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1.  トロン
リアルタイムでは本でしか接することができなくてかなり後になってネットで観た映画。今は配信にあるので改めて観てみました。  こりゃすごい!  まずですね、コンピューター世界の造形、衣装、戦車や戦艦、帆船(?)、そしてバイク・・・etc。このデザインがぶっ飛んでる。そして超かっこいい。このオリジナリティの塊の「異世界感」の創造性は比類がない。  驚くのはそれが1982年当時のCG技術(に似せたアニメ)や合成などの技術の限界こそが「コンピューター世界の擬人化」という、まったく非現実的な設定に、あろうことか「リアリティ」を与えていることだ。当時もそう思ったが2023年の今でも、いや今だからこそ余計そう思えるとは。  音楽は現実世界では生オーケストラ、コンピューター世界ではシンセサイザーと使い分けられている、と思いきやそれらは微妙に混ぜられていてそれがまた素晴らしい効果を生んでいる。  ストーリーもテンポが良いしラストもサクっと締める(重要)。全体のテーマも意外に現代に通じる話だしなぜこれがシリーズ化、ユニバース化されなかったのが不思議なほどだ。思うに多分この映画の奇跡は計算されたものではなかったのだろう。だから安易にリブートできないし「続編」ともなると・・・。  しかしこのローファイな未来感覚はこの映画1本で終わるのは惜しい。ゲームだってドット絵のスマホゲームが人気じゃないですか。こういう技術を反転させたデザイン勝負のSF映画をいま作っても良いんじゃないかなあ。
[インターネット(字幕)] 9点(2023-05-08 21:53:59)(良:1票)
2.  クラッシャージョウ 《ネタバレ》 
子供の頃TVで観て、なんだかよく分からないがかっこよくて感動した記憶がある。今観るとやはり良く出来ている。ただ序盤の誘拐シーンの展開を飲み込むのに時間がかかる。これは唯一のプロットの欠点だろう。  作画は現代の基準では古臭く思えるかも知れないが、この3D世界をすべて手書きで描いていることに驚嘆すべき。複雑な造形をあらゆる角度から見せ、カメラ(?)を容赦なく動かす。当時の日本は(今も)本格的なSF映像を作れなかったが、アニメならなんでも作れる。作画能力さえあれば。  あとこの時代の声優の、喉を閉じないしっかりとした発声は心地よい。主人公が序盤は棒読みなのが後半になるにつれ生き生きとしてくるのはかえって展開に合っているように思える。  この作品はぜひハリウッドで実写化してほしい。80年代的コメディ感を現代風にすればメカ造形も絵コンテもほぼこのまま行けるでしょう。当たればシリーズ化できて新しい金脈になりそうなんだが。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-01-03 23:14:39)
3.  伝説巨神イデオン 発動篇 《ネタバレ》 
リアルタイムでなんとなく憶えていた超展開、この映画のラストだったのかと全39話と劇場版2本観てわかりました。そして全部の話がここに行き着くための1本道だということも。その1本道が映画の尺にはどうにも収まらない。映画だけ観て話が分かりにくいのは編集のせいだけではないと思う。そもそも映画には向いていない。  映画としての問題以前に『イデオン』は群像劇の成長物語なので最初はどいつもこいつもろくでなし(笑)。そして最後は全員成長してしまって葛藤がなくなるのでシェリルにとんでもない悲劇を背負わせて「嫌な女役」を続けさせる。やはり「大いなる意志」などにゆだねてしまってはダメだな。作品も現実世界も。  そしてテーマが大きすぎるせいでこの作品が根本的に持っている80年代初頭の時代性に違和感を感じてくる。女は戦いなどせず好きな男と結ばれるのが幸せなのだという価値観。終盤カーシャがイデオンを降りてしまうのは製作者がこの古さから抜け出せなかったせいだろう。  とはいえ美しい映画だとは思う。特に終盤にコスモとカーシャがキスしようとしてヘルメットに阻まれるシーンは映画史に残るキスシーンではないだろうか(未遂だが)。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-15 23:41:55)
