1381. 消えた天使
《ネタバレ》 雰囲気は凄く良い。緊張感、不安感を煽る導入部分も文句なし。面白くなりそう。でも実際はあんま面白くならない。いや、面白いことは面白いんですが、期待値より上には上がっていかない感じ。 エロルは性犯罪者たちに対して暴力的。それは彼の過去と関係がありそうだ。でもその過去は、教えてくれそうで教えてくれない。なんとも不親切。 また、ミステリー調にしておきながら、たいしたミステリーにしないという外し具合。その一方でグロ描写だけはしっかりあります。 『グレン・カーティスの潜伏先のアンダーグラウンドな世界』『寝室にいつの間にか入り込んでいる猛犬』などなど、突然の非現実的な展開、描写、演出にはやや戸惑いを覚えます。 どちらかというとドラマ重視の作品のよう。サスペンスやミステリーを期待しすぎると肩透かしをくらうようです。 私も先入観のある状態で見てしまったので、いまいち物語に入り込めず。でも映画としては悪くない出来栄えかもしれません。『性犯罪』のみに絞った題材も意外と珍しいですしね。 リチャード・ギアは歳を重ねても圧巻の存在感です。キャストの配置は完璧だと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2019-07-09 14:44:57) |
1382. ハロー!? ゴースト
《ネタバレ》 なんか退屈だなー。だらだらしてるなー。面白くなりそうで全然面白くならないなー。ゴーストたちにイライラすんなー。主人公全然学習しないなー。いい加減にしてくれないかなー。お姉さんはステキだけど良い人すぎるなー。 と、まじでだらだら見ていたら、終盤になると急に面白くなり始め、クライマックスでは涙してしまうという凄い映画。 この映画のターニングポイントは、警察署で主人公の独り言(本当は独り言じゃないけど)を聞いていたお姉さんの『胸トン』。で、どさくさにまぎれて主人公までお姉さんに『胸トン』。まじで何やっとんじゃいと思いますが、この辺くらいからが面白い。で、最後まで見るとごほうびが待っているような映画。 でもそれだけで高い点数はやれないのでありますよ。 [DVD(字幕)] 6点(2019-07-08 03:17:32)(良:1票) |
1383. 英国王のスピーチ
《ネタバレ》 自分自身が幼少期より吃音に悩まされてきたので、非常に興味深い内容です。とは言え、吃音だけで2時間ひっぱるのはさすがに長い気がします。全然吃音良くならないし。 それに、バーティ(ジョージ6世)という人間が好きになれないというのが致命的。好意的に見れば『人間臭い』。ですが『ザ・権力者』的な、まさに上から目線の発言の数々。すぐに起こすヒステリー。とても人格者とは思えないのですが、『立派だ』『王にふさわしい』との周りの評価に首をかしげます。 ローグや奥さん、周囲の人間はみな素晴らしかった。大勢の人間に愛され、支えられ、バーティは恵まれていると思います。だからこそ、バーティの癇癪や八つ当たりにちょっと引いちゃったりするわけです。でもクライマックスで、バーティがローグを教会から守ったシーンはバーティの善良さや聡明さを感じて、ちょっと見直しちゃったりもします。 とゆーことで、イライラすることもありましたが、実話系ドラマとして面白いプロットでした。 私は『ア行』『ハ行』で始まる言葉で吃音が出やすい。学生の頃は特に酷くて、返事の『はい』で吃っちゃうわけです。結果『はい』が言えずに欠席扱いにされ、後で職員室に行って怒られるという苦いエピソードもあり。本当に吃音ってのは周囲の理解が得られないものです。ですので奥さんの『ステキな吃音。幸せになれそう。』の発言には、心から救われます。うちの妻は私に吃音が出ると笑い転げています。 [DVD(字幕)] 6点(2019-07-07 12:17:55)(良:2票) |
1384. デッド・フライト
