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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 お世話になっております。
只今『真・女神転生VV』攻略中のため新規投稿お休みしております。

2024.6.28


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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101.  スペシャリスト(1994) 《ネタバレ》 
復讐劇としてのカタルシスは皆無と言っていいです。あえて爆殺を選んだ理由付けが欲しいと思いました。(一応作中で語られているのですが、理由になっていません。)初期設定でつまづいている気がします。スタローンとシャロンのキャラ設定も激しく魅力に欠けます。スタローンの“いい人”描写は度を越えていますし、振る舞いも玄人らしくない。シャロンも仇に抱かれる必然性を感じませんでした。また肝心の仇役も小物ぶりを発揮し、復讐のスケールダウンに貢献しています。スタローンの筋肉美アピール、シャロンのお色気シーンにも意味を感じませんでした。シャロンがエイドリアンと名乗った時点で、本作の方向性は見えましたが、それにしても安っぽく感じました。自分の基準だと1~2点相当ですが、ツッコミどころがそれなりに楽しめたので+1点でお願いします。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2007-02-09 18:03:38)
102.  ドラえもん のび太と雲の王国 《ネタバレ》 
物語自体はよく出来ていると思います。環境保護という重要な問題を子供向け作品で扱うことに意義も感じます。ただ本作のやり方は好きではありません。『ドラえもん』は超優良な素材。黙っていても子供たちはキャストに感情移入してくれます。だからこそ慎重に扱うべき。自分が違和感を覚えたのは、法廷でしずかちゃんが意見を述べるシーン。「これからは自然環境を守りますから、許してください」と泣きながら懇願します。しずかちゃんは観客(子供)そのもの。つまり本作を観ている子供たちに言わせているのと同じです。これは卑怯だと思う。無理矢理言わせているようなものだから。環境教育は大切ですが、それが目的になってしまうと説教臭い。『ドラえもん』はあくまで娯楽作品。子供に夢と希望を与えることを主眼にして欲しい。子供が夢の世界を楽しんだあと、自然と「環境を守りたいな」と言えるような作品を目指してもらいたいです。愚痴みたいでスミマセン。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-02-07 17:44:15)(良:1票)
103.  トゥルーマン・ショー 《ネタバレ》 
朝起きて、食事中に、移動中にも、お風呂の中でも、テレビは私達と共にあります。昨今話題の番組内容捏造を引き合いに出すまでもなく、私達のテレビメディアに対する依存体質は明らかです。それに刺激に対する欲求も強い。くだらない話題でも、テレビ各局右へならえ。そこに良識が存在するのか疑わしい。ゆえに荒唐無稽の設定ながら、本作は驚くほどのリアリティをもって自分の心を捉えました。人権を踏みにじる姿勢に嫌悪しつつも、テレビの前に釘付けになる自分を想像して震えました。自分を主人公に置き換えてみると、更に怖い。彼が絶望したであろうことは想像に難くありません。プライバシーが無かったのも大きい。でも本質的な問題は、“作られた人生を歩んでいたこと”にあると思います。しかしどうでしょう。主人公がトゥルーマンを演じさせられていたように、サラリーマンは“勤勉な”会社員を、母親は“優しい”お母さんを演じているとは言えないか。それに他者に影響されまくって人格を形成するのが人間。そこに他者の恣意的な要素は無かったか。考えれば考えるほど、トゥルーマンも自分も変わらないと思えてくるのです。だからこそ彼に同情し、絶望する。お前は自分の人生を歩いているのか、と問われているようで。トゥルーマンは視聴者に別れを告げ、スタジオを去ります。その一歩は、紛れも無く彼の一歩。ハッキリしているのは、自分の人生に責任を持つのは、自分しかいないということ。彼の後姿が眩しい。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2007-02-02 18:24:16)(良:2票)
104.  北斗の拳(1995)
