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《ネタバレ》 この映画が高い評価を得たのは、やはり田村正毅の美しいカメラワークに拠る所が大きいと思う。難解な話ではないけれど、説明が最小限、というか不足なので話の筋は捉え難い。僕なんぞはアホなもんで、劇中で時間が経過したことに気づかず、「あり?あの男の子と女の子はどこいっちゃったの?」とずぅーっと考えてたし、家族構成も一回観ただけではよく分かりませんでした(最初エイスケとミチルが兄妹だと思ってたのだけれど、エイスケはお父さんの姉の子供、つまり従兄妹同士なんですな。エイスケの母親は、自分のわがままで息子をほったらかしにして大阪に行ってしまったらしい)。なので、この映画に関しては、まず粗筋を捉えてから観た方が良いと思います。で、色々欠点も多い作品ではあると思うけれど、演出におけるドキュメンタリー的手法を部分的に取り入れた試み(あくまで「試み」であって「完成形」ではない←おっ、なんかこーゆー物言い、まるで【STING大好き】さんのようだ)は、とても刺激的でした(他にも、是枝和裕監督が似たようなことをしていますね)。それに、ラストで流れる「懐かしい、あの頃」を映した8ミリの映像、そしてミチルの台詞が被さり、エンドロールへとつながる所では、不覚にも涙がこぼれてしまいました。月並みな言い方ですが、今後の作品が楽しみな監督の一人だと思います。
【ぐるぐる】さん 7点(2004-03-19 15:38:41)
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