《ネタバレ》 ゾンビものは好きなジャンル。これも楽しみにしていた映画のひとつ。感想は・・・ちょっと物足りないといったところです。 悪くはないです。ちゃんと『ゾンビゾンビ』しているし。 舞台を限定したのも良いですね。最初から最後まで飛行機の中のみ。わかりやすい。乗客の紹介のみで終わる前半。これは退屈だと思う人も少なくないでしょう。個人的には、だらだらしたとりとめのない会話で登場人物を把握できるので、まあいいかという感じ。(ドラマ系だったらやめてほしいですが。)問題なのは、前半尺をとってキャラづけされた人たちの個性が、後半あまり活かされなかったこと。特にひどいのが2組のバカップル。なんや浮気やらマナーの悪さやらで結構尺を使っておきながら、ゾンビパニックになったらその辺のモブと同じ扱い。 それに、ホラーでは前半の雰囲気づくりが大事です。これかが何かが起るという『緊張』『不安』『期待』、そういったものを煽ってからの『ゾンビパニックどーん』で盛り上がるわけです。この作品ではその雰囲気作りがちょっといまいち。だからゾンビが暴れ始めてからの盛り上がりもいまいち。 『床からゾンビが手を突き出して客をひきずりこむ』『トイレと見せかけて鏡からゾンビばーん』なんて好きな演出も多々あるので、要所要所で楽しめる演出はあります。ラスト、飛行機からゾンビたちが歩き出すシーンは終末感があって良い。 あえておすすめするほどではないですが、暇つぶしにはなる1本です。 [DVD(字幕)] 6点(2019-07-01 00:05:22) |
1385. ルーキー・ハウス・ガール
《ネタバレ》 普通のラブコメ。普通のサクセス。普通の主人公。いや、普通よりかはかわいいと思いますが。 フェリシティ・ジョーンズ演じるキム。本作の主人公でヒロイン。しっかり者。父親思い。仕事はできる。セクハラ、同僚の嫌味はユーモアや皮肉であしらう。元スケボーの天才少女。 その一方で、『状況に流されやすい。』『父親に入れるはずだったお金を飲み食いに使っちゃう。』『人様の別荘で勝手にパーティーをする。』『心配する同僚の女の子にイライラをぶつける』など、嫌な面もあり。どうにもキャラが不安定です。この辺は好みが別れるところか。人によってはこのタイプには共感しづらいかもしれないです。こーゆー面を何回か見せられちゃうと、主人公といっしょに盛り上がろうって感じにはなりません。 スノボはやりませんが、映像はスピード感あって面白かったです。映像きれいです。 スケボーの天才少女が母の事故死をきっかけにリタイア。スノボの世界で復活するというサクセスストーリーは、シンプルかつワクワクできて良かったです。なので、ラブコメや別荘でのドタバタは添えもの程度にして、よりスポーツ色を強くしたほうが良かったんじゃないかな。スノボの練習や大会シーン、ライバルなんかをもっとクローズアップしてくれれば、より純粋にスポーツ系サクセスストーリーとして見応えがあったような気がします。 ちなみに見終わったあとは、なかなか良い気分になれますので、まずまずのエンターテイメントには仕上がっています。 [DVD(字幕)] 6点(2019-05-26 20:59:43) |
1386. デジャヴ(2006)
《ネタバレ》 夢中になって見られる映画。オープニングのフェリー爆破。遺体袋から鳴る自身の携帯の着信音。岸に流れ着く謎の女性の遺体。サスペンスとミステリーの醍醐味を堪能できる傑作。だったのですが、ラストはどうにもすっきりしないハッピーエンド。いや、ハッピーエンドと言っていいのか?明らかにダグの世界はパラレルワールドになっちゃって。何も知らないダグのほうはいいけれど。海の藻屑と化したダグのほうはあまりにあわれ。あんなに頑張ったのに。 タイムトラベルものは、『近い未来』や『近い過去』に行っちゃうやつがどうしても苦手。『整合性』や『理屈』が気になって仕方ない。『もう一人の自分の人生』がでてきちゃうのはもっと苦手。 でもこの作品のアイデアは好きです。『4日前の映像をリアルタイムで全方位から見られる。』『壁の透視もできる』『拡大もできる。』『ゴーグルを使えば視聴可能エリアの拡大もできる。』『容量の関係で巻き戻しはできない。』SF設定としては完璧じゃないでしょうか。『巻き戻しができない』という縛りが最高。『4日前だけどリアルタイム』というのが良いですね。だから『いつ死ぬかわかっているクレア』は死ぬまでに時間的な余裕があったので助けることができるわけですが、相棒のラリーのほうは時すでに遅し。