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トラヴィスさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 13

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1.  セント・オブ・ウーマン/夢の香り
理由はどうあれ、組織や社会の中でうまく行かない孤独というものがある。それは、家族や親類といった血縁関係のあいだでも起きる。孤独は独自の正義、そして価値観と結びつく。それは一面で過去の自分に支えられている。偏屈・頑固と見えるアルパチーノ扮する老人は、特に現代社会のかかえる孤独の代弁者である。よって我々は、自己の年齢如何に拘わらず彼に共感を覚えるところがあるであろう。車を飛ばしたり、あるいは大学で反論したりするところなど、既成の概念打破という力を感じさせる見所もある。ただ、全編を通してみれば、飛行機の中で青年に説く女についてのたわいもない話や、タンゴをおどり、すぐに女性が離れていくあのシーンが、the scent of women という人生の深淵に導くのである。刹那的、肉体的欲望、快楽以上のものを孤独は求める。それは邦題の示す「夢」などではなく、日々の孤独に表裏する男性にとっての永遠としての女性の価値を暗黙の中に美しくも伝えている。
10点(2003-06-17 09:24:40)
2.  小さな恋のメロディ
Who is the girl with a crying face .....メロディーは、映像とともに心の中に繰り返す。おそらく当時あの映画を観た人に共通する音楽の効果ではなかったであろうか。純愛のすばらしさ、美しさとともに。そうそう、レスターやハイドをささえたジャックワイルドのちょっと悪がきっぽい感じが素敵であった。
7点(2003-06-16 11:27:29)
3.  俺たちに明日はない
MJフォックスの名前の由来のポラートの演技はよかった。ところで当時の視点で見れば、ハックマンの演じる兄とクライドバローは、兄弟の絆を失いつつあると感じた。その無意味なじゃれあいなんか、気持ちを隠す材料のようにも。務所がえりのクライドの心理は、そうは単純ではない。ボニーの肉体を借りて世俗への慣れをはかろうとするもそうもいかない。バンクラバーを次々と重ねる本質は、どこにあるのか。おそらく、クライド自身もわからない。クライドは単純でいて短気な装いをしているが、務所を出たときから実は結末に向かう十字架を背負っているふうにも思える。銃弾の数云々よりは、ほんの瞬間クライドとボニーの瞳と瞳が見つめ輝きあう、あの閃光のような時間の停止がこの映画を永遠のものとしていると言える。人はだれしも弱い者、そしていかなる人生であってもあの一瞬で「愛」として結晶するからだ。
10点(2003-06-16 11:16:56)
4.  荒野の1ドル銀貨
率直にジェンマの傑作であると思う。イーストウッド、フランコネロなど素晴らしい輝きが当時あった。誰が好きかなどと話したものだ。するとリーバンクリフの演技がいいとか話は尽きなかった。Nobody knows the story of man であったかな、歌はやや切ない。映画ではよく銃弾をたまたま聖書でうけたりとあるのだが、コインで受けとめるのは確率的に難しいなどと余計なことを考えたりしたよ。ともあれ、ジェンマ人気に火をつけたのであった。
7点(2003-06-16 10:52:22)
5.  サイコ(1960)
恐怖を伝えるアンソニーといえば?この問いには、アブノーマルの社会的限界点を何処に置くのかによって解答が異なるであろう。人間の心理をゆるされた虚飾のなかで描くものとすれば、それはホプキンスではなく、明らかにパーキンスなのだ。あり得る、あるいは、存在しうる恐さをパーキンスはサイコにおいて演じている。それは人を演じるという意味で全く古さを感じさせない。
9点(2003-06-16 10:34:02)(笑:1票)
6.  北北西に進路を取れ
