1. ブラインド・デート
B・ウィリスが「ダイ・ハード」で大ブレークする一年前の初主演作で若い、妖艶な役で知られるベイシンガーがコメディを演じている、だけが見所の映画。ベイシンガーのディープ・キスあたりまではまだ期待させるのであるが、相変わらずの日本人、日本文化描写あたりから、アメリカ映画の馬鹿さかげん丸出しの、退屈でつまらない作品と成り下がって行く。まあ、暇つぶしくらいにはなるかなあ。 5点(2004-06-19 05:50:16) |
2. ハンナとその姉妹
ウディ・アレンの映画は面白くないのにアカデミー賞を取るし、嫌いでほとんど見ないが、この作品だけは気に入っていて、今回久し振りにまた見た。物語は題名の通り、ハンナとその姉妹、両親、夫、元夫どもが繰り広げる人生模様を、感謝祭から感謝祭までの一年間の中に綴ったものである。恋愛、不倫、死、宗教、・・・、色んなテーマがさりげなく、深刻なのに何故かユーモラスに語られて行き、バックに流れる音楽、ジャズ、クラシック、ロックの数々がとても楽しい気分にさせてくれる・・・。まあ、大人の、都会の抒情詩といった雰囲気の作品である。 7点(2004-06-18 08:36:00) |
3. 800万の死にざま
前に一度見た、久し振りのハードボイルドで、若いガルシアの悪役振りも秀逸。ヒロインがもう一つ好みでないのがマイナスであるが、能天気のアクションよりずっと良い。ハードボイルドが嫌いな人には堪らなく退屈かも知れないが。 7点(2004-04-09 16:37:34) |
4. インドへの道
余り評判が良くないので期待せずに見たら、美しい映像と音楽、巧みな演出と編集で最初からズンズン入って行って、最後まで一気に見てしまった。いつものことであるが、見る人によってこんなに感じ方が違うのだなあと、改めて思った。インドや異文化というものに興味がある人は、それだけで見る価値があると思う。 8点(2004-03-07 17:33:57) |
5. バウンティフルへの旅
息子の嫁とうまく行かない老女の故郷への旅を描く。ファースト・シーン(タイトル・バック)の非常に美しい映画である。若い人には退屈かも知れないが、最近同窓会づいている私のような年代には、老女の何気ない思い出話にもジーンと来るものがあったりして、とても共感が持てる。また、「ゆりかごを揺らす手」で怖いイメージのあったデモーネイがこんなにやさしく美しいとは。 8点(2004-03-06 09:52:07)(良:1票) |
6. 普通の人々
ひとつの事件をきっかけに苦悩する普通の人々(家族)とそれに関わった精神科医の姿が、盛り上がりに欠けるメリハリのないタッチで延々と描かれる。その暗い内容と相まって、アカデミー賞主要三部門を取ったのでなければ途中で投げ出してしまいたくなるような作品(実際、二日掛けてやっと見た)。唯一の救いは、主人公の恋人役を演じたエリザベス・マクガバンの輝くように美しい瞳だけ。映画とは何を描くかというテーマの問題だけではなく、それをどう描くかという表現の洗練さがどれだけ大切かという、ごく当たり前のことを、アカデミー賞授与者はもっと肝に銘じるべきである。そういう見て面白くない作品が特に主要部門受賞作に多いと思うのは私だけであろうか。 5点(2004-02-22 07:06:33) |
7. ドライビング Miss デイジー
生真面目さもユーモアも良い、あの「ショーシャンクの空に」のモーガン・フリーマンがここにもいたという感じ。ラストを見て、俺もああいう人が一人持てたらいいなと思った。 8点(2004-02-19 08:49:39) |
8. 偶然の旅行者
人生(旅行)はプラン(計画)でなく、アクシデント(偶然)だということを、二人の女の間で揺れる一人の男の目を通して描く。アクシデントとは出会いであり、人生どんな良いことが待っているか、赤い糸は何処まで伸びているのか、終わるまで興味津々の旅なのである。 8点(2004-02-11 11:55:51) |