4日前の映像が死ぬ寸前なので救うことが出来ない。なるほど。理屈としては合っている。それにこの縛りのおかげで緊張感とスピード感が増します。 で、そこまででやめてくれれば良かったんですよ。せめてメモを送るまでが許容範囲でしょうか。『メモを送っても未来は変わらなかった。』『いや、むしろメモを送ってしまったことで相棒ラリーの死とクレアの死を招いてしまった』その事実をダグたちが知ってしまう流れまでは素晴らしかった。 その後、ダグが過去に行っちゃう。これがダメ。蛇足。それで結局未来が変わらないんだったら、バッドエンドでも納得できたのですが。残念。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-05-19 17:51:50) |
1387. スターダスト(2007)
《ネタバレ》 「流れ星を取ってきたら結婚して」で始まる、かぐや姫みたいな物語。その流れ星もまた女の子。そして男は流れ星のほうを好きになってしまうスーパーファンタジー。 悪い王子たち。魔女。海賊。ファンタジーならではの面々が大活躍。予算の関係なのか、1つ目の巨人やら大ダコやらドラゴンやら、モンスターの類はほとんど出ません。モンスターあってこそのファンタジーアドベンチャーと考えている人にとっては少々物足りないかもしれないですね。その代わり、魔女たちは魔法で結構魅せてくれます。 ストーリーそのものはひねりがなく単調。私はなぜか飽きなかったのですが、人によっては退屈に感じるかも。ロマンス中心。アクション、バトルは添え物。そっち方面の期待はしないほうが無難。 主人公のトリスタンは情けないうえに自己中。この人、確かに1回だけイヴェインの命を救う。でもそれ以外ではマイナスファクターしかないのに、なぜかトリスタンに心引かれるイヴェイン。 ストーリーの転換期はロバート・デ・ニーロ演じるキャプテン・シェイクスピアが出てきてから。この人たまに変な脇役やるんだけど、この人が出てくるだけで、映画そのものがぐっと面白くなることがよくあります。トリスタンはキャプテン・シェイクスピアとの交流を通して、ビジュアル、剣術、精神面、そのすべてにおいて成長します。急に魅力的な主人公へと生まれ変わる。これがなければ、このどうしようもない主人公に共感できないまま、ラストのハッピーエンドを冷めた目で見ていたでしょう。 とは言え、決して『カタルシス』や『感動』を与えてくれる映画でないことは確か。過剰な期待は禁物です。 [DVD(字幕)] 6点(2019-04-30 11:48:19)(良:1票) |
1388. 16ブロック
《ネタバレ》 巻き込まれ型サスペンス。好きなジャンル。ブルース・ウィリスも好き。でもなぜかノレない。なぜか。 まず第一にエディがうるさすぎる。見つかったらやばいっていうシチュエーションで、ずっとしゃべり続ける無神経。このキャラがうっとおしすぎます。話し方もなんか嫌い。理屈ではありません。舌ったらずな話し方が好きになれないのです。 そしてストーリー。無理がありすぎます。検事に電話を入れて事情を説明したタイミングで、この案件は解決になるはず。すくなくとも、ここからバスジャック犯にされるなんて無理矢理すぎます。 ブルース・ウィリスの『くたびれたおっさん』『でもここぞというところでめっちゃ頑張る』というスタイルが好きなんですが、さすがにジャックはくたびれすぎですね。最初誰だかわからなかったんですけど。 ラストはジャックが撃たれて、テープレコーダーで真実が明るみに出るという展開だと思い込んでいたので、こんなハッピーエンドになるなんて意外です。おかげで万事めでたし、のどごし爽やかな味わいです。キレとコクは足りんけどね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-04-17 03:36:16)(良:1票) |
1389. インビクタス/負けざる者たち
