1. 死体の人
《ネタバレ》 いくら色々あったとはいえ、唐田えりかが風俗嬢役でしかも売れないバンドマンと付き合っていて妊娠してるのに腹蹴られるとか、見ていて悲しい気持ちになる。 それとも演技の幅を広げていると捉えれば良いのか? 一方で、死体専門の役者を主人公にする着想は面白い。 しかも演者としてのこだわりを見せれば見せるほど監督にウザがられるのが切ない。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-02-08 16:51:03)★《更新》★ |
2. 旅路の果て
《ネタバレ》 過去の栄光を忘れられない俳優たちが住まう老人ホームが舞台。 人生の終末を描いた内容は楽しくはなく、しかも未練に満ち溢れていた。 終始セリフの応酬で息つく暇もなくガチャガチャとうるさい内容。 今さらだが、ジュリアン・デュヴィヴィエの作品とはあまり相性が良くないかもしれない。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-02-08 10:30:00)★《更新》★ |
3. 僕たちは変わらない朝を迎える
《ネタバレ》 音楽×映画の祭典「MOOSIC LAB」というイベントにて、観客賞・男優賞・ミュージシャン賞を獲得した本作。 このイベント、最近個人的に注目しているだけに期待して鑑賞を始めた。 途中まで、 「なんでこの男は過去の女のことをダラダラとひきづっているんだ?もっとシャッキリすればいいのに!」 って思いながら見ていた。 けど、最終盤になってようやくこの映画の真髄が見えてきた。 これは、 「美しく彩られた彼女との日々を懐かしみ、そうした過去と人生を噛みしめる作品」 なのだと。 エンドロールに入り、そこに雨のパレードの「morning」が流れて、完全にノックアウトされた。 「MOOSIC LAB」でミュージシャン賞獲得も納得。 映画と音楽が素晴らしくマッチしていて、映画と音楽それぞれの魅力が何倍にも増幅されたようなエンドロールだった。 この終盤の破壊力、前半のどこか遠慮しがちな展開を見事転覆させるほど凄かった。 やはり素晴らしき音楽あってこその映画だし、その映画世界にハマる・呼応する音楽あってこその映画だと感じた次第。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-02-06 14:10:18)《更新》 |
4. 二十代の夏
《ネタバレ》 一夏のほのかな恋を描いた作品で、面白そうな良さそうな題材なのにいまいち乗り切れなかった。 理由を考えたが、おそらく演者たちのヘタクソな演技や外見的な問題が原因かもしれない。 最後、女性たちが船で去りそれを見守る男性が映るシーン。 一夏の儚い恋が終わりを告げる感じがして切なく、ここだけは良かった。 [インターネット(邦画)] 4点(2025-02-06 13:28:46)《更新》 |
5. 或日の干潟
《ネタバレ》 東京都中央区にある建設産業図書館というところで鑑賞できると知り、わざわざ足を運んで見てきた。 鑑賞難易度高めの貴重なドキュメンタリー映画だ。 東京湾奥部の干潟が舞台で、いかにも古臭い男性のナレーションで淡々と語られる。 監督は野鳥観察の大家でその道のプロらしく、野鳥はもちろん蟹やムツゴロウまで丁寧に解説してくれる。 1940年製作ということで、まだ平和でのんびりだった頃の東京湾をうかがい知る事ができるドキュメンタリーである。 [ビデオ(邦画)] 5点(2025-02-06 13:15:32)《更新》 |
6. 世紀の光
《ネタバレ》 別々の話が並行して語られるので非常に分かりにくい構成になっている。 何か変わった事をしてみようという監督の狙いなのだろうが、成功しているとは思えない。 タイの雰囲気を感じられるのは悪くないが、普通にオムニバス形式にするなどして、もう少し分かりやすくしてほしいところだ。 [インターネット(字幕)] 4点(2025-02-05 23:29:44)《新規》 |
7. 喜劇 駅前百年
《ネタバレ》 むやみにテンションばかり高くて、名優たちの魅力が出ているとは言い難い。 とにかくガチャガチャとうるさいばかりだし、お金の話ばかりだし、魅力的な女性は一切出てこないしで、まったく好みに合わなかった。 [インターネット(邦画)] 2点(2025-02-03 20:37:33)《新規》 |
8. キートンの恋愛三代記
