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イニシャルKさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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1001.  遊び
同じ増村保造監督のデビュー作「くちづけ」と同じような感じの青春映画。増村作品を以前に見たのはその「くちづけ」だったが、二本を比べるとこちらのほうが70年代前半という時代性もあってか、より内容が重く感じるが、これもなかなか良い映画だったと思うし、関根(高橋)恵子と大門正明が主人公を瑞々しく演じていてとても良かった。ただ、増村監督の作品としてはデビュー作の後にいきなり後期のこの作品を見たせいか、「くちづけ」にあった演出のテンポの良さがなかったのがちょっと残念。これが増村監督最後の大映映画らしいが、最初と最後が同じような青春映画なのは偶然だろうか。
[DVD(邦画)] 7点(2007-10-16 17:13:41)(良:1票)
1002.  武士の一分
山田洋次監督の藤沢周平三部作完結篇。主演がキムタクということでかなり心配だった本作だが、いつもはテレビドラマやバラエティー番組などでかっこつけた印象のあるキムタクが全く違った一面を見せていて、アイドルではなくちゃんとした一俳優として素晴らしい演技をしているのが新鮮に思える。山田監督もこれまでの二本で相当こなれたようでキムタクに媚びることなく自分の作風を前面に押し出して夫婦愛を描いた傑作に仕上げているのはさすがと思う。キムタク以外の出演者で良かったのはなんといっても妻役の檀れい。初めて見る女優だったのだが、この3本の中のヒロイン役女優ではいちばん良かったと思う。キムタクの相手役女優といえば山口智子や常盤貴子、松たか子など既にテレビでお馴染みの人気女優がやることが多い中で、映画初出演の元宝塚女優というテレビではあまり知られてない女優を起用したのは正解だろう。笹野高史も大きな役はおそらく見たのは初めてと思うが、味のある抑えた演技でとても良かった。3本とも同じ点になったが、個人的には世間的評価の高い「たそがれ清兵衛」より「隠し剣 鬼の爪」や本作のほうが山田監督らしくて好きだな。
[DVD(邦画)] 8点(2007-10-11 07:01:48)(良:2票)
1003.  南の島に雪が降る(1961) 《ネタバレ》 
加東大介が戦地での自らの体験をもとに書いた小説を自身の主演で映画化した作品。脚本や監督が「社長シリーズ」や「駅前シリーズ」の面々なこともあってか、さほど重くもならず、明るい雰囲気で見ることができた。伴淳三郎やフランキー堺、森繁久弥に渥美清まで出ていて彼ら一時代を築いた喜劇俳優たちの贅沢な共演も見どころで、ピアノを弾くフランキー堺はさすがにうまく、舞台上で子守唄をうたう森繁も実に良いが、伴淳が夜中に一人で練習に励む姿がとても印象的である。舞台の衣装や照明、背景の水車や桜を見て内地を思い出す兵隊たち、たぶん実際もこんな感じだったんだろうなあとつい思ってしまった。ラストも感動的。これだけ喜劇色の強い俳優たちを起用しながらただの喜劇に終わらず深く考えさせる映画になっているのは実話、しかも当事者が出ているからかもしれないが、当時の映画人たちの意気込みが感じられる。あまり知られてないみたいな映画だが、これは隠れた名作だと思う。95年にリメイク版が作られたらしいが、そちらはどうなのだろう。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-10-05 02:38:24)(良:1票)
1004.  ダウンタウンヒーローズ
終戦直後の松山を舞台にバンカラ学生たちの青春を描いた山田洋次監督の映画。自分的にはバンカラ学生の青春というと、鈴木清順監督の「けんかえれじい」が思い浮かぶので、題材的に山田監督には合わないかもと思っていたが、確かにストームのシーンとか山田作品としてはちょっと違和感を感じるけど、山田監督らしい青春映画でとても良かった。渥美清や倍賞千恵子など山田組常連俳優はもちろん、主要人物を演じる俳優たちがとてもいい。中でも最後のほうの喫茶店での柳葉と中村とのやりとりにはグッとくるものがある。薬師丸ひろ子もこの頃はまだアイドルのイメージが世間一般に強かった頃かもしれないが、なかなか良かったと思う。
[DVD(邦画)] 7点(2007-10-02 15:00:49)
1005.  犬神家の一族(2006)
