141. 戦場カメラマン 真実の証明
《ネタバレ》 最初の方で戦場での撮影活動のあれこれが出てきて、まあそういう作品なんだろうと思ったら、早々と舞台は元の生活地に移って、あとはそこでの鬱屈した生活が延々と・・・。トラウマやPTSDをテーマにしたいのだったらそれも中途半端だし、意図がよく分からない作品でした。ラストの展開はそれなりにインパクトはありましたが、それは別の話ですしね。 [DVD(字幕)] 4点(2022-10-09 22:35:40) |
142. バニラ・スカイ
かなり説明が不親切でもあったオリジナルに比べ、ハリウッドらしく丁寧な進行の意図は感じられる。ただ、こういう作品だと、最後にいかに世界を裏返すかということと、その上でいかにつじつまを合わせるかということが問われるのだが、その辺はどうも息切れしてしまっている。尺が長い割に、話が行ったり来たりで沈滞しがちになっているのも難点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-10-05 00:41:34) |
143. 愛しのローズマリー
古典的なテーマなのだから、作り込みをしっかりしないと映画としてはつまらないと思うが、例えば、催眠術にかかった後での世界の見え方の違いとか、ほかの人と自分の感覚の違いによるギャップなど、おいしい視覚ネタを含んでいるはずなのに、それが全然生かされていない。なので、最後も安直にしか映らない。制作者が考えているはずの「心の美しさ」とは何なのかが見えてこないのもマイナス。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2022-10-02 00:56:13) |
144. ブルークラッシュ
主人公が馬鹿すぎなのが最大の難点。種目を問わず、スポーツというものは、頭が悪くてはトップには立てないのではないだろうか。大体、本番前日までろくすっぽ練習もせずに色恋沙汰に悩んでいるようなプレイヤーが勝てるわけないでしょうが(本当に勝ったとしたら、大会のレベル自体がその程度だったということ)。ついでに、ホテルのメイドとしてのモラルの低さも重大なマイナス。点数は波の映像のみに対して。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2022-10-01 00:24:03)(良:1票) |
145. 火天の城
城を作りました、という以外に中身が何も存在しないし、そもそも「城」自体が描かれていない。工程も図面も監理も存在していない(というか、これを制作した人たち、きちんと土木や建築の勉強はしたのかね?)。したがって、物語のベースからして存在しないから、各登場人物も生きていないし、ありきたりな場面の中でお仕着せの台詞を口にしているだけ。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2022-09-19 01:53:52) |
146. レディ アサシン
《ネタバレ》 ヒロインが殺し屋を務めるスパイアクション系かと思っていたら、前半はくたびれた男女がごにょごにょ喋っているだけで、話がちっとも前に進まない。後半はその反動のごとく事件が発生してあれこれが待ち構えているのですが、結局はただ移動しているだけで、何がどうなっているわけでもない。つまり、何も起こらないまま終わってしまいました。クラブ・シーンのThe KLF"What Time Is Love?"の懐かしさに2点。 [DVD(字幕)] 2点(2022-09-11 01:17:20) |
147. MOOG モーグ
モーグ・シンセサイザーの開発者、ロバート・モーグ博士についてのドキュメンタリーです。前半は、見る側の理解などあまり考えてなさそうなオタクな雰囲気(映画自体の)がなかなかいい感じです。ただやっぱり、意味が理解できない部分が多々存在しますが・・・。後半では、待ってましたのミュージシャンが次々登場します。リック・ウェイクマンの登場時間長めなのは嬉しい。しかし、かつては中世の貴族風のいでたちで謎めいた雰囲気だったような気もしますが、実はべらんめえ口調(?)で早口に喋りまくりなのにびっくりします。キース・エマーソンのステージ演奏風景もそこそこ長めです。しかし、モーグを活用したミュージシャンってもっといろいろいそうなようにも思いますが、その辺の拡がりも欲しかったところでした。70分は短いですね。 [DVD(字幕)] 5点(2022-09-08 01:30:28) |
