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墨石亜乱さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 159
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 メインストリームでは無いが映像プランナー/ディレクターを生業としています。
映画を観たのは小・中学時代がテレビの吹替えで。高校・大学時代は映画館で年間300本ほど…好きな作品はリピート鑑賞。ニューシネマより王道の娯楽作品を好みます。
吹替えの演技で好きになった映画も多数。広川太一郎、羽佐間道夫、大塚周夫、中村正、若山弦蔵、石丸博也は個人的に人間国宝に認定したい。

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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  夢みるように眠りたい
祝・デジタルリマスター版Blu-ray発売!   昭和初期の東京。 私立探偵:魚塚甚(佐野史郎)は「誘拐された娘“桔梗”(佳村萠)を探し出して欲しい」と依頼される。 依頼者は月島桜という女性。調査を始めた魚塚は“Mパテー商会”なる怪しげな一団に行き当たる。 さらに、事件と深く繋がる無声時代劇『永遠の謎』とは一体何か? 魚塚は謎の向こうに何を見るのか? そして桔梗は何処に・・・・・・  - 初めて観たのは、三越劇場だったかな?ミニシアターでの上映でした。 不鮮明な白黒画面、無声映画に活弁という古風なスタイルを〝あえて〟とった、邦画には珍しいカルト作品と言えます。 その狙って作ったスタイルが見事に〝映画への愛〟を美しくピュアに描き切っていて素晴らしい。 原案・脚本・監督は、これがデビュー作の林海象。後の『帝都物語』の脚本や『探偵 濱マイク』シリーズなども素晴らしい仕事。 1986年製作なので30年以上前のインディーズ作品ですが、変則的な劇中劇は今で言う【メタ構造】で林監督の才能が感じられます。 あがた森魚の音楽も映像にぴたりと符合し、独特の世界観を構築しています。   今回、国内版Blu-rayと米国ARROW VIDEO版Blu-rayの両方を購入しましたので、好き過ぎで書けなかったレビューをやっと書きました。   ARROW VIDEO版で確認したデジタルリマスター映像の鮮明さは、DVDとは雲泥の差です。 ただ、劇中映画『永遠の謎』は元々あったグレイン(画面の粒子感)までパキッと鮮明になり、古い活動写真の表現として逆効果に感じました。まあ「見ようによっては」ですが。 総合的には素晴らしいリマスター。いや、劇場鑑賞の印象さえ遥かに越えて鮮烈で作品に惚れ直しました。  - 映像特典(ARROW VIDEO版) ・本編オーディオコメンタリー1:林海象監督と主演佐野史郎さん(※DVDのコメンタリーと同じ音源を使用) ・本編オーディオコメンタリー2:日本映画専門家トム・メスとジャスパー・シャープ(※字幕なし) ・佐野史郎さんインタビュー「卵はいくつ?」(28分49秒) ・活弁士 澤登翠さんインタビュー(18分13秒) ・澤登翠さんによる劇中映画「永遠の謎」の活弁パフォーマンス(6分47秒) ・「夢見るように眠りたい」修復メイキング(4分01秒) ・サイレント時代劇のシーン(2分40秒)※京都おもちゃ博物館アーカイブより ・オリジナル劇場予告編(2分38秒) ・英語版予告編(2分38秒) ・静止画ギャラリー  映像特典(国内:ドリームキッド版) ・本編オーディオコメンタリー:林海象監督と主演佐野史郎さん ・予告編(2分39秒) ・英語版予告編(2分39秒) ・修復メイキング(4分17秒) ・林海象監督メッセージ(43秒) ・対談映像:林海象監督と主演佐野史郎さん(4分23秒)   舞台活動から映画へと脱皮する林監督の、気恥ずかしい程の“その時”がフィルムに焼き着いて、同じく“その時”の私に共鳴したのだと思います。
[ブルーレイ(邦画)] 8点(2022-04-08 19:15:24)
2.  エクスカリバー(1981) 《ネタバレ》 
