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特に秀でているわけではないが、これと言った破綻も無く、定番ながら手堅く纏め上げられたライトコメディの佳作。コミカルさが決して過剰でなく、シリアスな部分とほどよくバランスを保ちながら展開するドラマは過不足なく描かれ、まずは安心して観ていられる。このバランスと言うのがこのテの作品には重要でコメディの難しいところ。失敗作の多くは話がやたら大袈裟になったり、説教臭くなったりしてしまうのだが、本作はそういった点を見事にクリアーしている。体が入れ替ってしまうといった不思議なマジナイはいつも東洋(特に中国)からというのも、東洋の神秘に憧れを擁いている(?)アメリカ人的な考え方の一端を窺い知れるが、やや安直過ぎるように思う。J・リー・カーチスのコメディエンヌぶりは、今更ながら彼女の芸域の広さを思い知らされるが、そのチャーミングぶりが映画の成功を決定づけたのかも知れない。「プレシディオの男たち」で颯爽とした二枚目アクション俳優として登場し、M・ライアン相手に濃厚な濡場を演じたM・ハーモンが渋い中年男性として久々に出演してくれたのは嬉しい限りだった。
【ドラえもん】さん 8点(2004-07-29 18:14:56)
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