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121.  新聞記者 《ネタバレ》 
映像の撮り方、カット割り、スピーディで切れのあるカメラ回しはなかなかの完成度だが、いかんせん脚本が弱い。リアリズムが皆無で、人物造形や展開する人間ドラマも非常に薄っぺらく、ついに作品に共感することができなかった。ときの政権が密接に関与する新設大学で、生物兵器研究が行われようとしている…。映画の核となるこのストーリー展開は、いかにも陰謀論的かつ妄想的で、リアリティが欠如しており、ついていくことができない。映画がモチーフにしている現実の某大学問題で、生物兵器研究を裏付ける証拠も証言も現状はないため、なおさら映画内での展開の突飛さに違和感を覚える。あと主人公の取材過程の描写も雑。専門家や関係者へ聞き取りをしたり、文献を調べたりする過程が少な過ぎて、この主人公はまともに裏付けを取ろうとしないのかと不安さえ覚えた。ちなみに英単語を書き込んだ付箋に注目するシーンがあるが、ただの英単語を書き込んだだけのメモになんの意味があるのやら(笑)。あれで取材していますという風景を描きたかったのなら笑止千万だ。悪役となる内調・政府の描き方も、非常に一方的な描き方で、私の好みではなかった。最も違和感を覚えたのは、内調のあまりに暗過ぎるオフィス風景(笑)。あんな照明の暗さで仕事に集中できるのか甚だ疑問。そのような描写にもリアルを感じられず、またそれによって政府や権力側を都合の良く脚色しているなと感じた次第。不偏不党たるべきジャーナリズムをテーマとするこの映画が、こうした偏りを盛り込むというのはいかがなものか。  現実世界の事象をモチーフにし、ときの政府や権力を批判して風刺してやる!という意気込みが強く伺える本作。だが、その意気込みが強過ぎて、政府や権力は過度に悪役化されているし、現実から乖離した妄想的展開も目立つ。若干(…というかかなり)新聞記者たちも美化して描かれている。すべてが中途半端に脚色され、都合の良い物語に堕している。これで高評価を与えることは私にはできない。  追記:鑑賞後にもやもやが残ったため、原案本も読んでみた。他の方も指摘されているが、原案本には当然ながら生物兵器研究の記載はなく、やはり映画は想像が飛躍し過ぎだ。原案本と映画で共通しているのは、事象への裏取り作業が不十分である点だ。政府の陰謀や圧力はどこまで存在するのか、ある人物の醜聞の真偽はどこまでが事実でどこまでが虚飾なのか、事実を客観的かつ中立的に検証し、分析する行為が映画にも原案本にも不足している。本作のモデルになった記者も、事実の検討が不十分なままで、犯罪被害者”とされる”女性や、醜聞をでっち上げられた”とされる”元官僚に肩入れしている節がある。自分はこう思う、こうあってほしいという願望や思い入れ、思い込みに対して真摯で客観的な検討もせず、陰謀や圧力があったと騒ぎ散らし、権力や政権を一方的に非難するというのは、正しいジャーナリズムなのだろうか。結局のところ、本作は実際の事案をベースにした真面目な映画を装ってはいるが、肝心の部分では根拠や裏付けが曖昧な情報や主張を訴える不誠実な映画になってしまっている。  既存メディアの衰退とSNSの発展で、都合のよい情報、根拠が曖昧な情報、陰謀論が飛び交う世の中で、本作はそうした時流や風潮に立ち向かう映画なのかと思いきや、むしろ陰謀論や論拠曖昧な情報を拡散する映画になってしまっているとは、なんとも皮肉なものだ。
[DVD(邦画)] 5点(2019-11-25 21:14:27)(良:2票)
122.  ディストラクション・ベイビーズ 《ネタバレ》 
うーん、執拗でありながら流れるような暴力シーンは評価に値するが、ぶっちゃけそれ以上の評価をこの映画に与えることはできないというのが本音のところだ。執拗な暴力シーンや無軌道で無責任で自分勝手な若者たちの姿を通じて、この映画がなにを表現したかったのかが見えてこなかった。単に凄まじい暴力シーンを描きたかったというなら、それは浅薄でしかないし、繰り返される祭りの描写と暴力の描写がなにか関連づけられ、なんらかの意味性や象徴性を帯びるのかと思えば、必ずしもそういうわけでもない。  たとえばファイトクラブは暴力や破壊衝動の描写を通じて、現代人の退廃やグローバリゼーションへの怒りや敵愾心が、明白な説明はなくとも観客に提示されていた。それがファイトクラブという映画に奥行を与えた。翻って本作はなにを提示したかったのだろうか? 剥き出しの暴力だろうか? 少年たちの凶暴性だろうか? 凶暴性はわかるにしても、そこから先になにを訴えたかったのかがわからず、ただ消化不良のまま映画が終わってしまった。感覚的にはノーカントリーを観たときと似ている。あの映画も暴力や殺戮がなにを意味するのか、なにを象徴するのかをはっきり提示せずに終わってしまった映画だった。テーマ性がはっきりと伝わらない映画には、高評価を与えるのは難しい。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-06-12 14:51:31)
