101. ローズマリーの赤ちゃん
《ネタバレ》 有名な映画である。 「ワンスアポンアタイム・イン・ハリウッド」でも描かれた、アノ事件の始まりでもある。 (詳しく知りたい方はネットで) さて、この映画が有名なのには、理由がある。 ニューシネマの傑作なのだが、旦那が信用できない妻というものが描かれ始めた頃である。 それ以前にも、ヒッチコックの「断崖」などあったが、 世の中にポルノがあふれ、男女関係に不安が生じ、それが社会不安にまで発展していく頃の映画だからだ。 もっと言えば、1957年のアメリカの連邦最高裁のロス・アルバート事件で 「エロいから悪いって法はないだろ」と判決が下され、そこからポルノ文化が発展していくのである。 実は、それまではアメリカは、世界でも有数のおカタイ国だった。 ここから、一気に崩れていくのである。 ※立花隆「アメリカ性革命報告」より 男女関係の乱れ、つまり、それがこの映画の「悪魔」なのかもしれない。言い過ぎか・・(笑) ポランスキー自体が、その悩ましい不安定な内面の中から作品を創り出していたのだ。 アノ事件は気の毒と言うしかない。 ローズマリーの赤ちゃんとは、自分のことだったのかもしれない。 [DVD(字幕)] 8点(2024-03-24 22:40:46) |
102. 素晴らしき日
《ネタバレ》 ニールサイモンの脚本。 ニールサイモンといえば、「グッバイガール」でお馴染みのラブコメ。 90年代のニューヨークが舞台。 テンポよく現代劇に仕立ててる。 ミッシェルとクルー二の、いい女といい男の感じのいい話。 [DVD(字幕)] 7点(2024-03-23 23:09:13) |
103. グラスハープ/草の竪琴
《ネタバレ》 大人VS子どもの「ぼくらの7日間戦争」を思い出した。 トムソーヤの国で、これをやられると、こっちの方が元祖かなぁと思ってしまう。 秘密基地あるあるで、終始、顔がほっこりしてしまう。 今の子は、ネットばかりで、こういう世界は、どんな風に感じるんだろう? [DVD(字幕)] 8点(2024-03-20 23:51:10) |
104. 丹下左膳(2004)<TVM>
《ネタバレ》 テレビ映画の丹下左膳。 丹下って吉宗の頃なんだね。 暴れん坊将軍と大岡越前のころですな。 シリーズ物の時代劇映画って、この頃と、江戸後期から幕末にかけてと大きく二つに分けられる。 鞍馬天狗や眠狂四郎は後者。 そして、本作だが、分かりやすい丹下だね。 初めて丹下を観る人には、いいかも。 [DVD(邦画)] 7点(2024-03-16 22:50:21) |
105. レッド・バイオリン
《ネタバレ》 様々な人の手に渡った、なんかしらの物が「呪い」をもたらすという話は、 ホラーなどではよくあるパターン。 でも、様々な演奏家により名曲を奏でたバイオリンが、 ラスト、オークションにかけられるというのは、変わった趣向。 様々な演奏家のエピソードも秀逸ながら、 クライマックスがオークションというのは、他にはないですよね。 飽きさせない展開で面白かった。 [DVD(字幕)] 7点(2024-03-16 00:02:40) |
106. ブレイズ
《ネタバレ》 評価のついて回らない、女好きの実力派を演じさせると、 とかくポールニューマンは渋い! いやぁ実話なんですね。 アメリカらしい話だなぁ。 政治家とストリッパーの愛の話。 ちょっと失礼かもしれないが、 野村監督とサッチーを思い出した。 曲者には、裸一貫で生きてる女性の方が相性がいいのかもしれない。 (サッチー、失礼!汗) [DVD(字幕)] 7点(2024-03-14 22:05:49) |
107. モンパルナスの灯