《ネタバレ》 原始時代、中世、近代それぞれの時代におけるキートンの恋愛に関する戦い。 ビルから落ちるアクションでは死ぬんじゃないかと怖くなるほどだ。 教訓としては、強い恋敵がいようとも自分の愛を諦めずにしつこくアピールすれば、やがてはその女性と結婚できるんだよ、ってこと。 キートンによる恋愛指南映画みたいなものだろう。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-02-03 07:31:40)《更新》 |
9. ヴァニタス
《ネタバレ》 酷い内容だな、コレ。 最後も最後で酷いし、それまでも大して面白くもない。 バスケのシーンがしつこく多過ぎる。 おそらく学生生活における無為な時間の象徴として描かれていて、いかにこいつらの学生生活が無意味なものであるかを表現しているのかもしれないが、さすがに多過ぎる。 バスケ好きでもない限り、いい加減見ていて嫌気がさすだろ。 [インターネット(邦画)] 3点(2025-02-01 15:13:15) |
10. 日本春歌考
学生運動と似たノリでとにかく集団行動。 登場人物たちは群がるのが好きで、単独で動くとすれば女と会っている時だけ。 そんな生活パターンは個人的に嫌いなので全く感情移入できない。 もっと孤独を愛せと言いたい。 そしてビデオジャケット裏の解説文にも書いてあったが、いかにも即興的な作りで思いつきで撮った感じ。 これが当時は挑戦的な試みで前衛的だったのかもしれないが、現在からみれば何ら前衛的でもないし、乱暴で適当な作りになってしまっている。 そして歌がしつこい。 ヨサホイ節はまだいいが、気色の悪い民謡みたいな独唱をやめてほしかった。 [ビデオ(邦画)] 3点(2025-01-31 07:08:56) |
11. シェルタリング・スカイ
《ネタバレ》 いまいち乗り切れない、煮え切らない内容の映画だった。 序盤はエキゾチックなロードムービーといった趣きでなかなかの味わいだったが、終盤に近づくにつれ「海外旅行には行きたくない」という気持ちにさせられる、非常にネガティブな内容だったように思う。 [インターネット(字幕)] 5点(2025-01-29 20:59:27) |
12. 沖縄狂想曲
《ネタバレ》 沖縄基地問題の知られざる裏側を描いた告発的ドキュメンタリー。 嬉々としてアメリカ映画なんぞ見ている場合ではない。 日本人がアメリカ映画ばかり喜んで見るのは敗戦国であり、アメリカの属国であるからだ。 このドキュメンタリーの内容を、映画に置き換えて表現するとそんな具合になる。 沖縄の米軍基地が日本を守らない、いや、守れない根拠が語られる。 まさに日本のマスゴミが語らない真実だった。 それを知れただけでも、このドキュメンタリーを見た価値はある。 中国脅威論を真っ向から否定していて痛快。 日本はあくまで東アジアの中の日本なのであって、同じ東アジアの中国や韓国と手と手を取り合うことが必要だ。 アメリカ大統領と握手してニコニコしてる場合ではない。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-27 10:43:21) |
13. Black Girl(原題)(1966)
《ネタバレ》 フランスの裕福な家庭の乳母として、セネガルからやって来た黒人女性のディオアナ。 しかし実際に来てみると、乳母だけではなく料理に炊事に洗濯、掃除と奴隷のようにこき使われる。 しかも外出は許されず孤独を強いられる。 精神的に追い詰められたディオアナはバスルームで喉を切って自殺した。 黒人差別と人権蹂躙を、アフリカ映画の祖ウスマン・センベーヌが描いた鮮烈な作品。 セネガルのものと思われる歌声が、BGMとして終始流れているのが印象的。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-01-25 22:29:58) |
14. 人斬り与太 狂犬三兄弟
《ネタバレ》 ギャアギャアウギャアドンパチと最初から最後までとにかくやかましい。 好みとは言えないものの、菅原文太のはちゃめちゃキチガイ犬ぶりと暴走、そして最後の蜂の巣にされるシーンまでの、息もつかせないハイテンションぶりは凄まじいものがあった。 [インターネット(邦画)] 6点(2025-01-25 21:06:10) |
15. テラリウムロッカー(MOOSIC LAB ver.)
