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大人になって見直したことはないのだが、見る度に心底楽しんだことは間違いなく覚えている。もしモンキー・パンチの漫画しか知らずにこれを見たら戸惑いもしただろうが、宮崎ルパンはテレビで何度も見ているのでじゅうぶん受け入れられる。そもそもテレビアニメの後期ルパン(赤いジャケットのやつ)よりも初期の宮崎ルパンが好きだったし。というか後期のはパッチリ目の峰不二子がイヤだった。ただ、この作品のルパンは同じ宮崎ルパンであってもテレビ版よりも遥かに優しくて大人。だらしなさやスケベな面にこそキャラクターの面白さが現れていたテレビ版とは打って変わる。そこに「ルパン三世」としては物足りないものを感じるわけだが、言い換えればすでに培われたキャラクターに頼ることなく面白いものを作り上げたともいえる。実際この映画の面白さはルパンや次元や五右ヱ門のキャラにあるのではなくアクションシーンにある(クラリスは例外)。このアクションの一つ一つが心底楽しいのだ。ラストの銭形のセリフには感動しないどころか気持ち悪いとさえ思ったのだが、それはやっぱりテレビ版との違和感がそう思わせたのだろう。それでもあえてそうすることで1本の完結した映画として昇華させているのだと思う。
【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-11-04 17:25:15)
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