1601. ハッピー・デス・デイ
《ネタバレ》 頭も尻も軽いブロンドちゃんが何度も何度も殺されるタイムリープものな本作は、本筋の犯人捜しサスペンス部分も全体的にまずまずと言える出来なのだが(ラストの二重ドンデン返しは結構出来が良いと思う)、特に面白いのは中盤、殺され過ぎてヤケクソになるバカビッチと、犯人が分かった(と勘違いした)ことからまるで神の啓示でも受けたかの様に真人間と化して人に優しく人生を謳歌するバカビッチを、主演のジェシカ・ローテが素晴らしく好演している部分である。本作には怖がらせるようなホラー描写と言う程のものは無く、ホラーでは無いと思うが、サスペンス・コメディ部分は相当面白い。観て損は無い良作。 [インターネット(字幕)] 7点(2019-11-26 21:40:00)(良:4票) |
1602. 呪怨 -ザ・ファイナル-
《ネタバレ》 どれも凡庸な出来の脈絡の無い恐怖シーンをグダグダと垂れ流しているだけで、ストーリーも無ければコンセプトもアイデアも見所も全てが皆無の酷い映画。平愛梨やらヒカキンやらおのののかやらの有象無象共の起用もはっきり言ってこの映画に何ももたらしていない。作るだけ無駄であった映画としか言い様が無く、なので、観るのも単なる時間の無駄でしかない。 [インターネット(邦画)] 2点(2019-11-24 09:45:23) |
1603. 見えない目撃者(2019)
《ネタバレ》 (警察学校あがりとはいえ)素人がチョロチョロ捜査に深入りしていく展開にせよ、視覚障碍者が結構ヒョイヒョイ動き回る演出にせよ、やや現実離れ感が強く若干チープだと言えるかも知れない。しかし、主人公が「見えない」事件ものというコンセプト面については、これを利用した小ネタ・ギミックはどれもまずまず面白く、この点については良い仕事をしていると思う。 その上に、2時間サスペンスに毛が生えた程度な質感、つまりは映画としてややスペシャル感が薄く、その意味でも少しチープではあるのだが、事件ものとしての展開運びもそこそこ面白く十分ワクワクハラハラしながら観れるし、猟奇殺人事件の残虐度や異常性と言った面の見応えもまずまずで、かつラスト付近のスリラー展開もまあまあ良く出来ており、このジャンルの映画としては基礎点で70、そしてコンセプト面の出来の良さで10点加点して80点は付けられる良作。ただし吉岡里帆の「見えない」芝居は、やっぱり見えてるようにしか見えない。 [映画館(邦画)] 7点(2019-11-24 09:42:44) |
1604. ニンフォマニアック Vol.2
《ネタバレ》 前作に引き続き、こちらも全体的には左程ピンと来ないが(ラストの展開なんかは正直イマイチ)、絶頂を取り戻したシーンのゲンズブールの表情は演技の域を超えているレベル。これを観ただけでも(色々と)満足。 [DVD(字幕)] 6点(2019-11-24 00:45:38) |
1605. ニンフォマニアック Vol.1
《ネタバレ》 ステイシー・マーティンは美人なのだが、どこか無機質な美しさで、色情「狂」の狂ってる生々しさが薄い(ゲンズブールは大分闇を感じる雰囲気なのだが)。全体としても何か表面的な内容になっている気がして、一人の奇特な女の生涯を描きながらも、少なくない部分がコメディとしてつくられているようにすら思える。ただ、このレベルの美人のハイレベルなエロシーンが満載というだけでも、(男としては)観る価値は十分に思うが。 [DVD(字幕)] 6点(2019-11-23 19:22:57) |
1606. ハネムーン・キラーズ
《ネタバレ》 嫉妬に狂った不機嫌なデブスが終始画面に映りまくるというこの上無く不快な映画(機嫌が良いのはなんか食ってる時だけ)。男も何故こんな女を連れているのか、全く理解に苦しむ。 話の内容はほぼ実話なのだが、身勝手極まりない詐欺・殺人の雨アラレで内容面でも極めて不快。映画としても観るべき演出・演技も皆無で、凡作と言うほかない。これは正直、わざわざ観て損した。 [DVD(字幕)] 3点(2019-11-23 12:01:36) |
1607. リミットレス
《ネタバレ》 このオチには納得いかないって人も多いとは思うが、それを含めても展開はかなり面白い方だし、能力覚醒時の映像表現やブラッドリーの有能感全開の芝居も相当に興味深く観れる。 ただ、そもそもこれだけの効能の薬にも関わらずエディや義弟のチンピラ中心に物語が回り続ける(政府の裏組織とか出て来ない)等、リアリティ的には相当にいー加減(端的に言うとシナリオが練られてないor予算が足りないのかも?)。薬抜きでエディと対等に立ち回るデニーロの存在感は流石。全体として暇潰しには十分以上の娯楽アクションスリラー。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-11-23 11:59:21)(良:1票) |
1608. 71フラグメンツ