《ネタバレ》 モジリアニの話。 劇中、金持ちに絵を売り込みに行くとこが面白い。 ジェラールフィリップの絵に関する博識ぶりが披露される。 画商、怖すぎでしょう!! 絵の世界じゃ当たり前!?怖いよ~(泣) このドラマの後の、奥さんのその後を知ると、酒を飲まずにはいられない。 興味ある方は、ネットでお調べを・・ [DVD(字幕)] 7点(2024-03-12 22:35:14) |
108. 丹下左膳 百万両の壺
《ネタバレ》 丹下左膳には、鑑賞のコツがいる。 これ一本観ても、さほど面白さが分からない。 丹下左膳は何本かあるが、基本ストーリーは同じである。 ただ、ラストのこけ猿の壺についての落とし前をどうするか、 そこを職人監督が、競って面白くしてるのだ。 本作は、平成以降の丹下左膳。 ホームドラマ風の左膳である。 そして、いじめやら浮気やら、いかにも現代的。 昭和の監督たちは、こけ猿の壺の奪還作戦など、チャンバラ重視である。 自分はそっちの方が好きなのだが、今の人は好まないらしい。 スタイリッシュな豊川丹下である。 ラストの殺陣は、カッコイイ。グッド。 [DVD(邦画)] 7点(2024-03-10 21:17:28) |
109. 題名のない子守唄
《ネタバレ》 「ニューシネマ」のトルナトーレ観たさに観ると、かなり落ち込む映画。 トルナトーレの毒が、かなり前面に出てる。 子供を羽交い絞めにして、立て!と怒鳴るシーン。 あれね~、酷いセックスのトラウマかと思ってたら、もっと深い愛だった。 子守唄という題の、深い意味に気づいたとき、かなり凹む。要注意。 うわ~、人身売買って途上国のものかと思ってたら、 ヨーロッパでも、養子で金もうけをたくらむ悪党がいるんですね~ トルナトーレから、ロマンチックな部分を取り除くと、結構厳しいっすね(汗) [DVD(字幕)] 7点(2024-03-09 21:26:27) |
110. マレーナ
《ネタバレ》 そして少年は大人になる・・ それじゃ銀河鉄道999じゃないかよぉ・・ そうか!メーテルのモデルは、マレーナみたいな 夫が戦争に行ってる未亡人(?)だったのかもしれないね・・ トルナトーレ、見事! [DVD(字幕)] 7点(2024-03-08 14:42:19) |
111. 春に散る
《ネタバレ》 原作では、広岡のサイドが、藤原と佐瀬さんの他にもう一人いるんだよね。 哀川がそのもう一人も兼ねてる。 他にも超能力少女まで出てくるんだけど、本作はシンプルにちゃんとまとまってる。 いや~、失明の危険があって、アメリカ帰りのチャンピオンと対戦となると、 そりゃ~ラストはああなるよねぇ・・ 痛々しい試合でした。 そういえば、ボクシング映画「アンダードッグ」でもそんな状況で試合してましたね。 面白かったです。 瀬々監督と佐藤浩市は、絶妙のタッグで名作を生んできた。 とにかく佐藤浩市を使い倒そうと言わんばかりに、難役を演じさせてきた。 本作で、その幕を閉じたかのように思える。 ご苦労さまとしかいいようがない。 え、まだまだですか!? 応援してます! [DVD(邦画)] 7点(2024-03-05 23:38:16) |
112. 新・座頭市 破れ!唐人剣
《ネタバレ》 異国の唐人の剣の使い手との友情と、 言葉が通じぬゆえの勘違いから来る決闘。 座頭市シリーズは、気持ちが通じていたり、愛し合っている相手と、 止むに止まれぬ果し合いが見せ場。 同時期の任侠物がドンドン進化して、 内容がてんこ盛りになってきてるのに、呼応するかのように、 本作も詰め込み過ぎの時代劇。 唐人の修行を共にした僧の裏切りとか 役人を斬らざるを得なかった原因の子供とか、てんこ盛りである。 モンスター座頭市をいかにワンパターンに見せぬ 工夫が座頭市シリーズのツボである。 [DVD(邦画)] 7点(2024-03-03 23:19:40) |
113. THE FIRST SLAM DUNK
《ネタバレ》 え?ラスト・・ 流川じゃないんだ!? [DVD(邦画)] 7点(2024-02-29 22:29:14) |
