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《ネタバレ》 聞く所によると、この作品は中村錦之助が「中村プロ」を設立してまもなくの頃に製作した作品だそうな。だからなのか、それとも気のせいか、やたらと気合が入ってる印象があります。リアリズムに徹しようとしたのか照明も暗めだし、吉永小百合(おりょう)も竜馬と結婚した後はちゃんと眉を剃ってお歯黒してたし(当時のサユリストはひいただろうなー)。ただ、その熱意が作品の質に反映してたかどうかというと、どうかなあ・・・。ただちょっと興味深かったというか「おや?」と思ったのが二点。ひとつは寺田屋で襲撃された時龍馬がばしばし人を斬ってたとこ。確か実際にはピストルを使っただけで人は斬ってなかったと思うのだけれど、やっぱ錦之助は、チャンバラがしたかったのかな?それともうひとつは、龍馬が中岡慎太郎と共に暗殺される晩に語る台詞で、既存の階級社会に対する憤りから「天皇制の廃止(厳密に言えば、現人神としての天皇の否定、かな?ちょっと微妙な言い方だったんだけど)」を訴えていた所。調べてみたら監督・脚本の伊藤大輔は戦前共産党シンパで、傾向映画(当時盛り上がっていたマルクス主義に影響を受けた作品のこと)なんかも撮ってたのだそうな。ちょっと「へぇ~」と思いました。
【ぐるぐる】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-01-27 16:10:40)
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