1. THE LAST MESSAGE 海猿
映画としてのスケール感と災害映像の迫力はシリーズ中最高の仕上がりで、しっかり作ればおもろくなる要素は多分に存在しとったっちゅうのに、そういう期待をいだかせたんは中盤ぐらいまでで、とにかく圧倒的にドラマ部分が貧弱すぎた。だいたいこの災害における危機や困難のなかでドラマを形成しなければならんはずやのに、出てくんのはいま起きている事態とは関係ない過去話ばかり。根本的なドラマの作り方が間違ってるねん! [地上波(邦画)] 3点(2011-12-22 10:15:51)(良:1票) |
2. ガフールの伝説
映像面についてはさすがの仕上がりで、アクションシーンのスピード感とタメの演出、CGの美しさなんかはザック・スナイダーらしくてよかってんけど、残念やったんは脚本面で、ちょいとこれは駆け足すぎたような気がするし、子供向けアニメーションっちゅうことでザック・スナイダーのもうひとつの味であるブラックさが薄かったんも残念。せやけどエンディングの影絵風アニメーションはさすがのセンスやったよね。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2011-12-22 10:10:17) |
3. シャッター アイランド
《ネタバレ》 やや仰々しすぎたような気もすんねんけど、スコセッシらしい無駄に力の入った演出は完璧で、CGなども巧みに取り入れながらじつにスリリングな映像を作り上げとったし、妄想に逃げてまわな壊れてまう人の心の弱さ、哀れさもテーマとしては理解できる。しかしどちらにミスリードしていくかだけの問題で、基本的には予想どおりの展開、オチでしかなく、脚本面でのインパクトが薄かったんはめっちゃ残念。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2011-12-19 21:05:53) |
4. カラフル(2010)
人間の残酷さっちゅうもんを真正面から描きながら、多様な人間性の尊重、他者がいるひとりじゃない喜びという普通の幸せを、これまで以上に丹念な生活描写の積み重ねんなかで見せてったじつに原恵一らしい作品で、とくに食事や食卓をドラマの起点として使っとったところは秀逸。ただ今回は脚本がちょい平凡すぎたんが難点で、オチも非常に早い時点でネタバレ。自分で脚本も書きゃーよかったのに。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2011-12-19 21:03:11) |
5. ロビン・フッド(2010)
娯楽色に徹したけっこう軽い感じのノリの作品で、迫力の戦闘シーンに意外なドラマやキャラクターが素直におもしろかったし、途中ずっと「『ロビン・フッド』ってこんな話やったけ?」と思いながら観とってんけど、ラストで「ああ、なるほどね」とわかる仕掛けが非常によかった。残念やったんは娯楽に徹したことによってリドリーらしいバイオレンスさが薄めやったってことかな。だってエンディングのアニメが最もバイオレンスやったんやもん。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-12-18 17:16:30) |
6. エクスペンダブルズ
基本的に話の中身はあってないようなもんやねんけど、B級魂と遊び心満載の潔い映画作りは観とってめっちゃ気分がよく、消耗品であることを自覚した男たちの意地とプライドと命をかけた死闘を存分に堪能させてもらったし、おもいっきりのいいバイオレンス描写も痛快。基本的に失敗することの多いオールスターキャストをそれなりに活かしとっただけでも高評価やしね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-18 17:11:25) |
7. インセプション
何層にも重ねられた夢の入れ子構造や、夢への介入、共有、操作のための複雑な設定など、複雑すぎて劇中で行われている事象を正確に理解するんに若干のタイムラグが生じてしまうんやけど、これだけ複雑な設定を破綻もなく緻密にまとめあげ、なおかつエンターテインメントとして昇華させとった点は評価できるし、革新的とまではいかへんねんけど映像的にもインパクト十分の仕上がり。せやけどこれって絶対に今敏から影響受けとるよね? [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-12-18 17:08:35) |
8. キック・アス
オタクの妄想を見事に具現化させた作品で、ヒーローにあこがれるオタク少年の夢と現実をシニカルさとユーモアを交えて痛快に描き出しとったし、アクションシーンにおける容赦のないバイオレンス描写は圧巻で、とくにヒットガールの最後の突撃シーンの美しさと残酷さは絶妙な挿入歌の使い方も含めて燃えに燃えた。唯一の不満があるとすれば終わり方をもうちょい苦いもんにしてほしかったっちゅうことかな。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-12-18 16:37:18) |
9. スプライス
ちょっとだけ高尚な『スピーシーズ』っちゅう感じで、自分たちが生み出した新種の生命体によって右往左往させられとる中盤ぐらいまではそれなりにおもしろかってんけど、それ以降の展開がなんや凡庸で、最終的には陳腐な愛憎劇みたいになってしもうてたし、新種の生命体であるドレンのキャラクターはよかってんから、そこをもうちょい突っ込んで描いてほしかった。あれじゃ結局なにがしたかったんかよくわからん。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-18 16:17:57) |