1. 我等の生涯の最良の年
《ネタバレ》 戦争終わって1年後に、こんな映画作っちゃうアメリカは凄いです。 見終わって本作についてウィキペディアなどで調べてしまいました。 出演者のクレジットの順番。 義手の人。 綺麗なブロンド美女の悪妻を演じた女優さん。 制作の経緯。 オスカーetc… 特に義手の役者さんは本作が終わった後も両手が義手のまま生活を続けなければならないんですよね。 手先が器用だけど、お尻とかどうやって拭くんだろうかと真剣に考えてしまいました。 今の日本には忘れられてしまっている本作ですが、終戦記念日に見る価値のある作品だと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-15 08:56:43) |
2. わが谷は緑なりき
ここまで人間を描ききった映画も珍しいです。 ヒュー少年がロディ・マクドウォールだというのは後になって知りました。 ビックリです。 少年が社会の綺麗な面、汚い面を見ることによって成長する過程は素晴らしいと思います。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-05-15 13:45:07) |
3. 深夜の告白(1944)
戦時中に作られたとは考えられないレベルの出来。 いい意味です。 冒頭から、テープレコーダーに殺人を告白する主人公のシーンで始まります。 この頃、すでに「刑事コロンボ」の形が出来上がっていたという訳ですね。 多少シナリオに粗が目立ち、最初は退屈しましたが、物語が進んでいくにつれ、時間を忘れてしまいました。 主人公と人妻、その義娘、そしてその彼氏の関係が絡んでいく過程が見事だと思いました。 そういった点はムダがないですね。 機会があったら是非一度ご覧になっていただきたい作品です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-21 21:33:13) |
4. 心の旅路
《ネタバレ》 まるでジェーン・オースティンの作品を見ているような気分でした。 鑑賞前にレビューの多くが「ご都合主義」「でもラストが感動」と書かれていたので、私はラストに期待したんです。 ですが、正直、このリアリティのない「ご都合主義」展開にどこまで許容範囲があるのか試されるようでしたね。 ラストで記憶が蘇ったリチャードが、マーガレットを「ポーラ」と呼ぶシーンはよかったと思います。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-02-04 23:14:33) |
5. にがい米
この映画、当時見ていた人の感想を聞いてみたいです。 おそらくストーリーなんて理解しようとした人はいなかったんじゃないでしょうか。 この映画の目玉は、当時18歳のシルヴァーナ・マンガーノの豊満な肉体美だと思います。 ブルーレイディスクのジャケットも、彼女のムチムチの太ももが全開。 私は内容も知らずに、ジャケ買いしてしまいました。(笑) 彼女の腰をクネクネさせたダンスも最高です。 腋毛もわざと見せているようです。 それだけの映画ですが、商品は購入価値、十分にあります。 物語は一応、重圧なものが感じられます。 [DVD(字幕)] 8点(2020-11-04 01:48:24) |
6. ガス燈(1944)
《ネタバレ》 何が面白いのか理解に苦しむ作品でした。 イングリット・バーグマンがどうしてこんな男と恋に落ち、結婚したのか、それが全く描かれていないので、冒頭から登場人物全員に感情移入できませんでした。 で、結局、夫は過去に叔母の愛人でもあったという、それをどう捉えていいのかわからないオチで、最初からコイツは犯人だろうと思って見ていた1時間55分、無駄な時間を過ごしたという、喪失感しか残らない作品だった訳であります。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-08-22 01:24:37) |
7. 怒りの葡萄
貧乏、子沢山、大家族、失業。 私の嫌いな要素が全て詰まった皮肉めいた作品でした。 終始、欝になるような展開で、全く起伏がない。 結局、ゴキブリみたいな人間たちが生き残っていくという結末は納得できました。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2019-02-19 20:00:58) |
8. 黒水仙(1947)