4.  伝説巨神イデオン 接触篇 《ネタバレ》 
リアルタイム世代だがまったく話を憶えていないので全39話を観てから劇場版へ。『ガンダム』がTV放映版より劇場版の方がまとまっているのに比べ、こちらはかえって散漫な印象を与える。  それもそのはずで、そもそも『イデオン』にはストーリーが1本道しかなく、その中で群像劇としてそれぞれの物語と葛藤が描かれる。だからカットするなら人物ごとカットして主要キャラクターに焦点を当てないといけなかったが、この映画ではそこまでできなかった。なぜならこれは不本意な打ち切りで終わったTV版を補完する作品、をさらに前説として補完する作品であって、シーンのカットにも新作にも限界があったからだ。  まだビデオが完全に普及する前の時代、当時の製作者は「本編」が残ることを前提に編集できなかったのだろう。もしもう数年後のプロジェクトだったらこの作品では一気に最終回まで進めて続編でじっくり作る予定だった回を進められたに違いない。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-04-14 21:01:43)
5.  ロッキー4/炎の友情 《ネタバレ》 
2019年になってロッキーシリーズをおさらいしているのだが、4まで来るといや~、軽いネ!  ずっと鳴ってる80'シンセポップ・ロック(変なジャンル付けだがそうとしか言いようがない)のせいでもない。無音のシーンでも充分軽いのだ。しゃべる時にはクローズアップ、それでいかにも言いそうな事を言う。セリフで説明する。初代から『3』までは名優に見えたスタローンが単に下手な人に見える。あの演技を際立たせるにはもっと影が必要だ。  一番の問題はポーリーに「良い事」言わせてしまうこと。「俺はお前になりたかった」なんて誰でも分かってる。だから、言うなよ。この映画はとにかく我慢できずにすぐ言ってしまう。見せてしまう。『3』ではその分かりやすさが功を奏していたが『4』では単にベタなだけに堕してしまっている。  もう一つ重要な問題は『3』であれだけ丁寧に描いたボクシングの描写がすごく雑なこと。トレーニング風景でアゲていくのはシリーズ共通だが、今回はそこに強い敵に勝てるようになるロジックがない(これは『2』も同じ)。試合も試合後のくだりも悪い意味で漫画的で単純すぎる。  と言いたいことは色々あるわけだが、そこそこいい映画ではあるんですよ。あの軽さも、もしTVシリーズとかだったらちょうど良いだろうという感じ。ドルフ・ラングレンの極真空手の動作もいかにも異質なボクシングという雰囲気を醸し出していて効果的だ。そして似た人が出てくるゴルバチョフ書記長就任が映画公開と同じ1985年、ペレストロイカはそこから始まるわけだから結構未来を予見している映画でもある。  つまりは音楽に代表されるように(音楽自体の質は高いのだが)時代性を反映しすぎたのが敗因か。いや違うな。『ロッキー』はそもそもシルベスター・スタローンという男の私小説として始まっている。この『4』にはその要素がまったくない。少なくとも当時のスタローンには、自ら語りたい事はなかったのだ。
[インターネット(字幕)] 6点(2019-10-24 23:36:54)
6.  ロッキー3 《ネタバレ》 
『ロッキー』と『ロッキー2』はボクシング映画と言うより人生映画だがこの『3』でようやくボクシングそのものを描く映画になる。それにしてもオープニング中に時間の経過と現状を一気に紹介する見せ方が上手い。凄いのは初めてチャンピオンになった『2』から惜しげもなく引退間近まで時間を進めていること。シリーズ1~3作目まではその都度これで終わらせるつもりで作っているようだ。最初から続編ありきで始める昨今の映画はちょっと見習ってほしい。  『3』でのロッキーはゴロつき時代とは全く異なる堂々たるチャンピオンぶりでスーツも似合っている。体も脇腹の腹斜筋が浮き出た見事なもので最強のチャンピオンの設定に説得力を与えている。そしてミッキーとの絆が前半で語り尽くされる。ミッキーが名伯楽イメージなのはこの『3』あってのことだ。  クラバー・ラングはひたすら悪意を撒き散らす「悪役」だが、あのむやみな闘志はボクシングでは必ずしも悪とは言えない。