《ネタバレ》 とても良い映画なんだってのは伝わってきます。しかし私はラグビーになじみがない。アパルトヘイトは義務教育で習った程度のことしか知らない。こーゆー映画を楽しもうと思ったら、最低限の予備知識というものが必要みたいですね。自身の勉強不足、知識不足により、物語に入り込めきれず。 この映画はきっと政治ドラマ。そしてスポーツもの。サクセスストーリの様相を呈しながら、伝記的意味合いも強い。そのどれもに均等に力を入れています。良く言えばバランスがとれていると言えます。めっちゃ悪く言っちゃうと、散漫。 映画が始まってすぐ、ネルソン・マンデラが全職員の前で演説をします。それを聞いただけで知りたくなる。『ネルソン・マンデラは祖国を変えるため、どんなことをやったのか。』でもそれは描かれません。マンデラがひたすらラグビーにのめりこむ人にしか映らないのです。アパルトヘイトの象徴であった白人主体のラグビーチームを国民全員で応援することで、黒人と白人の気持ちを一つに統一しようとする。それはそれで悪くない。でも他にどんな改革をしたのか。それが知りたくなっちゃうのです。 そしてラグビー。弱小国でスタート。となれば、当然強くなっていく過程が見たいじゃないですか。ありきたりな展開でも良いんです。サクセスはベタで良い。それが見たいのです。で、まずは大統領から激励。ふむふむ、それで。あれ?もう試合?しかも勝利。そこから先は全勝。そしてエンドロール。なぜそんなに強くなったのか。それが見たいのに。それが描かれていれば、もっと感動できたかもしれないのに。これでは精神論だけでワールドカップを制覇したように見えちゃいます。この作品ではラグビーが民族融和の媒体としてしか描かれていないのが物足りなかったですね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-04-10 08:27:20) |
1390. 虹の女神 Rainbow Song
《ネタバレ》 あおいと智也のキャラが良い。ストーリーそのものはなんちゃないんですが、映画は面白い。蒼井優、酒井若菜、小日向、佐々木蔵之介、脇を固める面々もはまり役。邦画特有の淡々としたドラマ。これといった山場なし。智也とあおいの心の交流を静かに、でもときに情熱的に描きます。その描き方が純粋で楽しくて、見ていて飽きることはありません。 大学生時代にあおいから、『人を外見で判断するやつは最低だ』とののしられる岸田君。岸田君が最初に好きになったレンタルショップの女の子も、今日子も千鶴も、皆女の子女の子している。ボーイッシュなあおいは対照的な存在。当然岸田君の恋愛対象からはずされるあおいさん。で、女の子の外見ばかり見てきた結果、レンタルショップの女の子にはあっさり捨てられ、今日子の彼氏から殴られ、千鶴のエピソードで痛い目を見る岸田君。痛い目をみたとき、いつもそばにいたのはあおいさんでした。いつも岸田君に厳しいあおいさんも、岸田くんが痛いめをみたときはとても優しいのです。まさに雨が上がった後の虹のような存在のあおいさん。虹の女神というタイトルにぴったり。そんなあおいさんは、劇中唯一内面の美しさを岸田君に見せていました。岸田君は、あおいさんの気持ちには薄々気付くものの、あおいさんの心の美しさ、自分の本当の気持ちには気付きません。岸田君がその美しさに気付いたのは、手紙に書かれたあおいの気持ちを読んだとき。そして1万円札の指輪を、今でもあおいが大切に持っていたとき。はじめて岸田君はあおいの心の美しさを感じ、あおいを好きになります。そして好きになったときにはもうあおいさんには二度と会えないという、あまりにも切ない恋愛。 これが岩井俊二テイスト。正直ちょっと苦手です。もっとわかりやすいハッピーのほうが好みです。 [DVD(邦画)] 6点(2019-03-29 12:59:31)(良:1票) |
1391. マイレージ、マイライフ
