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クインシー・ジョーンズの甘美なメロディが流れるオープニングから一転して、想像もつかないような過激な展開で、我々観客は画面にくぎ付けになってしまう。ストーリーは金塊を強奪したイギリスの強盗団と、それをイタリア警察と別のギャング組織が追っかけるという、よくある話。ただ、この作品の凄いところは、まだ“カーチェイス”という言葉すらなかったこの時代に一切のトリックなしで、車(ミニ・クーパー)を実際にビルとビルの間を飛び越えさせたり、下水管の中を走行させたりと、かなり大胆で画期的なことをやってのけたことにある。交通渋滞の難所と言われるトリノの街中を、そして迷路のような石段を駆け降りるといったアクロバティックなシーンは後年、日本の車のCFでパロディになったほどで、まさにこういったジャンルの先駆的作品だったと言える。まんまと大型バスに乗り換えてアルプス越えを計った彼らを待ち受けていた皮肉なオチに、当然続編を期待したのだけれど・・・。唯一その点だけ不満が残っている。
【ドラえもん】さん 8点(2002-06-09 16:21:01)
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