そしてロッキーはラングが持っている「虎の目」を取り戻すために苦闘する。その折り返し点になるのはエイドリアンとの言い争い。『2』の時のように格好つけて一言で済ませず泥臭くいくのが良い。泥臭いと言えば80年代始めのカリフォルニアはシリコンバレーを擁する今とは隔世の感があるのが興味深い。そしてたぶん現地の本物のボクサーなのだろう、ジムにいる男たちが獣のような目をしている。  ストーリーは挫折から闘志を取り戻して試合に向かう、というもはや黄金パターンだが『3』ではトレーニングでアゲていく描写にカタルシスがある。まさに友情・努力・勝利でその過程の「特訓」シーンにあのテーマが使われる。そして試合では『2』でも使われた音楽がより効果的な使われ方をしていてさらにアガる。そしてクライマックス後の締め方も小粋。ラストシーンがダラダラ長い昨今の映画はちょっと見習(略)。  この映画は全体として人物の心情をきちんと映像で表現するので観ていてわかりやすい。そりゃ文芸的、芸術的な価値では初代に及ばないだろうが、映画表現として最高の部類だろう。少なくともこの1作で見ればシルベスター・スタローンは役者として超一流、アクション俳優として超々一流、監督としては神だ。10点満点中13点を進呈。
[インターネット(字幕)] 10点(2019-08-19 18:03:07)
7.  ゴーストバスターズ2 《ネタバレ》 
オリジナルの『ゴーストバスターズ』は80年代という時代性を反映していて今観るとちょっと辛いものがある。その点この『2』は少し時代が進んでいるぶん、前作についていけない身にはだいぶ観やすくなっている。まず話の進み方が丁寧。テンポが悪くなったという評も多いが、ストーリーのすっ飛ばしや雑なプロットがなくなった。若干シリアスにもなっているが、言ってみるとより「映画」になっている。前作では「間抜け役」と「小役人」はずっと駄目なキャラクターとして固定されていたが、この作品ではちゃんと救済される。リック・モラニスはちょっと救済されすぎなような気がするが。  この映画は初代の良さと様式を活かしながら前に進もうとした。それが成功したとは言い難いが個人的にはこっちの方が好きだ。そういえばタイトル曲もちゃんと当時の先進スタイルにアップデートされている。やはり真面目に作られた映画ではあったんだよ。
[インターネット(字幕)] 6点(2019-05-27 13:46:58)
8.  ゴーストバスターズ(1984) 《ネタバレ》 
いつか観るつもりで観ていなかった有名映画を21世紀も初頭を過ぎた時代に初見で観ました。ゆるっ!これはかなり当時の時代性を反映した映画で、いつ誰が観ても名作というものじゃない気がする。  冒頭のビル・マーレイが演じる、女子学生を口説くためにインチキ実験をする教授、あれTVのコントなら成立するでしょう。これを素で映画として見るとかなり感じが悪い。この映画は当時のTVのお笑い人気タレントを当時流行したSFXと組み合わせた流行×流行がたまたま時代性のツボにはまった映画であって、だから人気があったのにシリーズとして続かなかったのだと思う。  今の時代から見ると「ゴースト」が社会に認知される過程がばっさり省かれていて、話のテンポが良いというより雑な感じがする。アメリカ人にとってはTVでおなじみの顔がいつもの調子で荒唐無稽な活躍をするのが痛快だったのだろう。正直ヒロインが賢く強く美しいシガニー・ウィーバーじゃなくて単に可愛い子だったらかなり締まりのない作品になっている気がする。
[インターネット(字幕)] 5点(2019-05-27 12:37:39)
9.  スター・トレック5/新たなる未知へ 《ネタバレ》 