148. バンジージャンプする
《ネタバレ》 ビョンホンとウンジュが出ているという付加価値がなかったら、どうしようもなくなっちゃっていたのではないでしょうか。前半は平々凡々な内容でまったく食い足りないし、肝心の後半は、担任している男子高校生が彼女の生まれ変わりという超強引な設定をしているのであれば、もっと前半とのリンク率を高めるなり対象男子の描写を深めるなりして、観衆にとっても生まれ変わり説を確信させる程度の強力な工夫をしないとダメです。あと、邦題もやる気が感じられません。 [DVD(字幕)] 3点(2022-09-01 23:28:13) |
149. そして、デブノーの森へ
《ネタバレ》 アンナ・ムグラリスの、たとえ行きずりだろうが息子の嫁だろうが瞬時に陥落しても無理のなさそうな、芯の強い美しさ。オートゥイユの、冷静そうでいて肝心なところは小市民的な的確な表現。グレタ・スカッキの引き締め力(そしてこちらはこちらで色っぽい)。というわけで導入部のバランスは実に最高でした。ただ、作家の過去がどうこうという部分が前に出てからは、何かそれがこのドロドロの家族ドラマとかみ合ってないのですよね。キーパーソンのはずの息子は途中からどっか行ってるし、逆に嫁の友人の行動は妙に唐突です(それなら、最初にもう少し出番を作って楔を打っておくべきでした)。あと、いうまでもないことですが、ムグラリスの脱ぎっぷりの良さ、そして肢体の美しさは特級品レベルです。 [DVD(字幕)] 6点(2022-08-29 00:16:22) |
150. クリントンの真実
クリントン大統領がいかに反対派からの攻撃を受け続けてきたか、という趣旨のドキュメンタリーです。その主題はなかなか興味深いのですが、肝心の構成が、ほとんどはいろんな人へのインタビューをただそのまま流しているだけで・・・。何がそこでの論点であってそれはどういう結果になったのかとか、出てくる人が言ってることに裏付けはあるのかとか、その辺まで目配りはしてほしいところでした。まあ、当時見ていた人からすれば、誰がどういう人でどういう立場なのかというようなことは、当然の前提として知っていたのかもしれませんが。 [DVD(字幕)] 4点(2022-08-20 00:11:01) |
151. 千年女優
《ネタバレ》 往年の名女優のインタビューに来たはずが、その女優の作品世界の中に取り込まれてしまう。実は物語としては冒頭のその部分で終わっている(あとは、そのレールの上を走っているだけだから)。しかし、思考先行の制作スタンスとはいえ、その思考をぶれずに最後まで突っ走らせて完結させた態度は、やはり潔いと思う。一つの想いだけで行動し続ける主人公もなかなかだが、狂言回しの社長とカメラマンに余計なことをさせず、ただ女優についていかせているだけというのが良い。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-08-16 23:52:29) |
152. ザ・プロフェッショナル
《ネタバレ》 冒頭の宝石店強奪のスピード感はそれなりですが、プロ集団にしては妙にもたついている(それに、伏線っぽい「顔が映っている」は結局その後何も生かされなかったのでは?)。その後は、ところどころスリリングなくだりも挿入しつつ、やっぱり全体としてはグダグダ感が漂っている。ジーン・ハックマンもミスキャストっぽいけど、敵ボスがあまり怖そうじゃないのも、スリルを削いでるんじゃないかなあ。ダニー・デヴィートも、演技適当だし。 [DVD(字幕)] 3点(2022-08-15 23:25:01) |
153. CLASH クラッシュ(2009)
《ネタバレ》 何か訳ありっぽいお姉ちゃんが、訳ありっぽい仲間を集めてミッションに挑む。のですが、あまり説明もないうちにそのうちの一部は退場しますし、チームは早々に空中分解みたいになるので、最初の設定は何だったんだという感じです。その後もああだこうだがつながってラストに至るのですが、ストーリーとしてさほど面白いわけではありません。ただし、アクションの切れはどの一つをとっても実に鋭く、その辺のハリウッド作品や香港作品よりはずっと上ですので、そこを見るだけでもそれなりに楽しめはします。 [DVD(字幕)] 4点(2022-08-15 20:20:26) |
