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原作の「罪と罰」をかなり大胆に翻案した作品ですね(と言いつつワタクシは手塚治虫版しか読んでなかったりする)。昔からアキ・カウリスマキという人は抑えた演出、というより登場人物全員無表情で(当然何らかの意図があるとは思うのだけれど、どういう意図なのか僕は知りません)、イマイチとっつきにくいのだけれど、この作品の主人公が最後、ヒロイン(と呼んでいいのかどうか分からないけど、殺人を犯した主人公の「人間らしい部分」を見出そうとしている)にほんのちょびっと微笑むんですよね。主人公が自首する前に「自分は虫けらを一匹殺した。だが俺も(殺人を犯した今では)虫けらだ。虫けらの数は変わってない」みたいなことをヒロインに言うところがあって、そこだけ見ると救いのない話のようだけど、あの「微笑み」にかすかな希望が託されていたように感じるのは僕だけでしょうか?
【ぐるぐる】さん 6点(2004-01-23 17:52:27)
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