Menu
 > レビュワー
 > アンドレ・タカシ さんの口コミ一覧。5ページ目
アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789
投稿日付順123456789
変更日付順123456789
>> カレンダー表示
>> 通常表示
81.  イヤー・オブ・ザ・ドラゴン 《ネタバレ》 
ニューヨークの華僑ギャングをヤンキー刑事がやっつける話ですが、公開当時、一番のみどころはTVレポーターのお姉さんが住んでいるマンションでした。広さ・見晴らし・インテリア。目を見張りましたね。特に壁に仕切られていないお風呂。そんなもの、本作以降では見たことがない。若い女性レポーターの年収で買えるのかと不思議でしたけどね。そのお姉さんも妙に色気があって良い脱ぎっぷりだったけど、こちらも本作以降は見かけなくて残念です。公開から25年の月日が流れ、当時に観たときと微妙に印象が違いました。その昔は、正義感を振り回すミッキー・ロークが子供のような純粋さで無茶をやっているように思えたんだけど、今回は黄色に対する人種偏見を感じました。「俺の国から出て行け」って声が聞えそうな雰囲気。でも、ジョン・ローン側の対抗策もワイロで釣れないと分かるや、ミッキー・ロークの奥さんを巻き添えにするとか、先述のTVレポーターを強姦するとか、遣り口が単純で低脳。遣られたら遣り返す、がエスカレートして行く。完全にガキの喧嘩ですね。その対決の図式がシンプルで、最後はタイマンを張るあたりが本作の見応えにもなっています。現在のチャイナ・タウンのことは分からないけど、どちらかというと中国にヤンキー・タウンが出来そうな時代。上海にヤンキー・マフィアがはびこって、中国人刑事が取締るような映画があったら、きっとそちらも異物を排除するような見え方になることでしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2011-01-28 15:21:16)(良:1票)
82.  機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 《ネタバレ》 
総帥という立場でいながらも、ねちねちとララァを殺された恨みを抱き続け、それを土壇場で口にするところが富野節だと思う。政治家がイメクラでの変態プレイ趣味をカミングアウトするような恥ずかしさ。ん、違う? 映画としては、ファーストとZを観ていないと、何のことか分からないほど突き放した創り方。きっと初めて観る人には台詞の単語が普通名詞なのか固有名詞なのかさえ分からず敵味方の区別も付かないが、ガンダム好きには観るたびに理解が深まるマニアックな構成が嬉しくもある。シリーズ全体で言うならば、Zでの質の劣化に呆れた私はニュータイプ概念が創る世界には興味が失せておりましたが、それでもシャアvsアムロには心躍りました。そのメインイベントへ辿り着く前に、周辺キャラを狂言まわしとばかりに殺してしまうシナリオの思い切りの良さに感嘆。そこそこ頑張っていたギュネイをまるで雑魚のように墜とすアムロの戦闘能力に、ファースト終盤の鬼神のごとき強さが再現されたようなカタルシスを覚えました。それと、シャアの「ブライト、やるな」って台詞がとても嬉しかった。縁の下の力持ちだったブライトさんに初めてスポットが当たった印象でした。本作もすでに20年以上前の作品になりましたが、実はアムロとシャアのお話なら、また創って欲しいと思っているのでした。
[ビデオ(邦画)] 8点(2011-01-12 21:43:37)
83.  トロン
