1. ブレードランナー
プロットはきわめて陳腐、映像はなかなか、俳優陣は微妙。されど全体としての出来栄は秀逸。見たあとに残る印象が別格。当たり前だけれど映画というものは一人でつくれるものではなく、それゆえ、そこから生まれる化学反応の力の凄さに改めて再認識させられました。原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』も傑作である。 6点(2003-03-07 17:22:38) |
2. 三つ数えろ
常に「やれやれ」とでも言いたげな表情で、キメるところはキメる、最高に渋い燻し銀男、H・ボガード。そしてローレン・バコール、最高に綺麗だ!内容より、俳優の放つ力に圧倒された。この時代は、真の意味で「俳優の時代」だったんだな、とつくづくそう思う。CGやセットに頼るのでなく、演技の力の持つ強度。 8点(2003-03-07 00:09:19) |
3. コレクター(1965)
テレンス・スタンプ演じる主人公の、常軌を逸した‘生’への拒絶っぷり。そのスタンスを、コレクターというフィルターを通して観察することで、異常は正常に。少なくとも最も現代的なキャラクターとして映る。ストーカーと言ってしまえば、その意味は狭義なものになってしまうのだけれど。 7点(2003-03-06 01:26:53)(良:1票) |
4. ジャッカルの日
この映画独特の静かな(手に汗握る、ではなく)緊張感は、徹底したリアリズムから来るのではないと思う。この映画のヒューマニスティックな側面にもっと注目してみよう。 8点(2003-03-03 00:31:37) |
5. 蜘蛛巣城
ミフネ、やっぱすげーや。原作を映画化した作品で、これほど秀逸した出来栄えは、流石はクロサワ。原作っつてもシェイクスピアだけになおさら。もう一度言う。ミフネ、すげーぞ。 8点(2003-03-03 00:24:57) |
6. ミッドナイトクロス
「どこか今ひとつ・・」という感じは確かに否めないけれど、この‘物足りなさ’こそ、この映画の核なのでは。嫌いじゃないな、この感じは。 6点(2003-03-03 00:19:53) |
7. アルカトラズからの脱出
なに!?この凄まじい緊張感は。すげーな、すげーな。傑作だ! 9点(2003-03-03 00:17:21) |
8. 無能の人
原作の漫画の世界に過度に忠実過ぎたかな、って気がした。あの漫画は完成度が高すぎる。それゆえこの評価。しかし、役者をはじめ、この映画スタッフはみな良い仕事をしている。その中でもやはりキラリと光るのは竹中直人と風吹ジュン。 5点(2003-03-03 00:14:08) |
9. 仁義の墓場
主人公・力夫(渡哲也)が生前にこしらえた墓石に刻んだ『仁義』の二文字が意味するのは、仁義への忠誠ではなく、仁義を墓に葬り去るという、強固な意志だ。真に極道たらんとしたひとりの男の、狭く、脆く、強いドラマ。 6点(2003-03-03 00:09:06) |
10. 殺人ゲームへの招待
キャストの高めなテンションと、対称的な全体を通してのロウな肌触り。素晴らしいテンポが最高のスパイス。絶妙なカットからも監督の愛情が伺える、愛すべき作品。 7点(2003-03-02 23:47:40) |