1. 恐怖の報酬(1953)
《ネタバレ》 監督が一人とは思えないほどクオリティが安定してないと感じました。町の貧しさを示す導入部は優れた映像作品を予感させましたがそこがピーク。トラックが出発するまで約1時間も費やした割には人物描写や町の描写が映像的にも内容的にも物足りないという印象です。マリオとジョーが親密になる過程も淡泊だしマリオやジョーがお金を欲している理由もセリフでさらっと説明してしまっている。ビンバに至ってはほとんど描写がない。トラックの運転技術を競うシーンも淡泊で説得力がない。 トラックが出発してからはスリルの連続で凄く楽しめました。が、トラックの爆発や油まみれのシーンなど幾つか唸らせられるカットはあったものの、やや慎重さに欠ける運転の仕方やトラックの振動、ジョーを死に追いやったのに意気揚々としてるシーンなど細かい部分が雑で説得力に欠けると思いました。 最後のクロスカッティングはそれまでと異なるテンポで高揚感を感じました。この映画の最も好きなシーンかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2013-10-13 19:37:36) |