僕のスター・トレック映画に対する評価は世評と真逆なようなので少々心配なのだが、なにこれ超おもしろいんですけど!演技・特撮・ストーリーどれも凄く良い。たしかに主要キャストみんな初老の域だが、その歳でしか出せない深みを全員が出している。全体としてはとにかく映像と演技と物語がよく出来ている。じゃあ満点だよね。特に台詞が素晴らしくてどれも面白く含蓄がありストーリー性とユーモアが両立している。主要3人、主要クルーの絆と個性が存分に発揮されている。チェコフ艦長立派だぞ。  カーク、クリンゴン人、サイボックはエモーションで強烈に共鳴い合い、それゆえ問題を引き起こす。面白いのはカークとスポックが対立した時に珍しくスポックに肩入れするマッコイ。マッコイの行動原理は常に一貫していて、この映画でもそこに焦点が当てられる。奴はただの因業じじいじゃないんだよ。  シリーズ映画の出来を決めるのは敵役だが、このサイボックは素晴らしい。感情を開放したバルカン人である彼は理性と感情と不可思議な力を駆使して人を洗脳する。このプロセスに説得力があるし役のローレンス・ラッキンビルがまた見事な演技だ。ぐぐると大して成功しなかった役者のようだがなんでだ。この映画では名優にしか見えないのだが。  この映画の評価の低さの一つに「偽物の神」というのがあると思う。しかしこれはものすごく普遍的なテーマだ。アンタそんなに凄いならなんで俺の助けが必要なのさ?本物の神が存在しようがしまいが、偽物の神は常に、そこらじゅうに居るのだ。  この映画の唯一不満なのはセクシーに踊る女が白髪交じりのウフーラと知って落胆するシーン。お前ら目が付いていないのかっ!十二分に色っぽいだろっ!!男なら勃てっ!!!(あとボイジャーがクリンゴン人に気まぐれで撃墜されるシーンはなんなのだろう?記憶から消し去りたいのだが)  最後にスタトレ映画は字幕より吹き替えというのが定説ですが、これに関しては字幕版がおすすめ。吹き替えは、特に重要なサイボックの演技がすべってる上に台詞が意味不明になってるぞ。とりあえずこれがラジー賞3冠とかいう世評の低さにアタッマきたので10点喰らいやがれ。(後でボイジャーの件を思い出したので-1)
[DVD(字幕)] 9点(2017-09-14 18:45:37)(良:1票)
10.  スーパーマンII/冒険篇 《ネタバレ》 
スーパーマンの力の秘密はクリプトン星人であること。そのクリプトン星人の極悪人が3人もやってくる。この状況の緊張感、力を見せつけるためにその間スーパーマンを遠ざけるロマンスプロットがよく出来ている。またゾット将軍一味の「突然スーパーパワーを手に入れた宇宙の極悪人」の演技が素晴らしい。ゾットの間近で爆発が起こって平然としているシーンには感心した。これ日本の特撮でもなかなかないぞ。  最大の問題はその素晴らしい3悪人とスーパーマンの激突が、もうぐっだぐたなのだ。うろうろ気軽に近づいてくるモブがまじでうざい。特に電話しながら馬鹿笑いで吹き飛ばされてるオッサンには子供の頃も殺意を覚えた記憶がある。最後の逆転はあまりにお手軽過ぎるが、途中までの闘いに緊張感があればもう少しなんとかなったのではないか。伏線や大筋自体は意外としっかりしているのに。(スーパーパワーに影響を与えるのがクリプトナイト、地球の太陽、クリプトンの太陽、と三転しているのはご愛嬌)  クリストファー・リーヴは相変わらず凄くて、スーパーマンとクラーク・ケントがかなり別人に見える。ロイスよく見破れたな。人間化したスーパーマンの演技も素晴らしい。そのロイス、マーゴット・キダーの容姿はたしかにスーパーマンとは釣り合わないが、どんくさい新人記者クラーク・ケントとも逆に釣り合わない。人間化してボロボロになったスーパーマンとはお似合いカップルに見える。このバランスは奇跡だ。  時代を考えてももうちょっと頑張ってほしかった特撮、邪魔なおもしろモブ、激突が少ない激突シーンがこの映画の品を下げているが、主要キャストの輝きだけは本物だ。そして今はこういう役者いないんだよな。
[DVD(字幕)] 6点(2017-08-19 21:03:21)
11.  故郷への長い道/スター・トレック4 《ネタバレ》 
SFは基本的に現在の延長線上にあるので現代劇よりもむしろその時代性を反映しすぎるということがある。この映画もそういうところがあるが、スター・トレックは昔からその困難な未来予測SFというミッションに真正面から取り組んでいるシリーズだ。  23世紀の世界と20世紀のギャップを描くのはオリジナルTVシリーズの得意技だが、この映画ではタイム・トラベルを扱いながらタイム・パラドックスを避けるシナリオの妙を見せる(完全に避けきれてはいない点はご愛嬌)。珍しくチェコフにスポットライトが当たるが冷戦時代のこのソ連ネタが面白い。キャストはみな年齢を経てもろ中年集団ではあるが年齢なりの輝きを放っている。