前作と同じ脚本を使ったセルフリメイクだけあって微妙に変更点があるだけでほぼ忠実に前作をなぞっているので初めて見る映画なのに前作を再見してる気分になったが元の脚本がいいからか期待しなかったわりには楽しめた。(それでもやはり前作に比べてインパクトは半減してる。)市川崑監督の金田一ものですべての作品において刑事役を演じている加藤武が今回も刑事役、金田一を演じる石坂浩二同様前作と全く同じ役で出ている大滝秀治や前作で犬神竹子、梅子を演じた草笛光子と三条美紀が別の役で出ているなど、明らかにオールドファンを意識したようなキャスティングが嬉しい。(存命ならば高峰三枝子も出ていたかも。)柏屋の主人を演じている木久蔵もどこか三木のり平を思わせている。そういう部分も楽しめたので評価はちょっと甘め。それにしてもこの映画でいちばん思うことは96年に映画化した「八つ墓村」で石坂浩二を起用できなかったのが市川監督はよほど悔しかったのではないかということ。
[DVD(邦画)] 7点(2007-09-25 12:28:40)(良:2票)
1006.  愛と死の記録 《ネタバレ》 
のちに「時雨の記」、「長崎ぶらぶら節」でも共演する吉永小百合、渡哲也初共演による悲恋もの。タイトルからどうしても「愛と死をみつめて」の二番煎じのような感はあるが、この作品で登場する病を原爆症による白血病に設定することで核批判を盛り込んで重みを増したり、その病魔に侵されているのが男の方だったりと差別化がなされている。(演じる役者が浜田光夫でないことも「愛と死をみつめて」の単なる焼き直しになるのを防ぐためだろうか。)しかし、(とくに後半部分が)あまりにも重苦しく、結末にも救いがなさすぎるのが見ていてちょっといやな気分にさせられた。また、全体的に暗い雰囲気で描かれているのもちょっと抵抗を感じる。「愛と死をみつめて」は果たしてここまで暗かっただろうか。まあ監督が違うので方向性の違いと言ってしまえばそれまでだが、個人的には「愛と死をみつめて」のほうが良かったと思う。それともう一つ、ラスト近くに出てくる芦川いづみの印象がいままで見たほかの出演作とだいぶ違うのが残念。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2007-09-23 18:16:36)
1007.  危険な女たち 《ネタバレ》 
野村芳太郎監督の遺作となったアガサ・クリスティー原作のミステリー。遺作ということで何の期待もしてなかったにも関わらず全体的に二時間ドラマのような印象でドラマに深みがなく、また、ミステリーとしてもひねりが乏しく思った以上につまらなかった。ところでこのジャンルの映画で石坂浩二と小沢栄太郎が共演していると金田一耕助シリーズを思い出してしまう。実際石坂浩二演じる推理作家が事件の謎に迫ったり、犯人が解明された後の展開は金田一シリーズのパロディーのようにしか見えなかった。
[DVD(邦画)] 3点(2007-09-18 15:16:07)
1008.  風速40米 《ネタバレ》 
台風災害を描いたパニック映画のようなタイトルだが、実際は小規模な建設会社に勤める父(宇野重吉)を騙して、会社を乗っ取ろうと企むライバルの大規模な建設会社の陰謀に立ち向かう息子の裕次郎の姿を描いた作品。全体的な出来はまあまあという感じだが、アクション映画としてはストーリーがかなりありがちであまり面白くない。タイトルになっている台風もクライマックスの乱闘シーンの背景としてとってつけたように登場するだけなので、なにか物足りなさが残る。裕次郎が劇中歌う「山から来た男」の歌詞が面白すぎ。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-09-17 12:16:42)
1009.  ハワイの若大将
シリーズ第4作。今回から海外ロケがシリーズの一つの目玉になり、今回の舞台は常夏の島ハワイ。この前に見た「アルプスの若大将」では舞台が雪景色の中だったのでその対比が面白い。ハワイで青大将が世話になってる古屋老人の家の表札がいかにも日本的な表札(しかも、漢字で書いてる。)なのが笑える。レギュラーメンバーでは青大将のどじぶり(このシリーズをずっと見ていると田中邦衛のイメージ変わってしまいそうな気がする。)や田能久のメンバーとのやりとりなどがシリーズも見るの3本目になると安心して見ていられるようになった。(江口役がイデ隊員に代わってるのはそれだけにちょっと残念だけど。)なんかこのシリーズを全て見たくなったような気分だ。ちなみに本作公開当時の同時上映の映画は「マタンゴ」だったんだとか。うーん、同じ南の島が舞台でも受ける印象は全く逆というすごい二本立てだなあ。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-16 15:39:10)
1010.  錆びたナイフ 《ネタバレ》 
