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1.  ロッキー
アメリカ建国200年のお祭りムードの中で公開され「ベトナムを忘れてもう一度アメリカンドリームを取り戻そうよ」という映画。当時のスポーツ少年達の間では、フード付きトレーナーと生卵一気飲みが流行った。しかし、スタローンは芝居もボクシングもへたくそだと思った。主人公が負け犬か最後に死ぬかというアメリカンニューシネマの流れをきっぱり断ち切ったという意味で5点献上。
5点(2003-03-13 18:05:23)
2.  タクシードライバー(1976)
この映画に影響され、J・フォスターの為にレーガン大統領を暗殺しようとした奴がいた。それくらい主人公トラビスの孤独に共感する奴はとことん共感し、同化してしまう映画だ。自分も中学3年生といふ一番多感な頃に観たので、強く影響を受けた。モデルガンを買い漁り、M-65野戦服を着込んで、何度もリバイバルを観に名画座に通った。(さすがにモヒカンにする勇気は無かったが・・笑)オールナイト4本立ての最後に観て、明け方の街を歩くと更に同化できたものだ。(笑)湯気の中をぬぅっと出てくるフロントグリル、ルームミラーに映る狂気を秘めた視線、ぬめりと黒光りする44マグナム、ばね仕掛けの乾いた音で手の中に飛び出すオートマチック、煙を上げて壊れるモノクロテレビ、シンクで燃える花束・・・トラビスの青白く痩せた身体からは、冷たいオーラが立ち上っていた。映画館の売店の女の子をデ・ニーロの恋人が、「窓を見ろ」の客をスコセッシ監督自身が演っている。その後の私の人格形成に多大な悪影響(笑)を及ぼしたので-1点。
9点(2003-03-13 10:59:43)(良:1票)
3.  ビッグ・ウェンズデー
青春映画の傑作。ラストシーンはもちろんだけど、パーティーのシーンや徴兵逃れのシーンが大好き。
8点(2003-03-03 17:20:00)
4.  ゴッドファーザー PART Ⅱ
誰にも操られることなく、敵を憎み家族を愛したビトー。父の様に生きたくても時代がそれを許さず、むなしく空回りするマイケル。ビトーの時代はオレンジがかった暖かい色で、マイケルの時代は青みがかった冷たい色で・・・交互にフラッシュバックで描かれる。妻を閉め出し・・・兄を殺し・・・父の様に生きようとすればするだけ孤独になる。一人、晩秋の庭に座るマイケルの脳裏に幼い日のシチリアが去来する・・・切な過ぎる・・・デ・ニーロ演じる若き日のビトーは、髭の剃り跡も青々としてシチリアの土の匂いがするようだ。
10点(2003-02-18 16:48:24)
5.  ディア・ハンター
後半、ロシアン・ルーレットのシーンの緊迫感は特筆ものだが、むしろ前半、ロシア移民達が住む鋳物工場のある街での結婚式のシーンが好きだ。ロシアのダンス、一滴だけこぼれてしまうワイン、素っ裸になるデ・ニーロ・・・結婚式の翌朝の鹿狩り、タキシード姿のジョン・カザールに絶対にハンティング・シューズを貸さないデ・ニーロがいい。「人をあてにするな。頼れるのは自分だけだ。」戦場に赴く前に、仲間達にそう言いたかったのだろう。戦場から故郷に帰ってきたデ・ニーロが、歓迎パーティーのセッティングをされた自宅を丘の上からじっと見ているシーンも切ない。ベトナム戦争が・・・史実が・・・アメリカが・・・というよりも、、もっと普遍的な「戦争が若者達をどう変えたか」といふ映画だと思う。
9点(2003-02-18 14:28:51)
6.  ガルシアの首
ウォーレン・オーツ演じる、メキシコの場末のバーまで流れてきた落ち目のピアノ弾き。もう後戻りも出来ない漢が、愛する女のために最後の一発逆転を狙う。蝿のたかる首にぶつぶつぶつぶつ語りかけるオーツの孤独が切ない。そして筋を通す漢のけじめ。裏の「ガルシアの首」、表の「ワイルドバンチ」と共にペキンパーの最高傑作。観る度にテキーラが呑みたくなる。
10点(2003-02-13 18:05:24)
7.  北国の帝王
1930年代の大恐慌時代。L・マービン扮する「北国の帝王」と呼ばれるホーボー(流浪者)が、ひたすら列車の無賃乗車を敢行しようとし、鬼車掌のシャック(A・ボーグナイン)は力ずくで阻止しようとする。漢と漢のがちんこ勝負のぶつかり合いが全編続く。長い鎖を武器に、次々とホーボー達を列車から叩き落としてゆく、ボーグナインのむき出した歯が恐い。大恐慌、オーキー、ホーボー、Route66、スタインベック、「怒りの葡萄」禁酒法、ボニー&クライド・・・大好きですこの辺り。
7点(2003-02-13 17:16:15)
8.  ゴッドファーザー
自分の中のベストテンで常に第1位に輝いている最高の作品。家族愛・恋・友情・裏切り・復讐・宿命・別離・回想...人生のあらゆる事象を網羅した漢の映画です。マイケルが敵の麻薬売人と悪徳警官を殺すシーン。トイレに隠してあった拳銃を探り当てた後、洗面台で身だしなみを整え、席に着くまでが凄い緊迫感。コッポラはこのシリーズでのみ後世に語り継がれるだろう。未だにこれを超える映画に出会っていない。
10点(2003-02-13 15:47:57)
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