冷戦構造のなかの産物である。ヒッチコックのすばらしさは他の方に任せよう。グラント扮するロジャー・ソーンヒルであったか、結構いい年なのにまるで若者のようにふるまう点、そして母が最初しゃしゃり出てくる点などは、日本ではマザコンとして一蹴されかねない。しかしそこは古きよき時代のアメリカ。なんとなく違和感もすくなく不思議ではないのだ。とうもろこし畑のシーンは、草刈正雄かなんかのCMに使われたりもしたが、荒涼とした砂漠っぽいところに、現実には存在しない者に会いに行くというのはやや酷な話だ。あの政府の役人めいた爺さんやら、ジェームズ・メイスン一味になりすましている女は、事情を知った後もソーンヒルを利用し続けている点などちょっと困ったものともいうべき。また飲酒運転の裁判の速いこと。時代を感じさせるのは、女性のタバコが演技を助けている点。・・・とはいえ、このように色々感じさせるほど、やはりこの作品は秀作と言える。
8点(2003-06-16 10:24:30)(良:1票)
7.  モンパルナスの灯
実際、この映画を観てモジリアニを知った。全く売れない絵、それでも描き続ける魂。ジェラールの演技自体もあろうが、設定が人によっては共感をもつのではなかろうか。また彼の瞳のもつ訴える力は感じる。花さける騎士道などの他の作品とその演技をくらべてみるのも面白い。
7点(2003-06-16 10:04:38)
8.  理由なき反抗
この「理由なき反抗」においても、ジミーの演技の一つ一つが計算されている。警察署でジャケットをサルミネオ扮するプレートーに渡すところ、また崖から転落したバズの車に、笑いながら小石を投げるところなど複雑な気持ちを単純な行動に、いかに昇華するかを見せているのだ。もっともその演技についての捉え方は、観る者の視点でことなるだろう。ただ難を言えば、サルミネオ以外は設定に年がいきすぎている。ジュディーが、ちょっとしたことで家で拗ねているところなんか、ナタリー・ウッドには似合わないとも感じた。バズの仲間が、車を崖のところに並べてライトを照らすシーンは、復興期の日本にいては、映画とは離れて自動車社会アメリカの国力のすごささえ思い知る。ともあれ、誰がサルミネオを殺したのだろうか。
8点(2003-06-16 09:51:29)
9.  心の旅路
「心の旅路」というよりは、「記憶の鍵」というほうが、ぴったりかと観たとき以来感じていた作品だ。鍵だけが真実を知っているという設定は夢を与える。もっとも、コールマンについては、弱弱しいゲーブルといった印象であった。
7点(2003-06-16 09:24:01)
10.  蒲田行進曲
登場人物のあまりにも破天荒な生き様や、自分の信条を貫くためには他者の不幸をもいとわないようなエゴイズムが、どうしても納得できなかった。おめでたすぎで、泣けず笑えず。しかし、これを喜劇と受けとめて観れない自分に、若さというか、度量のなさを感じたりする。何年か後に見直してみます。
6点(2003-06-09 11:03:51)
11.  エデンの東(1955)
エリア・カザンのこの「エデンの東」は、スタインベックの原作を堪能させるというより、ジェームズ・バイロン・ディーンの生来的な演技を我々に見せるためのものであったといえる。そのスタニスラフスキーシステムの演技力について評価は賛否あろうが、「自然のままに」演じることにいかに忠実であるかをジミーはそれなりに実行している。母の家に石を投げる動作ひとつとってもそうだ。またカメラアングルも工夫されている。聖書を読み直すシーンがわかりやすい。夭折がその評価を高めた点は否めないが、その輝きは今も薄れない・・・・「美しき亡がらとなるものは閃光のごとく生き若くして死ぬ」(ジェームズ・ディーン)
10点(2003-06-05 09:15:37)
12.  ソイレント・グリーン
こどもが、トマトに感動するシーン。エドワード・G・ロビンソン扮するじいさんが横たわり死を待つシーンは心にのこる。
8点(2003-05-25 22:49:01)
13.  タクシードライバー(1976)
男だったらタクシードライバーでしょう
10点(2000-06-01 18:23:05)
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