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レビュー情報
この作品、僕にとっては懐かしかったな。というのも僕も学生の頃、深夜のコンビニでバイトしてたもので。印象的なヘンなお客さんもいたなあ。ビートルズが大好きで、店内でビートルズがかかってるといつも嬉しそうに僕を見て「ビートルズイズナンバーワン!」と親指を立てる外国人のおじさん(六本木のクラブかどっかで生バンドの仕事をしてるっていってたっけ)とか、早朝スポーツ新聞を買いに来ては「カァーッ!また巨人ボロ負けだよ、ったくしょうがねえなあ」と(何故かちょっと嬉しそうに)こぼしていたおじさん、あ、何故か僕に突然洋モノ無修正のエッチビデオをくれた謎の中年夫妻もいたっけ(友達のA賀君に持ってかれちゃったけど)…と今思い起こすと懐かしいけれど、でも当時の僕はこの作品の主人公と似たような心境だったと思う。弧独、不安、まだ何者でもなく、何事も成していない自分に対する苛立ち、何か起こるんじゃないか…という微かな期待と、やっぱり何も起こらない…という失望、などなど(あ、あと宗教の人にもよく声を掛けられてたっけ。ま、田舎から出てきたジュンボク少年だったからにゃあ)、台詞や説明は少ないけれど、そういう主人公のヒリヒリした気持ちがばしばし伝わってきました。少しずつ心の奥底に蓄積される苛立ち、怒り、そして爆発…何か、切ないやねえ。でも、優しさに溢れた作品でありました。
【ぐるぐる】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-08 22:06:17)(良:1票)
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