114. こんにちは、母さん
《ネタバレ》 人間を追い詰める映画の多い昨今、 山田洋次の映画は、僕らを抱きしめてくれる。 吉永小百合の演技も、これが地じゃないか、ってくらい自然。 温かさの中に時折見せるシビアな歴史も忘れない。 ありがとう、って言いたくなる映画も、今じゃ珍しい。 ありがとうございます、山田監督。 次作も楽しみです♪ [DVD(邦画)] 7点(2024-02-25 19:40:11) |
115. 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
《ネタバレ》 頭のいい映画だなぁと思いました。 今の子どもは、こんなアニメ観てたら、将来どんなクリエイターになるんだろ? うん、ちょっと泣けました。 ヴァイオレットちゃんが、けなげすぎて、 リアルの女性よりも、女性です! [DVD(邦画)] 7点(2024-02-21 00:55:26) |
116. 惑星ソラリス
《ネタバレ》 タルコフスキーは、歳とって観ると、いいんだなぁ・・(しみじみ) この映画を観て、手塚先生は、火の鳥のSF版の構想練ったんじゃないかなぁと思える。 頭脳を持った惑星っていうのがいい。 宇宙船のクルーのイメージを物体化するという惑星。 個々の抱くイメージのお客がくる。 果たして、主人公には死別した奥さんが現れる。 このお客との接し方が、惑星との対話になるんだね。 で、ラスト、この惑星が、地球人をどう受け入れたかが分かる。 いいよね~ [DVD(字幕)] 8点(2024-02-18 19:46:57)(良:1票) |
117. プレタポルテ
《ネタバレ》 アルトマンと言えば、群像劇。 彼の代表作の、「ナッシュビル」のファッションショー版。 有名映画評論家の双葉氏は、年度のベストテンに「ナッシュビル」は入れてないが、本作は入れてた。 どちらが好きかは、好みが分かれそう。 さて本作。癖のあるキャラクターが、動き回る。 群像劇の名手だけあって、謎めいた人物も忘れない。 しかし、アルトマン、ラストにただの群像劇じゃないとこを見せつける。 究極のファッションは?なんてことをラストに持ってくるのだ。 目が点になった(笑) [DVD(字幕)] 7点(2024-02-17 21:34:40) |
118. 人魚の眠る家
《ネタバレ》 泣けました。 藤原涼子のお母さんが、ちょっと狂気じみて、 娘を外に連れ出すあたり、これは何も言えなかった・・ ラストに至る展開が見事です。 映画としては、いい終わり方でした。 [DVD(邦画)] 8点(2024-02-10 18:08:48) |
119. マリアの乳房
《ネタバレ》 ラストのエンドロールで宮沢賢治の「ひかりの裸足」が紹介される。 あの世へ旅立つ前の風景が紹介されてる話だ。 マリアは、この世とあの世の中間の風景のような、性体験を可能にする能力をもった女性だ。 「ロクヨン」「ヘブンズストーリー」と我々を唸らしてきた監督、瀬々監督。 なんと京大卒で、ピンク映画からのたたき上げだ。 そんな彼のエロティックな話は、エロだけで片付けるのは、勿体ない作品が多いのではないか? そう思い、この映画を観た。 日本映画界は懐が大きい。 そう思うと、嬉しくなる。 [DVD(邦画)] 8点(2024-02-10 00:07:57) |
120. スパニッシュ・プリズナー
《ネタバレ》 詐欺の映画。 騙されまいと思ってても、途中から、誰が正しいのか分からなくなる、よく出来た映画。 安っぽいアクションもなく、大人の夜の時間にピッタシの映画。 まぁ、美味い話はないのですね。 きれいな女性が、自分から誘ってくるわけがない!!!!(断言)(笑) [DVD(字幕)] 7点(2024-02-08 23:28:53) |