ドタバタコメディのくだりもオリジナルTVシリーズによく見られたパターンだが、これも時代変化に対してスタトレが本来持つ社会的洞察があってこそだ。  かようにスタトレらしいスタトレな本作だが物足りなさは残る。それは映画版1作目にあったような哲学性と芸術性だ。スター・トレックという作品はただでもシリアスな成立が難しいSFというジャンルに哲学性と芸術性を持ち込むことでことで別格の存在になった。このシリーズは単なるエンタメではない。クジラと交信を試みて地球を危機に陥れる謎の存在、あれこそがスタトレ世界のテーマになるはずなのだが、この映画では単なる「設定役」としてだけ現れ消えていき、結論をクジラ・エコ・スピリチュアリズムに丸投げしてしまった。  音楽は最初のファンファーレ以外はTVシリーズとも映画シリーズとも違う本作オリジナル。楽曲自体は素晴らしいのだがシリーズにはシリーズの音楽が必要と改めて思わされた。良い音楽だけにもったいない。字幕で観た後で吹き替え版も観たが、よく言われるようにスタトレは吹き替えが良い。まず字幕版はSF設定やストーリーに必要な情報量が少なすぎる。吹き替え版は矢島正明のカークが圧倒的なだけでなく他のキャストも力が入っている。正直力入り過ぎで全体的にくどめだが、元が薄すぎるので素直に感動したければ吹替版だ。
[DVD(字幕)] 7点(2017-05-30 21:38:48)(良:1票)
12.  スター・トレック3/ミスター・スポックを探せ! 《ネタバレ》 
個人的には前作のフラストレーションを解消してくれる作品。どのキャストもちゃんと活躍する。人のシーンに魅力があって、特にスポックに憑依された(?)マッコイがマッコイにあるまじきスポック台詞を吐いたり効かないバルカン・アタックを繰り出すところが最高。ドクター・マッコイという役は意外に紋切り型の場面が多いのだが、眉や口角のわずかな動きだけで異なった人格を表現するデフォレスト・ケリーは素晴らしい。スタトレのSF世界にはこの映画のように生命の再生や人格の移動などのファンタジックなぶっ飛びがある。やはりこういう要素がないとスタトレはかえって締まらない。  この映画の問題はとにかく特撮がしょぼいことだろう。これがスター・ウォーズ『ジェダイの帰還』の翌年なのだから泣けてくる。ただ当時の技術で撮るべきシーンを全て撮っている志は評価したい。上手く作れるシーンから逆算したのではなくストーリーの要請に全て答えたのだ。映画はやはりメタな計算なんかよりも演技とストーリーだ。そのストーリーにはおおむね納得はいくが、ただ死体を一から蘇らせるあの星でデヴィッドは生き返れないのかという疑問が。
[DVD(字幕)] 7点(2016-10-23 20:13:59)(良:1票)
13.  スター・トレック2/カーンの逆襲 《ネタバレ》 
この映画はスター・トレック・ファンには評判が良いらしいが、正直登場人物に魅力が欠けているように感じた。カーンもカークも観る人を驚かすような行動はしないのでライバル揃って冴えない。びっくりするくらい美しいサービック大尉は前作のデッカーとアイリアを合わせたようなキャラなのかと思いきや、この子ストーリーの中で特になんにもしないのだ(笑)。どうも、みんな、衝撃のラスト展開に持っていかれてやしないか。  前作の哲学性や耽美性は少々やりすぎだったかもしれないが、この作品ではいろいろ削って中身も薄くなったように感じる。正直アクションも特撮も大したことないぞ。あと音楽も手堅く質が高いのは確かだが、この「娯楽作品」を盛り上げるにはインパクトが足りなかった。
[DVD(字幕)] 5点(2016-10-23 03:00:49)(良:1票)
14.  トスカニーニ 《ネタバレ》 
フランコ・ゼフィレッリは解釈はオーソドックスながら豪華で劇的な舞台作りで人気なオペラ演出家。映画の方が実は本業だったのは今知りました。オペラというのは筋書きとかはわりとどうでも良くて場面場面の表現を堪能するものだが、この映画もその雰囲気があってどのシーンも美しい。アフリカの子供にチェロを聴かせるシーンは、創作の上に全く筋書きに関係がないが強く印象に残る。トスカニーニ役の人は元々チェロは弾けないがこの映画のために練習したらしい。さすがにゆっくりした曲しか弾かないがなかなかの腕前に見える。この映画は評判は悪くその筋の評価も低く興行成績は散々という大コケ映画らしいが、美しい品がある。変なカットインが入るクライマックスシーンはずっこけるがそれでも感動してしまった。人物はオペラ的にわかりやすくはっきりとした性格付けがなされている。こうした舞台作品感覚は映画には少々おおざっぱすぎるし、映画としては出来損ないの部類かもしれないが、それでも魅力のある作品だ。