ついに見つけてしまいました。レンタルDVDを。しかも半額デーに。この状況で対戦は避けられぬと覚悟を決めました。本サイトにおける西の横綱。その実力を体感しました。格闘すること約90分。…完膚なきまでに叩きのめされました。歯が立たない。横綱の実力を思い知りました。横綱の真の恐ろしさは、一見すると“大したことなさそう”に見えること。しかし驚くほど懐が深い。キャスト、脚本、演出、あらゆる小手先のツッコミには全く動じません。心・技・体が逆の意味で揃っていました。本物です。本物には0点をつけるべきかもしれません。ただ、DVDをプレーヤーに挿入した時、最初に現われるメッセージを思い返して不覚にも“やられたっ”と思ってしまいました。それは以下の文。「この作品は本編が古いため多少お見苦しい箇所があり得ますが、製造上の故障ではありません」!!こんなにもノーガードなツッコミ待ちのボケがあったでしょうか。本作とは全く関係のない、この奇跡のメッセージに2点を付けさせてください。
[DVD(字幕)] 2点(2007-01-29 17:56:05)(笑:4票) (良:2票)
105.  幕末純情伝
ドタバタの連続。テンションの高い演技。作品に妙な勢いがあります。当時のカドカワ映画特有の熱なのかもしれません。ただ、物語そのものが凄く分かり難い。設定がフィクションとはいえ、幕末期の基礎知識が無いとかなりツライです。台詞の不明瞭さもそれに拍車をかけます。ノリは悪くないのですが、ノリに頼りすぎた印象。当時人気絶頂の牧瀬里穂は、流石にスターの輝きを放っています。古くは美空ひばり、最近では上戸の『あずみ』もそうですが、やはり当代きってのアイドルに“剣士”という役柄は合うようです。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-01-27 18:15:29)
106.  カリフォルニア(1993) 《ネタバレ》 
本作の主人公はごく普通の男。良識人であり、情よりも理性を優先させるタイプ。その彼が“何故最後に引き金を引いたか”が本作のポイントだと思いました。その時彼を支配していた感情は何か?大部分は恋人を襲われたことに対する怒りでしょう。さらに恐怖もあったと思います。身の危険を感じてというより、理解出来ないものに対する恐怖。無知は恐怖と無縁ですが、未知は大きな恐怖を生みます。しかしこの際、動機はさほど重要ではありません。彼に引き金を引かせた最大の要因。それは、“慣れ”です。人質になって以降、目の当たりにしてきた多くの死。殺人が日常に変わる状況。事前に遊びとはいえ銃を撃っていた経験も大きい。普段はとてつもなく高い“殺人”というハードルが、簡単に飛び越えられる位置にまで降りてしまう。誰にでも起こりうることです。人の順化能力はかくも高い。それは都合が良い反面、恐ろしい事でもあります。そしてもう一点。事件は最悪なのに、後味は思ったほど悪くありませんでした。不思議なくらい。“再犯が無いことに対する安心感”と“報復が成立している充足感”があったからではないかと。それだけ現実社会では、これらが不十分なのだと思います。人及び社会が抱える本質的な問題を描いている本作。気分は悪いですが、観る価値はありました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-25 17:59:55)(良:1票)
107.  ケーブル・ガイ 《ネタバレ》 
かなり辛辣なテレビ社会への批判が感じられる本作。単なるコメディだと思って観ると戸惑います。ジム・キャリーの顔芸、動き、しゃべりはいつもどおり。笑えることは笑えるのですが、なんとも微妙。彼の態度にムカツクこともあれば、同情もしてしまう。他人との距離が掴めないけど友達は欲しい。その気持ちは痛いほどよく分かるし、悪い奴でないので憎めない。でも常軌を逸した行動には恐ろしさも感じる。怒っていいやら、笑っていいやら。怖くなったり、切なくなったり。なんとも複雑な心境になりました。本作の教訓は、「テレビの見過ぎはダメよ」と、「中世レストランに行ったら、特等席には座るな」です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-21 17:34:01)
108.  天河伝説殺人事件
影を強調した独特の映像、細かな切り替えを使用する手法などは、紛れも無く市川崑監督作品そのもの。演出のテクニック自体は相変わらず魅力的だと思います。ただ、全体的には随分と“雑”だと思いました。「映画」を観ているというよりは、2時間TVサスペンスを観ているような感覚。(ナレーションが石坂浩二なので『渡鬼』風でもあり。)豪華なキャスト故につくりの安っぽさが際立ってしまった気がします。そして最大の謎は、何故「金田一シリーズの世界観」をそのまま引用したのかということ。これはホントに謎です。演出手法が同じですから、金田一シリーズと雰囲気が似通ってしまうのはしょうがないと思います。でも加藤武に「よし!分かった!」と言わせてはアウツ。監督は原作者が横溝正史氏であると本気で勘違いしていたのではないかと、疑いたくなります。犯人を推理するよりこの謎を解くほうが遥かに難解です。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2007-01-09 18:23:30)
109.  フラバー 《ネタバレ》 
フラバーとは何でしょう。単なる“物”なのか“生物”なのか?音楽に合わせて踊る姿を見ると、とても“物”には感じられません。でも扱いは完全に“物”。違和感ありというか、少し可哀相な気がしました。フラバーの位置づけが曖昧で、魅力的でなかったように思います。フラバーはおろか、主人公以上に魅力的だったのがウィーボ。ディスプレイの映像ギミックも楽しく、ロボットなのに繊細な乙女心を感じさました。いじらしい。“彼女”の恋心を主軸に物語を組み立てたほうが、ずっと面白くなった気がします。全体的には、かなり大味な印象です。ゴルフボールやボーリング球を人の頭に平気でぶつける描写など、子供向け作品として配慮に欠ける部分もありました。コメディとしても、家族向け娯楽作品としても、今一歩であったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2007-01-06 19:03:55)
110.  トイ・ストーリー2
続編としては、ほぼ完璧な出来だと思います。本作が持っているコメディ、アクション、アドベンチャーの要素が程よいバランスで配合されています。またストーリーもいい。子供と遊ぶのがおもちゃの役割。いつか子供が大きくなって、その役目に終わりが来ることになろうとも、そのときまで一所懸命に楽しもう。ラストでは、あえてアンディの成長(少年期の終わりが間近であること)を見せ、このことを観客に意識付けます。これはそのまま人間にも置き換えられます。いつか来る終わりのときまで、人生を楽しもう。少し切ないですが、ポジティブなメッセージだと思います。映像面も格段にパワーアップ。あえて良くない(好きでない)部分を挙げるなら、ウッディーを救うべく立ち上がるバズを露骨に“アメリカ”に例える場面があったこと。あとエンディングロールの嘘NGシーン。興醒めしてしまいます。でも全体的には◎の作品です。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2006-12-31 18:37:58)
111.  トイ・ストーリー 《ネタバレ》 
コメディであり、アクションであり、ホラーの要素まである本作品。緩急のある演出で観客を飽きさせません。特に終盤の展開はスリリングで手に汗握ります。また物語的にも心を掴むものがあります。新しいおもちゃが来る度に、戦々恐々とする既存のおもちゃたち。ご主人に飽きられるのではないか、捨てられるのではないか。これは多くのサラリーマンが抱く思いに通じます。ちょっと切ない。映像的にもストーリー的にも上質で、子供はもちろん大人も十分に楽しめる作品です。ただ、個人的に一箇所だけ腑に落ちない場面があります。それは、隣の家の子供からバズを救い出す際に、おもちゃたちが禁を破るシーン。おもちゃいじめの子供にお灸を据えるのは、確かにスカッとするのですが、手法がイマイチだと思いました。“人間の目の前では身動きしない”は絶対に破ってはいけない“掟”のはず。おもちゃたちにとって“誇り”でもあったと思います。それをいとも簡単に反故にしたことにガッカリしました。いかに禁を破らず、目的を成し遂げるか。工夫のしどころです。ここを上手くクリアできれば、本作はもう一段階高みに達したと思います。
[CS・衛星(吹替)] 8点(2006-12-30 18:22:28)(良:1票)
112.  ナイトメアー・ビフォア・クリスマス 《ネタバレ》 
目を見張るのはやはり映像美。監督特有のダークな色合いを持つ世界は、それだけで観る価値ありと思わせます。また、内容的には意外と大人向けであると思いました。主人公ジャックの抱いていた想いとは何か。代わり映えしない仕事の繰り返し。意義を見失いかけていた時に、新たな価値観、クリスマスの存在を知ります。人を怖がらせる仕事ではなく、人を喜ばせる仕事。ジャックの目には魅力的に映ったのでしょう。ジャックはサンタの仕事を横取りします。しかしこれって多かれ少なかれ、誰もが抱く想いではないでしょうか。自分の仕事に意義を見出せず、他人の仕事を羨ましく思ってしまう。隣の家の芝生は青く見えるものです。でも無駄な仕事、無意味な仕事なんて本当は無いはず。たぶん。きっと。もちろん自分の代わりはいくらでもいますし、大して人の役に立っていないかもしれません。でも自分がいないと“ほんの僅かでも”困る人がいるのでは。その僅かな人のために仕事を頑張ろう。自分の仕事に誇りを持とう。そんなことを感じました。前向きなメッセージなのではないかと。映像だけが見所では、これだけ多くの人から支持されないのだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-12-27 18:30:52)
