロー博士の紳士的・理知的な態度で倫理的な考察へ導く土壌を作ります。彼は科学の探求とは別に、作り出した動物人間を御するために「掟」を作り、「私がお前たちを創った」と言い、「死」を禁じます。これは動物人間側からは明らかに宗教であり、博士は「神」に他ならない。博士自身には「神」を気取るつもりは無かったが「死」の教義を破ったために暴動が起きて、動物人間たちの怒りが博士に向けられてしまう。これを啓示と取るならば、生物の形態に人間ごときが手を出して「神」に成り代わろうとしたために怒りがくだったと解釈できます。当時、生物工学の先端がどのあたりにあったのかは不案内ですが、警鐘を鳴らしている映画だったのですね。最近までただのゲテモノ映画と思っていました。ごめんなさい。
[地上波(吹替)] 5点(2011-01-16 19:56:00)(良:1票)
97.  父ちゃんのポーが聞える 《ネタバレ》 
小学生時代、体育館で観せられた記憶があります。板張りの床に膝を抱えて体育座りしてましたね。ネット上にはいくつかそんな書き込みがありましたので、私の小学校だけじゃなかったとすると、実はかなり多くの同世代人が観ている映画なのでしょう。典型的な不治の病もので、吉沢京子が演じる少女が遺した詩集がモチーフになっているらしい。当時、吉沢京子は「柔道一直線」のヒロイン役で誰もが知っていたと思います。小林桂樹さんの追悼番組で数十年ぶりに観ました。確かに学校が教育の一環として見せる映画としては、突っ込みを受けにくい内容なのでしょう。娯楽的な色彩は一切ありません。青春が最も輝く時間を前に、動けずに死んで行った少女の無念とそれを見守った父親の愛情が淡々と描かれます。今となっては、この種の作品でお涙頂戴的な過剰演出が無いことが新鮮でした。吉沢京子が中学3年で初潮を迎えて感激し「子供が産めるんだ!」って大声で独白してましたが、当時それをどのように理解していたかは記憶が無い。彼女が息を引き取る直接の原因は、枕元の緊急用の呼び出しボタンを掴めなかった為です。いずれは亡くなる運命とは言え、四肢の麻痺が進行する病気に対して明らかに療養所側の不注意じゃないかと、小学生ながらに疑問符が付いたことを明確に思い出しました。父親役の小林桂樹さんがSLの機関士を演じ、SLが走るシーンも豊富です。タイトルの「ポー」は仕事が忙しく満足に付き添えない父親が、少女を励ます意味で鳴らした汽笛のことです。少女が罹病したハンチントン病は現在でも治療法が見つかっていません。
[試写会(邦画)] 5点(2010-12-02 01:02:14)
98.  ダーティハリー3 《ネタバレ》 
このシリーズに初めてまともに女性が絡んだ。最初は嫌がるキャラハンと女刑事の関係は後の「ミリオン・ダラー~」の雛形を見る思いで、そこは楽しく観られる。この頃の刑事ものは、犯人を検挙する際のアクションが見せどころ。犯人を捜すのは暴力に慣れた経験値と少しの機転で済ませる。だからどうしても大味になる。キャラハンの場合は大型拳銃をトレードマークにしてきたけど、本作は戦争並み。重火器を持ち人質を取っている犯人グループに刑事が二人だけで対応するって本来はあり得ない話だけど、野戦のごとき銃撃戦をやらせるためのストーリー。そりゃ、相棒の致死率が跳ね上がるよ。最後に主犯が鉄塔に登り、その階段の途中で人質の市長の放り出すのに違和感を感じたけど、それもバズーカを撃たせたいから。昔は爽快なシーンに見えたんだけど、今となってはさすがに苦笑。完全に刑事を超越している。
[映画館(字幕)] 5点(2010-06-02 23:59:50)(笑:1票)
99.  007/ダイヤモンドは永遠に
ジョージ・レーゼンビーのボンドと続けて観ると、良くも悪くも、やはりこれが007映画なんだなと思う。泰然と大物らしく振舞って、凝った方法でボンドを葬ろうとして果たせず返り討ちに遭う悪役。捕まっても甘やかされて生き延びる、極楽トンボ的に幸運なボンド。これは「ゴールドフィンガー」でも指摘させてもらった欺瞞だけど、ガイ・ハミルトンの個性なんでしょう。俺なら、捕らえたボンドはその場で撃ち殺す(笑)。今作を最後にボンド役を降りたショーン・コネリーはその後の役者人生を実りあるものにしました。この映画を観る限り、すでに007シリーズでやることは何もないという印象なので、適切な選択だったと思います。
[地上波(吹替)] 5点(2010-04-18 02:25:58)
100.  座頭市と用心棒
勝新太郎と三船敏郎。この2大スターのキャラを活かしているとも言えるし、活かしていないとも言える。それぞれの個性は良く出ていた。でも、お互いを傷つけないように遠慮しあっている印象。終始コメディ調で進むことも悪くはないが、例えば三船&仲代がいくつかの作品で演じたような、ヒリヒリする緊張感を漲らせた方が良かったのではと、観終わった後には思う。ジャイアント馬場とアントニオ猪木がタッグマッチで戦って、外国人選手がフォールされたって感じです。
[地上波(邦画)] 5点(2010-03-18 00:18:45)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS