1. 山の郵便配達
父と子の心の交流や配達して回る村々の人達との交流が静かに淡々と描かれる作品。派手さはないが、胸に迫るものがあります。映像が綺麗。 9点(2004-01-12 16:39:55) |
2. アントニア
後からじわじわと味が染みてくる不思議な映画。女4代、男の存在が非常に薄い映画。3代目のテレ-ズは頭が良すぎて付き合う男性にいつも満足できなかったが、最終的には友情が愛情に変わったとかで幼馴染と結婚する辺り、妙に共感した。世の中は不幸に満ちていると言ってテレ-ズの出産に反対し、自身、自殺してしまった「曲がった指」と対照的に、テレ-ズを含むアントニアの家系の女たちは人生に貪欲で非常に逞しい。 8点(2004-01-10 23:21:54) |
3. イングリッシュ・ペイシェント
恋愛映画の一方、戦争を批判する映画でもある。戦前、主人公のアルマシー伯爵は英国のために地図を作っていたのに、自分の国籍を証明する書類を持っておらず、名前がドイツ的という理由だけで故郷の人間に敵国人扱いを受ける。助けを求めても、一人の人間としての尊厳は無視されて「国籍」が全てとなる異常さ。そしてそのために愛するキャサリンを死なせてしまう。終戦と現在進行形で進んでいる看護婦とインド人将校との恋愛がせめてもの救いを見せてくれる。インド人将校が不発弾処理に成功することにより、看護婦がそれまで怯えていた「自分が愛する人を死なせてしまう呪われた自分の運命」を乗り越えることができる。空の青と砂漠の黄色が印象的な、映像の美しい作品。 8点(2004-01-10 23:15:02) |
4. 赤い薔薇ソースの伝説
当時の女性の地位やメキシコ革命など社会的な背景が描かれていたのは興味深かったが、主人公を取り巻くストーリーにはちょっとついていけなかった。ぶつ切れな印象を与えるシーンの展開の仕方は素朴な神話や寓話を思い起こさせる。 5点(2004-01-10 22:53:47) |
5. アンナ・カレーニナ(1997)
トルストイの名作のあらすじを押さえておくにはいいかも。展開のテンポが少々速すぎる。もう少し心理描写に丁寧さがあったらよかった。 5点(2004-01-10 22:24:34) |