1. 天使のたまご(1985)
映画を見ながらめったに睡魔に襲われることの無い私が不覚にも睡魔に襲われ、見終わるのに倍以上も時間も懸かってしまった。絵も古臭く、繊細さに欠け、構図も監督が言うほど優れているとは思えない。ストーリーは言うまでもなくジャンク。(それでも絵が綺麗ならゆるせるが)とにかく誉めようにも誉めるところが無いので、イライラしてくる。 [CS・衛星(字幕)] 1点(2007-09-30 01:28:27) |
2. マドンナのスーザンを探して
天然ボケのウブな若妻を演じているロザンナ・アークエット。この作品以降、思いもしない映画で、クセのある役柄をこなす彼女を見かけるたびに何だか嬉しくなったりします。監督としても話題になりましたが。 [映画館(字幕)] 6点(2006-02-22 00:23:03) |
3. 未来世紀ブラジル
職人的な作品。映像はユニークで音楽も良い。しかし、あのラストはないでしょう。オーウェルの古典「1984」を読んだ人にとっては、オーウェルの書いた悪夢世界の別バージョンに過ぎないので、ことさら騒ぎ立てるほどの作品ではない。同時期に映画化されたマイケル・ラドフォードの本家「1984」がこの作品にすっかり食われてしまったのは、この監督の「見せる」才能なのかも知れない。「1984」の方はティム・ロビンスが再映画化すると発表していたが、どのような出来になることやら。 [ビデオ(字幕)] 4点(2006-02-19 03:40:36) |
4. 狼男アメリカン
ホラーのつもりで観たらコメディー?狼男の恐怖と悲哀と滑稽さをブレンドした絶妙なストーリー展開。製作者の並々ならぬ才能に驚いた。ラストの「ブルームーン♪」も皮肉たっぷりで最高。 [地上波(吹替)] 8点(2006-02-06 23:59:45) |
5. リトルショップ・オブ・ホラーズ(1986)
退屈しのぎに深く考えもせずDVDを購入。「人類SOS!」のようなB級ホラーを期待していたのだが…。リック・モラニス主演ということで、悪い予感がふと脳裏をかすめたが、その予感が見事に的中。結局一度見たきりでそのまま。こういうの好きな人は好きなのがわかるけど、簡単に言えば悪趣味なドタバタコメディーですよ。見ても疲れるだけ。 [DVD(字幕)] 3点(2006-02-05 14:57:50) |
6. 太陽の帝国(1987)
SF作家バラードの同名の自伝を映画化したスピルバーグの最高傑作。お決まりの英雄物や、同盟軍の蛮行を糾弾する反戦物とは全く次元の異なる作品。子供の目を通した戦争そのものを描いていて、映像はみずみずしく、印象的なシーンが多い。戦闘機マニアの主人公が、出撃する特攻隊の勇姿にみとれて「海行かば」に合わせて母国の子守唄を熱唱したり、同じ大空に夢を描く者として、少年特攻隊の一人と心を通わせたり、絶望のどん底で目撃する暁の空の虹色の閃光(少年は動けなくなった老婆の昇天する光と勘違いする)など、少年視点の独創的なシーンには心打たれる。 子役のベールの演技も素晴らしく、はじめは無邪気なおぼっちゃんが、ラストでは、両親の顔もなかなか思い出せないほど、疲労と苦悩を湛えた瞳の持ち主に変わっている。 この作品が日本帝国を美化しているという、不当な意見で低い評価を与えられているのだとしたらとても残念なことだ。 [ビデオ(字幕)] 9点(2005-12-15 17:10:47)(良:3票) |
7. 火垂るの墓(1988)
旅行先で偶然見付けてDVDを購入。約20年ぶりに見たが、いつまで経っても色褪せない映像とストーリー。野坂昭如の半自叙伝はとてつもない悲劇ではあるが、兄妹にまつわる詩的な映像表現、時には残酷な戦争の描写、繊細で美しい音楽、どれをとっても素晴らしい出来。この作品によって日本アニメ界は、アニメで実写映像を超えたリアルな感動を表現できると世界に示したと言っても過言ではない。特筆すべきはアメリカのある映画サイトでは、この「Grave of the Fireflies」は総合ランキングでかなり上位に入っていて、日本よりも遥かに評価が高い。旧作のアニメとしては異例のことで「今までに見た最高の映画」と評価する人も少なくない。何かと好戦的なイメージのある国だが、さすがに映画の国だけあって、映画愛好家の良心と質の高さを感じるような気がする。 日米で多い批判が(視点が少々トンチンカンなのだが)「兄があまりにも愚かなのでこの作品は嫌い」という内容。確かに兄は愚かな行動をするのだが、だからと言って作品全体を愚かと断じてしまうのは、劇中、兄妹の生死に無関心だった軍国主義体制下の「善良な日本人たち」と同じ立場にいるのだ、ということを分かって欲しい。 [映画館(字幕)] 9点(2005-09-06 19:47:03)(良:5票) |
8. 天国にいちばん近い島
ニューカレドニアという実在の地名が出てきますが、オープニングとエンディングの絵本が示す通り、この映画はおとぎ話しそのものです。実際、ロケに行った時島は戦争の真っ最中でした。しかし、そんな現実は無視して、私達は少女の自分探しの旅に付き合いながら、「自分の天国に一番近い島はどこだったっけ?」と過ぎ去りし日に思いを馳せましょう。そうすれば作品の出来不出来を超越した価値が生まれてくるはずです(笑) 4点(2003-11-22 06:07:13)(笑:1票) (良:1票) |