《ネタバレ》 見ているときは面白い。見ているときは興味をひかれます。でも見終わったあとは、『だから何?』という気持ちでいっぱいになります。 起承転結の『結』の部分が、期待していた着地点ではなかったです。ビンガム(ジョージ・クルーニー)がラストで自分が今求めているものに気付き、アレックスを追いかける。そしてアレックスと結ばれる。安易でも良いので、そっちのほうがよほどスッキリします。アレックスには自分と違って家族がありました。自分と同じだと思っていた人が実は違う人種だったなんてことはよくある話ですが、そんなドラマは見たくないです。 パソコンを使った解雇通告の新方式。採用されれば出張は廃止。出張が生きがいのビンガムにとって、出張の廃止は『クビ』を宣告されるのに等しいのかもしれません。今まで散々人に説いてきた『新しい人生』というのを、今度は自分が考える番がまわってきたわけです。だったらここで、『新しい生き方』『マイレージを貯める以外の幸せ』を劇中で示して欲しいです。 ただ逃げ場所と遊び相手を求めていただけのアレックス。クビにした人間の自殺がショックで退職するナタリー。新方式が凍結され、出張の日々に逆戻りするビンガム。こんな終わり方じゃあ消化不良と指摘されても仕方ありません。 それから、個人的に妹の結婚式のくだりは中だるみしました。退屈で仕方がなかったです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-03-29 02:57:04)(良:2票) |
1392. SPIRIT スピリット(2006)
《ネタバレ》 キレのあるカンフーアクションで始まるオープニング。爽やかな出だしのストーリー。痛快なカンフー活劇?いやいや。前半は重く暗い内容でした。カンフー映画を見るときは、どうしても勧善懲悪、爽快な活劇を期待してしまいます。実話だから仕方ありませんが、そんな期待とはかけ離れている内容なので、前半は見ていて気持ちの良いものではありませんでした。確かに主人公の考え振る舞いは良くない部分もありますが、どれも1対1の正当な決闘。それに対し、母親と娘を殺すのはいくらなんでも非道すぎると思い、とても均等な罰には思えませんでした。 まあ前半はともかく、中盤以降、辿りついた先での村人との交流パートは良いドラマだったと思います。傲慢だった主人公が悲劇・破滅を経て放浪した末に辿りついた村。村人との交流を通して再生する物語。ありきたりだけど好き。 『イップマン』シリーズを見ていると、後半はなんだか既視感満載のプロット。中国人の誇りを取り戻すため外国人と戦う決意をする主人公。そしてオープニングへとつながっていき、クライマックス。よく見るケースですが、この展開は見慣れていてもアツくなります。惜しむらくは、四戦のうち三戦をオープニングで見せてしまったため、ラストで見せるアクションが一戦しか残っていないことです。しかもその一戦は毒を盛られちゃうので、純粋なバトルで終わりません。オープニングで見せるバトルを一戦くらいにして、残り三戦をラストにもってきてくれたら、観終わった後の感想もまた違ったものになりそうです。 [DVD(吹替)] 6点(2019-03-27 14:16:43) |
1393. スーパーマン リターンズ
《ネタバレ》 登場シーンと物語前半は、スーパーマンならではのワクワクがぎっしり。ここに不平不満を言う人は少ないでしょう。問題は中盤から後半の失速感。高速で飛んでいるのに失速感とはこれいかに、っていうくらい尻すぼみ。ビジュアル的に言えば後半も、ニューヨーク破壊から人々を助けるシークエンスや、船の破壊及び救出など、見所はあります。でも前半ほど盛り上がらない。「美人は3日で飽きる」と言いますが、素晴らしい映像も、ストーリーの面白さが欠けてしまうと飽きられてしまうのかもしれません。長時間がそのまま冗長に感じてしまいます。それに、ラブロマンスに力を入れすぎちゃったことで、エンタメ要素が犠牲になっている気がします。 故郷の星に帰るからって、黙って姿を消すスーパーマン。音沙汰無いまま5年ぶり、帰ってきたら彼女は既婚者。そりゃそーだよスーパーマン。悲しそうな顔をするんじゃない。いきなりいなくなって5年ほっときゃ結婚するよ。その後彼は黙ってスーパーパワーを使い、彼女を盗聴、そして盗撮。立派なストーカーになりました。寂しさを誤魔化すために人助けに励んでいるかのように見えちゃって、なんだかいいことしても爽快な気分になりきれません。 スーパーマンに人殺しさせるわけにいかないのはわかりますが、レックス・ルーサーたちの最後はあんなんでいいんでしょうか。正直自分は物足りませんでした。もっかい裁判になって、今度はスーパーマンが証人としてちゃんと証言台にたって、今度こそ無期懲役でぶち込むような洒落っけが欲しいですね。 個人的に後半ワクワクしたのは、息子の存在。実はスーパーマンの息子だったっていうのは嬉しいサプライズ。で、安易に子供がスーパーパワーを乱発するような脚本じゃなくて良かったです。ピアノのシーンは名シーン。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-03-26 02:10:52) |