裕次郎主演のアクション映画。たぶんそんなに面白くないだろうと思ってあまり期待してなかったが、そんなにつまらなくはなく、まあまあそこそこ面白かった。裕次郎のほかに小林旭と宍戸錠が出ているので、日活三大アクションスター豪華共演という感じがしなくもないが、まだ二人ともそんなに知られてなかったのか裕次郎の引き立て役に終わっているという感じ。杉浦直樹が毒饅頭食べて死んだり、黒幕の男が座頭市みたく仕込み杖を武器に使うあたりは現代劇なのに時代劇を思い浮かべてしまい、つい笑ってしまった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-09-15 10:50:00)
1011.  道頓堀川
「泥の河」、「蛍川」と同じく宮本輝の「川三部作」の一編を映画化した深作欣二監督作。なのだが、いつもの深作監督の映画のようなパワフルな演出は鳴りを潜め、そのうえ、ドラマ的にもなんだか暗い印象で盛り上がりにも欠けるという深作監督らしからぬ映画に仕上がってしまっている。山崎努と佐藤浩市の親子関係、真田広之と松坂慶子の関係どちらに主観を置いていいのか分からないのが致命的。いくら本来の作風と違うとはいえ、「蒲田行進曲」に比べると同じ監督による同じ年の映画とはとても思えない。
[DVD(邦画)] 4点(2007-09-11 03:13:44)
1012.  クレージー大作戦
今回のクレージーの面々はハナ肇が刑務所の看守を演じ、残るメンバーが囚人というドリフターズのコントでよくあるような設定。刑務所を脱走した植木等をはじめとする6人の囚人が植木が持ちかけた10億円強奪計画を実行するというのが大体のストーリーなので、はじめのほうは看守は囚人たちを追跡する立場の役どころかと一瞬、思ってしまったが、そこはクレージー映画。看守もいつの間にか計画に参加して指名手配されてるのが笑える。メンバー全員のホテルでの即興演奏シーンは今ではけっこう貴重のように思う。谷啓が金庫に抱きついて加山雄三の「君といつまでも」のセリフを口走ったり、植木のセリフ「植木等と一緒にしないでほしい。」といったいわゆる楽屋ネタも妙におかしかった。巡査役でワンシーン出てる青島幸男が若い。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-11 00:00:59)
1013.  新・桃太郎
日本の昔話の中でもとくに有名な「桃太郎」を映画化した台湾映画。初めて見たのはまだ幼い頃だったが、とても好きな映画だった。同時期にキョンシー映画にもはまっていたので、キン・トーやテンテンなどキャストがかなりかぶっていたので安心して見ていた記憶がある。10年くらい前の高校生の時に機会を得て再見したが、おばあさんを襲う桃、悪役である赤鬼大魔王の部下の魔女のテンションの高さ、その魔女の二人の息子のキャラクター、ラストの桃ロボットなど、あまりのぶっ飛び具合に驚きまくり。真面目に映画として見てしまうとあまりにもバカすぎる駄作映画かもしれないが、そのぶっ飛んだ設定や展開に大笑いしてしまい、初めて見た時とは完全に別の意味ですごく楽しめたので、思いきって10点。
[ビデオ(吹替)] 10点(2007-09-10 19:21:45)
1014.  チャップリンの放浪者
初期の頃のチャップリン映画なのでたっぷり笑える映画かと思いきや、そうではなく、「キッド」や「街の灯」にも通じるような内容だったのがちょっとこの頃のチャップリン映画では意外に感じた。ほかの短編作品と比べて笑いどころが少なく、笑う気まんまんで見始めた(でもところどころ笑えるシーンはもちろんあったが。)のでそのあたりがちょっと期待外れだったが、初期の1910年代のチャップリンの短編にこんなのがあったなんて正直驚いた。完成度ではさっき挙げた「キッド」や「街の灯」に到底及ばないが、この作品が後年の傑作郡につながっていくのかもしれない。少々、言い方が大袈裟かもしれないが。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-07 02:47:43)(良:1票)
1015.  アルプスの若大将
クレージーキャッツの映画でのとても勢いのある演出が好印象の古澤憲吾監督による若大将シリーズ第7作。若大将が歌うシーンになると、いきなり加山雄三のプロモっぽくなったりして、先月見た1作目からの数年で加山雄三が一気にスターになったことがうかがい知れる。それが僕のような特に加山雄三のファンでもないような身からすると少々気にならないでもないし、それから公開当時に時の人だったと思われるような有名人がカメオ出演していたり、ヨーロッパの観光映画的側面もあるといった部分がちょっと時代を感じてしまうのだが、古澤監督らしい勢いのある作品でとても面白かった。これで若大将シリーズ見るの2作目なんだけど、田中邦衛はたぶんいつもこうゆうキャラなんだろうなあとかだんだんシリーズの楽しみ方が分かってきた感じ。エンドマークを見てパラマウント映画のマークを思い浮かべてしまった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-09-05 02:48:17)
1016.  時をかける少女(2006)
