1. ウエスト・サイド物語(1961)
ミュージカル映画は歌に頼りすぎてしまいがちだが、本作はきちんと物語としても魅せてくれる。ダンスでバトル、という形式は今では当たり前だが当時は斬新であったに違いない。ミュージカルの良さと映画ならではの良さをうまく噛み合せている傑作。恋愛をうまく埋め込んだ点も高評価に値する。これが40年以上前の作品だというのだからまさに驚嘆である。 10点(2004-06-15 22:31:53) |
2. サウンド・オブ・ミュージック
青空の下で歌うマリアの姿が忘れられない。ミュージカル映画とは然るべきといったお手本映画。劇中に使われる名曲の数々も必聴である。しかし特に音楽に執着していない者が観た場合は、高い評価に疑問をもつかもしれない。それは個人の感性からくるものなので仕方ないが、食わず嫌いは損である。40年経った今でも色褪せないこの素晴らしさを、まず一度は体験して頂きたいと願わずにはいられない。 9点(2004-06-15 22:26:12) |
3. 鳥(1963)
人間より非力であるはずの鳥が群れをなして人間に襲い掛かってくる、といういかにもヒッチコック的なサイコホラー。空を飛ぶ黒い鳥の大群に恐怖を覚える。その映像的手腕には感心するばかりである。車中で怯える人間の姿が非常に生々しく、鑑賞後なんともいえない気持ちになったことをよく覚えている。それ故にもう一度観たいとは思えないのだが、心理的恐怖を楽しむのなら観て損はない。 6点(2004-06-13 20:41:08) |
4. 卒業(1967)
音楽とラストシーン、それがこの映画のすべて。終盤近くまではまったくくだらない。しかし切ない旋律を奏でるサイモン&ガーファンクルの音楽と、花嫁をさらうシーンが画期的であった。近年の米映画ならさらった後に仲むつまじく暮らす二人が描かれていたかもしれない。あえて観客にその後の想像を委ねる手法は当時のラブストーリー物としては斬新だったのだろう。 7点(2004-01-27 15:13:52) |