訴えてくるものがなかった。 何がどう進行しているのかも私には理解できなかった。 期待していただけに残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2016-06-03 17:10:18) |
9. 飾窓の女
《ネタバレ》 フリッツラング監督の安心して観られる映画です。個人的には「緋色の街・スカーレット・ストリート」の方に軍配が上がります。ジワジワくるサスペンスですが、夢オチなのが残念なところです。それ以外は最高。 [DVD(字幕)] 8点(2014-08-21 03:27:01) |
10. 天井桟敷の人々
3時間以上にもかかわらず、とても楽しめました。バチストのパントマイムは今見ても、高度なテクニックではないかと思います。ラストが印象的でした。ヒロインのガランスにむけた、ナタリーの名台詞は感動的です。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-05-29 01:22:25) |
11. 緋色の街/スカーレット・ストリート
もしかしたらフリッツ・ラング監督の最高傑作ではないでしょうか? 1945年という何とも言い難い年に、ハリウッドでは、こんな映画が作られていたんですね。 彼は客が満足するようなハッピーエンドより芸術性を貫いたことが十分伝わってきます。洒落たセリフ、小道具、シャレード、伏線、使われた音楽が見事と言っていい、「本当に面白い映画とはこれだ!」と言いたくなります。 心温まる映画かと思いきや、人間の汚い部分を見事に描いてあり、笑い、エロス、涙、恐怖、全てが含まれています。 私にとって永遠に残る逸品となりました。 ヒロインが画家を演じるシーンでは笑ってしまいました。だって、佐村河内氏と新垣さんと同じなんだもん! 当時のハリウッド特有のオールセットなのも見どころの一つです。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2014-04-17 15:50:55)(良:1票) |
12. 扉の影の秘密
ヒロインのモノローグで進められる一人称の展開ですが、1947年というと戦争が終わって2年。何か製作者の意向に反して無理やり展開を変えさせられた感じがして、ラストがあっけないです。 結局誰が悪者だったのか、観終わって、もう一度考えなきゃいけない映画でした。 途中まではハラハラドキドキで面白かったんですけどね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-04-17 07:35:26) |
13. 失われた週末
きっと、公開当時は、こういったシチュエーションのドラマは初めてだったんでしょう。 でなきゃ、こんなに多くの賞を獲れるはずがありません。 今観ると、韓流レベル以下のメロドラマです。 ビリーワイルダーの映画を観ていて、いつも納得いかないのが、出会ってすぐ恋に落ちてしまうところです。 どうして、こんなアル中のオヤジに金持ちのお嬢様が恋するのでしょうか? ビリーワイルダーの最大の弱点だと思います。 ストーリーは、酒に落ちぶれた主人公が、ただ延々描かれているだけで、何の振幅もありません。 最後に「失われた週末」は本当に失われたものだったのか?というのがオチなんですが、それだけ観るのに、1時間40分は、私にとって、とても長く感じました。 この映画が評価できないのは、私が以前水商売をやっていて、酒癖悪い客を沢山見てきたからかもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-01-20 20:56:47) |
14. 野良犬(1949)
当時としては斬新なアイデアだったかもしれないけど、今となっては、古臭いだけのような気がする。 ようするに、この後、いろいろな映画やドラマで参考にされたというんんでしょうね。 スピルバーグの「激突」でも同じようなシチュエーションが使われているのを知りました。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-07 22:19:40) |
15. 静かなる決闘
《ネタバレ》 三船敏郎さん演じる正義感燃える医師と千石規子さん演じる見習い看護師の5分近い長回しセリフのやりとりには圧巻でした。 梅毒って怖かったんですね。 感想が書きづらい映画ですが見ごたえ十分です。 西部劇みたいなタイトルで誤解されそうですね。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-01-06 02:54:58) |
