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ちゃじじさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 304
性別 男性
自己紹介 つたない文章力で自分なりのレビューを心がけます。映画館で観た作品は自然と評価が高くなりがちです。

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  エル・スール 《ネタバレ》 
画面外から画面内に異物が侵入し空間が侵される事で、外へと漏れ出す。時間は停滞し過去へと進んでいく。そしていつともどことも知れない一点から、モノローグが響く。 家と家の前の一本道、映画館に限定された空間。四季折々の広大な美しい風景は開放感ではなく、家族を取り巻く閉塞感、停滞性を際立たせる。 周囲に民家がない一軒家という孤立した空間に外部から手紙や写真、電話が介入する事で、父と娘の思いは外へと広がっていく。 そしてモノローグという物語の構造上、あるいは断片的に提示される父の過去故に、時間は現在から過去に向けて逆行して進んでいく。 冒頭の徐々に外光が部屋に射し込み、定点で捉えられた画面の外で犬、母、家政婦の声が響く場面。無理のない時間の経過と空間の奥行きの広さを捉える見事なショット。 列車の通過音で乗り過ごした事を示す場面や、レストランで鳴り響く演奏など画面外から侵入し、画面内を侵食する音響の効果も素晴らしい。 表情に冷たさを帯びた母親、一人気さくで外界を象徴するようなミラグロスなどの人物造形も魅力的。 人間と対比して、無機質に経年変化していく、表札やブランコ、風見鶏、外壁も物哀しい。 そしてラスト。エストレーリャは、「父の遺品=父」を持ち彼とは逆の道程を辿り、「エルスール=外の世界」に向かう。 彼女は自ら時を止めてしまった父と共に、未来へと時間を進める事が出来るのだろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2017-10-28 23:50:52)
2.  最前線物語 《ネタバレ》 
帰還を許されない兵士達が、最前線に留まりながら、空間と時間を滑走する物語。 彼らは、最小限の身振りで音もなく、時には踊りながら、異物(平穏な街にとっての兵士)を華麗に排除していく。それは殺人というより、掃除に近い感覚さえ抱かせる。 暴走する物語のスピードに振り落とされまいとするように、彼らは空間と時間を飛び越えて、ただ戦場を駆け抜ける。 彼らには安息の地も安らげる時間も、帰るべき場所も用意されてはいない。宴のカットが変われば、直ぐに次の戦場(最前線)に放り込まれてしまうのだから。 激動の戦争が終わり、敵兵を背負った老兵の顔には、それでもなお叙情性や徒労感の影はみられない。
[DVD(字幕)] 7点(2017-10-23 18:49:29)
3.  ノスタルジア 《ネタバレ》 
過去の記憶や思い出は、言語や色彩を持たない映像の断片であり、現在は意味や原因を持たない事実と結果の連続なのかもしれない。 意志を持たない過去と現在を繋ぐ映像の持続の中で、観客はただ、ドメニコは焼身自殺を遂げることが出来るのかを、アンドレイはロウソクの炎を消さずに温泉の底を横断できるのかを、ラストの奥行きも高さもある画面にどのようにして雪を降らしているのかを考えながら、映画と自分の間で絶えず更新される現在を純粋に見守ればいい。 その楽しい時間が終わってしまえば、「映画を観た」という記憶は過去のものとなり、この文章を書いている間にも刻一刻と稀薄に断片化され、捏造されていくのだろう。 その時、思い出されるのは前述したような言語も色彩もない美しい映像の断片達であるのかもしれない。
[DVD(字幕)] 7点(2017-10-14 22:36:46)
4.  グロリア(1980) 《ネタバレ》 
止まらないタクシーを銃声を媒介させる事で停車させてから、グロリアは空間と時間を自由に移動し、支配するようになる。 タクシー、バス、電車。それらは寸分の狂いもなくやってきて、彼女の為に機能する。 乗り物は彼女の特権的な空間となり、そこでは男たちの自由な動きは奪われる。 彼女は墓地に眠る故人をも移動させる。そして時にはカットが変われば、時間も空間も移動し既に行動は終わっている。 彼女を追う者も、そして映画すらが彼女を捕らえる事は出来ない。 真の強者であり自由な女の魅力がそこにはある。 ラストでフィルが電車にタクシーにすんなりと乗る時、フィルは彼女と同一化する。 墓地で祈る彼の前にはすでに距離は無い。 そして、ウェイトレスとのとりとめないやり取りの後ろで、ドラマが繰り広げられる時、映画は背景、遠近感を捨て、映画という枠を逸脱し、今までは背景となり得た黒人の大柄なタクシー運転手が、ホテルマンが、バーのマスターが、町の雑踏が緊張感を作り出し、世界は平面化する。 その時グロリアとフィル、そして観客には気の休まる場所も時間も存在しない。
