1. ぼくんち
原作は貧困ファンタジー漫画。実写になればこのようにいろいろと差異を取り沙汰されてもしかたないでしょうね。私は原作とは完全に切り離して鑑賞しましたので、逆に原作の雰囲気を実写にしては十分に出せているという印象でした。特にキャラクターの出し方描き方が上手であの原作からよくエピソードを抽出し、また演出したものだと感心しました。描写のリアリティについてはもとがダークファンタジーだと捉えているので気にはならず、この現実との微妙な乖離性こそを楽しいんでほしい作品です。どですかでんにはちょっと及びませんが6点献上。 [映画館(邦画)] 6点(2016-06-29 15:50:57) |
2. 1408号室
《ネタバレ》 ホラー映画の常套手段として、人が死ぬことは非常に大切。 ほらこんなにやばいんだよ。ということが一目瞭然になるからだ。 でもってこの映画は一人芝居なのでそれが出来ない、 ホラーの巨匠キング先生の偉大なる挑戦というわけだろう。 つまり一人しか死ぬ人がいないので、まさか開始1時間持たず死ぬわけではないだろう。(『サイコ』の例はおいときます。) と高を括ってみることができるわけで、この時点で構造上の不利益は免れない。 この挑戦に対して、この映画はとにかく不合理、理不尽の、いやらしいで攻め続けてくる。 いやはや、怖かった。一人である分感情移入がしやすく、 キャラ説明が要らない分、ホラーの割には心理描写ができており、 キャストが要らない分それなりの役者を準備できる。 構造上の不利を見事に利点に変えたこの作品。 安易なホラーが増え続ける昨今においては一見の価値アリ。 しかし、5点。 [DVD(字幕)] 5点(2016-05-20 19:11:40) |
3. 伝染歌
中途半端な政治心情がストーリーとは関係なしに散りばめられた非常に気持ち悪い作品。 ホラー映画として完成度がひどくわるく、青春映画としても底が浅いというか底が抜けている。 それなりにテンポがよくみやすいつくりであることが救いではあるが、要は軽薄でしかない。 恥知らずな作品。といえばすむ話。かな。 [インターネット(字幕)] 3点(2016-04-27 17:33:06) |
4. 図鑑に載ってない虫
好みによると言えばそれまでだが、 いくら何でも評価が分かれ過ぎですね。 ふざけまくった映画でこれまでの手法を無視するような 作品ですが、これが何パーセントかの人々の心をがっちりつかんだのも事実。 それだけ突き抜けた作品であるということに敬意を表します。 映画としてはなかなか風変わりで奇天烈な雰囲気が面白いですが、 一方でいくらなんでもというシーンも多くあり、 総合すれば6点が妥当かと [インターネット(字幕)] 6点(2016-03-23 16:58:04) |
5. ゼロ時間の謎
《ネタバレ》 アガサ・クリスティーの原作としらずにアガサっぽいなと思って観賞。 それだけに雰囲気はよくできている。まあフランス版犬神家といったところでしょうか。 内容は違うけど、いわゆるお約束ものミステリー。 評価としては原作者が想像できるくらいに雰囲気が出せている点。 マイナス点はこれがとても21世紀の作品に見えないという点。 映画というよりも二時間ドラマのような趣であること。 知っている人が豊かな時間を使って愉しむ分には良作で、 知らずにみてしまうとちょっと辛いのではという作品。 というわけで5点献上。 [インターネット(字幕)] 5点(2016-03-18 13:33:25) |
6. バットマン ビギンズ
《ネタバレ》 リブート作品として非常によく出来ている。 現代的な解釈と最新の技術で過去の作品を再構築することは簡単なようで、 案外出来ていない作品が多いことからするとけっこう凄い作品なのではないかと・・・ 実際、彼がバットマンになっていくさまはかなりワクワクしたし、解釈の違いも楽しめた。 知ってはいるけれどわくわくできるというのはファンとしてうれしい。 リブートとしてあるべき工夫がなされた作品といえるだろう。 とはいえやはり敵役の魅力など、バットマンシリーズの肝の部分が弱く、 そこはもう少しがんばれる余地を残したという点は減点。 6点で。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2016-03-18 13:23:53) |
7. シティ・オブ・メン
いわゆる日常系映画。 日本のゆるさとは違ってブラジルのどうしようもない層のどうしようもない日々を描いた作品。 これが日常の中にある世界が地球の裏側とはいえあるということは確かで、 そこからいろんな物事を読み解くことも一つの狙いなのでしょうが、 まあそんなだいそれた映画でもないような。 映画としては随分荒削りな『シティ・オブ・ゴッド』のほうがそうした訴求力が高く、 映画としての作りがけっこうしっかりしているこちらのほうは、 ドラマがしっかり出来ているだけにパワーをもたない。 ああー大変だー。以上の感想を持ちにくい持ちにくいのはなぜなんだろう。 青春映画としてそこそこのクオリティというだけ。 『シティ・オブ・ゴッド』の正当シリーズですが、全くの別物。 [インターネット(字幕)] 5点(2016-03-15 13:10:11) |
8. 7つの贈り物
