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長い映画ですが、惹きつけるものがあり、長さを感じさせずさすがと思いました。しかし内容的にはちょっと気になるものが。熱血弁護士を演じたマクシミリアン・シェルはオスカーを獲得しましたが、彼の熱弁は、映画の見どころの一つであるとともに、戦争のもつ矛盾や皮肉へと繋がっていく重要な指摘だと思って聴いてました。なのに映画は、この点を深く掘り下げることなく、「知らなかったじゃあ、済まないんだよ」ってなまとめ方しちゃって、単純化も甚だしいところ。他人事じゃないんだよ、明日は我が身だよ、わかってんの?と言いたくなります。さらにあんな後日談がついたんじゃ、映画のまとめ方としちゃ悪くないけど、戦争の何がこのオチで描けたんだろうか。「国家意識」と「個人の良心」だけで語ろうとしても、戦争の本性は決して暴けないんじゃないでしょうか。ま、しかし、昔の映画です。時代背景も考慮に入れて観るべき映画なんでしょう。ケチつけちゃいましたが、基本的にはいい映画だと思います。
【鱗歌】さん 7点(2003-05-25 14:22:34)
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