「レガシー」を観たのでこちらもレビューしておこう。これ、リアルタイムで劇場で観たんですが「微妙」でしたね。表現手法としてのコンピュータ・グラフィックスはアートの分野が先行し、次いで広告業界でCMの企業ロゴ表現などに使われ始めた頃でした。それが商業映画に出て来た訳で、そろそろそんなものが作られても良い気運はあったのだけど、同時に大丈夫かとも思いました。映画全編をコンピュータ・グラフィックスで見応えを持って作れるほど、コンピュータソフトとハードが進歩していると思えなかった。実際、手描きアニメで作った部分も多かったそうな。それで、蓋を開けたらその懸念のまんまの出来具合いだった訳だけど、とても「それ見たことか」と貶す気分にはならず、よく先鞭を付けたと思ったのでした。この製作者たちがやったことは、生後数年の幼稚園児がフルマラソンに挑戦するようなものです。映画は面白くなかったけど、リタイアしなかったことを褒めてあげないとね。少なくとも本作は、全編、あるいは大半をコンピュータ・グラフィックスで製作するような映画を作ることは難しいという見本になり、その後のCGの使われ方にひとつの方向性を示したと思います。いわゆる「特撮」で作られていた部分を補うカタチですね。それでCGは徐々に力を付けていったように思えるのでした。その出来映えからコンピュータ映像のマイルストーンとしての価値は持ち続けることでしょう。
[映画館(字幕)] 5点(2010-12-18 23:31:42)
84.  ハンター(1980)
この映画の撮影中に余命数ヶ月を宣告されていたマックィーン。遺作となった本作での彼はヒーローでもスーパーマンでもない。賞金稼ぎという、ちょっと風変わりな仕事はしているが、感覚的には普通の男を淡々と演じているように映る。現代の尺度ではテレビドラマ以下のアクションかもしれない。でも、スタントを使わずに自分で遣り遂げるという意思が感じられて、30年ほど前に初めて観たときも生き様を写し取っているような感慨があった。その感慨は今でも同じように感じられる。出世作となったテレビドラマは西部劇の賞金稼ぎ。本作は自分の役者人生を締めるべく意識して選らんだ役柄だったのではなかろうか。生業の危険を自覚して子供を持つことに懐疑的だった賞金稼ぎが赤ん坊を抱いて幸せ覚える様に、市井の男の虚飾ない姿が見える。映画俳優という、ちょっと風変わりな仕事を続けてきたマックィーンは、スターではなく一人の男の人生を見つめた作品を遺したかったのだと思う。
[地上波(吹替)] 6点(2010-12-15 22:47:23)
85.  死霊のはらわた(1981) 《ネタバレ》 
私にとってのサム・ライミ氏は「スパイダーマンシリーズのサム・ライミ」ではなく、いつまで経っても「死霊のはらわたのサム・ライミ」です。それ程、これはインパクトがありました。いや、評価は5点ですが、初観賞時の興奮度合いは10点でした。学生時代、いつも汚いジーンズを履いていたヤマグチが「おもしろいビデオあるぜぇ~」と持ってきたのが本作で、奴と一緒に大笑いしながら観ました。当時、スプラッターという言葉も一般的ではなく、ホラー映画の一要素だった残酷描写だけに精力の大半を投入した印象で、極めて偏執的に映りましたね。やられる奴らの頭の悪さがとても重要で、同情する気が起こらないところがミソ。斬るとか潰すとか噴き出すのオンパレードだけど、きっと制作側はとっても楽しみながら作ってたんだろうなぁと想像します。この種の映画の中では猟奇趣味だけで突っ走って特殊なポジションを獲得した作品でしょう。怖がったりせずに笑いながら観ることをお勧めします。笑う映画ですよ、これ。
[ビデオ(字幕)] 5点(2010-12-14 21:08:31)
86.  機動戦士ガンダムII 哀・戦士編
初回放送当時、黒い三連星とあだ名される三機のドムとガンダムの闘いは、過去のロボットアニメの戦闘シーンを全てひっくるめても、ダントツのトップにランクされる見応えがあった。今もなお、パロディとして使われているのを見るにつけ、当時の衝撃がうかがえる。いつも汚いジーンズを履いていた大学時代の友人のヤマグチは、テレビシリーズのこのシーンで「かあちゃん、来てみな。ジェットストリームアタックだよ!」と、母親をテレビの前に呼びつけて一緒に観たと言っていた。ずん胴で鈍重に見えるドムが素晴らしい機動力を持った機体で、黒くペイントされたシンプルなボディが、何色にも塗り分けられたガンダムなんぞより、よほど機能美に優れていた。しかも、先述のジェットストリームアタックなる必殺技まで持っている。「ガンダム」に登場したモビルスーツで、必殺技を使用したのはこの三連星だけだろう。だが、そのジェットストリームアタックを持ってしても、ニュータイプへの覚醒を始めたアムロ@ガンダムは倒せなかった。結局は主人公の引き立て役になってしまったけれど、私はドムと黒い三連星(ガイア・マッシュ・オルテガ)に敢闘賞&技能賞を贈ります。ちなみに三連星に亡き者にされたマチルダ中尉には助演女優賞を贈ります。今作では、テレビシリーズと比べてドムの凄みが少し薄れて見えたことがとても残念でした。こりゃ、ガンオタ丸出しのレビューだね。赤面。
