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自らに課せられた運命だと、「私は犠牲になる運命なのです」と認める強さがナスターシャ・キンスキーの凛とした美しさと見事にマッチしていて、非常に魅力的な人物像が出来ていたと思います。出てくる男は皆独り善がりで利口ぶってて「アホか!!」と何度も連発してしまいましたが。ただ、だからこそ否応なしに逆境に立たされた時の女のたくましさが際立ったとも言える。だからこそ、男と女は離れがたい生き物だとも言える。「戦場のピアニスト」を見た後でテスを見たのですが、ポランスキーという監督は、冷静に緻密に穏やかに映画を撮る事で見るものの見方を無限に広げる力を持つ、素晴らしい表現者だと思いました。更にこの映画はミレーの絵画の様な、自らの手で土に触れてきた人々の生活の美しさをも描ききっています。素晴らしい作品だと思いました。
【キコ】さん 9点(2003-05-31 02:41:55)
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