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1.  どん底(1957) 《ネタバレ》 
「白痴」同様、黒澤作品の中では自分的に評価が難しい作品。しかし、閉塞された空間である木賃宿にカメラをおいたまま、飽きさせずに魅せるところはさすがである。好きなシーンは口囃子に合わせて、踊り出すシーン。どん底人の陽気さとしたたかさを感じるさせるシーンだ。(渡辺篤の表情は秀逸!)ラストは、そのユーモラスな動のシーンからいきなりシリアスな静のシーンになり、セリフひとつ、舞台なら暗転というところで終わる。ショッキングながら良い終わり方だ。
8点(2003-08-18 23:29:47)
2.  ベン・ハー(1959)
昔むかし、リバイバル上映の時に東京の劇場で観ましたな。その時、ロビーにいた父子の会話を何故か覚えている。「お父さん、この映画、面白い?」「お父さんは何回も観てるんだ。」期待して入場したことを思い出します。さて、映画ですが、期待を裏切ること無く、長尺ながら最後まで魅せてくれました。戦車競争のシーンはニューヨーク近代美術館に永久保存されているとか。実写の迫力、リアリティー、CGでは味わえない感動があるね。その後、テレビでも観ましたが、同じ作品とは思えないほどショボク感じましたな。今後もリバイバルの可能性がある作品の一つでしょ。それだけ秀作ということでしょうな。
9点(2003-07-29 13:45:28)
3.  ゴジラ(1954)
オジは1954年生まれ、ゴジラとおない年です。ガキの頃、怪獣映画大好き少年で、あの頃の怪獣映画は全て観てたね。円谷監督は憧れの人で、オレは将来、怪獣映画を創るんだ、と本気で思っておった。そんな人間が、元祖「ゴジラ」を観た時の衝撃! 今まで観てた「ゴジラ」は何なの? という感じだったったね。今風にいうと、チョ~リアル~て感じ~。ドキュメントニュース映画を観てる様な感じだったね。テーマも良いし、戦後の金も物資もない状況でよく創ったと思うよ。それだけでも高評価! それはそうと昔は映画館でニュースをやってたんだぜ。それと地元商店のスライド広告。古いなワシも。
9点(2003-07-29 11:40:56)(良:1票)
4.  宇宙戦争(1953)
「リメイクのインディは、3点くらいです。」【マン将軍】さんのレビューは全く同感です。時々、映画は進化してるのか?と疑問に思うことがあります。SFXやCGの技術は確かに進歩しましたが、替わりに何か、忘れちゃあいませんか?という映画が多くなっている印象があります。この作品が人間を描ききっているとはいいませんが、進んだ文明をもっているが故に、地球の××に犯され、敗北していくというラストはそれなりに説得力がありました。SFは所詮、夢物語です。しかし、SF的リアリティーが、なければ、SF的感性を持った人間を心から感動させる事は出来ません。そういう意味では、この作品はこの時代に、よくぞ、このストーリー。よくぞ、この発想……。秀作です。
8点(2003-07-22 01:59:47)
5.  地底探険 《ネタバレ》 
「インディー~」や「ハムナプトラ」や「何とかの秘宝」のような、考古学的冒険譚の元祖的作品か。細かいとこは忘れたが、イントロの謎解き(だっけ?)からワクワクした記憶がある。ただし、【やましん】さんも書いておられるが、恐竜のシーンは二重写し(古いなワシも)が丸わかりで、幼ごころにも、ここは日本の怪獣映画が勝ったな、と思ったりした。ラストも噴火とともに脱出という、笑えるオチだが、ほほえましさが先に立ち、酷評する気はない。探検発見映画の考古学的価値のある作品である。
7点(2003-07-12 12:56:21)
6.  恐怖の報酬(1953)
この映画を観ると、果たして映画というものは進化しているのか、と思ってしまう。ニトロ積んだトラックが荒野を行く、ただそれだけの話なのに、この凄みと緊張感は何なんだろう?観る物を引き付けて止まないリアリティー。映画はかくあるべき、を訴える映画である。金やCGを多用した映画がもてはやされる時代にあって、トラック一台でも優れた映画が出来ることを証明している。やはり、映画は本である。脚本が悪ければ、いくら金をかけても、秀作は出来ない。この作品がそれを如実に証明している。
9点(2003-07-12 01:42:58)
7.  十戒(1956)
宗教映画として観た記憶はないな~。ひたすらスペクタクルでしょ。聖書の世界を映像化しちゃうってのが、凄いね。比べると怒られちゃうかもしれないけど、自分的には「ベン・ハー」の方が評価高いです。ごめん。
7点(2003-07-09 14:53:54)
8.  禁断の惑星
古典SFの名作であろう。今観れば、確かにSFXは稚拙だが、そこはそれ、SFファンとしては、SF的イマジネーションをフル動員して観なければ。壮大な地下設備のシーンなんか好きだな~。邪心の権化といったモンスターの設定も秀逸。ロボットロビーは「宇宙家族ロビンソン」のフライデーなんかの先駆なんだろうね。「お母さん、僕のロビーは、どこへいっちゃったんだろうね。」
8点(2003-06-28 11:40:48)
9.  蜘蛛巣城
ネタバレあり。【月麻呂】さんのご指摘通り、全編が凄い映画。観出したら止まらない!のカッパエビセン。何度、そのドツボにはまったか。もののけ老婆のシーン、相方が幽霊になってやって来るシーン、山田五十鈴が闇に消え行くシーン。落ちない血糊を洗うシーン。そしてラストシーン。三船は自分そのものだ。自分の弱さや醜さを突きつけられるから、この映画は怖いのである。嗚呼!今夜も「もののけ」に誘われ、観てしまいそうだ。
10点(2003-06-16 23:42:17)(良:1票)
10.  無法松の一生(1958)
昔むかしに観た50のオジです。(こればっか)いい映画です。観れる機会が、ないかもしれないが、努めて観て欲しい。自分も含めて今の日本人が、忘れている美しい日本人が描かれているよ。忠義、純愛はどこへ行った!ラストシーンでオジは号泣したよ。書いてたら、もう一度観たくなってきたな。
8点(2003-06-16 22:44:09)
11.  ぼくの伯父さんの休暇
タチ監督の自分にとっての2本目がやっと観れたのだ。「ぼくのおじさん」も良いが、こちらも実に良いね。罪作りなおじさんなのに、何故か憎めないやね。心休まるテンポと音楽とユーモア。こういう時代だから、よけいに愛おしく思えるのかな。自分も、おっとり、ゆったり、こういう「おじさん」になりたいもんだね。
8点(2003-06-16 20:50:07)
12.  ぼくの伯父さん
【STING大好き】さんと【へちょちょ星人】さんのコメントを読んでたら、書きたくなった50近いオジです。NHKの名画劇場のものを録画して、何回も観てます。好きなシーンは、たくさんありますが、私はおじさんのアパート?が大好きです。セットなんでしょうが、行ってみたいと、観るたび思ってます。最近、「~休暇」をオークションで落として、やっと観る事が出来ました。少し雑味を感じましたが、相変わらずタチ監督は大好きです。
10点(2003-06-16 20:35:08)(良:1票)
13.  生きる
何度も観たし、今後もまた観たくなるであろう作品。登場人物の絶妙なる性格描写。生と死、善と悪、静と動、暗と明、静寂と騒音、対比の全てが見事なコントラストで描かれている。
[映画館(字幕)] 9点(2003-06-10 23:17:34)
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