《ネタバレ》 音楽性を重視した近年の日本映画が大好きなので、もっと高い点数を付けたかったんだけど、さすがにこの内容だと無茶かな。 女子社員がロッカーで植物を育てている。 ここまではいいとして、それが男性の同僚にバレたからキスを許すとかはさすがに無理がある。 そして同僚の家で、同僚所有のワンピースを着てイヤリングまで付ける展開が不自然。 主演女優のPV的ファッションショー(確かに美しいけどね)にしたかったんだろうけど、そこへの持って行き方が雑だ。 あとこの同僚、女のコの肩を触り過ぎだ。 好意を持たれてる訳でもないのに、こんなベタベタと身体に触ったら確実にヤバい事になるだろ。 会社の描かれ方にリアリティが無さ過ぎて、いくら音楽が良くても話に集中できない。 好きな方面の日本映画なので7点は付けるけど、もう少ししっかり作り込んで欲しかったなと、残念に感じた次第。 [インターネット(邦画)] 7点(2025-01-25 11:26:56) |
16. 君去りし後
《ネタバレ》 この内容、好きな人は多そうなのに登録自体が無かったのは意外だ。 高得点が軒並み付きそうな、生真面目なアメ公映画だのに。 個人的には全く好みに合わず。 外見的に魅力的な女性が皆無だし、話も真面目が度を過ぎていて非常につまらない。 その分、悪意が無くて真っ直ぐなのは良さとしてあるけども… 退屈で辛抱を要する3時間。 ほんと、つまらなかった。 [インターネット(字幕)] 2点(2025-01-22 21:19:03) |
17. 卒業(1967)
《ネタバレ》 遅ればせながら、映画史に名を残すこの作品をやっと見る事ができた。 それがまず嬉しい。 見ることが困難な作品ではなくサブスクで簡単に見られるのだけれど、他に優先して見たい作品が大量にあり過ぎて、後回しにしてただけなのだけどもね。 結婚式に乗り込んで花嫁を奪い去るのって、この映画が原型なのかな? だとしたらもの凄い元祖だな。 人妻のアクの強さ、確かに「吐き気」を催すかも。 確かにセクシーではあるのだが、愛嬌が全くないし感じも悪い、そして何より年齢より老けすぎ(30代中盤のはずなのに50近くに見える)。 熟し過ぎていて食あたりしそうだ。 娘さん、他の男と結婚するに至るまでが唐突だし、最後ももちろん唐突だ。 娘さんの気持ちの描き方が雑と言うか、不十分な気はする。 ダスティン・ホフマンの挙動不審なとぼけた演技はとても良い。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-01-20 22:04:38)(良:1票) |
18. 緑の牢獄
《ネタバレ》 かつて西表島には「緑の牢獄」と呼ばれる炭鉱が存在した。 そこで働く坑夫のほとんどは外国人で台湾人が多かった。 今や炭鉱の跡は西表島のジャングルに埋もれている。 軍艦島の炭鉱は有名でも、西表島の炭鉱はあまり知られていない。 西表島の炭鉱にまつわる生きた話を語る橋間良子氏。 この映画の主人公だ。 橋間さんは10歳の頃、親に連れられ台湾から西表島に越してきたそうな。 それから80年が経過し、西表島にある荒廃した家屋で一人暮らしをしている。 壮絶な人生を送ってきたであろうことは、シワやシミだらけの肌や身なりから伺い知ることができる。 台湾で生まれたのにその後80年もの間、西表島で暮らしてきた。 その苦労たるやいかほどのものか。 そして今は一人で暮らす日々。 どれだけの孤独を背負って生きているのか。 エンドロールで橋間さんの若い時の写真が映し出され、そこに「橋間良子氏に捧げる 橋間良子(1926-2018)」と字幕が出た時、なんとも言えない気持ちになった。 時間の重みを感じる良質なドキュメンタリーだ。 (追記) 炭鉱の管理者がモルヒネを扱う許可を持っていて、坑夫たちにモルヒネを売っていた。 坑夫たちはモルヒネ漬けになり賃金のほとんどをモルヒネと食費とで使い切ってしまうため、金銭的にいつまでも炭鉱を抜け出せない。 作中で語られるこのエピソードが怖すぎる。 このエピソードのせいで西表島の炭鉱の歴史は閉ざされたままなんじゃないかと勘繰ってしまうほどヤバい。 ヤバい怖いブラックなエピソード。 [インターネット(邦画)] 8点(2025-01-20 10:13:33) |
19. ひなぎく
《ネタバレ》 今の時代にこれをやったら、ただの悪趣味な食べ物を粗末にするだけの映画になってしまうけど、お堅い政府に向けた反体制的なメッセージだとすれば意味がある映画と言えるだろう。 ただなぁ、意味があるとは分かってはいても、さすがに食べ物を踏み潰すのは胸糞が悪い。 反体制を訴えるもっと別の方法はなかったんだろうか。 吉川ひなのに似た方が美脚だったのは良かったのだが…どうも後味はあまりよろしくない。 [インターネット(字幕)] 6点(2025-01-20 09:29:44) |
20. チャップリンの寄席見物
《ネタバレ》 この頃のチャップリンはまだ若くてとがっているというか、目つきも何だか悪いしものすごく暴力的で、不謹慎ながら非常に面白い。 個人的にチャップリンの動きの中で一番すごいのは、あの腕をぶん回すパンチだと思っているんだけど、本作でもそれは健在で満足。 ところで蛇使いの目つきがヤバいだろ! あれは常人の目つきじゃないぞ。 それと二階席にいたチャップリンの偽物みたいなやつは、チャップリンの一人二役? 終盤で大道芸人みたいなのが立て続けに出てくるが、これが地味に面白い。 若くてとがった暴力的なチャップリンといい、十分に満足できる短編だった。 [インターネット(字幕)] 7点(2025-01-19 21:59:45) |