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終戦の年から始まるこの物語は、林家の四人の息子の生き方を見つめることで、台湾の激動の歴史を振り返るというもの。日本と中国本土の二つの文化の間で翻弄され虐げられてきた台湾の人々の、やりきれない悲しみと怒りが描かれていくという、辛口のホームドラマのスタイルをも有した本作は、悲痛で重厚で堂々たる風格をもった大作ではあるが、我々をも含めて外国人には、その歴史及び社会的背景をある程度理解していないと、複雑に入組んだ人間関係もあって、一度観ただけでは頭に入りにくい部分が多いのも事実。それでも、ヤクザ社会からインテリ層までのあらゆる階層を、ごった煮にしたような猥雑感を魅力たっぷりに描出し、一方ではリリシズム溢れる優しくそして切ない恋愛ドラマとしても、侯孝賢の力量は十分発揮できた作品だったと思う。テーマ曲の素晴らしさもまた忘れられない。
【ドラえもん】さん 10点(2003-12-04 18:23:58)(良:1票)
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