《ネタバレ》 なんか考えさせられる映画。ではなく考えさせたかったのだけれども、そこまで行き着かなかった映画。 自己犠牲。を描いたようで全く自己犠牲とはいえず、現実逃避の自殺になんとなく良いような意味を引っ付けただけ。 これは文化の違いなのでしょうか。なぜ良いことのように描かれているのか不思議です。 キリスト教では自殺は絶対にダメ。なわけですから、 それに対する考え方がなにかしら潮流にあってこうした作品が一つの例として提示されたのか。 与えられる人々のエピソードがそれだけで泣けて、 できることなら違う解決方法があったのならもっと点数は高くできるのだけれど、 問題の提示としては稚拙すぎるやり方で評価できない。 作り方の安定。演技。エピソードは悪くないので5点。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-28 11:13:54) |
9. PLANET OF THE APES/猿の惑星
そもそも差別意識から産まれたとも言われるオリジナルをもつ題材を 差別はいけないよ、という事をとっぴな視点で描き続けたティムバートンが監督。 これはエライことになるぞ、と思いきや全然なりませんでした。 どうやらけっこう彼のアイデアがカットされてしまったようで、 もしかしたら本当にとんでもない映画が出来ていたのかもしれませんが、 彼に期待されたことはあくまでも客寄せのネームバリューだったようです。 どうしようもなく陳腐で平凡な作品になりさがってしまい、 非常に残念ですが、世界観の作り方だけは十分に評価できるとして 甘甘の点数で5点献上。 [映画館(字幕)] 5点(2015-12-26 19:05:13) |
10. メルシィ!人生
かなり面白い設定から、微妙な着地という印象。 下品なお笑いは私も得意ではないのだけれども、 題材的にはっもうちょっと下品なお笑いをいれないと不足なのでは? 演技は素晴らしいけれどもお話がちょっとパンチ力に欠けていると思います。 軽妙洒脱なハイテンポで幾人モノ人物の悲喜こもごもを描いている技術は高い。 しかしその分主人公の成長や周囲の変化に説得力がないような。 ちょっと全体的に薄味な気が・・・ あと差別のお話ですが、やはりここ10年で大分改善されたのでしょうね。 少し、みんなの感覚がフランスにしては古いように思いました。 こういう映画が一歩一歩差別を打ち破って言ったのかもなどと言い出すと、 高い点数をつけざる得なくなってしまうので目を瞑ります。 体調の良いときに見直したらもうちょっと評価上がりそうですが、今のところはこの点数。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-25 19:57:56) |
11. Vフォー・ヴェンデッタ
《ネタバレ》 ヴィジュアルが非常にかっこういい映画。 本来であれば描きにくい、反社会的なブラックなヒーロー像を成立させるために、 あれやこれややった結果。そこまで政治的な意図のある映画ではないのに、 なぜか政治的に神格化されたがっているかのように扱われてしまっている。 SWで主人公が帝国と戦うことについて 共和制と独裁の闘争が~と言い出す人と比べると、 圧倒的にこちらのファンとアンチの数のやばさがわかるだろう。 もちろんメッセージとしてそうしたものはあるんだけど、 魅せたいものは別にあったのだろうと考えると、 やはりこのご時世、興味の無いものには触れないほうがいいのだろうね。 本来はヒーローの造詣のみを追及したそのかっこよさに6点。 [映画館(字幕)] 6点(2015-12-25 18:11:49) |
12. デス・リベンジ(2007)
とにかくこの映画が6000万ドルの制作費ってことに驚いた。 これだけ豪華なキャストであればギャラだけで半分以上は無いだろうに、 そういった意味では凄くがんばった映画だと思う。 全然面白くないけれど、凄い。ウーヴェボルすごい。興行収入すごいマイナスだけど、 ウーヴェボルすごい。2まで作ってる。ウーヴェンボルスゴイ。 世界観やら大規模な雰囲気はそれなりに見られる作品でした。 何かが少し変ればもっと良い映画なのかと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-25 15:45:33) |
13. 集団殺人クラブ
邦画ダメホラー。作品について、 アイドルを全然知らない私でもこの人たちのことを知っている人はあんまりいないだろう。 と断言できそうなアイドルがたくさん出てくる。基本的にエロイシーンはない。 もしくは全編にわたってエロイ、しかし特に嬉しいようなものではない。 素直にかわいくみえるような演出すらしてもらえないために、 クラスで3番目くらいには可愛いけれど性格が残念でちっとも人気の無い女の子。くらいの主演女優がさらに魅力的でなくなる。 ラストで急に悟ったようなメッセージがあり、 多くの場合は、いい加減我慢してみてるのになんでお前が偉そうなことを・・・とむかつく。 つまりは上記のような作品が観たいときには自信をもってお勧めできる。 遠藤憲一が異常に面白かったので一応4点。 [インターネット(字幕)] 4点(2015-12-25 13:12:41) |
14. コンフィデンス