16. 誰が為に鐘は鳴る
私は「ワールド・プレミア上映版」という2時間40分バージョンを観たのですが、いやいや、インディ・ジョーンズ顔負けって感じのゲイリー・クーパー、ヒロインのイングリット・バーグマン、最高でした。 1943年製作。当時の日本は戦争の最中だったことを考えると、よくもまあ、どっちが勝利するかも分からずに、ナチスドイツ、イタリアを敵に回した映画なんてつくったなぁと感心してしまいます。 セットでの撮影も多かったですが、戦車など本物の迫力は見ごたえがあります。 主人公二人のメロドラマが目立つと、よく言われていますが、この時代に遠まわしに残虐行為を表現するバーグマンのセリフはとても重々しく感じます。 原作のヘミングウェイが本作に酷評をしたそうですが、ハリウッド映画とはこれだ!という強いインパクトがあって、私的にはとても感動させられました。 [地上波(字幕)] 8点(2012-02-22 00:13:14) |
17. 生きるべきか死ぬべきか
「結婚哲学」に感激し、ルビッチ監督を追いかけてみたのですが、眠い目擦って観たせいか、面白さが全く伝わってきませんでした。 登場人物が皆同じ顔に見えてしまい、本物なのか、ナチスを演じているのか全く理解できません。 きっと、これギャグなんだろうなと思うシーンも笑っていいのか判断できず……。 主人公は女性だと思いますが、構成がメチャクチャなのでストーリーについていけませんでした。 私は喜劇ファンですが決して必見ではないと思います。「あらすじ」にそんなこと書かないで下さい。 [ビデオ(字幕)] 3点(2009-11-04 05:27:47) |
18. 桃色(ピンク)の店
《ネタバレ》 本作のリメイクの企画を作ったのは、パソコン普及とピッタリあった時で、ある意味運命かもしれませんね。 ただ、パソコンだと、出会い系サイトという、少し後ろめたいイメージと違い、文通やアマチュア無線で友達を得た時代は純粋さがあったと思います。 観客は途中から待ち合わせを約束した文通相手が誰なのか分かった男性と同じ立場になり、最後の最後までわからない女性にもどかしさを感じたりもします。 ですが、時間も100分とコンパクトに収められ、台詞のやりとり、サブキャラも全て個性があって、A級のロマンティックストーリーであると断言できます。 「C」として挙げれば、この邦題タイトルからは観賞意欲が全く湧きません。 いっその事「ユー・ガッタ・メール(オリジナルバージョン)」にしちゃえば? [DVD(字幕)] 7点(2009-11-04 01:02:14) |
19. 天国は待ってくれる(1943)
《ネタバレ》 冒頭「素晴らしき哉人生」のような死後の世界から始まるシーンで私には受け付けないものを感じました。 主人公が人生を回想していく展開は散漫すぎて、プレイボーイだっただけの自分を地獄へ落としてくれなんて考え方は、現代の価値観では考えられないレベル。 時代が変わるごとに年老いていく人物に対して、背景はニューヨークのワンシーンだけでほとんど変わらないから「人生」を感じません。 「ルビッチ」というネームバリューだけで私は絶対に評価を高くしません。 若い方は歴史的資料として受け止めた方がいいですが、映像テクニックに注目するところもありません。会話のやりとりも「昼メロ」レベルです。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-03 19:16:54) |
20. カサブランカ
《ネタバレ》 サスペンスとラブロマンスが絡み合って結論から言うと最高と言いたいのですが、どうも私には、モロッコ、カサブランカ、という地名に馴染むことができず、時代背景を描く前半15分が退屈でなりません。 リックとラズロ、二人を同時に愛しているイルザに、な~んか…ズル賢く感じてしまうのは私だけでしょうか? これが反対に、二人の女を同時に愛する男と設定を変えたら、女性はその男に共感できるのでしょうか? 製作中も、どちらの男がイルザとアメリカに行くか決まってなかったそうですが、一番美味しい役を演じたのは、やはりハンフリー・ボガードだと思います。 この時43歳のボガード……う~ん、私には60歳くらいにみえる。 [DVD(字幕)] 8点(2009-10-17 08:13:07) |