1361. 2001年宇宙の旅
映像よりプロット重視の私にとって、コイツは…手強い!でも、そんじょそこらのクズSFとは明らかに一線を画していること位は分かる。何ていうか気品、格調があるんだよね。(因みにリヒャルト・シュトラウスの「ツァラトウストラはかく語りき」やヨハン・シュトラウスの「美しく青きドナウ」といったクラシック曲をBGMに用いたのは「何でもイイからテキトーに曲入れちゃえ」と試しに入れたら映像にジャストフィット!してたので、結局そのまま使われたとのコト。)ダグラス・トランブルによる拘りの職人芸にシビレまくり、何度も観てしまった、ということは矢張り名作なんだろう、ウン。因みにクラークは映画を脚本と同時並行でノベライズ(小説化)したのであって、厳密な意味での「原作者」じゃあナイ!! 8点(2002-12-24 20:07:58)(良:1票) |
1362. スター・ウォーズ
不景気なニューシネマばっかりの70年代映画界に新風を吹き込んだ意欲は評価するが…ヒロインがブ○過ぎるのが致命的。当時でも他に幾らでもキレイなネーチャンはいただろうに。親父のエディ・フィッシャーのコネか、母親のデビー・レイノルズの縁故か、はたまたルーカスの趣味なのか…? 7点(2002-12-24 12:37:48)(笑:1票) (良:1票) |
1363. 切腹
時代劇初挑戦の小林正樹監督にとって、橋本忍の脚本を得たことが成功の第一歩となった。彦根藩江戸屋敷を舞台に回想が入り乱れる怒濤のストーリー展開は並みのシナリオ作家には到底無理だった筈。石浜朗の若侍(千々岩求女)の竹光による悲劇的な死に様、リアルなお歯黒メイクの若き岩下志麻の熱演等見所も多いが、仲代達矢扮する津雲半四郎が丹波哲郎演じる沢潟彦九郎相手に見せるケッタイな剣法(胸の前で腕を交差させる)だけが何か浮いてしまっており、やや減点。ラスト、半四郎の大立ち回りで家宝である井伊家の赤備えを滅茶苦茶にされ、茫然となる三國連太郎演ずる家老・斎藤勘解由の表情がイイ。武満徹の音楽も秀逸で正に異色の時代劇。 9点(2002-12-24 12:11:16)(良:1票) |
1364. サンセット大通り
《ネタバレ》 (全面的に改訂)さて、本作で最も評価すべきはノーマ・デスモンドという一人の女優が辿る悲劇を通してハリウッドの諸行無常っぷりを辛辣に、それでいて娯楽性たっぷりに描いて見せたワイルダー(とチャールズ・ブラケット)の凄まじい迄の力量と先見性だろう。先ず”サイレント期の大女優”というノーマの基本設定がウマイ。過去に生きる亡霊の如き彼女の存在を描くに説得力抜群である。ホールデン扮する青年ギリスとのジェネレーション・ギャップを映像とサイレント風演技で雄弁に表現している。勿論MVPはグロリア・スワンソンを措いて他にあるまい。野心に燃えるワイルダーの演出・シナリオに敢然と受けて立った彼女の”女優魂”にはただ敬服するのみ。殊にラスト、発狂したノーマが「サロメ」の衣装で階段を降りつつクローズ・アップで迫る様は正に「鬼気迫る」の一語。ここにも又、演出と役者の幸福なる二人三脚を見る思いがした。マックス役のシュトロハイムも圧巻。こういう作品を傑作と呼ぶのである。 10点(2002-12-24 05:52:47)(良:2票) |
1365. 三十九夜
あのオチは当時としては意表を突いて画期的だったハズ。今じゃパソコンも普及して、ああいう(良い意味で)観客を驚かせるのは無理だろうが。ヒッチコックは最初にそういった誰も考えつかないトリックを編み出したところが凄いんで、現在の視点のみで評価するのは酷だし、アンフェアというもの。 8点(2002-12-24 05:36:00) |
1366. デストラップ/死の罠
