昭和残侠伝 死んで貰います の ぐるぐる さんのクチコミ・感想

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昭和残侠伝 死んで貰います の ぐるぐる さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 昭和残侠伝 死んで貰います
製作国
上映時間92分
劇場公開日 1970-09-22
ジャンルアクション,ドラマ,シリーズもの,ヤクザ・マフィア
レビュー情報
この、シリーズ中最高傑作とも評される作品を語るのは、難しいなあ・・・っていうか、マキノ作品に関してあれこれ理屈を並べるのは、とても野暮な事だと思う。のではあるけれど、この、特に難解だったり取っ付き難い訳でもないのに「知る人ぞ知る」作品扱いされている本作の魅力を、せめてほんの少しだけでも伝えたい、と思うので(もうすぐDVDも出るしね)、書くぜ書いちゃうぜ!大体あたしゃ昔っから野暮天で、特に色恋に関しては・・・って論点がズレてきたので、気を取り直していくぜっ!

さてマキノ雅弘のシリーズ監督作としては、陽気で快活な「昭和残侠伝・血染の唐獅子(四作目)」、それとは一転してハードボイルドな佇まいの「同・唐獅子仁義(五作目)」があるのだけれども、本作は、その両方とも似ていない。何というか、とても静謐(せいひつ)で、こう、ピンと張り詰めた(緊張感、というのとは少し違う)様な印象を覚える。また、ストーリーテリングもシンプルで、余計な説明を省略しているのだけれど、そのせいで良い意味での「すきま(つまりは想像力を刺激する余裕)」が生まれていて、シンプルなのに豊饒(ほうじょう)なのだ。さらに、作品全体のよどみないリズム、というか呼吸がとても「映画的(つまり、小説や演劇にはない、映画でしか味わえない魅力ってことです)」で心地好いのです。何かこむつかしい事をエンエンと書いてしまったけど、別にしかめっ面しながら観る作品ではなく、他の方も書いておられる卵焼きのエピソードや盲目の義母の肩を揉むシーン、あるいは池部良演じる重吉が秀次郎をヤクザからかばう為に殴り、後で泣きながら謝るシーン、さらにマキノ作品で重要な役割を占める味のある脇役(“ひょっとこの松”を演じる長門裕之が良い味出してます)、オットット忘れちゃならねェ藤純子(最近NHKのドラマに出てたけど、年を取ってもあの気品、凄いぜ!)などなど、見所テンコ盛りなのだあ!だから、ワタクシとしては最後にこう言うしかない。「観てチョーダイ!」
ぐるぐるさん 9点(2004-08-26 19:31:56)(笑:1票)
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投稿日付邦題コメント平均点
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