1394. ブライダル・ウォーズ
《ネタバレ》 大好きなケイト・ハドソンとアン・ハサウェイの共演。これは見なければ。ということで、二人を見たくて鑑賞。あれれ?ケイト・ハドソンってこんな太かったっけ?このときまだ30歳くらいのはず。それにしてはちょっと劣化が・・・。そしてアン・ハサウェイ。こちらは安定の可愛さですが、なにしろ『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイが尋常じゃないくらい可愛かったので、本作ではそこまでの魅力は引き出せていないように感じます。こーゆー作品は主演をいかに可愛く撮るかも大事だと思います。 ストーリーはザ・ラブコメでテンポも良い。ただストーリーの核となる部分は異議あり。『6月にプラザで式を挙げる』『お互いの介添人になる』というのが二人の夢。で、6月6日に二人の挙式が重なっちゃって喧嘩になるわけですが、その喧嘩の過程で二人はそれぞれ別の介添人を見つけます。で、当日二人は同じ式場で式を挙げることができています。あれ?じゃあ喧嘩する必要なくない?二人がお互いの足を引っ張り合うほどのあの諍いはいったい何だったんだ。 で、もう一つのストーリーが、2組のカップルの対比。その結果エマとフレッチは破局させる。そういった展開は嫌いではないですが、この映画には蛇足だったんじゃないでしょうか。ストレートに2組ともめでたしめでたしで良かったんじゃないかな。エマは最後に新しい恋人ができて良かったですが、それは結果論。それに、リヴだけが全ての願いをかなえちゃったような気もして、なんか不公平。フレッチにいたっては可哀想過ぎます。決して悪い人じゃないのに。結婚して、お互いの嫌な面がわかって、でも長い時間を共にすることでそういったことも許容できるようになるのが結婚生活。リヴが二人の破局を招くきっかけを作ったのは間違いないのに、なんかハッピーエンドみたいなしめくくりでいまいちスッキリしませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-03-17 17:17:36)(良:1票) |
1395. エグザイル/絆
《ネタバレ》 ちょっと説明不足気味の作品。説明しすぎってのも確かに良くないんですけど、説明が全然足りないってのも困ったものです。 『5人は若い頃からの親友』『ウーがボスに何らかの理由で命を狙われている』の2つは、ストーリーの背景として教えといてもらわないと。突然3人が撃ち合って、その後5人で仲良く食事して。『ああ、5人は仲良しだったんだ』って背景は感じ取れるものの、それ以上の感情が湧きません。 どうやら組織を裏切ったらしいウー。粛清か友情か。その狭間でゆれるかつての仲間であり友人たち。それがどうもこの映画の肝らしいですが、それに気付き、そして共感を覚えるのに、結構時間がかかっちゃいます。だから思い入れも中途半端なまま、ウーが殺され4人はあてもなく逃亡。そこから復讐するわけでもなく金塊狙って逃亡資金稼ぎ。確かに5人の絆みたいなものは感じられますが、信念みたいなものは感じられず。だからストーリーが中途半端に感じるし、アクションに至るまでの動機付けも中途半端に感じるし、それがラストのカタルシスにつながらない一番の原因かもしれません。 5人の戦闘力が高いため、アクションは及第点。ウーが殺されるシーンなどは残酷でなかなかショッキング。よって演出面は悪くありません。4人で夢を語り合っていた夜のシーンがあるから、ラストの哀愁が本来であればグッとくるはずだったのに、なんだか惜しい作品です。 ついでに言うと、射撃の上手い警察官や、お金を盗っちゃう商売女にウーの嫁さんとその子供。この辺りの使い方もえらく中途半端だと感じます。 [DVD(字幕)] 6点(2019-03-11 04:18:28)(良:1票) |
