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さぁさぁやって参りました、今回は石松と追分三五郎、そ・し・て我らが姐御、投げ節のお仲さんの登場だよ~ん!さて、前作のラストでチョロッと顔を出した石松が、女がらみのいざこざが原因でやくざに追われる三五郎を助ける所から始まる本作。石松は「ドモ」で純情な不器用男、それに対する三五郎は「勝手に女の方が俺に惚れちまうんだ」と言い放つプレイボーイ。この好対照な凸凹コンビが揃って壺振りのお仲さんに惚れてしまう。何でかって?そりゃあ、気風(きっぷ)も良いしセクシーだし、惚れない方がどうかしてるって!壺振りシーンの艶やかさ、そして入浴シーン(!!!!!)の妖しさ・・・あーん、もぉどーにでもしてくれぇ!しかも憎い事にこのお仲さん、酒に酔うと惚れっぽくなって、しかもその事を覚えてないという・・・そーゆーの、一番純情男が傷つくんだぞチクショウ(個人的に経験アリ)!・・・と浮かれっ放しでいてもしょうがないので一応「レビュー」的な事も書いておくと、この作品で(及び他のシリーズ作でも)特筆すべきは時折登場する「歌」の存在。石松とお仲さんが二人酒を飲んで盛り上がるシーンでは「♪惚れていて~惚れていていて~惚れないフリを~していて惚れて~」なんていう歌が正に「口をつついて」出てきたかのごとく自然な感じで歌われたりするのだけれど、時にキャラクターの心情が込められ、時に物語の展開を暗示しているこのような歌が、実に心地良い。それと、歌と同じ位重要なのがストーリーとは直接関係ないような一見「無駄」なセリフの豊かさ、楽しさ。これはいっぱいありすぎて、どれを紹介したら良いのか困ってしまうのだけど、特に登場人物がぼやいたり、弱音を吐いたりする時の独り言が良い(個人的に一番好きなのが第六部で登場するお園さんが夫の無事を祈って「あなたと私はもう長いことご近所付き合いしてるんだから、小さいバチで勘弁して下さいよう」と“押切り権現様にお願いする所の台詞)。こういうのを「無駄」と言ってしまえばそれまでなんだけど、でも何つうのかな、そういう「無駄」が一杯ある余裕、というか空気感みたいなものが、このシリーズを実に豊かで、楽しいものにしてるんだと思うんだよねえ、上手く言えないけどさ。
【ぐるぐる】さん [映画館(邦画)] 8点(2006-03-31 18:42:04)
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