[DVD(字幕)] 7点(2017-03-25 02:22:29)
5.  の・ようなもの 《ネタバレ》 
この映画を包み込む全てが愛おしくなった。 生きていくという事は良くも悪くも変わっていく事。変わらなければ生きていけないのが人生。それは時には喜びであり、時にはとてつもない悲しみを伴う事でもある。この映画は酸いも甘いも出会いも別れも含めて、人生は素晴らしいということを心の奥底から感じさせてくれたし、ずっとこの人たちの人生を見て共に時の流れを感じていたいと思った。 しかし楽しい時間は終わる。物語からカーテンコールのように登場人物は一人一人それぞれの人生を歩み始めるかのように去っていき、最後には無人になる宴会会場。祭りの後の言葉にしがたい寂しさ。でも確実に残った幸福感。 この映画に出会う前より少しだけ、だけど確実に人生に前向きになれた気がした。そして画面の外に最後に取り残された自分も、日々変わっていく人生を歩んでいかなければならないと思った。
[DVD(邦画)] 9点(2016-02-08 15:23:57)
6.  食人族 《ネタバレ》 
残虐で悲惨な映像、生死が懸かる極限の状況下で、人間の尊厳、もっといえば生物としての尊厳を問うというイーライ・ロス監督の作品で描かれているテーマと共通するものを感じた。 教授たちのクルーと若者達のクルーの対比。若者達の心情を表すかのような残虐シーンで流れる不釣合いな音楽、そして若者達が追い詰められるにつれ変化する曲調など、とても丁寧に作りこまれていた。 観てはいけないものを観てしまったという感覚、原住民に対するレイプシーンでチラチラ写りこむ男性、カメラを通してみているこちらが被写体に見返される恐怖など、POV映画であることの利点、魅力を備えた、画期的で歴史的価値のある映画でもあると思う。 自分は監督の倫理観、道徳観の善し悪しは別としてこれほどまでに映画に対して情熱を持って撮っている姿勢には感銘を受けたし、筋の通った至極真っ当な映画であると思う。 ただ教授がテーマを言葉で発してしまう最後の場面は少し余分であったように感じた。
[DVD(字幕)] 7点(2016-01-18 22:56:35)
7.  フィツカラルド 《ネタバレ》 
川に巨大な船という異質なものが実在する迫力。船体を上に向かってなめるように移動するカメラワーク。森から突然船が現れたり、消えたりするロングショット。船が山を越えるという常識では考えられない事実。とにかく全体を通して、今までどの映画でも体験した事のない映像による演出、迫力、そして癖になる心地悪さが凄かった。 どこからともなく鳴り響く民族音楽とオペラの不協和音がわかりあうことの出来ない先住民と開拓者をあらわし、最終的には友情とも何とも言い難い不思議な関係性が生まれるカタルシスもあった。 これからどれだけ映画を観ようとも山を越える船を忘れる事はないと思った。
[DVD(字幕)] 7点(2015-10-29 20:33:02)
8.  北京的西瓜
あまり動かないカメラと長い1ショット、かぶりまくる台詞など映画の中にドキュメンタリーを感じるようなつくりを取り入れていると思った。また物語の展開に呼応するかのように、晴れで始まり風が吹き出し曇天になり、雨が降り、最後は晴天のショットで終わるという天気の変化も印象的だった。
[DVD(邦画)] 6点(2015-07-17 18:26:44)
9.  疑惑(1982) 《ネタバレ》 
法の善悪と倫理の善悪のねじれ、矛盾。事実や法のみを信じる律子と自分の欲求を満たす事のみを求めて生きる球磨子。社会道徳的には決して良しとされない二人の勝利(無罪)という形で終わる。しかし、二人は勝利の宴をあげるわけでもない。お互いを罵り合い、血(ワイン)を浴びせながら、自分を宣言して別れる。その馴れ合わずそれぞれの人生に歩み行く姿には、社会道徳という大義のもとでぬくぬくと生きている自分にはない強さ、たくましさ、潔さを感じた。
[DVD(邦画)] 8点(2014-02-22 16:30:05)
10.  デッドゾーン
話しの筋自体は複雑なわけではなく、大きな展開があるわけでもないので淡々としていました。クリストファー・ウォーケンにどれだけ感情移入できるかで大きく評価が分かれる作品だと思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2011-11-20 16:49:59)
11.  死霊のはらわたII
1が本編でこれは番外編という感じでした。コメディ的な要素が増えてて面白かったです。
[DVD(字幕)] 5点(2009-11-29 20:03:39)
12.  ネクロマンティック1【完全版】
音楽がやけに耳に残りました。
[ビデオ(字幕)] 1点(2009-11-03 18:57:46)