123.  トイレのピエタ 《ネタバレ》 
たまたまNetflixで見かけ、キャストの豪華さゆえに観てしまった映画。 うーん、よくある中途半端なヒューマンドラマ、中途半端な邦画の典型例。 映像と演出に特筆すべきところはなく、脚本は題材ありきのために豪華なキャストを無駄に使い倒すだけ、深いテーマ性も特になし。これはいかん。  元恋人が出てくるわ、ヒロインの女子高生が出てくるわ、両親が出てくるわ、他のがん患者の家族が出てくるわ、人物関係広げすぎ。しかも広げたわりには物語からすぐにフェードアウトさせるなど、もうちょっと登場人物を丁寧に描きなさいよと言いたくもなる。 トイレのピエタというテーマに着地したいがために急拵えで作られた脚本世界のため、人物も物語展開も物凄く浅く感じてしまう。要はあの絵を描く、という着地点に持っていくための人物設定や脚本というのがすぐにわかるような作りのため、終始醒めた目で鑑賞してしまった。  仮にこの映画が面白くなるとしたら、まず雑なオリジナルストーリーではなく、本作の基になった手塚治虫の晩年を誠実に描くところから始めたほうがよかったと思う。事実は小説よりも奇なり。本作の脚本家はそれがわかっていない。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-01-08 12:44:26)
124.  ノーカントリー 《ネタバレ》 
終盤までは傑作!と感じていたが、終盤で点数を大きく落としてしまった映画。 コーエン兄弟と私は反りが合わないと判ってしまった。  本作の結末から見るに、本作は生死や運命の不条理さをテーマとしていて、そのテーマを表現するためのあの拍子抜けな結末があるのだろうが、これが映画的に良かったかと言うと、はっきり言って駄目だと思う。 起承転結の結を完全に放り出した展開には、大きな不満が残った。まさか不条理を味わうよりも不完全燃焼を味わうことになるとは。 ベルが完全に傍観者で終わってしまい、そこが特に不満で、せめてシュガーとベルを対決させていればまだ良かったのにと思う。  原作を忠実に映像化しているのはわかる。ただ原作は、マッカーシー独特の詩的かつ長大な文章表現と哲学的思索が盛り込まれる事で、 不条理な結末に至る過程が濃密に描かれている。その濃密さはまるで結末に対するエクスキューズのようでもある。なので小説の方は不条理さが際立つ事はあっても、不完全燃焼感はあまりない。  ただ映画となると、そうした濃密な文章や思索がどうしても映像化できないため、たとえ結末が一緒でも唐突に結末を突きつけられた印象が強い。 結末を納得する余裕もなく唐突に映画は終わってしまう。 不条理さを味わうといっても、原作にあるような詩的で、神話的で、寂寞感に満ちた、運命や生死に関する思索が提示されるわけでもないため、 これではやはり不条理ではなく不完全だ。 原作にある不条理さを表現媒体の違いで上手く表現できないのなら、思い切って別の展開を選べばよかったのだ。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-08-25 14:03:41)
125.  もう終わりにしよう。
映画のテーマや内容はわりかし好きなのだが、無駄に退屈な映画だった。さすがに説明を端折り過ぎだと思う。孤独な用務員のエピソードと、女性のエピソードの連関性をもっと明確に提示しないと、観客もなにがなんだかさっぱりとわからなくなる。クライマックスのダンスシーンや舞台のシーンも、どういう意図でそれをやっているのかが明確に提示されないため、やはり意味不明なシーンにしか見えない。  女性主人公が実は妄想の産物で、実際は存在していない…。題材はなかなか面白いのに、本作は物語の語り口や演出を原作通りに行い過ぎて、かえって面白くなくなったケースといえるだろう。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-11-15 21:31:05)
126.  セッション 《ネタバレ》 
高い評価もうなずける。名作といわれるのも理解できる。 実際、" Not quite my tempo!!"のシーンは苦笑いを堪えることができなかった。 音楽をテーマにしながら、濃いサスペンス劇のような造りになっているのは斬新だ。  では、この作品、面白かったのか?  私には面白くなかったのだ。はっきり言って個人的には実に不快な映画だと感じた。 これは私が音楽を少し齧っていたことに関係がある。 主役二人の音楽に対する向き合い方は、とてもではないがプロのミュージシャンとはいえない。 バンドメンバーとの協調無し、指揮者とドラマーの二人で自分たちの世界に没入、そして観客は置いてけぼり(これが一番ひどい)。 どんなに協調性がなく、独裁的なミュージシャンでもプロならばさすがに客をほったらかしにはしない。自分にお金をくれるお客さんを楽しませてコンサートは成立するし、お客さんを楽しませるために熱のこもった演奏をする。 そういうスポーツマンシップならぬミュージシャンシップをまるで放棄して、二人だけの世界に没入するさまを見せ付けられても、感動を覚えるどころか逆に不快感しか覚えなかった。たとえ音楽の神様がいたとしても、こういう輩は迷惑なだけだろう。 たぶん音楽を齧ってなかったら、迫真の演奏シーンに圧倒されて自分も高評価をしていたとは思う。 …それでもこういう独善的な連中の狂乱ぶりを、音楽の神様が降りている!とか最高の音楽映画!とかって持ち上げたくはないなぁというのが正直なところ。