鬼才アイラ・レヴィンの原作にしちゃ凡庸だし、名手ルメットの監督作品としても今イチ食い足りない。第一、アンリ・ジョルジュ・クルーゾーの「悪魔のような女」のパクリじゃあないの!こんなのがブロードウェイで大ヒットした舞台劇とは…。まあ、80年代作品中では出色の本格ミステリーではあるけどね。‥6点! 6点(2002-12-24 05:21:22) |
1367. 椿三十郎(1962)
どなたも言ってますが、矢張りあんまり無茶に強過ぎる主人公てのはどうも興醒めです。とりあえず窓から見えるモノを片端から名字にしてしまう(前作では桑畑、今回は椿)トボけたキャラクターとかは結構好きなんですけどね…。それと、加山雄三たち青年藩士がチトおバカ過ぎるのも不満。続編の中ではわりかし秀作の部類に入るとは思いますが、黒澤作品では中の上程度だと個人的には評価してマス。 7点(2002-12-24 04:30:59)(良:1票) |
1368. ナイアガラ
ヒャー皆さん手厳しい!まぁ、確かに尻振りウォークとナイアガラ瀑布しか見所がないと言えば、其れ迄ですが…。個人的にはジーン・ピータースの健康的なお色気と程良くミックスされてバランス取れてると思うし、不倫や殺人サスペンスまで欲張って89分、とコンパクトにまとめたヘンリー・ハサウェイ監督の手際も認めてあげたいんで…7点! 7点(2002-12-24 04:10:59) |
1369. 蝿の王
ゴールディングの原作の上っ面をなぞっただけの映画。演出もキャストも余りにライトで原作の醸し出す奥深さが全然一切てんでちっとも無い。まあ、だからと言って実際に画面に悪魔(てか蝿の王)が出てきても困るんだが。映画は見ずに原作読むのが吉かと…。でなきゃウィリアム・ゴールディングなんて知らないよ的なヒト向け冒険ムービーってとこ。 6点(2002-12-24 03:55:20) |
1370. 羊たちの沈黙
大化けしたなあ、ジョナサン・デミ。「愛されちゃって、マフィア」の次にオスカー獲るなんて本人も予想してなかったんじゃ?とはいうものの、上質のサスペンス物であるのは認めるけど、オスカーに値するかどうかは甚だ疑問。本当の手柄はトマス・ハリスにあるような気が…。 7点(2002-12-24 03:38:01) |
1371. ミツバチのささやき
10年に1本しか撮らない寡作の監督ヴィクトル・エリセの長編第1作。内乱期のスペイン中部の村を舞台に「フランケンシュタイン」の巡回上映を観た少女の幻想的なストーリーは透明感に溢れており、ピュアで時に残酷な子供の心を見事に描き出している。アナ・トレントの可愛さにクラッとしたら、もうアナタはこの映画の虜。周期的に言ってそろそろ4作目…カナ?この人、ハズレが無いから凄く楽しみ~♪ 8点(2002-12-24 03:21:48) |
1372. メトロポリス(1926)
こういう古典作品の評価には時代を先取りした映像の革新性というものを、もっと考慮に入れないと!そりゃ何でもアリの現在のCGと比較すりゃ陳腐でしょうよ。でも、当時の発想としてはスゴ過ぎる!ブリギッテ・ヘルム演ずる「マリア」を越える女性型ロボットがその後一体でも登場したか?C-3PO?…ってジョークは無しにしようや、セニョール。 9点(2002-12-24 03:02:08) |
1373. 類猿人ターザン(1981)
ボー・デレク扮するジェーンの「私バージンなのよ」には呆れるを通り越して、もう笑うしかありませんな。あんだけバンバン脱いでおいて今更何を世迷い言を…。エドガー・ライス・バロウズの原作を読んで感動の余り、ついこのビデオ・DVDを借りようとしているそこのアナタ!お止しなさいってマジで。地雷踏むよってば~!こんなモン、劇場で観たオレって一体…。 4点(2002-12-24 02:43:45) |