[映画館(邦画)] 6点(2010-11-30 01:42:55)(良:1票)
87.  ブルース・ブラザース 《ネタバレ》 
過去、劇場でこれほど笑った映画は無かったです。でも、観直したところ当時ほどは笑えなかった。それはコメディ映画の宿命ですね。名作といわれる感動映画に比べると、悲しいかなコメディには「旬」が存在する。コメディと分類したらひと括りだけど、時代ごとのコメディの中味は随分と違うように思う。笑いの質が違うと言っても良い。それは多分、テレビのお笑い番組などが常に新しい「笑い」を模索・開拓し、早いスパンで流行り廃りが繰り返されるからだ。日米での笑いの質の違いは横に置くが、本作のジョン・ランディスの笑いは80年代初頭においては時代の先端にあったと思う。カット割りや吹っ飛び方を細かく計算した現代のCGカーアクションとは違い、これでもかとパトカーを玉突き衝突させるバカらしさ。あれ、普通なら後続車はブレーキを踏みます。その一方で、育った孤児院を救うという目的や一瞬サングラスを外すベルーシの眼差しのしおらしさ。この映画の「笑い」はやみくもな勢いと茶目っ気のバランスだと思います。今は、やみくもな勢いだけでは寒い笑いになりかねない時代ですね。ともあれ、これは私のナンバーワンコメディ。点数は初見時の評価です。
[映画館(字幕)] 9点(2010-11-24 15:03:04)
88.  ねらわれた学園(1981)
もう30年も前の作品だけど、よくこんなものを映画館で見せたものだ。劇場に足を運んだ人たちはどんな感想を持ったのだろう。公開当時、街中では至るところで「守ってあげたい」が流れていて、このメロディを耳にするだけで当時の情景が浮かぶほど記憶にシンクロしている歌だけど、映画とシンクロしていなくてホントに良かった。本作を観た記念に(笑)、改めて総括したい。大林宣彦の作品のバラつきについて。本作の翌年には尾道三部作の初作となる「転校生」を撮っているが、このギャップはどこから来るのだろう。度を越えていい加減に見える本作のCGや台詞や芝居が、条件さえ整えば大ホームランに転化するのだろうか? その見方はあながち間違っていないと思う。そもそも、映画を愛しておられることは常に作品から感じられる。だから、ご本人がタイトルによって手を抜いているとは思わない。映画監督は2時間前後を要する作品をバランス良く「まとめる」という技量が求められるはずだけど、大林氏はシーンの作り込みや個別の表現に対する思い入れが強すぎて全体が見渡せていないのではないだろうか。氏独特の「こだわり」が先行して、全体のバランスなどは気にならなくなるタイプ、ということだ。本作では峰岸徹のアレなどがその例。監督が志向するベクトルと鑑賞者のベクトルが合致すると、「こだわり」はオリジナリティに転化し、愛情に溢れた作品が出現する。合致しないと変な作品が出来上がり、観客は悲惨な目に遭う。私はそのように解釈している。色々と書いたけど、本作のような作品を見せられても私は大林監督を高く評価しています。
[CS・衛星(邦画)] 1点(2010-10-27 21:38:33)(良:1票)
89.  東京画 《ネタバレ》 
小津安二郎の「東京物語」に惚れこんだヴェンダースが1983年に東京を訪れた紀行映像という体裁。彼は小津の作品のなかに映画の「聖地」があると言う。それはおそらく、登場人物たちの本質を描き明かしたという賛辞だ。「東京物語」は1953年の製作だから、小津が描いた東京からはすでに30年の隔たりがある。高度成長を経て大きく変わった東京の見映えは「東京物語」ではない。花見・パチンコ・打ちっ放し・タモリ倶楽部・プロ野球中継・竹の子族、といった大衆文化の表層を意図的にモンタージュして、緩慢な堕落をイメージさせる。言葉には出さないが小津が探し当てた深い精神性の喪失を悼むかのようだった。