非常にシンプルかつ、誠実に作られたイングランドのアーサー王伝説の映画化。 公開は1981年。おそらく1977年の「スター・ウォーズ」の大ヒットの影響で、この有名な《剣と魔法の壮大な物語》の企画が通ったものと考えられます。 しかし、渋い歴史ファンタジーに仕上がったこの映画は、娯楽ファンタジーを期待した多くの観客の失望をかったでしょうね。でも、目の肥えた評論家や映画ファンには高く評価されて、本作に影響を受けたクリエイターは少なからず存在している。ザック・スナイダーの「バットマンvsスーパーマン」、スピルバーグの「レディ・プレイヤー1」では本作をリスペクトした描写がある。  この物語で描かれている《女性の裏切り》や《親の因果が息子の運命を狂わせる》悲劇性は、同時期に製作された「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」と重なっていて(ある意味で必然か?)興味深い。  出演者では、ブレイク前のリーアム・ニーソン、パトリック・スチュワート、ガブリエル・バーンなどが話題になるが、個人的にはマーリンを演じたニコル・ウィリアムソンの硬軟自在な演技が素晴らしいと思う。(「シャーロック・ホームスの素敵な挑戦」のホームズ役もユニークだった) VFXは今見ると決してレベルが高いとは言えない。反面、光り輝く甲冑など独特の衣装、戦場となる実物大の城などは映画のスケールアップに貢献いていると思う。 映画全体としてはオペラに近い大人向けの演出で、観客を選ぶ作品だと思う。私は大学生になって再見して以来、好きな映画の上位に入れました。 いま一番、4Kリマスター化して欲しい映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2021-04-17 16:10:29)(良:1票)
3.  スター・ウォーズ/帝国の逆襲 《ネタバレ》 
レジェンド過ぎて、今さら何を語る・・・ですが(笑)  脚本執筆直後に亡くなった リイ・ブラケット(夫は「キャプテン・フューチャー」 で有名なSF作家エドモンド・ハミルトン)は、どのように作品に貢献したのだろうか?  おそらく、空前の大ヒットで完全に製作の自由を勝ち取ったルーカスは、スター・ウォーズの世界を拡張するにあたり、SW銀河をより強固でリアリティあるものに補強したかったのでしょう。 そこでSF界の中から、SWの世界観に適した作家としてブラケットを選んだのではないでしょうか。 結果として、多彩な惑星が登場し、ガス鉱山と通商で成り立つベスピンや、地図にない辺境の原始惑星ダコバ、アステロイド帯や氷の惑星ホスにおける独特の生態系などが生まれ、SWの宇宙が奥深いものになったのではないかと想像できる。  一方、ローレンス・カスダンの加入は、クリフハンガー要素とスリリングな恋愛模様で物語を引っ張り、感情移入しやすいアクティブなキャラクター造形に大きく貢献していると思う。 さらに、ベテラン監督のアービン・カーシュナーが、ホスの白兵戦で見られる戦場のリアリズムやシリアスで悲劇的な要素の演出で、SFでありながら観客の心に訴えるドラマを作り上げたと。  そしてルーカスは、自身のトラウマとも言える親子の確執テーマを壮大なスペースアドベンチャーと融合させ、『帝国の逆襲』で (完結編でないにも関わらず) 全世界に衝撃を与え、永遠に続くインディーズな宇宙神話の基盤を創りあげた・・・  まぁ、実際どうだったかは別にしても、『帝国の逆襲』がその後に与えた影響は非常に大きい。 a long time ago in a galaxy far far away.... 作り手はメジャーに変わっても、スター・ウォーズの宇宙は広がり続けている。
[映画館(字幕)] 9点(2019-11-01 13:09:51)(良:1票)
4.  ブルース・ブラザース 《ネタバレ》 
「午前十時の映画祭FINAL」のリバイバル上映で、再び若い世代に衝撃を与えているらしくSNS界隈が賑わっていますね。  今更ですが、世界中の映画評論家、ミュージシャン、芸能人から絶賛されているミュージカル・コメディー映画です。 また、アクション面でもギネス級のカークラッシュが有名。 何より登場する有名ミュージシャンと楽曲の数々、パフォーマンスの素晴しさは《奇跡》のレベルです。  監督はジョン・ランディス。同時期の監督作品は ・ブルース・ブラザーズ (1980) ・狼男アメリカン (1981) ・大逆転 (1983) この後、マイケル・ジャクソン “スリラー (‘83)”のMVに抜擢されるのも納得の流れです。  観た人も観てない人も、劇場で上映されるのは最後かも知れませんから、この機会に是非どうぞ! 上映劇場→ http://asa10.eiga.com/2019/theater/all/  この映画、テレビ放送の吹替えキャストも異色でした。 主役のブルース兄弟を担当したのが ・せんだみつお/小野ヤスシ(芸人) ・バブルガム・ブラザーズ(ミュージシャン) ・高木渉/青山穣(声優)※ブルーレイ と三者三様。  