13.  バタリアン
ロメロゾンビとはまた違った感じで楽しめました。音楽がよかったです。
[DVD(字幕)] 5点(2009-11-03 01:38:38)
14.  グーニーズ
自分も小さい頃、ここまでの大冒険はしたことはなかったけど、小さい探検はたくさんしてました。今なら車ですぐいける場所も、子供のときにはちょっとした冒険気分でした。今ではなんとも思わない事も、直ぐに事件になったし、ただの街も広い遊び場でした。 感傷に浸るのはあんまり好きではないけど、時々そんな頃の感性がうらやましくなります。
[DVD(字幕)] 5点(2009-10-31 19:00:14)
15.  死霊のはらわた(1981) 《ネタバレ》 
ホントに、くどくてしつこくて気持ち悪くて、悪趣味な映画ですね。やっと倒したと思ったら最期にもう一山、二山。とどめは自分もアッシュと共に一夜を越した気分になって、どっと疲れ、ホッとした所でのあれ。見終わった後にこんなに疲れた映画は始めて。もちろん全部ほめ言葉です。
[DVD(字幕)] 7点(2009-02-03 04:39:43)
16.  悪魔のいけにえ2 《ネタバレ》 
中々面白かったです。レフティの人間性が登場時と後半では全く違ってました。(一人で解決するとかいいながら女性を囮に使ったり、穴に落ちた彼女を全く助けに行こうとせず、大口叩く割にはビビッて中々アジトに入っていけず一人で発狂して暴れてたり…)かなりいい味出してました。女の人はずっと叫んでた印象しかありません。
[DVD(字幕)] 5点(2009-01-23 09:08:37)
17.  ベルリン・天使の詩 《ネタバレ》 
まず天使の視点=白黒画面、人間の視点=カラー画面という発想が好きです。一見して考えれば、色がなく味気はないもののわびさびを感じる白黒の世界と色彩は豊かでもその豊かさが混沌、衝突を生み出しているように見える人間の世界。ヴェンダース自身が白黒の方がカラーよりも物事の本質をはっきり提示すると言っているとの事ですが、ダミエルは本質が出ている世界で人間を見る事よりも、天使から観たら醜くて汚いかもしれない世界で人間を演じる事を選んだ。それは本質や真実を知る事だけが必ずしもよい事ではなく、むしろそれを知らない方が人生を楽しめる事があるかもしれないと言っている様な気がしました。また空撮を使ったり、姿を映さずともいる事を感じさせる天使の視点の撮り方は、傍観者である天使の存在を上手く表現できていたと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2008-03-25 19:16:37)
18.  ダウン・バイ・ロー 《ネタバレ》 
なんだかんだ喧嘩しながらも結局助け合っている三人の奇妙な関係性が良かったです。見た目的には一番頼りなさそうなロベルトが実は一番しっかりしていて頼れる存在で、そのギャップにも笑えました。所々に感じる構図のすばらしさは、それぞれの単独の絵図らだけでもこの映画を端的にうまく表現しているようにも感じました。全体的にけだるい感じで盛り上がる場面は殆どないものの、その独特の雰囲気とセリフにやられました。あっさりとしすぎている別れの場面も絶妙。
[DVD(字幕)] 8点(2008-03-21 20:17:26)
19.  パリ、テキサス 《ネタバレ》 
年を経て観れば観るたびに新たな良さがわかり、感想が変わりそうなスルメのような映画でした。初見の今回は弟夫婦が不憫でならなかったです。ただ、相手が嫉妬をするかしないかで愛の深さをはかろうとしたトラヴィスの姿も自分と重なりました。ハンターの素直さと優しさは間違いなく弟夫婦に育てられたおかげであり実の母親と暮らす事になるラストが、必ずしも彼にとって幸せな形とは思えませんでした。ただ人間は損得や善悪だけを求めて生きられるほど器用な生き物ではないですよね。う~ん、人生って難しいです。
[DVD(字幕)] 8点(2008-02-28 20:16:44)(良:1票)
20.  ローカル・ヒーロー/夢に生きた男 《ネタバレ》 
いつもバイクで走り回っている人、船の名前を何度も書き直している人、屋根の修理人、あの中では浮きまくってるパンキッシュな姉ちゃんなど、一人一人が強烈なキャラクターでそれぞれがあの村には必要不可欠な存在。景色や建物、人を含めた全ての要素のどれか一つが欠けてもあの素晴らしい村は成り立たないような気がしました。村全体の団結力が強い、かといって閉鎖的ではなく外部からの人も温かく受け入れ、いつの間にか溶け込ませてしまい町の風景にしてしまう。ありそうでなさそうな、なさそうでありそうな不思議な魅力が一杯の理想郷でした。
[DVD(字幕)] 8点(2008-02-27 20:23:53)(良:1票)
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