中盤でヘルツォークに代弁させた内容が、この映画の本旨であり、ヴェンダースが東京を訪れた目的でもある。曰く「すでに地上には純粋で澄んだ透明な映像はない。それは考古学者のように発見する必要があり、そのためなら自分はどこへでも行く」。彼の言葉にある「映像」はそのまま「映画のテーマ」と置き換えて良いと思う。やはりというか、当たり前というか、映画監督もテーマ探しには躍起になり、苦労しているのですね。その本音がとても新鮮でした。ヴェンダースは映画作家として、小津が映した精神性に、たとえそれが残滓であろうとも、触れたくて東京にやって来た。街とそこに住む人から得るインスピレーションが映画の材料であり、小津のファンとしても同じものが見たかったのだと思う。でも、その願いは空振りに終わったようだ。日本人が持つとされる徳の文化や儒教的な世界観が失われたとは思わないけれど、しばらく滞在しただけの外国人には触れる機会は無いでしょう。個人的に一番面白かったのはヴェンダースのパチンコ評。あまりに納得したのでメモってしまった。「騒音の中、群集に紛れ、だからこそ孤独に落ちる玉を追う。催眠状態と奇妙な幸福感。得るものは少ない。ほんの一瞬、自分から抜け出し、忘れたいことごとを忘れる」。ははは、確かに。それと、ヘルツォークの登場には驚いた。怪作「フィツカラルド」を撮った直後だったことを考えると「どこへでも行く」という言葉は迫真でした。やっぱりかなり変な人だ。ちなみに、今作で使われていた「東京物語」の映像は尾道のシーンで、そこにはとびきり穏やかな時間が流れているが、東京の映像では無い。このあたりはドイツ人向けの演出なのだろう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-09-22 12:26:27)(良:1票)
90.  トワイライトゾーン/超次元の体験
怖い体験をした、という意味で特別な作品です。以下、作品内容とはほとんど関係ない余談です。■地方の大学で学生をやっていた私は、付き合い始めて日が浅い彼女と本作を観ました。それは田舎の夜道を帰宅する車中での出来事。本作と直接関係があったかどうかは覚えていないが、幽霊は本当にいるか、なんてことを話していた。それはよくある他愛ない話のはずだった。歯切れ悪く「幽霊はいると思う」と言う彼女。「見たことがあるの?」「んー、、実は今も見えている」「えっ?」「幽霊じゃないけど、あなたの周りに青い光が見えている」「・・・・・」「私、見えるんです」。その口調からジョークでないことは明らかだった。観たばかりの本作のプロローグが脳裏をよぎり、自分の隣にはとんでもないものが座っているのではないかと思った。路肩に車を停めたが、怖くて助手席を窺えない。ドアに手を掛けながら恐るおそる彼女の方に首を廻らせたところ・・・。「ギャー」ってなことには、ならずに済んだ。■彼女はいわゆる「霊感が強い人」でした。恒常的ではないが霊を認識するし、私の周りの青い光とはオーラのこと。暗闇では人の形をなぞるように、人によって色の違うオーラが見えるらしい。付き合い始めた相手にいつか伝えようと思っていたらしいが、タイミングが悪すぎだよね。彼女とはその後2年ほど続きましたが、その間に聞いた色々な話のおかげで霊の存在は当たり前のように信じています。一緒に観た映画はたくさんありますが、「トワイライトゾーン」はこの件で思い出深い作品です。浜村淳の「思い出は映画と供に」でした。
[映画館(字幕)] 6点(2010-09-15 09:56:56)
91.  ネバーセイ・ネバーアゲイン
公開当時はショーン・コネリーのボンドが見られることがただ嬉しかったのだけど、見直すとたいした出来映えじゃないですな。製作意図が良く分からないリメイクです。今にして思うことだけど、ショーン・コネリーはこの作品あたりを境にして若作りで見せる役柄を捨てて老練な渋さで見せる映画を選び始めた気がします。ジェームズ・ボンドで売り出し、中休みがあって、最後はオリジナリティ溢れる渋さで大輪になった。本作には過渡期の迷いのようなものを感じました。これで007映画レビュー、コンプリートできました。やれやれ。
[映画館(字幕)] 4点(2010-09-09 23:01:45)
92.  デッド・カーム/戦慄の航海