《ネタバレ》 ある事件とそこに至る過程を(加害者・被害者の両面から)断片的な映像を積み重ねる手法で描き出そうとした映画。明確なストーリーがある様には一見は見えないつくりなのだが、取り留めなく映像を繋げているようで、そこに閉塞した社会情勢や、それを背景に異常な犯罪に至る衝動的な動機を巧みに分析・解釈して表現として結実させる手腕は天才的と言える。一級品のアート系と言える傑作。 [DVD(字幕)] 8点(2019-11-23 11:56:13) |
1609. 隠された記憶
《ネタバレ》 サスペンスなつくりで、緩慢に、しかし着実に主人公を追い詰めるよう進行する様はかなり優秀なサスペンス具合だが、ハネケは別にサスペンス映画を撮りたいワケではない。ので、はっきりとした真相は描かれず(ラストはやや示唆的だが、演出がかなり判りづらい。否、積極的に判らせようとしていない、というのが正しい)、劇映画のようなカタルシスは全く無い。 やはり今作もテーマは人間の暗部、つまり罪の意識から逃れようと自己を正当化し続ける醜さを抉り出すことなのだと思う。そうは言っても、も少しラストは工夫したら?とは思うけど。 [DVD(字幕)] 6点(2019-11-23 11:49:20) |
1610. カルメン(1948)
《ネタバレ》 ヴィダー監督が『ギルダ』に味を占めてつくった続編だが、オペラでいう所のミカエラやエスカミーリョはほぼ出て来ず、完全にカルメンことリタ・ヘイワースの魅力に頼り切りな内容の薄さ。リタ嬢は決して悪くはない出来栄えなのだが(踊りとか、あと美脚を妖艶に魅せつけるシーンとかも良い)、如何せん他に良い点が無く、非常に退屈。直接的な濡れ場が全く無いのも正直痛すぎる。 [インターネット(字幕)] 3点(2019-11-23 11:46:11) |
1611. ヘルタースケルター(2012)
《ネタバレ》 画的・美術的な部分のクオリティは今作も見事と言える出来で、沢尻エリカも(ルックス・キャラ的に)これ以上無い適役でかつ演技も最高に気合入ってるし、他の面々もみな芸達者で固めている(特に桃井かおり・寺島しのぶは素晴らしかった)。そして原作も漫画としては非常に良く出来た(中身の有る)話なはず、なのに… 特に後半、展開運びが宜しくなく冗長なのと、全体的に台詞がイマイチダサいのとか(特に大森南朋)、これも所々は良く出来ているが映画の全体としては高評価を付けるのは難しい代物。観て損したとまでは言わないが、微妙。 [インターネット(邦画)] 5点(2019-11-23 11:44:15)(良:1票) |
1612. Diner ダイナー(2019)
《ネタバレ》 美術面のつくり込みの質はかなり高く(ド級に可愛い玉城ティナの齎す効果も抜群だし)、かつ独創的。カメラワークもかなり凝っていて、少なくとも「見た目」は世界水準と言ってよい。 ただ、話の内容は相当にイマイチで、所々はつまらないを通り越して寒い(個人的に観るのが辛かったのは、KIDのくだり、懇親会のしょーも無い顛末、あと言うまでも無くラスト付近の陳腐な色恋沙汰とか)。役者個々の演技はそんなに悪くなく(ティナちゃんもそれなりに頑張ってるし)、重ねて言うが画的には相当面白いが、映画としては正直ボンクラ。評価を下すのが少し難しい作品。 [映画館(邦画)] 4点(2019-11-23 11:38:07) |
1613. さくらん
《ネタバレ》 もはや誰にも正解は分からない所ではあるのだが、廓の描写や言葉遣いにはどうにも「板に付いていない」感じが強く、端的に不自然だと感じてしまう(その意味では、やや中途半端なつくり込みとも言える)。演技の面でもそれは同様で、土屋アンナがなんか役に入り込めていないというか、表面的な演技になっているのが目に付く。他の人の演技もあまり良いとは思えない出来。 他方、画的な美しさもあるにはあるのだが、色彩や調度品その他の「割とどうでもいい」部分の煌びやかさにとどまっており、一番の勘所であろうセックスシーンの肉体の美しさだとかは殆ど感じられない(セックスシーンについてはその最中の「動き方」が妙に不自然で、これもなんか適当に感じられる)。良い所もあるのだが、全体的にちょっとズレ気味で、部分的にはいい加減、という感じの作品。色々と「甘い」とも率直に感じる。 「廓(花魁)+椎名林檎+芸術的画面構成+土屋アンナ(→彼女の起用は画的には大正解だと思うのだが)」というアイデア自体は極めて優れていると思うので、何とも残念。 [インターネット(邦画)] 4点(2019-11-23 11:25:21) |
1614. ISOLA 多重人格少女
《ネタバレ》 様々な疑問点や繋がらない展開運びは挙げるだけキリが無いが、要は、恐らく原作は「もっとちゃんとしてる」所を、大人の都合で90分のコンパクト映画にしなくてはならず、結果としてこう成り果てたという事なのだと思う。 一点だけ、エンパスの木村佳乃(実はコイツが一番凄いと思うのだが)も、13面多重人格者の黒澤優も、結局のところ単に「傍観者」でしかないという(風に見えてしまう)全体の構成は流石に如何なものかと思う。その他はまあ普通に出来が悪い。演技面では石黒賢はそこそこ、黒澤優は可愛いだけで演技らしい演技は殆ど無い。 [インターネット(邦画)] 3点(2019-11-23 02:25:52) |
1615. ドラゴンxマッハ!