1396. 東京フレンズ The Movie
《ネタバレ》 ドラマの特番って感じですね。DVD版を見ていない人は、登場人物に思い入れがないので、本当の意味ではこの映画を楽しめないのかもしれません。私もDVD版は観ていません。いつもだったら手を出さないであろう映画です。 ではなぜ見てしまったのか。それは大塚愛がいたからです。そして予告がちょっと面白そうでした。魔が差したとしか言いようがありません。 内容は大塚愛の壮大なプロモーション映画といったイメージ。なので個人的には満足。 ストーリーは全く面白く無いです。人気が出てきたアマチュアバンド、いよいよデビューの話が、というサクセスストーリーならまだ良かったのですが。以前のバンド仲間であり恋人の隆司が夢を失ったので、ニューヨークまで会いに行くという物語。 もっというなら、画家をめざす人。結婚に憧れる人。劇団員で頑張る人。それぞれの夢や、恋愛の価値観をそれぞれの視点から描いた群像劇。なので映画としてはこれ以上無いくらい薄味で、面白みや旨みといったものはほとんど感じ取れません。ただ薄味のわりに退屈はしなかったので、小粒ながら楽しめていたのでしょう。 『隆司に会って来ます。』『バンドはどーすんだ。男のためにバンド捨てんのか。』『一発殴ったらすぐ帰ってきます。』と言っておきながら、ニューヨークでいつまでも隆司といちゃいちゃしている玲にまったく共感できなかったのがイタい。それまでの玲は好きだったのに、ここで一気に熱が冷めましたね。 まだ元気な頃の小林麻央さんを見れたのは嬉しかった。 [DVD(邦画)] 6点(2018-07-20 14:52:33) |
1397. セブンティーン・アゲイン
《ネタバレ》 『17歳の頃に戻って人生をやり直す』、タイムスリップ、もしくはバタフライエフェクト的映画かと思っていたのですが、体だけ17歳に戻るという設定。つまり、周りは何も変わらないわけです。だから、『自分の人生やり直す』とか、『未来を作り変える』とか、そーいった話ではない。 いじめられっ子の息子を助ける。息子の才能を伸ばす。娘とクズヤローとの交際をやめさせる。奥さんとの関係をやり直す。『人生失敗した』と思っていた男が、『実は失敗なんかしていなかった。大切なものを手に入れていた。』と気付くまでの物語。 体裁はコメディタッチでポップで楽しく。でもその中身は、真面目で道徳的なホームドラマ。 連続ビンタのシーンでは笑いを誘い、手紙を読み上げるシーンやクライマックスでは感動の涙を誘う。笑いと感動のバランスがとても良いですね。 ただ、あまりに毒がなさすぎで、パンチに欠けます。その分、カタルシスも弱い。弱いものいじめのスタンが、結局懲らしめられないまま放置ってのも、消化不良の一助となってしまっています。 決して悪くはない作品。でも、『何か惜しい。何か足りない。もう一押し。』って感じが残ります。 後味はすっきり爽やか。良い感じです。 でも営業トップの職場をやめて、高校バスケのコーチ就任だと収入は激減なんじゃ・・・と、余計な心配をしちゃいますね。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-07-10 14:12:34)(良:1票) |
1398. ハチミツとクローバー