[ビデオ(字幕)] 7点(2013-10-06 04:08:44)
15.  座頭市(1989) 《ネタバレ》 
宿場町を支配するやくざ二家を抗争させて残った方を全部斬って捨てる。黒澤の「用心棒」や座頭市の過去作品にも登場した筋書きです。それ以外にも多くの魅力的な人物が登場しますが、これが肝心の本筋にはあまり関係なく、まったく伏線になっていない(笑)。それでいて各シーンのこの魅力はどうだろう。役者の力、演技というもののパワーを感じる。鶴太郎や2~3歳の子役まで名優に見える。いろんな意味で凄い映画だ。
[DVD(邦画)] 6点(2011-09-13 08:34:59)
16.  魔界転生(1981) 《ネタバレ》 
ここのレビューを読んで久しぶりに見てみました。序盤の変なカット割、くどくて妙な台詞、意外とけっこう棒読みなジュリー(笑)、それに比べて終盤の若山富三郎&佳那晃子大暴れの章の緊迫感は何だ。ジュリーは時に棒読みでもキレたら凄くて魔物にしか見えないし、佳那晃子は常にキレっぱなし、真田広之はアクションも演技も実に平均点が高く、若山富三郎に至ってはどう見ても最強じゃないか?十兵衛よく勝てたな。結構バラバラな映画なんだけど役者の力量でまとめあげた感じ。唯一緒形拳の武蔵だけは別にいなくても良かったんじゃないかと思えるところが難点(笑)。
[地上波(邦画)] 7点(2006-10-08 10:59:48)
17.  ヒドゥン(1987) 《ネタバレ》 
細切れのシーンと共に「ヒドゥン!」と連呼するだけのシュールなCMが印象に残っていて、ずっと怖くてグロくて難解な映画かと思っていました。観てみたら、面白いじゃありませんか。乗り移られる人々がそれなりに一人の人格(?)に見えるあたりはよく頑張ってる。生活感のないカイル・マクラクランはこの役にハマリすぎ。音楽もいい。単純にハッピーエンドとは言えないかもしれない微妙なラストも良かった。彼があの後ちゃんと刑事になりきれていけるか非常に心配ですが...
9点(2005-03-13 00:44:48)
18.  風の惑星/スリップストリーム
すいません。とても好きな作品なので10付けました。あまりいい評判は聞きませんが。パッケージには「超巨篇!」とか書いてあってお金がかかってるのかもしれないがそうは見えない地味な作品。マーク・ハミルは高慢で嫌味なしゃべり方が見事にこの悪役(?)にハマってます。設定に無理がある?いやいや、だからいいんですよ。
10点(2005-03-13 00:44:05)
19.  サブウェイ
イザベル・アジャーニが美しい。音楽が良い。足元も見ずに疾走し続ける登場人物達。決してブレーキを踏まない奴等。こんな目には合いたくないが、こんな風には生きてみたい。これも一種のファンタジーか。
8点(2004-06-11 13:59:39)
20.  デューン/砂の惑星(1984)
何度か観てもストーリーがよく解らず、それでも映像と独特の世界に魅了され、あの長大・難解な原作まで読破する羽目になった作品。興行的にコケたのはよくわかる。これがヒットしていたら世の中おかしい。しかし高校生をしてフランク・ハーバートの世界に引きずり込んだ魅力はたしかに、ある。 カイル・マクラクランとユルゲン・プロフノウのアトレイデス父子は、生まれた時から貴族という人間はこういう顔をしているものかと思わせる説得力があった。後に原作を忠実に表現したTVシリーズがあるが、この二人のおかげで安っぽく感じてしまった。 個人的には9点。でも他人にはとても薦められない(笑)。TVシリーズの方は原作ファンにはお薦め。とくにこの映画の後の話のシリーズが素晴らしい。
8点(2004-06-11 13:57:16)
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