《ネタバレ》 シリアス&ハードなカンフー・アクション。そもそも幾分シリアス過ぎるシナリオはカンフーとの相性があまり良くないように思える点と、色々と業を背負った連中がワンサカ登場する本編もちょっと盛沢山過ぎる内容で、詰め込み過ぎで少し分かりにくい。展開運びもやや稚拙で、分かりにくさに拍車がかかっている。 ただ、ようやく色々繋がってくる終盤は話自体がかなり面白いのと、カンフーも質は抜群なので(鬼の様に強いマックス・チャンがビシッと決まったスーツスタイルもありメチャ格好良い)ラスト30分は素直に面白い。暇潰しには十二分な出来。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-11-23 02:24:32) |
1616. ターミネーター:新起動/ジェニシス
《ネタバレ》 本作はリブートであり、比較的単純なアクションだった前作までのコンセプトを一新し、謎を残して進行するタイムトラベルもの&アクションとして制作されている。が、タイムトラベル部分について、正直どこでどうシナリオの辻褄が合っているのかがサッパリ判らないのがまず非常に疑問と言える。また、ジョン・コナーをターミネーター化するというのは最早トンデモと言っても過言ではない程の悪質な設定変更に思える(意外性重視?)。サラ&カイルの俳優交代も仕方無いことなのは分かるのだが、かなりイメージの違う俳優をわざわざ起用しているのにはこれも釈然とせず、物語に入り込むに際しては阻害要因でしかないと感じる。 良い点として、老体に鞭打って今作でも頑張るシュワちゃんの流石な存在感や、特に終盤の橋上カーアクション&ヘリアクションなどがまずまずなため、設定・シナリオ面でのこの珍妙としか言い様が無いアレンジは非常に残念。シリーズの雰囲気を変えることが手段ではなく目的となり、結果として変えてはいけないものを変えてしまったという印象。 [インターネット(字幕)] 4点(2019-11-23 02:18:51) |
1617. トリプル・スレット
《ネタバレ》 豪華なメンツのカンフー。だが、話自体には全く内容が無くひたすらアクションを繋げていくつくりであり、そのアクションにそこまで斬新な点が無いことからも中々高評価は与え辛い作品に思う。ただ、それでもアクションの分量は非常にゴージャスだし、カンフーのクオリティも言うて75点は有るし(カンフーは俳優の力量に頼ったある種安上がりなつくりだが、トニーとタイガーは流石の出来だし、白人のカンフー俳優もちょっと目新しかった上にそこそこ腕達者で良かった)、暇潰しには十分な出来(ヒロインも可愛い)。ジージャの無駄遣いっぷりを誰かツッコんであげて欲しい。 [映画館(字幕)] 6点(2019-11-23 02:11:48) |
1618. チャイルド・プレイ(2019)
《ネタバレ》 展開運びもそこそこテキパキとテンポ良く楽しく観れるし、明確にジュブナイル・ホラーながらショック描写自体はまずまず陰惨かつハードで結構見応え有るし(少なくとも子供騙しということはない)、何より超高性能&他の機器とWi-Fi連動するチャッキーの設定を生かした種々のギミックがかなり面白い。終盤は派手な展開で盛り上がりも十分で、確実に楽しめるホラーの良作。 [映画館(字幕)] 7点(2019-11-23 02:09:54) |
1619. ザ・ファブル
《ネタバレ》 原作未読。だが、どうにも原作の設定の映画への落し込みや全体の展開運びがはっきり言って非常に雑なようで(多分、漫画を読んでる客しか相手にしてない気がする)、私のような一見さんには正直訳分からん映画になってしまっているように思う(誰がナニで、何をどうしたいのかがサッパリ分らん。殊に木村文乃のアレコレ)。 分量的にはメインコンテンツなアクションも、これもつくりが非常に適当(至近距離で銃を撃ちまくるのを避けまくるとか)。岡田准一の個性的な演技(というか顔芸)だけはそこそこだが、全体的にはかなり駄作。意味の無い芸人の起用などは凍えるほど寒い。 [映画館(邦画)] 3点(2019-11-23 02:08:15) |
1620. 海底47m
《ネタバレ》 酸素が無い+サメという緊迫度の極めて高い状況のスリルは『ゼロ・グラビティ』を彷彿とさせる。他方、他のサメ映画に比べるとサメの恐怖があまり引き出せていない(端的に、2人をアッサリ殺してしまうと話が終わってしまうので、泣く泣く手控えざるを得ないというもどかしさ。あとCGも若干イマイチ)。それでも終盤は相当に手に汗握る展開でまずまず面白い。暇潰しには十二分。 [インターネット(字幕)] 6点(2019-11-23 02:02:55) |