1374. ゴースト/ニューヨークの幻
ライチャスブラザーズの「アンチェインドメロディー」と霊媒師オダ・メイ役のウーピーの好演がなかったら、たぶん…つまらなかったんじゃ?何かと「オールウェイズ」と比較されがちだけど、個人的にはマァ、「五十歩を以て百歩を笑うが如し」て感じ。 5点(2002-12-24 02:29:46)(良:1票) |
1375. 荒野の七人
《ネタバレ》 本家に承認を得て制作されてる分、「荒野の用心棒」なんかよりゃ遙かに礼儀正しくオリジナルへのリスペクトを隅々に感じるので好感が持てるかな。ただメキシコ土賊との攻防は、本家の野武士戦に見られるような戦略性が甚だ希薄で感心できない。カルベラなんて敵の親玉作って余計な描写入れるから…。農民側に裏切りが出るのも下手なアレンジ。ブロンソンの死に様も如何にもワザとらしくてNG。七人のガンマンの中では、J・コバーン演じるブリットが宮口精二の久蔵に一番イメージが近くてグー。B・デクスター演じるハリーは…バカみたい。オリジナルの侍にはこんな奴いなかったし。ま、でもジョン・スタージェス絶好調時の作品だから、本家と比較さえしなけりゃ可成り痛快なウェスタンムービーであることは確か。但し、以後3作に亘る続編は観ぬが吉!! 8点(2002-12-24 02:17:33)(良:2票) |
1376. 蝿男の恐怖
ハエ男なのに、何故「ク」の欄に…?それは兎も角、電送装置の実験で使ったカップの裏には何とMade in JAPAN!!50年代SFでは中の下ってとこ。個人的にはアノ「Help me~!」は印象に残る味わいがあると思うけどナァ~。 6点(2002-12-24 01:44:36) |
1377. 穴(1960)
皆さんエラク褒めてますけど…穴掘ったら、土が出ますよねフツー。その溜まった土はどう始末したのか劇中でチャンと描写してました?生憎私ゃ個人的にココで興醒め。『名匠ベッケルでもポカをやるんだなぁ、「肉体の冠」とは雲泥の差だわ…』ってのが私の偽らざる乾燥じゃなくて感想。 5点(2002-12-24 01:26:49)(良:1票) |
1378. スカーフェイス
1932年の「暗黒街の顔役」の冗長なリメイク。パチーノのイッちまった過剰演技もホークス版のポール・ムニには遠く及ばず。93分で一気に見せる旧作のスピード感と比べて、170分も使ってナニやってんの?て感じッス。ま、デ・パルマのベストワークだって事は否定しないけどサ。 5点(2002-12-23 22:27:52) |
1379. 八つ墓村(1977)
横溝ブームは東映に、そして松竹にも波及。東映版金田一(西田敏行)もミスキャスト(太り過ぎ!)だったが、この”寅さん”金田一は…絶句!石坂浩二も男前過ぎる点は気になるが、まだ原作を意識した役作りをしてる分好感が持てた。本作の致命的なミスは、しかし、そこにはあらず。時代設定を現代(70年代)に変更したのが最大の敗因である!まぁ、時代考証にも金がかかるから節約したのかどうか知らないが。横溝作品から「戦後のいかがわしいドサクサ」要素をオミットするなんて、着ぐるみモンスターを演出するハリーハウゼンみたいなモノ…って分かりにくいか(^^)。野村芳太郎監督の演出力は確かなので、一応は観られるレベルになっているけどネェ。惜しい! 6点(2002-12-23 22:03:58) |
1380. 沈黙の戦艦
それなりに…面白い。ブレイク寸前のトミー・リー・ジョーンズがボスになってるし。これが縁で「逃亡者」に出演したのかも。エリカ・エレニアックは蛇足。セガールはやたらに強過ぎてチト興醒めカナ? 6点(2002-12-23 20:35:58) |