よくある詐欺映画のアルアルネタのような映画。 これはもうパクリ・オマージュの類ではないでしょう。 映画オタクからすると『親父、いつもの。』で出されてきたかのような作品で、 新鮮味や驚きはないですけれでも不思議な安定感がありました。 豪華俳優陣による演技も魅力ですが、演出が非常に軽めでそこだけが残念。 しかし意図としては重過ぎる演出にするとパクリ映画になる。 ゆえにスナック感覚を維持するという点でこのライン。 という線引きがなされていたのではないかと思います。 スナック感覚でいける映画ですのでそのつもりで観る分には十分な見応え。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-25 12:17:04) |
15. マーシャル博士の恐竜ランド
ユニバーサルの重役のクビをとばし、ラズベリー賞に輝いた作品。 とくればさぞかしと思いきや、案外面白い作品だった。 全編にコメディが散りばめられており、ありがちなラストだけはまともなことを言って、 感動させようという事も無く、とにかくぬるい雰囲気が心地よく感じる。 カニが走ってきて急に茹でられたり、トカゲ人間が急に脱いだり、 不条理さが面白かったけれども怒る人もいるだろうな。コレ。お勧めできるかといわれれば、よほど心を許した友人でないとムリ。 70年代を意識しつつ技術は最新で、すき放題やっていて楽しいのですが、 このゆるさは人を選ぶというか世代を選ぶというか、やたらと低評価なのは致し方なし。 同世代の日本人には受けるのではと思います。 [インターネット(字幕)] 6点(2015-12-21 11:48:14) |
16. ハイ・クライムズ
《ネタバレ》 それやったら全部意味なくなるやんか。というラスト。 喪失を描く作品でもなく、法廷闘争を描く作品でもなく、 夫婦の愛情を描くでもない、なんとも残念な映画という感想。 もう少し主人公の葛藤だったり、真実が揺れ動くような脚本であれば 楽しめたと思えるが、基本的には少しづつ真相が暴かれるでもなく、 淡々と物語が進み、突き当たりに到着という流れで、 なんともしまりがない。演技と中盤までのハラハラ感があるし、 結末でがっかりするもののそこまでは一応期待しながらみれたので、 ぎっりぎりで5点。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-20 18:20:07) |
17. バイオハザード ディジェネレーション
映像はイマドキ(2008年当時)の一般的なゲームとレベルは変らず、 脚本も映画というよりはゲームのようだ人間性が薄いし、盛り上げ方がワンパターンで冗長。 ゲームであればプレイしなくてはならないので、飽きないのだろうけれども、視聴の上ではややだれる。 基本的にホラー映画のパターンは守られているので、安心して観られるところは評価するが、 裏切りが少なく、CGという点がなければ映画としては致命的なほど特徴がない。 要はアイデアに乏しく魅力が少ない。あえて映画にしなくても良かったのではと思える。 技術力だけは評価して5点。 [インターネット(字幕)] 5点(2015-12-20 17:55:04) |
18. 地獄の変異
いわゆる正統派のB級モンスターパニック。 洞窟内というシチュエーションも上手に使えているし、小道具も上手くあるし ジャンル映画への愛情がしっかりあって作られているので小気味が良い。 特にラスト。助かったぜ。やったね。だけではなく、 それなりにあとを引くような余韻があり、意気込みが感じられる。 褒めまくったが、B級としてはですので・・・5点です。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-19 20:24:59) |
19. スコア
皆さんの書いていらっしゃるとおり、スター揃い踏みという点以外には何も無い作品。 ベテランと若手の泥棒がタッグを組むこと、泥棒の手口、裏切りなどなど もう映画脚本の王道中の王道過ぎて、イマドキこのストーリー?ってな感じですが、 とにかく配役をがんばって演技を魅せることに映画の命題があったのでしょう。 演技がしっかりしているだけにもう少しそれでも工夫があれば佳作だったのに、 ちょっと勿体無さが目に付く映画でした。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-19 19:05:53) |
20. MW-ムウ-
人間の二面性、個人主義と国家の対立、善と悪、対立軸を際立たせる事で物語りは普通動いていくのだけれども、 この作品ではそれがあまり上手くいかなかったようだ。 シンボルとして描くのであればやはりもっと単純化した方がやりやすかったのに、 そこに迷い、葛藤の要素が入り、さらにその部分の描写に時間を取られすぎた。 政府の闇、というのも事故といえば事故であり、可愛そうだけれども、復習の対象として実際に行動してしまうのは腑に落ちにくい。 正直にいって題材を肉付けした部分が悉く陳腐で幼稚。 漫画原作の映画であるのだし、もう少しシンプルな構成で効果を挙げる為の工夫が必要だろう。 邦画大作としてはみれない作品ではないし、主演はがんばっていたので5点。 [DVD(邦画)] 5点(2015-12-19 15:15:35) |