1. タクシードライバー(1976)
もう何回観ただろう。観る度毎に深まっていく。初めてこの映画を観た若い時よりも歳を重ねた分だけ「どうにもならない」現実に何かがえぐられていく。達観できるほどに枯れてしまえればいいのだろうけれど、中途半端にくすぶる自分の中の若さがそれを許さない。無論、この自分の中にある焦燥感とも片付かない感情は若さだけが成せるものでは無い事など重々承知はしているはずなのに。。。やがて中年から世でいう壮年、熟年…老境に足を踏み入れた時にまた観たとして一体何を感じとる事になるのだろう。その時にこそ最高の評価を与える事になるのだろうか。それとも過ぎ去った感情への惜別の意を込めて見遣る事になるのだろうか。精神の根本をこの主人公と同一視するでもなく、理解するでもなくまして共感などとはおよそ遠いところで自分の何がえぐられるのか。一体、何を果たせばこの飢餓感は終熄を迎える事ができるのだろう。。。。。 [ビデオ(字幕)] 9点(2006-03-29 09:03:59) |
2. スケアクロウ
「力のある映画」。。。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-03-05 04:56:22) |
3. ソドムの市(1975)
…そもそも、この映画を観ようと思った人達(私も含む)の気持ちが知りたくなった。様々な観賞後評を読むにつけ、もしかするとパゾリーニにしてやられてたりするのかな。。などと。。。確か、大昔の公開試写会で無修正版が上映され(意図的?)話題に。その記憶が大人になるまでずっと引きずって。。。。映像表現はやはり旧いかな。だから逆にグロいと感じる部分もあった。ただ、「官能」を感じさせてくれる部分がなかった。それを期待してた自分が甘かったのかな。その世界を真に理解する人にはこの映画に潜む(であろう?)陶酔がわかるのだろうか。サドの小説を読むかぎりは何かしら訴えてくるんだけどなぁ。。 [ビデオ(字幕)] 3点(2005-12-27 01:56:38) |
4. アメリカの友人
ストーリーを追う訳でなく、物語を求めるでなく、ただ味わううちに流れていく映像。そこから浮かびあがってくる何か…。映画の味わいのひとつ。いや映画の醍醐味とも。。。ヴェンダースの世界観をあらためて。。。。デニス・ホッパーがいいね。もちろんブルーノ・ガンツも。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-09-06 06:52:57) |
5. 炎の肖像
誰もレヴューが無いので…。。若い沢田研二は素直にかっこいい。ライブ映像は貴重。。ファンの方は必見じゃないですか?いやファンじゃなくても。。。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-05-20 04:22:29) |
6. ラストタンゴ・イン・パリ
《ネタバレ》 44才にして見直して、初めてわかった。あまりにリアルだ。若くしてこの映画を撮ったベルトリッチの才能。おそらくは、それを見抜いて出演を諾したマーロン・ブランドの圧倒的存在感。若い肢体を見せつけるマリア・シュナイダーの感性の奔放さ。23才に翻弄されている我が身を重ねて、満点をつけたいところだが、ラストにマイナス評価。あれでは「男」は、全てから逃れられてしまう。しかし視点を変えれば「男」にはハッピーエンドでもあるのか。…「足を洗って」「OK」このシュナイダーの投げかけと、さりげないブランドの返事が一番リアル。…あまりに私的なコメント。。。 8点(2004-09-04 02:26:04) |
7. 華麗なるヒコーキ野郎
本気で手に汗握ったのは久し振りだ。 なまじの特撮もんなんて足元にも及ばない。 いい時代、かっこいい男達、いい映画だ。 8点(2004-04-25 07:35:18) |