個人的なオススメは、せんだ&小野バージョン。 元々、ブルース兄弟(ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド)は、SNL(サタデー・ナイト・ライブ)のコメディアン。 ブルース兄弟の何気ない会話だけで、常にクスクスさせられます。 その細かいクスクス笑いがジャブのように効いて、大ネタの超バカげたアクションと極上の歌とダンスが来る。 この奇跡のアンサンブルが THE BLUSE BROTHERSの魅力の核心です。  これを日本語に吹替える・・申し訳ないですが声優さんでも役不足。 バブルガムは、ある意味で貴重ですが 演技面では難がある。ジャブが効かない。 そこで、せんだみつお&小野ヤスシ。ベテランコメディアンのお二人、これが大正解。 何かにつけ〝適当な嘘と下手な言い訳〟をする兄ジェイク。その適当さを自然に日本語変換するせんだ節。 少ない言葉でジェイクを受け流す弟エルウッド。それを違和感無く再現する小野ヤスシ。しかもコンサートの前説の流暢さは本家さながら。 2人の息がピッタリで、脇の声優さん達もノリノリ。全編を通して楽しさのテンションが落ちません。  この吹替版は《ユニバーサル思い出の復刻版 ブルーレイ》に収録されています。 amazonページ→ http://u0u1.net/vKRK  テレビ吹替には当然カット部分があり、そこは字幕なので興ざめですが、ブルーレイがテレビに勝る点も。 ラスト近くで税務署の職員(カメオ出演のS.スピルバーグ)が「はい、受け取りをどうぞ。」と言って以降は、元々セリフが一切ありません。 税務署シーンから“監獄ロック”へ、そしてミュージシャン総出演のエンド・クレジットへ、テンションそのままになだれ込みます。 テレビ放映は、ジェームズ・ブラウンが歌う前でフェードアウト。何ともったいない!  おっと長く書きすぎた、 それも愛ゆえに。
[映画館(字幕)] 10点(2019-07-17 00:17:27)
5.  エメラルド・フォレスト 《ネタバレ》 
親子の絆と自然の尊さを、美しいジャングルを舞台に描いた冒険譚!  冒頭、《事実を元にした物語である》とのテロップが出る。 その事件とは 1962年。ブラジルのヤバリ川でキャンプしていたペルー人親子が原住民に襲われ10歳の息子が行方不明になった。その10年後 同じ川の上流で伐採作業中の父親が偶然インディオの若い酋長と出くわす。それがずっと探していた自分の息子だと気づき、一緒に帰ろうと説得する父に息子は、仲間を置いては行けない。と言ってジャングルに消えたという。  映画も前半は、消息不明の息子を探す父親の執念の探索と再会が描かれている。 実際のジャングルで撮影された部族の描写は、美しく神秘的で癒される。 そして後半は、現代文明の理不尽な自然破壊や暴力に、絆を取り戻した親子が立ち向かうオリジナルストーリーとなっている・・・  同様の物語には『ジャングル・ブック』や『ターザン』、日本でも『少年ケニア』などがあるが、それらはCGやアニメーションを使用した派手なエンターテイメントとして作られがちだ。それも楽しいが、この映画はアクションや冒険、原始の神秘を描きながらもCGではないリアルな現実感を持ったアドベンチャーストーリーとなっていて、貴重な作品だと思う。  製作に際しては、インディオの武器・道具、踊りや儀式の研究とリサーチが長期間行われている。衣装やボティペイントなど誇張はあると思うが、それもアマゾンの神話・神秘・魔力を観念的に描きたいというジョン・ブアマンの努力の結果だろう。実際のインディオも出演していてブアマンの息子と友人になったそうだ。
[DVD(字幕)] 7点(2018-01-31 11:36:05)
6.  バック・トゥ・ザ・フューチャー
ティーンエイジャーにとって、共通体験として心に残る映画がある、今それは『君の名は。』だろうか、だとすると…かつてティーンだった僕たち私たちの共通体験映画が、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だろう。 共通点は、ティーンが主人公のドタバタコメディで、時空移動SFで、タイムリミットサスペンスでもあるところ。『君の名は。』は性の差、『バック・トゥ…』は年の差バディーが走り回り夢を叶えるドリームカムトゥルー物語。さらに『君の名は。』の魅力は美しい風景。それに匹敵するのが「どうせならカッコよくしよう!」というスピルバーグの一言で生まれた最高のガジェット、タイムマシン・デロリアンの魅力ではなかろうか!