154. バッテリー
基本的に、ほとんどすべての登場人物の台詞が、頭が悪そうであるか、内心をそのまま言葉にしているだけかのどちらかなので、ドラマの広がりようがありません。主人公にとっての野球が結局何だったのかも不明。ただし、競技としての野球をできるだけ忠実に美しく撮ろうという最低限の意思は見受けられるので、点数はそこに対して。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2022-08-08 01:39:06) |
155. ラベンダー
肝心の主人公2人のやりとりからしてあまりにも適当だし、どこで何がしたいのかがほとんど分かりませんでした。2000年作品とは思えないほどの画質の古さと色彩の悪さにも参りました(天使の羽からして安っぽすぎ)。最後の方なんかは、思いつくシーンを無理矢理つぎはぎしたのがミエミエ。冒頭いきなりの入浴シーンというチャレンジングな手法に2点。 [DVD(字幕)] 2点(2022-08-02 00:08:07) |
156. ゴシカ
ただ暗いだけの虚仮威し映像が延々と続くだけで、一体何がやりたかったの?という感じ。ペネロペ・クルスの使い方もひどいね。 [DVD(字幕)] 3点(2022-08-01 02:12:15) |
157. ザスーラ
ジュマンジが凄かったのは、次々迫ってくる危機が、あくまでも日常生活の延長線上に存在するものだったという点で、だからありえない世界のはずなのに変にリアリティがあったし、大人が見ても背筋がぞくっとするような地味な恐怖感があった。この作品は、ジュマンジの騒々しい賑やかな部分だけを捉まえて上澄みだけをなぞったものにすぎず、危機のための危機があるだけ。最後まではらはらしながら見ることはできましたが、中身は乏しいです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2022-07-30 01:24:29) |
158. ロンゲスト・ヤード(2005)
《ネタバレ》 いや、もう、すべてがまったくそのまんまなんです。初期設定から予想できるとおりの。象徴が所長役のジェームズ・クロムウェルでありまして、もう最初の登場シーンから、典型的な悪の権化、それでいて小役人的な小心者という、どこから見てもそのまんまな役回り。これでちょっとでも捻ろうとする制作者なら、もう少し善人そうなキャストを当てて、看守長のフィクトナーとも対比させつつ、いかにも囚人を応援してそうに見せかけて実は、みたいなことも考えるのですが、この制作者にそんな発想は、良くも悪くも、微塵もありません。最初に八百長疑惑があったという設定で、試合展開も必然的に決まってきて、でもやっぱり詰め込んで慌ただしくなってしまいましたね。唯一予想を裏切ったのは・・・クロリス・リーチマン!もしかしてあの下品なオバハンがそうだったのですか? [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-07-21 23:51:46) |
159. 春、バーニーズで<TVM>
シングルマザーと結びついて、さらにその後考えが変わっていって・・・と、心理の綾を感じさせるなかなか魅力的な設定なのに、それがまったく生かされていない。各登場人物はうじうじあれこれ考えているだけで、何も前に進んでいません。輪をかけて、役者がみんな揃ってただボソボソ喋っているだけって、制作者は何がしたかったんだろう。ただの人工環境の中の会話もどきだけを延々聞かされても、別に面白くはありません。 [DVD(邦画)] 2点(2022-07-20 23:31:02) |
160. 雲 息子への手紙
とりあえずこの監督が、様々な雲の映像を収めるとともに、息子に宛てた形でのメッセージを朗読していくという作品なのですが・・・雲の映像と言っても、それこそ単に雲を撮影しているだけで、何か際立った表現があるわけではない。超速回しと思われるダイナミックな動きが見られる部分は、それなりの迫力ですけどね。後半になるとネタ切れしたのか、雲というよりも煙とか湯気みたいなもの、さらには単なる風景映像みたいなものまで紛れ込んできます。また、息子へのメッセージなるものも、単なるポエムの域を脱していません。結果、ぼーっと眺める環境BGV以上のものではありませんでした。 [DVD(字幕)] 3点(2022-07-20 02:37:29) |