とても丁寧に作られている印象のアニメで、なかなかの佳作だと思うけど、先週、大林宣彦監督版を見たばかりなのでいけないことだと思いつつもつい比べながら見てしまい、そうすると何かが物足りなく感じてしまった。大林版をあまり意識しないほうが楽しめたかも。ただ、主人公のおばとして登場する芳山和子の存在が大林版を先に見ているとちょっと嬉しかったりもする。
[DVD(邦画)] 6点(2007-09-03 02:43:46)(良:1票)
1017.  狂った果実(1956)
フランス・ヌーベルバーグの監督たちに大きな影響を与え、辛口の映画評論家として知られていたフランソワ・トリュフォー監督が絶賛したという中平康監督のデビュー作。日活の青春映画というと明るくはつらつとしていて健全な印象が強いので、本作には明るさがなく、暗くドロドロとした展開なのはある意味ではすごく新鮮だった。が、ストーリー的には退屈とまではいかないものの、あまり面白さは感じられずに終わってしまった感じ。この年、「太陽の季節」でデビューして2作目の映画出演にして早くも初主演の裕次郎がこの頃から抜群の存在感を発揮していて、既にスターのオーラがムンムン出ているのがちょっと驚かされる。津川雅彦も「ろくでなし」を見た時と同じく今とはまるで違った印象だけど、やっぱり二人とも中年以降のほうがいいなあ。衝撃的なラストにプラス1点。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-09-01 01:35:37)
1018.  時をかける少女(1983)
大林宣彦監督の尾道三部作のほかの2作はもうだいぶ前に見てたが、この2作目だけ見てなくて長い間ずっと見たいと思ってたけど、ようやく見ることができた。「転校生」と「さびしんぼう」を初めて見た頃から数年が経過していてなおかつ大林作品を見ること自体がかなり久しぶりで自分の感覚と大林監督の作風が合わなくなってるのではないか、またここの平均点から見て角川のアイドル映画以上のものはないのではないかなど見る前は期待よりも不安の方が大きかった。しかし、その思いは映画を見ているうちに吹き飛び、大林作品の味とでも言うのか、そんなものがとても懐かしく、徐々に大林ワールドに引き込まれていった。「転校生」、「さびしんぼう」には及ばないまでも、三作の中でいちばん芸術性が高く、これもまた傑作だと思った。「桃栗三年、柿八年」のうたももちろん印象に残るのだが、上原謙、入江たか子という二人の往年の名優が演じる老夫婦のラスト近くの会話がとても印象に残る。しばらく見ていなかったけど、大林監督の映画にまた興味がわいた。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-29 17:09:43)(良:2票)
1019.  激動の昭和史 沖縄決戦 《ネタバレ》 
新藤兼人監督の脚本を岡本喜八監督が映画化した沖縄戦が題材の戦争映画。このコンビはミスマッチなのではと見る前は心配だったが、思っていたよりずっと良かった。題材が題材なだけに展開はとても悲惨で目をそむけたくなるような死の描写の連続だが、反戦を高らかにうたうのではなく、逆にこうすることで観客に訴えかけるのは喜八監督らしい。しかし、良かったと思う反面少しダラダラしている印象もあり、途中でちょっとだけ中だるみを感じてしまったのが残念だった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-25 17:56:06)
1020.  日本のいちばん長い日(1967) 《ネタバレ》 
岡本喜八監督の戦争映画というと「独立愚連隊」や「肉弾」といった悲壮感の中にもどこか明るさのあるイメージが強いので、本作はちょっと喜八監督らしくない作品だと思うものの、このような大作映画にありがちなダラダラした中だるみ感がなく、橋本忍脚本による重厚な人間ドラマと喜八監督の演出の力強さによって長時間にも関わらず最後までとても面白かった。昭和20年(1945年)8月15日に玉音放送が流れて終戦に至るまでの経歴という内容も興味深く、宮城事件とかぜんぜん知らなかったのでとても衝撃的だったし、今まで生放送とばかり思っていた玉音放送が録音だったことにもビックリ。オールスター大作なので出てくる俳優陣も脇役・端役に至るまでこれでもかというくらい豪華なメンバーを揃えていて、その点でもみどころ。陸軍大臣を演じる三船の鬼気迫る演技、笠智衆演じる仏様のような総理大臣も印象深いが、やはり特攻隊を見送る伊藤雄之助のあの表情が忘れがたい。 喜八監督の映画の中では異色作かもしれないが、一度は見ておくべき傑作だと思う。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-08-25 13:28:30)
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