[映画館(字幕)] 10点(2017-07-21 00:15:42)
7.  2010年 《ネタバレ》 
名作の続編ということで、過度に低く評価していた作品。 ただ、名人 R.エドランドらしからぬ、オプチカル合成のミスマッチは気になった。  久しぶりにBlu-rayで再見し、レビューを書く気になったのは・・ 「木星の衛星エンケラドゥスに生命の可能性がある」と、NASAが会見したからである。  アーサー・C・クラークの小説を映画化した『2001年宇宙の旅』の後日譚的なこの映画でも、木星の衛星に生命が発見され 同時に、戦争直前の米ソの緊張、調査宇宙船での両国クルーの対立と協力が並行して描かれる。 そして・・・宇宙的意思から人類への警告と米ソ衝突の回避、新生命との共存が人類の未来として啓示される。  先日のNASAの会見・・このタイミングは偶然だろうか?  国が暴走した時、警鐘を鳴らし続けて来たメディアは映画だった・・ 北朝鮮とアメリカの危うい緊張情勢に対して、NASAが『2010年』に倣(なら)って発した「愚かな行為に対する警鐘」。私には、そう思えて仕方がない。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-04-14 18:05:21)
8.  天空の城ラピュタ
日本映画最高の冒険活劇  まっすぐな少年と可憐で献身的な少女の大冒険を ハラハラ、ドキドキのアクション満載で描く。  地下から遥か天空まで、ファンタスティックでスケールの大きな舞台 善も悪も、個性的で人間味あふれる登場人物たち 夢と希望、勇気、そしてハッピーエンド・・・  まさに、まんが映画の最高峰!文句なし!!
[映画館(邦画)] 10点(2017-04-11 14:31:26)
9.  ドラゴンスレイヤー 《ネタバレ》 
ドラゴンを描いた映画としては重要な作品。  竜=ドラゴンが登場する映画は数多くある。「ドラゴンハート」や「サラマンダー」、最近では「ホビット」のドラゴンが印象的だった。 1981年公開のこの作品は、ドラゴンを描いた映画のターニングポイントとして評価したい。 それまで、映画に登場するドラゴンといえば、ハリボテ製で動かずに首を振りながら煙を吐くだけだったり、いかにも人形のコマ撮りだったり、動作のノロい機械じかけだったりと造型的リアルさにも、生物感にも欠けていた。  『ドラゴンスレイヤー』は、ILMがSTAR WARSで培ったモーションコントロール撮影技術をコマ撮りに応用し、被写体にブレを生じさせることで複雑かつスムーズなモデルアニメーションを可能にした映画で、ブルーバックで撮影したドラゴンが生き生きと羽ばたいて飛び、地下を這いずり回る巨大な翼竜(ワイバーン)の映像を実現している。 バーミスラックスという固有名で呼ばれるドラゴンのキャラクターも素晴らしい。残忍な性格。人間のように賢く、生贄を好む一種の神として(王よりも強い力で)領土を支配している。反面、子育てをする動物的な性質があり、ファンタジーとはかけ離れた生命感あふれるドラゴンだ。ディズニー映画なのに・・・である(笑)  ストーリー的には、竜退治を書いたいくつかの神話(「叙事詩ベオウルフ」の神器も敵わない竜との相討ち、「聖ゲオルク」の王女の生贄など)をベースに創作されているように思うが、《魔法使いとドラゴンの戦い》というファンタジックな設定にしては少々エグい。 救うべき王族の美女が、あろう事か幼体ドラゴンの餌にされ、精神的に病んでしまった王の姿が陰鬱(いんうつ)で暗く。竜がいなくなった王国も何だかハッピーではない。日本で劇場公開されてなかったのも、その為か。 主人公も、しょうがなく師匠の代わりに竜退治するハメになった魔法使いの弟子なので、彼の冒険物語ではなく《ドラゴンや魔法使いに象徴される神話的世界の終わり》を描いた映画といった方が正しいでしょう。  「ホビット」や「ロード・オブ・ザ・リング」も神話時代から人間の時代への転換を描いた映画で、ホビットの竜=スマウグの造形や描写は、ドラゴンスレイヤーのバーミスラックスに対するオマージュではないかと思える程。 