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レビュー情報
《ネタバレ》 これはエポックメイキングな作品です。
1933年制作という驚くほど古い映画なのに、さらに驚くべきはいま観ても普通に面白いことです。 透明人間というキャラクターを、映像によって具現化させた。透明人間とはこういうやつなんだって、人々の頭に共通認識を植えさせた。 本作の一番の魅力は、やっぱりグリフィン博士そのものの魅力に尽きます。手袋をつけて、顔に包帯巻いてサングラスをして、 喋る度に口元の包帯が揺れ動く。そして言動や行動が粗暴でどんどんエスカレートしていく。 今風に言えばヴィラン的な魅力の塊という感じがします。長い映画史においてさまざまなヴィランが作られてきたけれども、 そういうものの先駆者、創始者様って感じがいたします。 特筆すべきは映像技術で、これはどうやって撮ったの?と伺いたくなるようなシーンが複数あり、 包帯を解いて透明の自分を見せつけ高笑いする様は見事な出来栄え。様々な品物が見えざる手によって動かされる数々のシーンも実によくできてます。 あと千と千尋の湯婆婆みたいな見てくれの、やかましい宿屋の女将もキャラクターとして印象深かった。 テンポも軽快。昔の映画にありがちなもたつきもありません。8点献上。 【あろえりーな】さん [インターネット(字幕)] 8点(2025-02-16 10:16:17)《新規》
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