最新作の「ソルト」でもこの監督には詰めの甘さを感じた。中盤までは上手く緊迫を積み上げるけど、最後は崩れて終わるような…。目的はニコール・キッドマンのハリウッドデビュー作を観ることだったので、その意味では満足しました。演技はすでに体当たりでした。この頃はまだ、美しさと野暮ったさが同居していたような印象ですが、それも新鮮。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-22 11:30:15)
93.  ドラえもん のび太の魔界大冒険
ドラえもんムービーを初観賞。ここまで正統な子供向けとは知らなかった。クレしんは大丈夫だけど、これはしんどい。私はクレしんの「毒」を楽しんでいたことを本作で理解した。個人的な見どころは美夜子ちゃんの色気、かな。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2010-08-19 23:29:19)
94.  天空の城ラピュタ
公開当時、宮崎氏は、単純に心躍る冒険活劇を作りたかったと言ってました。重たいテーマを背負った「ナウシカ」で疲れた反動のようなことも言っていたような。確かにその通りの内容で楽しみましたが、やたらと人が死んで行くシーンが目に付いて私にはそれ以前の宮崎アニメと比べて違和感が先行した。例えばカリオストロ伯爵ひとりを殺すために随分と気を遣っていたものね。世間の評価を見ると、宮崎作品はこういうシンプルなものの方がウケが良いようだけど、「ナウシカ」にリアルタイムで感動した私にはさほどでもない印象でした。口当たりは悪くないが「ナウシカ」や「トトロ」などから強く感じる、宮崎氏特有の屈折したパワーを感じない作品です。ドーラを除外すると、登場人物の造形が表面的に体裁を整えている程度だからだと思う。
[映画館(邦画)] 8点(2010-07-28 16:18:27)
95.  機動警察パトレイバー 《ネタバレ》 
本作の製作年度は1989年だから、20年以上前。まだ携帯もインターネットも普及していなかった時代。当時は10年ほど先を描いた近未来ものとしてそれなり仕立ててあるという印象だったが、観直して驚いた。個別の事象を正確に予言している訳ではないが、その後に社会を賑わした事柄が散りばめられている。OSが脚光を浴びたウインドウズ95が1995年。コンピュータ・ウィルスで侵略者をやっつけた「インデペンデンス・ディ」が1996年。アクアラインの開通が1997年。そして、9/11が2001年。それらを意識していたかのようなストーリーだ。OSに忍ばせたウィルスによるサイバー・テロを、都市の高層化を利用した大規模破壊テロへ繋ぐ計画の現実味には疑問符が付くが、発想は白眉である。IT環境と変貌する都市とこのシリーズの要であるレイバーが有機的に組み合わせてある。物語の中でそれを企てた帆場の真意は語られないが、彼が住いにしていた木造の廃屋から望む東京は、50階建ての「住宅」が林立するまさに現代の東京。20年以上前の描写に既視感を覚え、なぜか背筋に冷たいものが走った。都市開発というより文明に対するアンチテーゼ的な視点を漠然と感じたが、そこは台詞などで深堀りせずにレイバーのアクションで締めたことが却って余韻を残す結果になったと思う。幼稚な感のするキャラにこそ時代の流れを感じるが、内容は現在でも見応えのある普遍性を携えている。
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-07-03 21:25:54)
96.  第5惑星 《ネタバレ》 
不時着した星に水があり酸素があり食えるものがあるって確率はいかほどのものなのか。戦争している異星人に背骨があり2足歩行して首の上に頭が付いていて目と口があるって確率はどうなのか。こういう設定こそ、ご都合主義というものじゃなかろうか。自分はダメですね。もう少し、それらしく見せてもらわないと。原作があるらしいが、そちらはしっかり考証的に補足されているのでしょう。見所としては、ルイス・ゴセット・Jrかな。こってりメイクを施されたうえから視線と頬の動きだけで「人間的」な感情を表現していました。自分の中では名作の位置を確保している「Uボート」や「ネバーエンディング~」の直後にこんな作品を撮るんだから、この監督は良く分からない。この人独特のリアリズムへの拘りが間違った方向へ向いた作品という印象です。