113.  クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡
“普通に”面白かったです。まずクレしんらしいお笑い満載なのが嬉しかった。定番のギャグも健在でしたし、劇画調?転換シーンは爆笑しました(公共交通機関を使っていても急ぐ必死さが伝わる!)。アクションシーンも好調。さらに家族愛にホロリとさせられます。つまり、笑えて泣けて楽しめる、期待どおりの娯楽作品であったわけです。“普通に”面白いということは、本当は凄いことだと思います。本作は傑作というほどの出来ではないかもしれません。でも確実に、観客の求めるものを提供していると思いました。確かな技術とシリーズ作品に対する深い理解がなせる業だと感じます。私事で恐縮ですが、本作の制作(下請け)に妹が携わっております。一応スタッフロールにも名前が載っているのですが、本人はそのことに気づいていませんでした。陽の当たらぬ、数多くの縁の下の力持ちの努力なくして作品は生まれません。東京で頑張る彼女に敬意を表して+1点とさせてください。
[DVD(邦画)] 9点(2006-12-23 18:37:33)(良:1票)
114.  オーギュスタン 恋々風塵
『きまぐれオーギュスタン』のつもりで観たのですが、違いました。そのため『きまぐれ』は未見です。でもせっかくなので感想を書きます。コメディとしてはかなり薄口です。爆笑シーンはありません。普通のドラマと言っていいです。彼はいわゆる“変わり者”。こだわり派でもある。そんな彼の悩みは“他人と触れ合うのが苦手なこと”。握手さえダメ。でも夢であるカンフースターになるには克服しなければならない壁です。だから治療のために中国人針師兼カウンセラー、リン先生の元へ通うようになります。彼女との交流が本作の主軸。彼女への恋心が主人公を変えていきます。展開に派手さはありません。でも味わいがある。ひとつは主人公の魅力。人の心を掴む“いい顔”だと思います。普段飄々としている(いや感情を表に出せないといったほうが正しい)ため、感情が表に出た時には、ハッとさせられます。物語的にも一人の男の成長、自分探しの過程をきちんと描いていて好感がもてました。人生のもどかしさ、切なさもある。面白いと手放しで人に勧められる作品ではありません。でも妙に心に残ります。ラストのオーギュスタンの表情。そこに人生の機微を感じます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-12-06 18:13:38)
115.  のび太の結婚前夜
何の取り得もないように見えるのび太。そんな彼の根っこの部分を見抜き、のび太を選んだしずかちゃんは素晴らしいですが、そのしずかちゃんを育てたご両親も本当に素晴らしい。しずかちゃんのお父さんの言葉には泣かされます。しずかちゃんが良い娘に育った理由が分かります。でものび太の”心の優しさ”を表すエピソードはちょっと違うかなと思いました。いい話なのに、全肯定できないのがもどかしいです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-25 18:31:34)
116.  PERFECT BLUE 《ネタバレ》 
サイコサスペンスとして上質です。主人公の夢、ドラマの役柄、現実が目まぐるしく入れ替わります。非常にテクニカルで、存分に惑わされます。やや卑怯な作りだと思わなくもないですが、アニメならではの利点を活かしていることを支持したいです。ただ、ラストの台詞はどうでしょう。観客を惑わしたことに対するお詫びなのか、随分とあっさりとした(ベタな)印象でした。後味はいいのですが、少々余韻に欠けました。ところでタイトル『パーフェクトブルー』について。“憂鬱”だけでなく、ほかの意味もありそうです。ブルースカイ=空想。ブルーフィルム=猥褻映画。ブルーセックス=同性愛。ブルーボーイ=男性から女性に性転換した者。あと主人公のニックネーム「ミマリン」のマリンにもかかってたりして。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-21 18:08:39)(良:3票)
117.  キャプテン・スーパーマーケット 《ネタバレ》 
基本的にはバカ映画なんだと思います。設定も展開も無茶苦茶。でも、良いバカ映画だと思いました。迷いが無い。この手の作品は勢いが大切です。観客に非難するスキを与えずに突っ走る。バカに徹してとことんやる。あり得ない量の血しぶきに、サイコガン風チェーンソー。観客がバカ負けして笑ってしまうような、そんなパワーを感じました。さらに本作が優れているのは、ただ勢いだけの作品ではないことです。屍軍団の一味と化した娘。無気力そうに剣先で爪垢を取るシーンに感心しました。ほんの些細なことですが、身も心も変わった様子が伝わってきます。大雑把なようで、そうではない。確かな技術に裏打ちされ、監督が楽しんでつくった作品。こんなバカ映画なら大歓迎です。(ちなみに自分は『1』も『2』も未見。皆さんのレビューを拝見し、俄然観たくなってきました。)
