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今から数年前,偶然この映画の最初の舞台であるザルツブルグからウィーンへ訪れたことがあった。途中,文人墨客が多く訪れた避暑地,ザルツカンマーグートを通る。景勝地として知られる湖沼地帯だが,その中の一つモント湖畔の町モントゼーにはマリアとトラップ大佐が結婚式を挙げたあの教会があった。心地よい避暑地の夏風が湖からそよぎ,瀟洒な野外カフェなどもあり,観光客もまばらで,映画の一シーンを省察するにまたとない環境であった。周囲の緑なす山々と青々と水を湛える湖。この不朽の名作の最大の美術効果は何と言ってもこの雄大な大自然に他ならない。なればこそ,最後に高らかに歌われる「すべての山に登れ」が一層感動的に盛り上がるのだろう。唯一気にかかったのは,名曲の数々は飽くまでもアメリカ的であり,中欧風ではないことぐらいだ。それにしたとて,私がたまたま感じただけで全く問題になるまい。(蛇足ついでに,クリストファー・プラマーって「ピンクパンサー2」と「空軍大戦略」に出ていました。)
【koshi】さん 10点(2001-09-24 17:38:47)
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