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中だるみのような感じを受けたシーンも少しあったけど。正直に、面白い、というよりもいい映画だと思った。家族の温かみを感じさせてくれる映画、本当に心のそこがジーンと来る映画、少ないながら希望に満ちている映画、愛は何物をも越える映画と、そのよさを挙げればきりが無いし、何よりこんな臭すぎるセリフを連発している自分が恥ずかしくなってくるのでこの辺でやめておきますが、久しぶりにいい映画に出会えた気がします。障害を持ちながら、それでも娘を必死に育て、誰よりも愛した父親、障害を持ちながら、そのことを心から理解し、本当に父のことを愛している娘。「こんなパパでごめんよ・・・」「いいの、だって、私はすっごく幸せだもん」この言葉を聞いたとき、思わず涙が出てきました。元々なんでもないようなシーンでも涙が出てくるということも関係してるのかもしれませんが・・・前半はなれない子育てに奮闘し、後半は愛する娘を取り戻すために必死に戦うというストーリー設定も、単純ではありますが実に良いと思います。最初はどこか邪険にしていた弁護士も、次第にサムのピュアな心に触れ、本気で彼を助けようとする。そして、まるで自分のことのようにサムのことを思い、一緒になって闘ってくれる仲間たちも素晴らしいと思いまいた。劇中で、もし娘さんがあなたの知能レベルを超えたら・・・ということを言ってますが、教育というものには、あまり知能は関係ないと思うし、それだけでは子供を人間として良い大人に育てることは絶対に出来ないと思います。確かに、勉学の面では劣っているかもしれませんが、少しくらい勉強が出来るからといって、それが賢いということにはならないはずです。例えば、学校を首席で卒業した人がいたとして、その人が盗み、ドラッグ、最悪の場合殺人を犯したとしたら、それは絶対に賢いとは言わないはずです。どんなに頭が良くても、人間的にダメな道を選んだなら、それは絶対に賢いとは言わないはずです。その点においてのサムは、確かに人より知能は劣っているかもしれませんが、誰よりも心は綺麗です。そんな彼が、自分の娘に堕落の道を歩ませるような真似は絶対にしないと思います。誰よりも清い心を持つからこそ、人々が彼についていき、そして自分も、彼に、そしてこの作品に惹きつけられたんだと思います。
【クリムゾン・キング】さん 8点(2003-07-07 19:19:25)
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