121. スター・ウォーズ
主役の影が薄くて脇役に魅力がたっぷり、という人気が出るツボをきっちり押さえている。有名すぎて敬遠していたけれど、シンプルでとても楽しかった。しかし文化が違うとはいえ、あの腰の入ってない手先だけのチャンバラはちょっと情けなかった。あれでOK出すなよ、とつっこみたくなった。 8点(2004-03-29 02:41:34) |
122. 二十日鼠と人間(1992)
最高。完璧。寂しい男たちの繊細さ、ちょっとした喜びや悲しみ、小さな夢。その全てを台無しにする、財産目当てで牧場の息子と結婚したくせに話相手がいないとグチをこぼす自己中クソ女。喜怒哀楽全ての感情を刺激される。ラストの苦しさ、重さ、哀しさ、寂しさは涙が止まらない。 9点(2004-03-29 02:36:42) |
123. パリ、テキサス
《ネタバレ》 心に大きな傷を持つ鬱病患者が、自分を癒すために他人の人生をひっかきまわす不愉快な話。傷の原因は自分たちが自己に執着しすぎたために起こった悲劇なのに、何も反省が無い。最期は自己満足の表情で終わり。ふざけんな。学校からの車道をはさんだ帰り道は非常に良かったけど、帳消しになるほどイヤなラスト。 6点(2004-03-29 02:30:55)(良:1票) |
124. スカーフェイス
《ネタバレ》 感情的で上昇志向が強くて心の狭い成り上がり者が、順調に破滅していく話。効果音の使い方にB級の匂いがしたのは多分デ・パルマ監督の嗜好なのでしょう。妹への病的な執着、ボスの女への横恋慕等女を絡めたエピソードもじっくり楽しめた。ラストの死に様はもはや芸術。 7点(2004-03-29 02:25:44) |
125. 現金に体を張れ
《ネタバレ》 洒落た演出、味のある脇役、全滅の美学、全てがとにかくかっこいい。惜しむらくは主役とその恋人が影が薄く、さらに典型的で古臭いところ。最期の言葉以外は全部ウソなクソ妻が一番男らしい。 9点(2004-03-29 02:21:21) |
126. 蝿の王
多数の人々が不安に陥っている時は、正しい人間の正しい言葉よりもカリスマ性のある人間のわかりやすい言動が支持され、一種宗教的な集団になってしまう。ヒトラーとその周辺が出来上がるモデルケース的怖さがあった。ラストの何とも言えない空気は大好き。 8点(2004-03-29 02:14:23)(良:1票) |
127. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
コメディとして笑っていられないほど現実味があって怖い。戦争始める人たちがまともな精神のはず無いのだから、これくらい馬鹿に描いて十分。ジョージ・C・スコットはこの頃からパットンだった。 8点(2004-03-29 02:09:00) |
128. 戦艦ポチョムキン
燃えた。ものすごい迫力。古い映画ということで、少しみくびっていたことを詫びたい。とにかく気合と根性がみっちり込められている。すごい。 9点(2004-03-29 02:04:20) |
129. 俺たちに明日はない
ラストシーンがとにかく素晴らしい。享楽的に他者を踏みにじってきた2人が圧倒的な力で全否定される。悲しみは全く無い。夢から覚めた直後の虚しさのような妙な虚無感を覚えた。ちょっと期待はずれだったのは、意外とボニーの活躍が地味だったことか。 9点(2004-03-29 02:00:04) |
130. イレイザーヘッド
デヴィッド・リンチの映画はどうも受け付けないのだけど、これは最高だった。大傑作。何をどう言って良いのやらさっぱり分からないけど、とにかく面白い。映像、音、空気、感情、全てが感覚を通してこちらに入り込んでくる。 10点(2004-03-29 01:54:51) |
131. クライング・ゲーム
細やかな人情あふれる傑作。セリフも特に哲学的な話はしていないのに、妙に深い。多分、情に訴える部分が多いからだろう。例の秘密は確かに驚いたものの、秘密ってこれだけ?というあっけなさも。オープニングとエンデイングの歌の対比も面白いし、つま先まで目を配った演出が素晴らしい。 9点(2004-03-29 01:50:12) |
132. ピアニストを撃て
主人公がウディ・アレンにかぶって仕方が無かった。サスペンスのはずなのにさっぱり緊迫感の無い展開。昔のフランス映画は何をやってもけだるくなってしまうのだろうか。音楽に耳を傾け、身をゆだねるだけでも十分楽しめる。 7点(2004-03-29 01:44:03) |
133. あこがれ (1958)
「僕らは彼女を憎んだ」というセリフだけでこの短い映画は傑作と呼べると思う。 8点(2004-03-29 01:40:40) |
134. ワイルド・アット・ハート
「だから何なんだ」と言いたい映画。さっぱり分からなかったし、楽しめる場面も無かった。ローラ・ダーンはオカマにしか見えない。 3点(2004-03-29 01:38:17) |
135. セールスマンの死(1985)
見終わった後の重たい感じも、語っている内容もとても素晴らしいけれど、人の話をさえぎって話す場面が異常に多く、少し不自然にやり過ぎだと思った。現実を受け入れる勇気も強さも持ち合わせないプライドの高い弱い男が、精神的な逃げ場を失って妄想の世界の住人になってしまうという、決して他人事と笑えない話。ただひたすら重い。 8点(2004-03-29 01:34:53) |
136. 鬼火(1963)
感情表現がほぼゼロで、何の盛り上がりも無い平板で退屈な映画。難しい理屈をいくら並べられても、会話の場が社交場である限り、何も心に響かない。いかにもフランス映画って感じはするけれども。 2点(2004-03-29 01:29:41) |
137. スモーク(1995)
男の繊細な面に焦点を当てた傑作。これと言った大きな事件も起きず、淡々と流れる日常生活。その中で生まれる、男たちの細やかな部分の感情の揺れ。一つ一つのエピソードがいいのはもちろん、作品全体に流れる空気に身をゆだねたい。 8点(2004-03-21 23:23:33) |
138. ギャングスター・ナンバー1
若き日と現在が変わりすぎてて不自然。他の役者は変わって無いだけに、余計変に感じた。ポール・ベタニーのブチ切れっぷりは素晴らしいけれど、作品内の世界もせまいし、中途半端な印象が残った。 6点(2004-03-21 23:18:04) |
139. 狼たちの午後
事の顛末は、以前日本テレビ系のバラエティ番組で紹介されており、むしろそちらの方がコメディ仕立てで面白かった。事件の質から言えば笑うものであると思う。シチュエーションや起こる出来事が面白いので十分な質にはなっているが、アル・パチーノの熱演はむしろ熱すぎて余計。目指す方向を間違えたのでは。 7点(2004-03-21 23:10:59) |
140. マイ・フレンド・フォーエバー
《ネタバレ》 妙に押しが強い主人公に、気弱な病気の少年が振り回されたという印象が強く、相互の友情はあまり感じなかった。目線が一方的過ぎる。死ぬシーンの演出は見ててバレバレだったし。ラストはしっかり泣きましたが、評判ほどの内容ではないです。 7点(2004-03-21 23:06:01) |