もっとも、バーミスラックスの方がホビットの原作『ゆきてかえりし物語』にインスパイアされて造形された可能性もありますが・・・  「バンデッドQ」で《神》を演じていたラルフ・リチャードソンが、老魔法使いウルリク役。 「竜も魔法も時代遅れ」と自覚しながら来客には大げさに威厳を見せつけたり、老骨にムチ打って旅に出掛けようとしたりとチャーミング。「スター・ウォーズ」銀河帝国の皇帝(シス暗黒卿ダース・シディアス)イアン・マクダーミドも神父の役で出演して、ここでも壮絶な死に様を見せてくれる。  日本ではVHSとLDが既に廃盤。字幕入りDVDは未発売で、海外版DVDしか今のところ観る手段はない。 発掘系シネマとしてDVD化して欲しい一本です。
[ビデオ(字幕)] 6点(2016-10-07 22:11:25)(良:1票)
10.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》 《ネタバレ》 
スター・ウォーズと並んで、過去のものとして忘れ去られていた冒険活劇ジャンルをVFXの効果的な活用で蘇らせた意義は絶大。以降数多い類似作品が製作され、ロマンシング・ストーンやハムナプトラなどが登場した。 それでも、インディアナ・ジョーンズ教授の冒険シリーズが数多の作品と一線を画すのは、稀代のクリエイター2人の奇跡のコラボレーションだからか。当初予定ていたトム・セレックが先約のTVシリーズのためキャンセルされ、ハリソン・フォードがキャスティングされたのも奇跡だが、 最大の魅力は、VFXマジックで観客の想像を完全に覆すクライマックスだ。 奪い合いの末、宝は悪の手に渡る。しかしその中身は風化して只の砂と化していた…皮肉なラスト。それまでの作品ならこれが落ち、これで終わり。だが、発電機が不気味な唸りをあげ…ここから真のクライマックスが始まる。観客は神秘の宝が持つ戦慄すべき神の力の目撃者となるのだ。その余韻が冷めぬ間にもう一つのVFX画面、無数の箱が並ぶ広大な倉庫に神器が消える二度目の皮肉なラストだ…もう呆然とするのみ。  観客が見たいものを〝これでもか〟と見せ、更にもう1回クライマックスを用意する。007シリーズがスタンダードとしたが時代を経て陳腐化したスタイルを視覚効果の力で復活させ再定着させたのが、レイダースだった。 観客はもちろんだが、当時の映画人こそ大きな衝撃を受けたはず。間違いなく歴史をつくった作品。今なお同じスタイルでシリーズが継続しているのも奇跡である。
[映画館(字幕)] 10点(2016-10-07 19:45:28)(良:1票)
11.  天才悪魔フー・マンチュー 《ネタバレ》 
ピーター・セラーズの遺作となったナンセンスコメディー  イギリス人俳優ピーター・セラーズは、1980年に54歳でこの世を去った天才コメディアンで、これはその遺作となった作品です。 作品としての評価は、公開当時(その後も)あまり高くありません。しかし個人的には「博士の異常な愛情-または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか-」「カジノロワイヤル」「ピンク・パンサー2」同「3」「名探偵登場」などと並んで〝愛すべき映画〟の1本です。  ピーター・セラーズの得意芸の一つが、珍妙極まりない変装。本作では奇怪な中国人フー・マンチューとその逮捕に人生を懸けた結果ヌケガラのようになってしまったスコットランドヤードのネイランド・スミスの二役ですが、フー・マンチューが登場するたびに変装するのでセラーズの(正体バレバレの)百面相が楽しめます。最後には某ロックスター風にも・・・。ストーリーは、ピンク・パンサー同様のシュールなだまし合いの応酬で、とても愛らしい映画です。  しかし、何より凄いのは、初老紳士の不条理なロマンチックコメディで名演と絶賛された「チャンス」と同時期の主演作だということ。この二面性は作品中の変装より、よほど名人芸です。 ただ、残念ながら現在はテレビ放映以外、海外版のDVD(字幕なし)でしか見ることができません。早く国内版のDVDやBlu-ray(できれば羽佐間道夫さんの吹替音声も収録して)発売されることを切に願います。
[地上波(吹替)] 6点(2016-08-08 18:08:27)