[ビデオ(吹替)] 4点(2010-07-02 19:53:12)
97.  ジョーズ3
記念すべき初3D映画でした。アバターの30年近く前、技術的には可能だったことには驚く。ストーリーはほとんど覚えていないが、サメに食いちぎられた腕だか脚だかが海中に漂いながら目の前に浮かんでいたことは覚えている。遊園地のアトラクション的なキワモノ扱い。3Dメガネを付けたり外したりしながら、立体的に見えるカットの素のスクリーンはどんな絵になっているのかを確かめたりしていた。そんなことをしていたからか、乗物酔いのように気分が悪くなったことも良く覚えている。
[映画館(字幕)] 1点(2010-05-31 21:17:34)
98.  ウンタマギルー
舞台は返還前後の沖縄だから1972年ごろ。この映画は1989年の公開で、返還後17年目に作られた作品ということになる。最初はレンタルビデオで観たんだけど、その時は変わった映画という以上に感想を持てなかった。それから約20年、今回CSで久しぶりに観てやっと少し分かった気がした。たぶん、沖縄の日本への返還を良しとしなかった精神が製作した映画なのだろう。邦画なのに全編日本語字幕。会話のなかに1/10くらい理解できる単語が挟まるくらいで、ほとんど聞き取れない。妖怪や神さまが普通に出てくるし、森の植生が生物の体内にいるように不気味だし、主人公は不思議な力を持っているし…。これは意図的に異境感を演出している。つまり、ここは日本じゃない。本編中にも少し出てくるが、沖縄返還直前には反復帰論も盛り上がったようで、この映画はそんな当時の気風を沖縄風土の描写から訴えたかったのだと思う。とぼけた寓話の形を成しているのは、アジ色の強い映画が意味を持つ時勢ではなかったからだろう。沖縄独自の文化に対するオマージュである。昨年、八重山諸島へ旅したけど言葉や習慣に違和感を覚えなかった。外見的には、随分と日本に同化した。現地の方々の内面はどうなのだろう?
[ビデオ(邦画)] 7点(2010-05-29 09:34:26)
99.  インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 《ネタバレ》 
自分は2作目に失望したので劇場へも足を運ばなかったのですが、後にレンタルで観たら第一作のつくりに戻っていて悪く無かったです。きっと2作目の、あまりに何でもアリなお馬鹿な作り方を反省したのでしょう。帽子、鞭、蛇嫌いというインディアナ・ジョーンズのルーツを丁寧に回顧する流れの中に、ハリソン・フォードのあごの傷まで潜り込ませていたのには笑いました。あの傷、ホントに鞭でつけたのでしょうか? インディの親父役として見劣りしない人という意味で、ショーン・コネリーは文句無いキャスティングだと思います。親子のやり取りは面白かった。ただ、ショーン・コネリーの存在感がなせる業ですが、おっとりした温厚な人柄が映画を支配してしまい、緊迫感みたいなものが感じられなくなったのは、この手の映画にはマイナスだったかも。今作の少し前に「ダイ・ハード」が世に出ましたが、マクレーン刑事の諦めの悪さや泥臭い粘りみたいなものはこのシリーズから持って行ったんだな、と思いましたね。基本はぶん殴ってケリをつけるところなんか、ソックリです。
[ビデオ(字幕)] 6点(2010-05-29 09:33:12)
100.  チャイニーズ・ゴースト・ストーリー
その昔にレンタルビデオで観たときは普通に楽しんだような…。先日、CSで観たらつまらなかった。ジョイ・ウォンは確かに美しい。でも30分ほどで飽きが来た。自分が美人をたった30分で見飽きるなんて考えられないことだ。それほど、お話に入って行けなかったってことだろう。この頃の香港映画のストーリーって偏差値低すぎじゃないか…?
[ビデオ(字幕)] 3点(2010-05-29 09:28:23)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS