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《ネタバレ》 リンカーン大統領の暗殺に関わったとして、アメリカで女性として初めて死刑に処せられたというメアリー・サラット。いや~、知りませんでした。そんな史実があったとは。そしてまた、こういう題材を映画化するというレッドフォードの良識にも惹かれるものがあります。地味だし、スカッとする内容ではありませんが、秀作だと思います。なにより、結末は最初からわかっちゃってるわけですからね。メアリーは結局処刑されてしまうっていう。でも、鑑賞中は「なんとか回避してくれ~」って願っている自分がいました。そりゃ自分の息子を差し出して自分は助かろうとする母親などいませんもの。彼女の行為は当然のもの。しかしながら、周りはそんなことおかまいなし。大事なのは、大統領が殺されたという現実において、国をまとめる為に、誰かが祭り上げられなきゃいかん、ということだそうな。それに対し主人公は、あくまでも法の精神を訴える。しかし彼の法と正義に忠実な態度は、彼をどんどんと孤立させていく。友も恋人も離れていく。あの展開が辛いですね。自分は男なので、自分が息子の立場だったらどうするかと考えていたんですけど、やはり自分なら名乗り出るだろうな、、、。そうしなかった彼を最初は軽蔑の目で見ましたが、最後の「あなたのほうが息子の資格がある」というような台詞を聞いて息子も息子なりに自分を責めていたんだろうなと思いました。時代に翻弄された、一つの家族の悲劇です。
【あろえりーな】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-04-09 23:26:30)
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