1. 鬼婆
とあることからアイスランドのミュージシャンであるビョークについて調べていたら、彼女は幼少のころに本作品を見て日本に強い興味をいだいたとどこかに書いてあった。 不覚にも本作品の存在を知らなかったため、さっそくレンタルして鑑賞してみたら驚いた。 アイスランドに暮らす5才の娘の目に、この作品はいったいどう映ったのだろうか?ビョークのこれまでの人生の中でおそらく何の接点もなかったであろう遠い東の島国の、その社会の最底辺に暮らす母娘。しかも時代は室町時代。映像はモノクロ。5才のビョークにはこれが時代劇であるということは理解できていなかったと思われるので、(当時の)現代日本のドキュメンタリーとして映ったハズ。 これが私だったら、興味を抱くどころかトラウマになって、こんな悪夢のような国(日本のことです)には一生関り合いになりたくないと思ったに違いなく、おそるべしビョーク。 また、ビョークは1965年生まれらしいので、幼少というからだいたい1970あたりにこの映画を観たことになる。この時代に、黒澤でも溝口でも小津でもない監督の作品が外国に輸出され、アイスランドの一般家庭で普通に鑑賞できるようになっていたことにも少なからず驚いた。 で、この作品の感想ですが、これまで新藤監督作品をスルーしていてどうもすみませんでした というのが答えです。 [DVD(邦画)] 8点(2018-08-30 22:12:45) |
2. 紀ノ川
司葉子が演じるそれぞれの年代の花に違和感を感じさせないのがすばらしい。武満徹の音楽はあまりに前衛的でこの映画には合わないと思いました。 [DVD(邦画)] 6点(2017-03-01 21:07:42) |
3. 上意討ち 拝領妻始末
《ネタバレ》 この映画ではいろんな点で感ずるところがありましたので、箇条書きに述べます。 ・主人公は間違いなく三船敏郎なのだろうが、仲代達也の方がその所作といいセリフ回しといい全てにおいてカッコイイ。おそらく剣の腕も主人公より上(という前提)のハズ。 ・司葉子はもっともっと綺麗なハズなんだけど、なんだか全編通して病的に映っており、非常に残念でした。 ・映画の出来とは関係ないけど、会津藩というのは戊辰戦争で負けると判っていながら最後まで幕府に忠誠して滅びるまで新政府軍と戦った不器用な藩というイメージだったのだが、こんな腐った藩だったの? ・「切腹」でもそうだったが、主人公が超人的にタフでなかなか死なないのがリアルさに欠けてなんだかなぁと思った。 ・この監督の作品は、画面がずーっと緊張していて、観る側もかなり疲れます。これは褒めています。 [DVD(邦画)] 6点(2017-02-12 01:22:38) |
4. 招かれざる客(1967)
《ネタバレ》 あの娘が20分で恋に落ちるのは十分納得できるが、きっと20分で離婚してしまうんじゃないかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-07-02 23:12:14) |
5. 悪い奴ほどよく眠る
黒澤映画ということで心理的バイアスがかかってしまい、無意識にハードルを上げていたようで、普通の社会派サスペンスに映ってしまいました。でも、いろんなラストを選べる中で、あのラストに仕上げたのは皮肉たっぷりで好みでした。岩淵が森雅之とは観終わるまで気がつきませんでした。 [DVD(邦画)] 6点(2016-06-26 00:35:02) |
6. 2001年宇宙の旅
大昔に「もあテン」で必ず一位になっていたと記憶している。難解だけどスゲー映画という評判の作品だった。そんな先入観に染まりまくった状態で鑑賞したため、ニュートラルな感想は持てなかった。正直言って何が何だか全く分からなかったので、鑑賞後に原作を読み、他人の評価を読み、「やっぱりすごい映画だったのだ」と、むりやり自分で自分を納得させたのだった。最近観直して、やっとニュートラルに鑑賞できた。 [映画館(字幕)] 9点(2014-10-06 10:56:12) |
7. 東京オリンピック
ここでの高評価が、記録映画としてのデキの良さを表しているのか、記録映画以上の価値を見出しているのかわかりませんが、私にはごく普通の記録映画と映り、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。 [DVD(邦画)] 5点(2014-02-24 00:22:41) |
8. 日本のいちばん長い日(1967)
これ、ほぼ実話なんですよね。驚いた。はじめから最後まで濃かった。それと黒沢年男。完全にいっちゃっている。彼はこんな狂気ができるんだ。 [DVD(字幕)] 7点(2013-09-21 23:58:28) |
9. 乱れる
昔の日本映画だから良い、という訳では決してないのだが、これは良い。 [DVD(邦画)] 8点(2013-09-21 00:25:11)(良:1票) |
10. 他人の顔
《ネタバレ》 う~ん、どうなんだろう。「砂の女」があまりにも衝撃的だったのでこちらも期待してわざわざ6枚組DVDBOXを購入したのだが、「砂の女」が偶然の産物だったってこと?岸田今日子の妖しさは◎なんだけど・・・。あと、筋には全然関係ないけど、ビアホール「ミュンヘン」のシーンで、平幹二朗の奥で壁に背を持たれてタバコふかしている人って若き日の武満徹では? [DVD(邦画)] 5点(2013-01-04 18:59:18) |
11. 砂の女
《ネタバレ》 昔々TVで鑑賞してぶっ飛んだ記憶あり。どうしてももう一度観たくなって「勅使河原宏の世界DVD6枚セット」を購入。前衛、不条理、妖艶。よくある前衛のための前衛ではなく、理解できる前衛、だけど不条理、でもよくわかる、というのがすごいすごい。原作脚本がすごいのか、映像化した監督が偉いのかはわからないが、とにかく観て損なし。この映画はあえてモノクロで撮っているのだろうか。モノクロが、御陣乗太鼓のねじ式的な強烈な不安感をうまく表現しているし、岸田今日子の艶っぽさもカラーだったらどうだったか?満点。 [DVD(邦画)] 10点(2013-01-02 13:53:26) |
12. 切腹
すごい映画ですが、人に勧める気になれないし、二度と観たくない。・・・痛そう。 [DVD(邦画)] 7点(2006-05-04 15:31:24) |
13. アパートの鍵貸します
《ネタバレ》 マイベストです。計算されつくした脚本。巧い。 [DVD(字幕)] 10点(2006-05-04 13:58:08) |