《ネタバレ》 美男美女がそろってワーワー、キャーキャー、楽しそうね。蒼井優や関めぐみが同級生で、あんな仲良くしゃべれるんだったら、そりゃあ毎日楽しいでしょうよ。 まあ、それはそれとして。関めぐみ、蒼井優、どちらも可愛いので、それだけで見る価値のある作品です。ストーリーはともかく。 特に、蒼井優演じる『はぐちゃん』のかわいさは、尋常ではないレベル。笑顔、しゃべり方、声、ファッション。そのどれもが男心をくすぐります。そんなはぐちゃんに想いを寄せるのは、櫻井翔演じる竹本君ただ一人。そんなことあるわけないんだけど、そーゆーシチュエーションを作れちゃうのがフィクション。 でまあ竹本君がんばる前半はいいんだけど、森田さんがはぐちゃんに接近し始めてからは、急速に自信をなくしていく竹本君。こーゆーいじいじしたところは賛否両論わかれそうですね。 結局はぐちゃんは誰が好きなのか。それとも誰のことも恋愛対象ではないのか。原作を知らない自分には、さっぱりわからない。 花本先生と理花、山田と真山の関係も宙ぶらりんのまま映画は終わります。 2時間も見て、何一つ結論が出ていません。うーん。少女マンガの世界は奥が深いです。 正直、映画としては3~4点くらいですけど、はぐちゃんがとにかく可愛いのと、めずらしく誰も死なない邦画なのでこの点数です。 [DVD(邦画)] 6点(2018-06-30 06:58:24) |
1399. ラブ★コン
《ネタバレ》 多少のおふざけは覚悟していましたが、あまりのおふざけ演出にびっくり。これは、はずしたかと思いましたが、見ているうちに、そのおふざけが許容範囲に。ハメをはずしすぎる一歩手前で踏みとどまっている感じです。 また、小泉、大谷、その友人、割と常識人。コメディながらも、破天荒すぎず、不自然さや違和感が極力抑えられています。むしろ、恋愛に関しては割りとオクテな小泉に共感がもてます。 まあ、確かにぱっと見、はっちゃけている演出ではあります。ただ、恋愛ドラマ、ラブコメとしては、いたってシンプルに、かつ真面目に作られている印象。子供じみたストーリーですが、登場人物たちの真剣な気持ちや純粋さが伝わってくるのが良いですね。 それに、ふざけたコメディ演出が、ギャップとなって、シリアスなパートを際立たせるのに一役買っている気すらします。要は、コメディとドラマのバランスが意外と良いのでしょう。 小池徹平、藤澤、主演二人と二人が演じるキャラとの相性も良かったですね。 この作品は大人の鑑賞に堪えうるような作品ではないかもしれません。この手の作品に、過剰な期待は禁物でしょう。 ただ、期待せずに見ると、ふいに懐かしさを感じるようなエピソード、舞台設定が盛り込まれたりしていて、気楽に見れる心のデトックス映画として良いかもしれないです。 [DVD(邦画)] 6点(2018-06-21 00:09:09)(良:1票) |
1400. あなたは私の婿になる
《ネタバレ》 昔見た『グリーンカード』とプロットが似ています。 国籍を得るための偽装結婚。それを見破ろうとする調査員。日本人にはなじみの薄い話ですね。でもストーリーがわかりやすいので、すんなり物語に入っていけます。 それにしても、サンドラ・ブロックも良い歳になりましたね。もちろん、歳を重ねても、ラブコメは全然いけます。サンドラ・ブロックくらいの魅力と演技力があれば、ぜんぜん問題ないです。 問題なのはラブコメのテイスト。一口にラブコメと言ってもいろんなタイプがあります。 で、この作品はどちらかと言うとドタバタ系。下着でうろうろとか。裸でどかーんとか。まさにラブコメっていうシーンが盛り沢山なんだけど、そのテイストでいくのであれば、もうちょっと若い女優さんのほうが作風に合っていると思います。 正直、このときのサンドラ・ブロックがこの役をすると、ときどき『痛々しさ』が垣間見えちゃうんですよね。 最初いがみ合っていた2人が、共通の目的のために手を組み、最後は結ばれてしまうというのはラブコメの王道。そのパターンに則っているのはいいんだけどサ、この作品ではアンドリューがマーガレットに惹かれていく描写が決定的に足りない気がするんです。 2人は嘘がばれないように、辻褄を合わせるのに必死。もちろんそのおかしさがこの作品の見所。でもそこに力を注ぎすぎて、二人が惹かれあう要因となるエピソードがほとんど描かれません。なので、個人的にはクライマックスでのアンドリューの求婚は、唐突な感じを受けてしまいました。 ライアン・レイノルズはとても良い役者さんですが、もしかするとポーカーフェイス気味な感じが、この作品には合ってなかったのかもしれません。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-06-07 12:55:25)(良:1票) |