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-11-13 17:51:12)
118.  メジャーリーグ3
設定は「2」の数年後。舞台がインディアンズからツインズ傘下のマイナーチーム「バズ」に移っています。宗教家セラノ、石橋貴明、実況アナなどお馴染みの顔は見られるものの、基本的に前2作とは別物。番外編や外伝といった趣です。でも、この手法はアリだと思いました。「2」をそのまま引き継いでも前作、前々作を上回るのは至難の業。このシフトチェンジは正解だと思います。“出演者のギャラを抑えて手軽に続編を作りたかった”感は否めませんが、そうだとしても良くできた方だと思います。メジャーからマイナーへ、そして主役を監督に移したことで全体的な派手さ薄れましたが、マイナー選手の希望や悲哀といったドラマ性は高まりました。練習シーンが増えた点も好感がもてます。キャラ設定の弱さや盛り上がりに欠ける展開など、不満な点も多々ありますが、全体的な印象は悪くないです。オチもいい。「2」よりはずっと好きです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-11-12 01:31:06)
119.  メジャーリーグ2 《ネタバレ》 
続編の作り方としては間違っていないと思います。前作の物語を引き継いでいること、お馴染みのキャストが勢揃いなのは嬉しい。現役引退する者、成金で舞い上がる者、スタイルを変える者など、いかにもありそうな展開に納得。石橋貴明らニューフェイスも(彼が適任かどうかは別にして)作品にアクセントを与えるうえで重要な役割を担っていました。ただ、出来は前作に遠く及ばないと思いました。“万年低迷状態から奇跡の優勝”という前作最大のウリが使えないのはハンデです。でも個性溢れる愛すべきキャラクター達は健在。彼らが昨シーズンの輝きを取り戻すのが本作の主軸のはず。ところが前作のような盛り上がりがありません。各選手の復活が唐突なのです。特にリッキー。髪形を元に戻しメガネを掛ければOKなのでしょうか。(ちなみにこのメガネが最悪。重要アイテムにアレンジを加えるセンスを疑います。)見た目の変化以上に心の変化をしっかり描いて欲しかったと思います。前作のように適度に大味なのは長所となり得ますが、大味も過ぎると短所にしかなりません。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-11-11 17:39:14)
120.  マルコヴィッチの穴 《ネタバレ》 
まずシュールな設定が笑いを誘います。7・1/2階、低い天井、勘違い社長…。最初はコメディかと思いました。でも、全体としてはラブストーリーの要素のほうが強い。人形使いのグレイグとその妻ロッテ、そして魅力的な女マキシンの3角関係。グレイグもロッテもマキシンを愛してしまう。彼女は社会的成功のためグレイグを選ぶものの、心の底ではロッテを愛していた。自業自得とはいえ、グレイグの末路は哀れです。トンデモ設定や、マルコヴィッチを媒介していることから、複雑そうに見えますが、基本の骨組みは実にシンプルでした。でも、本作はコメディやラブストーリーの枠にとどまりせん。それが本作の特徴。レスター→マルコヴィッチ→マルコヴィッチの娘へと受け継がれる器。その器に入り込み永遠に生き続けるという発想は、輪廻転生を連想させます。人間は遺伝子の乗り物であるという理論にも似ている。それだけにラストの余韻は深いです。さらに、「マルコヴィッチ」というパーソナリティについて考えてみるのも面白い。自我を失ったマルコヴィッチはマルコヴィッチといえるのか。生死の倫理観にまで考えは及びます。ただ、そうはいっても本作のキモは、あくまでトンデモ設定を楽しめるかどうか。全員マルコヴィッチや、ハゲヅラのチャーリー・シーン、本人登場ショーン・ペンを笑えるかどうかです。そのあたりを楽しめれば、本作は相当面白いのでは。ただ、自分はマルコヴィッチ氏のアメリカ俳優界での立ち位置が分かりません。“あえて”マルコヴィッチであることのニュアンスを理解出来れば、本作は自分にとって満点級の作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2006-10-18 18:48:50)
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