12.  バンデットQ 《ネタバレ》 
天才テリー・ギリアムによる奇想天外な冒険ファンタジー  1981年に公開されたこのファンタジー映画は、まだデジタルVFXのない時代に、それを逆手に取ったような超リアリズム映像とアナログSFX、ユーモアと風刺と不条理と遊び心で〝時間と空間の抜け穴を記した地図〟を巡る冒険を描いた物語。  イギリスのコメディ集団「モンティ・パイソン」唯一のアメリカ人で、「未来世紀ブラジル」「12モンキーズ」など独特のブラックユーモア的世界観の傑作を生んだテリー・ギリアム監督が、虚実入り混じった歴史の名場面、誰もが知っている童話、果ては神と悪魔の対決を、ごった煮スープのように詰め込んで料理したカルト映画です。約2時間の空想の旅を、少年・少女に戻ってご賞味して頂きたい。  アガメムノン王やロビンフッド、ナポレオンの話をしながら親子で楽しんで観るなら、日本語吹替版がオススメ。 余談だが、製作35周年Blu-rayの吹替え音声は、新たに吹替を追加しTV放映のカット部分を補完した完全吹替版となっている。デヴィッド・ワーナーの魔王はテレビ吹替えと同じ羽佐間道夫さんが再演。また、TV版で主人公ケビンを演じていた浪川大輔さんが再録ではケビンの父親役で出演している。  現在、映画における架空世界はすべてCGIで描かれいて、それはそれでCGならではの完璧な美しさがある。が、ほんの十数年前までは、本作のように実物大のセットとミニチュアを撮影し、光学的にアナロク合成していた。決して完璧ではないが、だからこそ実在感があり、温かさがあり、いびつな魅力を持ち、結果、シュールで味わい深い映像が生まれている。 テリー・ギリアム監督の作品は、非常にこだわった美術が特徴なので「バンデッドQ」に魅力を感じたら、「モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル」と「バロン」も是非、観て欲しい。  劇場で見た時から至高の映画なので10点。(客観的には…7点)
[ブルーレイ(吹替)] 10点(2016-08-08 17:34:48)
13.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
手描きの魅力にあふれた宮崎アニメの傑作(最高傑作か)  最初に観た時から段々と評価が上がって8点になりました。(笑) 今さら《ネタばれ》もないでしょうが、腐海による地上世界の済世物語と言ってしまうには、構造がもう少し深い。 火の七日間を起こしたにも関わらず、またもや巨神兵を復活させてしまう人類の懲りない地上支配欲(というか本能)。生態系の自然治癒力としての腐海(菌類)と虫そして人。一見は対立構造。でも、飽くなき欲求で破壊をもたらす行為も地球の進化の“あるべきもの”の一つとして語られているように思う。そこのところが平板な自然に還れメッセージとは違う。  その辺は、原作漫画により明確に感じることができるので、ナウシカについて考える機会があれば、漫画の方も読んでみることをお薦めします。
[映画館(邦画)] 8点(2014-04-19 16:15:21)
14.  リンク 《ネタバレ》 
特別な教育で知恵のついた猿=類人猿がどれほど不気味で得体が知れなくて恐いかを見せてくれる映画です。とは言えショッキングなシーンはありません。 ヒロインの女子学生はバック・トゥ・ザ・フューチャー2と3でマーティーの彼女ジェファーも演じているエリザベス・シューで可愛いです。他のレビュアーさんも言及されていますが、彼女のセクシーなシーンもあるんですが同時にとても不気味なシーンになっています。  それと、これは《ネタバレ》ですが映画の最後に落ちと言うか、ちょっとした暗示があります。ただ微妙すぎて気づかない人もいると思うので書いておきます。 エンドクレジットの直前、ヒロインの車が走り去るラストシーンで放牧された家畜が死んでいます。結局一番悪賢いのは・・・お楽しみに。
[DVD(字幕)] 6点(2014-04-07 23:56:33)
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