[映画館(字幕)] 4点(2018-08-25 14:49:54)
127.  i 新聞記者ドキュメント
ネットフリックスにアップされており、映画『新聞記者』を観ていたこともあって鑑賞。作品が訴えたいことはわかったが、質が高いとは思えなかった。とりわけ後半の意図不明かつ悪意的なアニメーションや監督による脈絡の無いモノローグによって、作品がドキュメンタリーからプロパガンダに堕している気がしてならない。  題材そのものは興味深かった。オールドメディアの閉鎖性や独善性、日本の左派・リベラルの限界性が露呈していたのは印象的だった。記者クラブの閉鎖性を非難する森監督も、望月記者も、自身の内部に潜む閉鎖性や独善性に気づいていないのは、なかなか示唆的である。官僚や警官に食って掛かる傲然で攻撃的な姿勢は、リベラルを自認する彼らのハイド的(隠された)側面である。  望月記者本人が、悪い人間ではないと私は思う。沖縄の市民団体に取材し、記事を書く約束を誠実に守る姿は立派である。しかし一方で、権力は常に悪意的であり、ゆえに権力は追及しなければならないとする彼女の考え方、取材対象がリベラル層に偏っており保守層へ取材する様子があまりない姿勢を観ていると、私は危うさも感じた。記者は民主主義的プロセスを経て選出された存在ではない。民主主義的プロセスによって選ばれていない記者が、あたかも国民の代表、民意の体現者の如く振る舞い、極めて攻撃的な姿勢で権力を追及する。望月記者が典型例だが、メディアという自らの立ち位置の曖昧さに自覚的でない部分に、私はメディアの独善性を視る。その一方で、部外者を締め出し、権力と奇妙な馴合いになっているのもメディアなのだ。こうした閉鎖性と独善性に対し、メディアがより自覚的になって改革を施さない限りは、オールドメディアの衰退を止めることはできないし、国民からの信頼を取り戻すこともできないだろう。  映画『新聞記者』を観ても感じたのだが、制作者側が反権力に凝り固まり過ぎていて、せっかくいいテーマを扱っているのに、肝心なところで権力=悪と決めつけて、悪い相手にはどういう描き方をしてもいいとばかりに、悪意的な描き方に走ってしまっている。望月記者の動向を地道に追いかけて、その功罪も含めて淡々と描けばいい作品になったかもしれないのに、結局反権力への思いが勝ってしまって空回りをする。…中立性や客観性を見失う、自らの正当性を過信して敵対者へは過激な対応に走る、その閉鎖性と独善性に多くの人はついていけなくなる。本作品そのものが日本の左派の悪い部分や限界を、制作者が気づいていないところで、提示してしまっているようだ。だからダメなんだけど、本人たちは気づいていないんだよなぁ…(苦笑)。
[インターネット(邦画)] 3点(2020-08-05 11:24:59)
128.  汚れた血
最初から最後まで、この作品に共感することができなかった。自分の中で久しくなかったことだが、ハズレ作品を選んでしまったようだ。作品のほとんどすべての要素において、感性が合わなかった。デイビット・ボウイのモダンラブがかかるシーンすら、カッコいいとも思えず、ただクソガキが恋心をこじらせておかしくなってるだけとしか思えなかった。  ジュリエット・ビノシュとジュリー・デルピーが本作の救いで、彼女たちの若々しく、美しい姿がなければ、途中で挫折したのが確実だったろう。  思春期の焦燥を、詩的な台詞と感覚的な映像で表現した作品なのだろうが、この台詞がなんというか、奥行きがない。詩的だが、詩情がないというべきなのか。監督が制作当時若過ぎたせいもあってか、己の感覚任せに台詞を書いている感じで、この詩的な台詞が物語の筋にのちのち関わったり、あるいは登場人物たちの人間性や生き様を表すこともないため、観ていて、子どもが延々とポエティックな能書きを垂れているだけにしか見えなかった。ストーリー展開も粗があるため、退屈で興奮することもできない。製薬会社に侵入してからの、諸々の描写の雑さには唖然とするしかない。なんで警察はこんなクソガキ一人捕まえられないんだ(笑)
[DVD(字幕)] 3点(2020-05-05 20:22:35)
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